ドラフト史上最高額となる４年総額1,510万ドル（約14億2,000万円）でナショナルズと契約したストラスバーグが先月21日に入団記者会見を行った そのストラスバークという投手は195cmの長身から投じるファストボールは最速103マイル（約１６６㌔）を計時し、１試合で100マイル（約１６１㌔）を14球投げたこともあるという豪腕投手。昨年の北京五輪にはアマチュアで唯一選ばれ、銅メダル獲得に貢献し、サンディエゴ州立大学での最後のシーズンでは13勝１敗、防御率1.32、奪った三振は109回を投げて195個を奪っている。 ただそれにしてもこの契約金は凄い金額である。これまでの記録は、先ごろパドレスを解雇されたプライアーで、’01年カブスと交わした総額1,050万ドル（約９億9,000万円）。その次が’01年レンジャーズと契約したテシェイラ（現ヤンキース）の950万ドル（約８億9,000万円）だから、ストラスバーグの契約がいかに破格なものかが分かるだろう。
メジャーのドラフト制度は戦力均衡と契約金の高騰を抑えることを目的に導入されたシステムで、指名順は前年度の最低勝率チームから始まるウェーバー制となっている。しかしここには大きな欠点がある。契約金に上限が設けられていないのだ。メジャーリーグ機構はその対策として、過去の契約金の実績から指名ラウンドによって妥当と考えられる、いわゆるスロット・マネーと呼ばれる金額を算出、全球団に対して、それに沿った契約をするように指導している（’08年、29名のドラフト１巡指名選手がサインをしたが、そのうち17名が約400万ドル（約3億8,000万円）といわれたスロット・マネー以下で合意したという）が、これも形骸化する可能性は少なくない。 このメジャーのドラフト制度がおかしくなってきたのは’97年。フィリーズから１巡目指名（全米２位）されたドリュー（現レッドソックス）が契約金の不満から拒否し、独立リーグでプレーしてからである。で、そのときの代理人が、今回のストラスバーグと同じスコット・ボラス（松坂大輔の代理人として日本でも有名）。ただ契約金高騰の原因がこの辣腕代理人だけにあるわけではない。ジマーマン（現ナショナルズ）やウィーバー（現エンジェルス）らのように入団１、２年程度で活躍する大学出選手が増えてきたし、ドラフト対象外になる中南米の若い選手に300万ドル（約２億8,000万円）以上出すような球団が増加しているのもその要因だ。
こうした状況の中で、メジャーリーグ機構は流れに歯止めをかけるために、’09年から交渉期間を２カ月間に大幅に短縮するとともに、指名１巡目、２巡目の指名選手と契約できなかった球団には、翌年にも同じ順位指名権を与えるという改定を行い、球団に交渉の主導権が得やすい条件を整えた。しかしあくまでも主導権は入団する側でその効果が極めて薄いことは、今回のストラスバーグの契約で明確になったといえるだろう。現行の労使協定が切れるのは’11年。それまで大幅なドラフト改正はできないようだが、契約金の上限を設けるような大胆な改定を断行しないと、結局は入場料アップという形でファンにツケが回ってくる可能性がある。何処の国もそうだが、ドラフト制度には常に紆余曲折が付き纏う。まぁこれが一つのドラマとなるのだが・・・。尚、今年の日本のドラフト会議は観客を入れるらしい。
明日の予想。まずは重賞【札幌２歳S】。本命は６番マイネアロマ。このレース強い種牡馬がタイキシャトル。今回はその産駒はいないが、同じヘイローのデヴィルズバック系の種牡馬ローズインメイ産駒が同馬。同枠には同産駒（ユメノキラメキ）がいるが、母父を比べた場合やはりパワー系のトニービンということでマイネを狙ってみた。新馬戦の時計は昨年のロジユニヴァースを上回っているし、小さい体の牝馬で遠征しての勝負は買う勝ちはあるだろう。
新潟メイン【BSN賞】は13番ダイワディライト。今回調教が軽いため、若干でも人気は下がる。秋以降のことを考えれば、ここは賞金を加算しておきたいところ。相手として面白いのは同枠の12番アポロフェニックス。血統的にダートは合うはず。
小倉10R【佐世保S】は大穴狙い。13番ゼットカーク本命。ここ数戦着順は悪いが、着差はそれほど負けていない。そして前走を含め特に着順が悪いのは先行策をとったとき。今回陣営は末脚に賭けるというし、ひょっとしたらひょっとする。鞍上は今波に乗っている松山だ。
遂に昨日韓国ドラマ【朱蒙（チュモン）】を観終わった（まだメーキングが残っているが・・・）。いやぁ81話は長かったなぁ。でも面白かったですよ。是非時間の余裕のある方は、観てください。
