大相撲の元小結で東十両12枚目の人気力士、高見盛(36)が初場所千秋楽の今日、現役引退を表明した。今場所5勝10敗と大きく負け越し、春場所では幕下への転落が確実となっていた。 仕切りの際に目を大きく見開き、手で顔や胸をたたく独特のぎこちない動作から「角界のロボコップ」との愛称もつき、CMやテレビのバラエティー番組などにも出演。多くのファンに愛されていた。しかし’11年秋場所で56場所連続で守った幕内から転落。ここ最近は厳しい相撲が続いていた。
日大4年時にアマ横綱となり、幕下付け出しで’99年春場所初土俵。右四つを得意とし、’00年名古屋場所で新入幕、’02年秋場所で新小結に昇進した。幕内在位は通算58場所。金星2個。三賞は5回(殊勲1、敢闘2、技能2)受賞した。時代といえばそれまでだが、やはり人気力士の引退は寂しいものだ。 お疲れ様でした高見盛関!
では今日の重賞を振り返る。まずは東京11Rで行われた【第27回根岸S】。勝ったのは藤岡佑介騎乗の5番人気メイショウマシュウ(牡5歳・沖芳夫厩舎)。直線一気に差し切って重賞初制覇を成し遂げた。タイムは1分23秒7。トシキャンディが快速を飛ばして逃げ、僕が本命に推したタイセイレジェンドが2番手。人気のガンジスは3番手を手応え良く追走。エーシンウェズン、トウショウカズンなどの人気馬も先行馬を見る位置でレースを進めた。直線に向くとセイクリムズン、ガンジス、タイセイレジェンドが抜け出しを図ったが、外から一気にメイショウマシュウが襲いかかる。ゴール前は3頭の接戦となり、わずかにハナ差、メイショウマシュウが差し切って重賞初Vを飾った。2着が1番人気のガンジスで、3着は10番人気のセイクリムズン。僕が本命に推したタイセイレジェンドは直線失速し、11着に敗れた。昨年はシルクフォーチュンに騎乗した藤岡康太が優勝しており、2年連続の兄弟Vとなった。
勝ったメイショウマシュウだが、相当斬れる脚に驚いた。右手前での走りがいいし、左回りも合うし、距離延長もいい。次の【フェブラリーS】も面白そう。2着ガンジスは惜しいレースを落とした。もう少し斬れると思ったが、意外と人気先行かも・・・。3着セイクリムズンはいいレースであった。ただ距離は1400mまで。5着エーシンウェズンはなぜか弾けなかった。前に行き過ぎたためなのか・・・。よく走ったのは6着テスタマッタ。59㌔、休み明けでの好走。これで本番が楽しみになった。僕本命の11着タイセイレジェンドはハナを切れなかったことと59㌔が響いた。
メイショウマシュウは、父アドマイヤマックス、母オオシマパンジー(母父スキャン)という血統。北海道・大島牧場の生産で、松本好雄氏の所有馬。通算成績は12戦6勝。アドマイヤマックス産駒は’11年【福島記念】のアドマイヤコスモス以来3勝目。引退した高橋隆調教師のもとでデビューしたが、同師に引退に伴い、昨秋の復帰から沖厩舎に移籍していた。これが重賞初勝利。沖芳夫調教師、藤岡佑介ともに【根岸S】初勝利。沖調教師はなんと’02年の【京都大賞典】ナリタトップロード以来の重賞勝利となった。また藤岡佑は昨年の【福島牝馬S】のオールザッツジャズ以来23勝目の重賞勝ち鞍になった。
京都11Rで行われた【第18回シルクロードS】は、松山弘平騎乗の2番人気ドリームバレンチノ(牡6歳・加用正厩舎)がゴール前の接戦を制して優勝、重賞2勝目をマークした。タイムは1分8秒6。1番人気のアイラブリリが逃げ、ケイアイアストンがマーク。マジンプロスパーが好位を追走して、人気どころは中団につけた。平均ペースで逃げたアイラブリリだが、直線に向いて失速。一気に混戦ムードとなったが、ゴール前は外から抜け出した4番人気ダッシャーゴーゴーと、苦労しながら馬群を抜け出した2番人気ドリームバレンチノの争いとなり、写真判定の結果、わずかにハナ差、ドリームバレンチノが先着していた。3着は11番人気の伏兵メイショウデイム。僕が本命に推したアースサウンドは直線伸びず8着に敗れた。
勝ったドリームバレンチノだが、 根性があり強い競馬であった。【スプリンターズS】がフロックでなかったことが証明された。卯木はもっと良くなり沿う。2着ダッシャーゴーゴーもさすがに力のあるところを魅せた。降着はあったものの、鞍上の川田が乗ると走る。3着メイショウデイムも力をつけてきている。今回はハンデも恵まれた。4着マジンプロスパーも少しずつ復活してきた。ただ大きいところを勝つまでは・・・。8着アースソニックはやはり少し足らない馬だった。
ドリームバレンチノは、父ロージズインメイ、母コスモヴァレンチ(母父マイネルラヴ)という血統。北海道・ビッグレッドファームの生産で、セゾンレースホース(株)の所有馬。通算成績は26戦9勝。重賞は’12年【函館スプリントS】に次いで2勝目。ロージズインメイ産駒はJRA重賞3勝目。加用正調教師、松山弘平ともに【シルクロードS】初勝利。加用師はJRA重賞12勝目、松山はJRA重賞3勝目となった。
今年に入って競馬絶不調。2月になれば少しはなんとかなるかな!?