まず今日の重賞を簡単に振り返る。
中山11Rで行われた【第47回ステイヤーズステークス】は、横山典弘騎乗の1番人気デスペラード(牡5歳・安達昭夫厩舎)。直線で豪快に差し切って重賞初制覇を果たした。タイムは3分45秒2。長丁場の走りを心得た人馬が、離れた後方追走から徐々に差を詰め、直線で鮮やかに差し切った。1番人気のデスペラード&【ステイヤーズS】4勝目の名手・横山典と2度目のコンビできっちりと結果を出した。レースはコスモラピュタが逃げてクリールカイザーが2番手。この2頭が大きく他馬を離して大逃げの形になり、2周目に入っても2頭の逃げは続いたが、3コーナーに入ると一気に後続もスパートしてみるみるうちに差が詰まった。コスモラピュタをかわしてクリールカイザーが先頭に立ち、粘り込みを図ったが、直線で外に持ち出したデスペラードが鮮やかに差し切ってV。3馬身1/2差の2着が5番人気のユニバーサルバンクで、3/4馬身差の3着には11歳を迎えた昨年の覇者トウカイトリック(7番人気)が入った。
勝ったデスペラードだが、楽勝であった。これだけ強ければ 横山典が期待するように【有馬記念】に出走できれば面白いかもしれない。2着ユニバーサルバンクは完全に復調してきた。ただ今日のところは相手が一枚上だった。3着トウカイトリックには驚かされる。11歳でこの好走はさぞかしこのレースと相性がいいのだろう。立派!の一言。僕が本命に推したエックスマークは8着。距離が長すぎるのかばったり止まったしまった。完全な僕のミスだ。
デスペラードは、父ネオユニヴァース、母マイネノエル(母父トニービン)という血統。北海道新ひだか町・田中裕之氏の生産馬で、市川義美氏の所有馬。通算成績は28戦7勝。重賞初勝利。安達昭夫調教師は2003年チャクラに次いで【ステイヤーズS】2勝目、横山典は99年ペインテドブラック、01年エリモブライアン、08年エアジパングに次いで4勝目となった。
中京11Rで行われた【第49回金鯱賞】は、池添謙一騎乗の3番人気カレンミロティック(セン5歳・平田修厩舎)が2番手追走から抜け出して重賞初V。タイムは1分59秒6。休み明けの5歳セン馬が並み居る強豪を退けて堂々と重賞初制覇を果たした。気心の知れた池添とのコンビで臨んだカレンミロティックが2番手から抜け出して快勝。4カ月ぶりの実戦にもかかわらず、横綱相撲で金星を挙げた。レースは1番人気のメイショウナルトが逃げて速いペースを刻み、カレンミロティックが2番手。ラブリーデイが3番手に続き、縦長の展開となる。サイレンススズカのメモリアルレースとして行われた一戦を武豊がハイペースで引っ張り、名馬の逃げを再現かと思われたが、直線に向くと失速。これに代わってカレンミロティックが2番手から抜け出す。そのまま後続の追撃を退けて押し切り、本格化を印象付けた。2馬身1/2差の2着は6番人気ラブリーデイ。後方から追い上げた1年5カ月ぶりのウインバリアシオン(8番人気)が、3/4馬身差の3着に食い込んだ。
勝ったカレンミロティックだが、4コーナー先頭だったが、長く脚を使うタイプで、完璧なレースだった。セン馬であるが、まだこれからの馬だ。2着ラブリーディも力をつけている。相手が強くなったので苦戦するかと思ったが、これだけ走れば今後期待できる。3着ウインバリアシオンには驚いた。これだけ久々のレースで、これだけ走るのだからやはり力がある。反応も良かったし、ポテンシャルも高い。
カレンミロティックは、父ハーツクライ、母スターミー(母父A.P.Indy)という血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、鈴木隆司氏の所有馬。通算成績は21戦6勝。重賞初勝利。平田修調教師、池添謙一ともに【金鯱賞】は初勝利。
では明日の予想。まずは阪神メイン【JCダート】。穴狙いで15番インカンテーションから行こうと思ったが、やっぱり人気でも6番ホッコータルマエから行く。先行しても差しても良しのマルチプレーヤー。いくら穴を探しても崩れはまずないと想像できる。オーナーが11/27に亡くなって陣営は力も入っていることだろう。相手は1,4,15番中心。
中山メイン【ターゴイズS】は格上挑戦になるが12番アミカブルナンバー。いちばん良いのは府中1400mだが、中山も2着1回、3着2回と決して不得意ではない。相手は1,7番。
中京11R【鳥羽特別】は8番ヤマニンプチガトー。1000万条件では確実に走る馬で、実績上位。休み明けであるが、ここは中心視してもいいだろう。相手は15,16番。
写真は今年の万馬券本数である。昨年に続き今年も100本を越えた。実際すごいことだと思うが、回収率はここ数年で最悪を行っている。残り1ヶ月で何とかしたいが…。