最後はやっぱり白鵬だったな。
大相撲九州場所千秋楽は14勝1敗の白鵬が優勝決定戦で豊ノ島を下し、5場所連続17度目の優勝を決めた。5連覇は大鵬(6場所)、北の湖、千代の富士、朝青龍(7連覇)に続く史上5人目の偉業。また本割で琴欧洲を下して今年の白星を86とし、昨年記録した年間最多勝記録に並んだ。豊ノ島は本割で稀勢の里を下し14勝1敗の好成績を残したが、惜しくも初優勝を逃した。残念!
東京で行われた【第30回ジャパンC】は、スミヨン騎乗の圧倒的1番人気ブエナビスタが後方から一気に差し切り1位入線したが、最後の直線で武豊騎乗のローズキングダムの進路を妨害したとして、2着に降着となった(1位入線の降着は史上3頭め)。そのローズキングダムが繰り上がりの優勝。中団から直線で馬場の中ほどから末脚を伸ばし不利の後、3着ヴィクトワールピサをハナ差退けたが、大きなハナ差となった。勝ちタイムは2分25秒2。逆にハナ差で3着となった8番人気ヴィクトワールピサにとっては悔しいハナ差となった。勝った(はずの)ブエナビスタだが、圧勝だった。この馬の強さは勿論だが、鞍上のスミヨンも完璧な騎乗だったと思う。元々仕掛けが早くなる外国人騎手にはこの馬の末脚が鈍る可能性があると思っていたが、鈍るどころか横典よりここ2戦完璧な騎乗であった。まぁ今回の降着だが、意見はいろいろあるだろうが、客観的に直線でローズと内外ひっくり返っているほどだから致し方ない気もする。ただまともに走っていてもブエナに先着はしていないだろう。1着となったローズキングダムの武豊は19年前メジロマックイーンの悲劇の加害者である。それが今回は繰り上がったために’88年【菊花賞】をスーパークリークで優勝して以降、23年連続のJRA・GI優勝となったのだから皮肉なものだ。ただ勝ったローズキングダムも相当強くなってきている。秋を越し馬体が大きくなってレース振りも良くなった。【有馬記念】は難しいと思うが、来年も走るだろう。2着ヴィクトワールピサも強い。多分この馬はもう少し短い距離がいいし、来年の中距離の主軸となるだろう。4着にはさすが【天皇賞】馬のジャガーメイル。もう少し位置取りが前だったら面白かっただろう。5着には今日も出遅れたペルーサ。ジョジョアツリーの枠入れが恨めしいところか。僕が推したエイシンフラッシュは馬体などは良く見えたが、やはり【菊花賞】回避の影響があったようだ。レース中も少し掛かり君だった。
勝ったローズキングダム(牡3・橋口厩舎)は父キングカメハメハ、母ローズバド(母父SS)という血統。通算成績は9戦5勝(重賞4勝)。キンカメ産駒は今年の【秋華賞】のアパパネ以来JRA・GⅠ6勝目。重賞は11勝目となった。
鞍上の武豊は今年の重賞5勝目。通算では266勝目となった。またこの勝利で【JC】3勝目でデットーリと並ぶ1位タイとなった。
管理する橋口調教師はローズキングダムで制した【朝日杯FS】以来JRA・GⅠ9勝目。重賞は今年3勝目、通算では80勝目となった。
今日の1,2着は共にサンデーレーシングの持ち馬。同一馬主によるGⅠレースのワンツーフィニッシュは同馬主による’09年【有馬記念】の1着ドリームジャーニー、2着ブエナビスタ以来であった。
来週からはいよいよ餅つき競馬が始まる。来週の重賞は【JCダート】【ステイヤーズS】【鳴尾記念】と面白いレースが並ぶ。この11月の開催が酷かったから何とかしたいものだ。