いやぁ強かった。マイネルの総帥・岡田氏が「今世界一強い」と言っていたが、その言葉に嘘はなかった。完勝であった。恐れ入りました!
今日の重賞を振り返る。まずは東京10Rで行われた【第82回日本ダービー(東京優駿)】。勝ったのはミルコ・デムーロ騎乗の1番人気ドゥラメンテ(牡・堀宣行厩舎)。【皐月賞】に続く、史上23頭目の牡馬クラシック2冠を達成した。勝ちタイムの2分23秒2はダービーレコードで、キングカメハメハ、ディープインパクトのタイムを塗り替えてのものだった。レースはミュゼエイリアンが出ムチを入れてハナを切る意外な展開。2番手にキタサンブラックがつけ、スピリッツミノルが3番手。人気のドゥラメンテは8番手の外。リアルスティールは意外にもドゥラメンテより後ろの位置に。僕が本命に推したサトノクラウンはスタートが悪く後方から進んだ。逃げたミュゼエイリアンはペースを落とさずにレースを引っ張り、4コーナーを回る。ドゥラメンテは4コーナーで前を射程圏にとらえて、直線に入ってゴーサイン。先行して粘る馬たちをかわすと、後続の追撃を振り切って歓喜の2冠を達成した。1馬身3/4差の2着は5番人気のサトノラーゼン。ハナ差3着には3番人気のサトノクラウンが入った。2番人気のリアルスティールは3着から2馬身差の4着に終わった。
勝ったドゥラメンテはとにかく強かった。あのポジションであの脚を使えたら、他の馬の出番はない。完全に頭ふたつ実力が抜けていた。本当にこの馬だったら【凱旋門賞】勝てるかもしれない。【菊花賞】より是非【凱旋門賞】に行ってほしい。日本の悲願はこの馬かも・・・。2着サトノラーゼンはよく走っている。今日は瞬発力の差で負けたが、これからもっと良くなりそう。ドゥラメンテがいなければ威張れる走りだった。3着サトノクラウンは出遅れが痛かったが、まともなスタートでも勝ち切るまではいかなかっただろう。距離はこの2400mがギリギリだろう。【宝塚記念】あたりが面白いかも・・・。4着リアルスティールはなぜ前で競馬しなかったのか不思議だったが、勝ちきるまでの作戦だったらしい。まともなら勝てないと思ったのだろうか。まぁ勝ち馬が強すぎたということか。距離はもう少し短い方が良さそう。驚いたのは5着コメート。レースが上手でこんな競馬が出来るのならGⅢあたりでも好勝負できそう。12着ポルトドートウィユはまだ発展途上。14着キタサンブラックは時計が早すぎた。これからまだ成長していけそう。コメートといい、ブラックタイド産駒は今後面白いかも・・・。
ドゥラメンテは、父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ(母父SS)という血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。通算成績は6戦4勝。重賞は【皐月賞】(2015年)に次いで2勝目。堀宣行調教師は【日本ダービー】初勝利。ミルコ・デムーロは03年ネオユニヴァースに次いで2勝目となった。ミルコ・
また東京12Rで行われた【第129回目黒記念】は、小牧太騎乗の11番人気ヒットザターゲット(牡7歳・加藤敬二厩舎)がゴール前で鋭く抜け出してV。1年7カ月ぶりの白星を4度目の重賞勝ちで飾った。タイムは2分29秒7。レースはメイショウカドマツが気合をつけて先行策。グランデスバルが2番手につけて、トラストワン、ニューダイナスティ、ファタモルガーナと続く。メイショウカドマツは後続を離したまま直線へ。粘るメイショウカドマツにゴール前で3頭が差し脚を伸ばす。その中から抜け出したのがヒットザターゲットだった。1馬身1/4差の2着が4番人気のレコンダイト、さらに1/2馬身差の3着が1番人気のファタモルガーナだった。
勝ったヒットザターゲットはレコンダイトを露払いにした小牧の好騎乗が光ったが、内枠も良かったのだろう。勝つ時とはこんあものだろう。2着レコンダイトもさすがM.デムーロ。いいスタートで、ポジションも抜群だった。最後止まったのは距離が少し長いのだろう。3着ファタモルガーナが逆に少し距離が短いような感じだ。スタミナもあるが、若干モタモタした。4着メイショウカドマツはよく走っている。このくらいの距離がいいのだろう。僕が本命に推したダービーフィズは6着。横綱競馬を仕掛けたが、そこまでの力はなかったということだろう。
ヒットザターゲットは、父キングカメハメハ、母ラティール(母父タマモクロス)という血統。北海道新冠町・ノースヒルズマネジメントの生産馬で、前田晋二氏の所有馬。通算成績は41戦9勝。重賞は【新潟大賞典】(2012年)、【小倉大賞典】、【京都大賞典】(13年)に次いで4勝目。加藤敬二調教師は09年ミヤビランベリに次いで【目黒記念】2勝目、小牧太は初勝利となった。
【日本ダービー】と【目黒記念】に挟まれた東京11レースで、安田隆行調教師が大きな記録を達成した(トランセント、グレープブランデー、カレンチャン、ロードカナロアでGⅠ制覇)。管理する蛯名正義騎乗のジェネシスロックが1着となり、現役14人目となるJRA通算600勝を達成した。なお安田師は騎手としてJRA通算680勝(1991年トウカイテイオーで2冠)を挙げており、騎手・調教師双方でJRA通算600勝は中央競馬史上初の快挙だ。
今日の競馬は【日本ダービー】の3連複は的中したものの、大惨敗に終わった。とりあえず今日で牙はひと区切り。また来週から来年のダービー馬探しが始めよう。