今日行われた【日本ダービー】が終わってふと呟いた。天皇陛下が観覧された【天皇賞・秋】のときも牝馬へヴンリーロマンスが勝ったし、まさか今日もそうなるとは・・・長く競馬やってみるもんですね。今日の競馬を振り返る。府中で行われた【日本ダービー】、勝ったのは、四位騎乗の3番人気ウオッカ (牝3・角居厩舎)。中団の内から残り200mあたりで先頭に立つと、逃げた14番人気アサクサキングスに3馬身差をつけて快勝、’43年のクリフジ以来64年ぶりとなる牝馬によるダービー制覇の偉業を果たした。勝ちタイムは2分24秒5。さらに1.3/4馬身差の3着には4番人気アドマイヤオーラが入り、圧倒的1番人気(単勝1.6倍)のフサイチホウオーは中団から伸びを欠き7着、皐月賞馬で2番人気のヴィクトリーは後方からの競馬で8着に敗れた。勝ったウオッカは激しい調教、初の長距離輸送、初コースだというのにパドックから堂々としていた(それでも牡馬には敵わないと思っていた)。レースもじっくり折り合いがつき、あっという間の3馬身差は見事というしかない。お見事!アッパレ!敬服!それにしても今年の3歳牝馬は強い。ピンクカメオが【NHKマイルC】を勝ち、【オークス】では【桜花賞】1,2着馬がいないのにレースレコードなのだから、もっと早く気付くべきだった。僕は2着アサクサキングスを大穴馬と書いたが、自分の競馬さえすればこのくらい走っても不思議ではない馬である。ひと夏を越せば面白い逃げ馬になる可能性がある。3着アドマイヤオーラはフサイチホウオーをマークし、末脚をのばした。しかしこの馬はここまでだろう。やはり距離が長いような気がする。4着サンツェッペリンも距離不安がありながら、良く踏ん張った。鍛えられてプラス10㌔もこの馬の成長力を物語っているが、やはり2000mまでの馬か。僕が本命に推したフサイチホウオーはテンションが高すぎた。レースでも引っかかってしまって、万事休す。先週のダイワスカーレットといい、フサイチホウオーといい、どうも松田国厩舎にとっては今流れが悪くなっているようだ。また皐月賞馬のヴィクトリーはスタートが悪く、向こう正面では持って行かれ気味になってしまった。それにしても、自分が予想した本命、対抗がこれでは言い訳がない。 勝ったウオッカは父タニノギムレット、母はタニノシスター(父ルション)という血統。叔父にスリーアベニュー(牡5・小野厩舎)がいる。ウオッカの父タニノギムレットは’02年の日本ダービー馬。父娘制覇は史上初。父仔制覇はカブトヤマ(’33年)マツミドリ(‘47年)、ミナミホマレ(‘42年)&ゴールデンウエーブ(‘54年)、ミナミホマレ(‘42年)&ダイゴホマレ(‘58年)、シンボリルドルフ(‘84年)&トウカイテイオー(‘91年)に続き5組目だ。ウオッカのデビューは昨年10月。2着に3.1/2馬身差をつけ逃げ切り勝ちを収めた。続く【黄菊賞】は2着だったが、3戦目の【阪神JF】を2歳日本レコード(1分33秒1)で制し、昨年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。今年は【エルフィンS】から始動し3馬身差で快勝。続く【チューリップ賞】も制して臨んだ前走の【桜花賞】では単勝1.4倍の圧倒的1番人気ながら、ダイワスカーレットの2着に敗れていた。通算成績7戦5勝(うち重賞3勝)。尚、牝馬の優勝は ’37年のヒサトモ、’43年のクリフジに続く史上3頭目、64年ぶりの快挙。出走も’96年のビワハイジ(13着)以来11年ぶりだった。
鞍上の四位は11回目の騎乗にして【日本ダービー】初制覇。’05年シックスセンス、’06年ドリームパスポートと、ここ2年連続3着だった。JRA・GⅠはウオッカで制した昨年の【阪神JF】以来の通算9勝目。クラシックレースは’96年【皐月賞】のイシノサンデー以来の2勝目。JRA重賞はウオッカで制した今年の【チューリップ賞】に続く今年3勝目、通算50勝目。角居調教師は【日本ダービー】初出走初制覇。JRA・GⅠはウオッカで制した昨年の【阪神JF】以来の通算7勝目。クラシックレースは‘04年【菊花賞】のデルタブルース、’05年【オークス】のシーザリオに続く3勝目となった。JRA重賞はウオッカで制した今年の【チューリップ賞】に続く今年4勝目、通算19勝目。 馬主の谷水雄三氏はウオッカの父であるタニノギムレットで制した’02年以来の【日本ダービー】2勝目。同氏の父・谷水信夫氏も’68年タニノハローモア、’70年タニノムーティエで【日本ダービー】を2勝している。生産者・カントリー牧場は前出のタニノハローモア、タニノムーティエ、タニノギムレットに続く【日本ダービー】4勝目となった。
また東京最終で行われた【目黒記念】も角居厩舎のポップロック(武豊騎乗)が直線で最内から抜け出し、大外から強襲した4番人気ココナッツパンチをクビ差抑えて優勝した。さらに1.1/2馬身差の3着には6番人気アドマイヤフジが入った。
勝ったポップロックは、父エリシオ、母がポップス(父SS)という血統。昨年4月の500万下から4連勝で【目黒記念】を制して重賞初制覇。秋には豪州に遠征し、【コーフィールドC】(豪G1)7着の後に出走した【メルボルンC】(豪G1)では、デルタブルースの2着に入って日本馬ワンツーを演出した。帰国初戦となった【有馬記念】でもディープインパクトの2着に入り、続く【京都記念】も2着。しかし期待された前走の【ドバイシーマクラシック】(首G1)は6着に終わっていた。今回の勝利は昨年の同レース以来1年ぶり。通算成績24戦7勝(うち海外3戦0勝、重賞2勝)となった。
鞍上の武豊はスズカフェニックスで制した【高松宮記念】に続くJRA重賞制覇で今年7勝目、通算243勝目。管理する角居調教師は【日本ダービー】に続く今年のJRA重賞5勝目で、通算20勝目となった。
今日の僕の競馬は平場レースで万馬券2本をGETしていたが、【日本ダービー】で大負け終わってみればプラスが全て無くなっていた。それに比べ、うちの奥さんはアサクサキングスの複勝をGET! まるで今年の3歳馬を見ているような力関係、我家もオンナが強い!?