西武のマジックが7となり、中日は横浜を、巨人は広島を3タテ、そんな中ちょっと勢いが止まり気味だった阪神に真の救世主が現れた。
その名は高卒ルーキー・秋山拓巳(西条高卒)。秋山は好調ヤクルト打線を9回4安打無失点(無四球93球)に抑えて初の完封勝利、3勝目飾った(3勝目とも連敗ストッパー)。また七回にはタイムリーも放ち、プロ初打点をもマークした。尚、阪神の高卒ルーキーが完封勝利を挙げたのは’86年の遠山昭治以来、24年ぶりの快挙となった。
では重賞を振り返る。中山で行われた【京成杯AH】は、津村明秀騎乗の4番人気ファイアーフロートが、道中2番手追走から直線に入り先頭に立つと、外から差を詰めた僕が推奨した7番人気キョウエイストームをハナ差退けて優勝した。勝ちタイムは1分32秒8。さらに1馬身差の3着には5番人気キョウエイアシュラが入った。1番人気セイクリッドバレーは9着に敗れている。勝ったファイアーフロートは前走の【長岡S】に続く2連勝を達成。今回が初めての重賞挑戦だった。勝ったファイアーフロートは前走が前半5ハロン56秒7だったのが、今回58秒5の2番手だから楽なペースであった。問題は気性だけだったが、ギリギリクリアした感じだった。ただそれでも勝利したのだからその素質は高い。まぁG1となると・・・。2着のキョウエイストームは中山巧者ぶりを発揮、惜しいレースだった。石橋脩も内目好位にいれた好騎乗だったが・・・。3着キョウエイアシュラも良く走っている。ただもう少し馬体の成長がほしい。5着サンカルロは位置取りが悪かった。
勝ったファイアーフロート(牡4・小笠厩舎)は父スペシャルウィーク、母バーニングウッド(母父タバスコキャット)という血統。スペシャルウィーク産駒は今年の【新潟記念】のナリタクリスタル以来通算22勝目。
鞍上の津村は昨年の【京都金杯】タマモサポート以来JRA重賞3勝目。管理する小笠倫弘はJRA重賞初制覇。今までは5着が最高であった。
一方、阪神で行われたサマースプリントシリーズ最終戦【セントウルS】は、川田将雅騎乗の4番人気ダッシャーゴーゴーが中団追走から徐々に進出し、直線外から脚を伸ばして先頭に立つと、その後方から馬群を割って追い込んだ2番人気グリーンバーディーをクビ差抑えて優勝した。勝ちタイムは1分08秒0。さらに1馬身差の3着には5番人気メリッサが入った。僕が推奨したショウナンアルバは直線伸びず11着に沈んだ。勝ったダッシャーゴーゴーは昨年の【小倉2歳S】、今年の【CBC賞】でともに2着に好走していたが、重賞制覇は今回が初となる。また、’98年のマイネルラヴ以来12年ぶりの3歳馬による【セントウルS】制覇となった。なお、サマースプリントシリーズの最終成績は、対象レースを2勝(【函館スプリントS】、【キーンランド】)して20ポイントを獲得したワンカラットが総合優勝を果たした。
勝ったダッシャーゴーゴーだが、実にスムーズなレースぶりだった。1200mでこれだけスムーズに進めたのは馬もそうだが、川田の好騎乗といっていいだろう。強い競馬を見せたのは香港グリーンバーディー。評判以上の走りだった。これで本番は1番人気だろうが、あとは時計が速くなったときだけが危険か・・・。それにしても強い! 3着メリッサもこのメンバーで、坂コースでよく走っているが、前2頭が強くて・・・。僕が推奨したショウナンアルバはもう少し脚を溜めた方がいいのだろうが、今回は後ろすぎても届かなかっただろう。もう少しテンが早くならなければ・・・難しい。
ダッシャーゴーゴー(牡3・安田厩舎)は父サクラバクシンオー、母ネガノ(母父ミスワキ)という血統。バクシンオー産駒は’08年のカノヤザクラ以来2年ぶり3勝目。今年の重賞は【CBC賞】のヘッドライナーに続いて4勝目。通算では27勝目となった。
鞍上の川田将雅は同レース2勝目(’07年サンアディユ以来)。今年の重賞は【アンタレスS】のダイシンオレンジに続き2勝目。通算では17勝目となった。
管理する安田隆行調教師は’09年【新潟2歳S】のシンメイフジ以来通算6勝目。
来週からはクラシックトライアルが始まる。【ローズS】にはアニメイトバイオやアパバネ、オウケンサクラ、ワイルドラズベリーらが、【センントライト記念】にはアロマカフェ、ゲシュタルト、フォークスター、ミキノバンジョーに大井からガナールも参戦する。なんか少しづつワクワクしてくるのは僕だけ?
柔道の世界選手権を観ていたら女子の解説が園田さんという人がやっていた。“男子だと園田隆二氏とかいたが誰?”と思っていたら、彼女は昔の阿武教子さんであった。そういえば、彼女が結婚するという報道が今年の初めにあったけ・・・。園田隆二氏は日本女子の監督、今回女子活躍して良かったね。