今 日はなんといっても《第43回大阪国際女子マラソン》。《パリ五輪》代表選考を兼ねたレースは、《東京五輪》代表の前田穂南(27・天満屋)が2時間18分59秒でゴールし、日本新記録の快挙を達成。日本人史上初の18分台を叩き出し、野口みずきが05年《ベルリンマラソン》でマークした2時間19分12秒を19年ぶりに更新した。自己ベスト(2時間22分32秒、23年名古屋)を大幅に更新し、22年の名古屋で一山麻緒が出した国内レースでの日本人最高タイム(2時間20分29秒)も大きく塗り替えた。五輪選考の設定記録である2時間21分41秒もクリアし、五輪代表の「最後の1枠」に堂々と名乗りを上げた。このレース、優勝はウォルケネシュ・エデサ(エチオピア)、タイムは2時間18分51秒だった。前田は8秒差で2位。昨年10月の《MGC》では7位と結果を出せず悔しい思いをしたが、2大会連続の五輪出場へ大きく前進した。《パリ五輪》を目指していた松田瑞生は2時間23分07秒で3位、佐藤早也香は2時間24分43秒で5位に終わった。尚、現在《パリ五輪》内定者は昨年10月の《MGC》を制覇した鈴木優花(24・第一生命)と、2位の一山麻緒(26・資生堂)の2人。
次は《大相撲初場所千秋楽》は横綱・照ノ富士(32・伊勢ケ浜部屋)が2敗で並んでいた関脇・琴ノ若(26・佐渡ヶ獄部屋)との優勝決定戦を制し、4場所ぶり9度目の優勝を決めた。《初場所》の優勝は初めてで、年6場所が定着した1958年以降で史上11人目の全場所制覇を達成した。この横綱の精神力は凄すぎる。この場所は10勝すれば御の字だろうと思っていたが…天晴れ。優勝決定戦に負けた琴ノ若だが、日本相撲協会が琴ノ若の大関昇進を審議する臨時理事会を31日に開催することを決めた。理事会で昇進が見送られた例はなく、新大関誕生が確実となった。新大関誕生は2023年《名古屋場所》後の豊昇龍以来で、日本出身力士では22年初場所後に昇進した御嶽海(現在は幕内)以来となる。琴ノ若は元横綱琴桜の孫。父で師匠でもある佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)の指導で力をつけ、2023年《初場所》で新三役に昇進した後は勝ち越しを続け、昨年《秋場所》から関脇。《秋場所》で9勝、《九州場所》で11勝を挙げ、大関昇進の目安とされる「三役で直近3場所33勝」に届いた。
続いて《卓球 全日本選手権》最終日。シングルス女子決勝は、早田ひな(23・日本生命)が、張本美和(15・木下アカデミー)を4―0で破り、2年連続3度目の頂点に輝いた。2年間にわたる過酷な《パリ五輪》シングルス代表選考レースで、トップを独走した早田は、”黄金世代”の1人として安定の実力を見せつけた。一方、男子シングルス決勝は張本智和(智和企画)が4―3で2連覇中だった戸上隼輔(明大)を逆転で破り、6年ぶり2度目の優勝を飾った。張本智が全日本選手権で初めて優勝したのは2018年。14歳208日での優勝は男女を通じて最年少記録を大幅更新した。だが、そこから苦戦が続き、19年以降は4強、2位、8強、16強、2位と頂点に届かないでいた。早田、張本天晴れ!
ゴルフの話題。米国男子ツアー《ファーマーズインシュランズオープン》最終日。2位から出たマチュー・パボン(フランス)が5バーディ、2ボギーの「69」で回り、1打差を逆転する通算13アンダーで米ツアー初優勝を飾った。パボンはDPワールドツアー(欧州ツアー)を主戦場にしてきた31歳。昨季に同ツアーで初優勝を飾るなど、久常涼と同じ年間ポイントレース上位の資格で今季米ツアーの出場権を獲得。2024年シーズン出場3試合目で、早くもタイトルをつかんだ。47位スタートの松山英樹は1イーグル5バーディ、2ボギーの「67」でプレーし、通算8アンダーの13位に浮上。松山と同スコアから出た久常涼は5バーディ、3ボギーの「70」で回り、通算5アンダーの33位。74位スタートの蝉川泰果は4バーディ、3ボギーの「71」とし、通算イーブンパーの64位で終えた。通算12アンダーの2位にニコライ・ホイゴー(デンマーク)。通算11アンダーの3位にネイト・ラシェリー、シュテファン・イエーガー(ドイツ)、ジェイク・ナップの3人が続いた。松山に復活の兆しが見えてきた。これなら今後期待できそう。久常はまたもや予選突破、まずはこれを繰り返していくことが大切だろう。
米国女子ツアー《LPGAドライブオン選手権》3日目。3打差の3位からスタートした古江彩佳は2バーディ、ノーボギーの「69」でプレーし、通算9アンダーの2位で最終日へ。ルーキーイヤーの2022年7月《トラストゴルフ スコットランド女子オープン》以来となるツアー2勝目に向け、最終日は首位を4打差で追う。首位から出た世界ランキング4位のネリー・コルダは「68」で回り、通算13アンダーでその座をキープ。後半17番(パー5)でイーグル、最終18番をバーディで締めて混戦の首位争いから抜け出した。古江と並ぶ2位に、前週の開幕戦で節目の通算20勝目を飾ったリディア・コー(ニュージーランド)とメーガン・カン。通算8アンダーの5位に、この日のベストスコア「64」をマークしたルーキーのオーストン・キム、通算12勝のキム・セヨン(韓国)ら4人が続く。18位スタートの畑岡奈紗は4バーディ、2ボギーの「69」とし、通算5アンダーの12位に浮上した。 ともに40位から出た西郷真央は3バーディ、1ボギーの「69」で通算3アンダー22位、稲見萌寧は3バーディ、2ボギーの「70」として通算2アンダー30位で最終日に入る。コルダ、コーと上位には強敵がいるが、5mぐらいのパターが入れば…。古江頑張れ!
欧州男子ツアー《ラアス・アル=ハイマ選手権 by フェニックスキャピタル》3日目。現在4日目が行われているが、とりあえず3日目の結果。 3位から出たトービヨン・オルセン(デンマーク)が10バーディ、1ボギーの「63」をマークし、通算22アンダーの単独首位に浮上して最終日へ。後続に4打のリードを築き、昨年2月《タイクラシック》以来となるツアー通算8勝目に前進した。欧州ツアー1年目のシーズン初戦を迎えた中島啓太は36位からスタート。1イーグル6バーディ、2ボギーとして連日の「66」で回り、通算12アンダーの15位に浮上して最終日に入る。36位から出た川村昌弘は2バーディ、4ボギーの「74」とスコアを落とし、通算4アンダーの66位に後退した。通算18アンダーの2位にラスムス・ホイゴー(デンマーク)。通算16アンダーの3位にフレデリック・ラクロワ(フランス)が続く。中島にはとりあえずトップ10目指して頑張ってほしい。
今日の重賞を振りかえる。東京11Rで行われた【第38回根岸S】は、川田将雅騎乗の1番人気エンペラーワケア(牡4歳・杉山晴紀厩舎)が先団を見る好位の5番手を追走すると、直線では抜群の手応えであっさりと抜け出し後続に2馬身半差をつけて完勝。昨年11月の【2勝クラス】から3連勝で重賞初挑戦Vを果たすとともに、【フェブラリーS】の優先出走権を獲得した。タイムは1分24秒1。2馬身半差の2着にはアームズレイン(6番人気)、さらに半馬身差遅れた3着にサンライズフレイム(2番人気)が入った。
エンペラーワケアは、父ロードカナロア、母カラズマッチポイント(母父Curlin)という血統。北海道日高町・下河辺牧場の生産馬で、馬主は草間庸文氏。通算成績は7戦5勝。重賞は初勝利。杉山晴紀調教師は【根岸S】初勝利、川田将雅は2021年レッドルゼルに次いで2勝目となった。
京都11Rで行われた【シルクロードS】は、西村淳也騎乗の2番人気ルガル(牡4歳・杉山晴紀厩舎)が横綱競馬を見せつけて圧勝した。タイムは1分7秒7。好スタートを切ったルガルは、向こう正面で強引に先手を奪ったテイエムスパーダを先に行かせると2番手を追走。直線を向いたときの手応えは抜群で、テイエムスパーダを楽にかわして先頭に立つと、後続を突き放して重賞初勝利を決めた。管理する杉山晴紀調教師は【根岸S】も勝って同日東西重賞ダブル制覇となった。3馬身差の2着にはアグリ(1番人気)、さらに半馬身差遅れた3着にエターナルタイム(3番人気)が続いた。
ルガルは、父ドゥラメンテ、母アタブ(母父New Approch)という血統。北海道浦河町・三嶋牧場の生産馬。馬主は江馬由将氏。戦績は11戦3勝。重賞は初勝利となった。
今日の一口馬。ホワイトクロウが東京7R【4歳上1勝クラス】(1600mダート)に出走。レースは中団やや後方を進み、直線で外へ。追われるとジリジリと前との差を詰めてはくるが2着となった。管理する矢野調教師は「良い状態で送り出せたんですけれどね…毎回なにかいますね…。申し訳ありません。向こう正面で8枠の馬が外にいて、それがずっといたら嫌だな…と思っていたのですが、上手くパスできて良い形でコーナーを回って直線へ向かえたと思います。ジョッキーに聞いても『如何に外に出せるかでしたが、上手くいき、ロスを少なくしながらコーナーを立ち回り外に出すことができました。脚も使えているし、言うことがないくらいなのですが…勝ち切れず申し訳ありません』と言っていました。本当に文句のない競馬なのですが、勝ち馬が楽でしたから相手を褒めるしかありません。行けたらこのまま次と思っていますが、脚元の確認をまずしっかりと行っていきます」とのこと。ここを目標にじっくりと乗り込み調整して、鞍上の石橋も完璧なレースをしたが…。勝利には届かなかったが、毎回堅実に走っており、馬には頭がさがる思い。状態が大丈夫なら続戦だろうが、東京開催はあと3週しかないので微妙かも…。