人生成り行き、馬まかせ(目指せ回収率90%)

好きな言葉は『番狂わせ』。
競馬にドップリ浸かっている還暦オヤジ゛の泣き笑い雑記

珠玉の時間

2007-02-23 21:49:52 | 競馬予想
 白山に場末のスナック
 特別何かが変っているわけでもなく、カウンター席が7席ほどあり、あとは4~6人掛けのボックスシートが4席ほどある。店はその席が一杯になるほど混んでいて、その客層はサラリーマン風というより、町工場の作業員のような人が多い。従業員は女の子2人で、忙しそうに働いている。
 僕がそのスナック「W」に行ったのは足の痛みがまだとれない3月19日の事である。取引先の人と食事をし、その取引先に連れて行ってもらった。連れて行ってくれた方と僕とは20年ぐらいの付き合いで、だいだいその方が連れて行ってくれるお店もわかっていた。当然その日も
「銀座かな、それとも門仲(その方の地元)かな」
と思っていたところ、連れて行かれたのがこのスナックであった。「なんで、こんなとこ?」
不思議がっていて水割りを飲んでいると、そこに一人をおばあちゃんが入ってきた。すると店のお客が一斉に拍手をする。そして僕の連れには抱擁までしている。
「ひさしぶり、生きてたの?」
「ママ元気そうだね」
そんな会話のあと、その連れが僕にママを紹介する。
「ママの小櫻京子さんです」
「えっ、ホントですか? あの小櫻京子さんですか?」
僕も驚いたが、ママも驚く
「若いのに私のこと知ってるの?」
「いやぁ、テレビとか本でしか観たことないですけど、ホンモノですか?」
失礼な物言いである。しかし彼女は
「嬉しいわ、知っててくれて・・・」
と僕の失言などお構いなしに喜んでくれている。
 多分、このコラムを読んでくださっているほとんどの方がご存知ないと思うが、この『小櫻京子』という女性は昭和の芸能史の1ページを飾った人物である。
 簡単に彼女を説明すると、落語家で喜劇王の柳家金語楼の養女(一説には姪、実娘)となり、金語楼の作品など喜劇に「お豆ちゃん」の愛称で出演。それ以来、ずっと舞台に立ち続ける現役の女優なのである(小櫻京子劇団というのが現在もある)。義弟はあのロカビリーの山下洋二郎で、亭主は初代の奇術師・引田天功だ(プリンセステンコーの師匠)。そして娘は声優の引田有美である(有美の妹にあの「少女隊」の引田智子(異母)がいる)。僕が以前読んだ本では「お豆ちゃん」時代の人気は絶大で、その人気は全盛期のモー娘。以上だったとのことだ。
 その歴史的な人物が経営しているのが、このスナック「W」だったのである(35年らしい)。僕の連れは僕がお笑い好きなので、「一度連れて行こう」と思っていたらしいのだが、相手が小櫻京子ということで「さすがに知らないだろう」と思っていて、この日まで伸びてしまったようだ。
 紹介をしてもらったあとは、昔の話、現在の喜劇会の話、2代目引田天功の話などをし、最後には「東京ブギウギ」を歌ってもらった。また昨年リリースしたお孫さんとのCD(『お豆サンバ』)まで戴いてしまった。僕らが店にいたのは1時間ちょっと。しかし、僕にとっては珠玉のような時間であった。この店からの帰り道、安田君やノッチ、山崎君、有吉らを連れて行ったら、根っからの喜劇人である彼女はとても喜ぶだろうなぁと思ったが、逆に彼らにしたら“誰、このおばぁちゃん?”ということになるかも・・・。いずれにしろ僕にとっては、思いがけない人物との出会いであった。ちなみに京子師匠、今年72歳。メチャメチャ元気です!
 京子師匠に元気を貰って明日の予想といく。まずは明日阪神で行われる【アーリントンカップ】。本命は今週で騎手を引退する本田騎乗の14番ローレルゲレイロ。前走はスローペースの仕掛け遅れで3着と敗れたが、能力はこの年代でもトップクラス。現に【朝日FS】でいちばん強い競馬をしたのはこの馬、ここは本田引退祝いとしても負けられないところだ。相手はここ目標の9番マイネルレーニア、底を見せていない2番トーセンキャプテンだが、大穴には赤木に乗り替わる13番マルカラボンバ。折り合いさえすれば面白い。他のレースでは中山11R【韓国馬事会杯】は8番アドマイヤカリブ。東京の1400mを除外されたことにより、スタートの不安で人気が少しでも下がるようなら面白い。ここでは力は断然だ。9R【きんせんか賞】は5番スマートカスタム。2戦目であのナムラマースを破っているのだから、ここでは力は上。ここ数戦も勝てはしないが、小差で好走している。唯一の関西馬で鞍上には追える御神本、ここは黙って買いだろう。
 
今週は競馬界にとっては“さよならWEEK”である。名伯楽がターフに別れを告げる。瀬戸口、伊藤雄、奥平真、松永勇、鹿戸幸、古川、山本、湯浅ら名トレーナーたちである。各厩舎とも渾身の力で師の最後を飾りたいところ。特に瀬戸口厩舎はなんと16頭の多頭出しだ。今まで僕もいろんな最後を見てきたが、ここまでの出走は記憶にない。一体何勝するのか注目である。ちなみにJRA調教師の定年は70歳、京子師匠より年下だ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

珠玉の時間

2007-02-23 21:49:51 | 競馬予想
 白山に場末のスナック
 特別何かが変っているわけでもなく、カウンター席が7席ほどあり、あとは4~6人掛けのボックスシートが4席ほどある。店はその席が一杯になるほど混んでいて、その客層はサラリーマン風というより、町工場の作業員のような人が多い。従業員は女の子2人で、忙しそうに働いている。
 僕がそのスナック「W」に行ったのは足の痛みがまだとれない3月19日の事である。取引先の人と食事をし、その取引先に連れて行ってもらった。連れて行ってくれた方と僕とは20年ぐらいの付き合いで、だいだいその方が連れて行ってくれるお店もわかっていた。当然その日も
「銀座かな、それとも門仲(その方の地元)かな」
と思っていたところ、連れて行かれたのがこのスナックであった。「なんで、こんなとこ?」
不思議がっていて水割りを飲んでいると、そこに一人をおばあちゃんが入ってきた。すると店のお客が一斉に拍手をする。そして僕の連れには抱擁までしている。
「ひさしぶり、生きてたの?」
「ママ元気そうだね」
そんな会話のあと、その連れが僕にママを紹介する。
「ママの小櫻京子さんです」
「えっ、ホントですか? あの小櫻京子さんですか?」
僕も驚いたが、ママも驚く
「若いのに私のこと知ってるの?」
「いやぁ、テレビとか本でしか観たことないですけど、ホンモノですか?」
失礼な物言いである。しかし彼女は
「嬉しいわ、知っててくれて・・・」
と僕の失言などお構いなしに喜んでくれている。
 多分、このコラムを読んでくださっているほとんどの方がご存知ないと思うが、この『小櫻京子』という女性は昭和の芸能史の1ページを飾った人物である。
 簡単に彼女を説明すると、落語家で喜劇王の柳家金語楼の養女(一説には姪、実娘)となり、金語楼の作品など喜劇に「お豆ちゃん」の愛称で出演。それ以来、ずっと舞台に立ち続ける現役の女優なのである(小櫻京子劇団というのが現在もある)。義弟はあのロカビリーの山下洋二郎で、亭主は初代の奇術師・引田天功だ(プリンセステンコーの師匠)。そして娘は声優の引田有美である(有美の妹にあの「少女隊」の引田智子(異母)がいる)。僕が以前読んだ本では「お豆ちゃん」時代の人気は絶大で、その人気は全盛期のモー娘。以上だったとのことだ。
 その歴史的な人物が経営しているのが、このスナック「W」だったのである(35年らしい)。僕の連れは僕がお笑い好きなので、「一度連れて行こう」と思っていたらしいのだが、相手が小櫻京子ということで「さすがに知らないだろう」と思っていて、この日まで伸びてしまったようだ。
 紹介をしてもらったあとは、昔の話、現在の喜劇会の話、2代目引田天功の話などをし、最後には「東京ブギウギ」を歌ってもらった。また昨年リリースしたお孫さんとのCD(『お豆サンバ』)まで戴いてしまった。僕らが店にいたのは1時間ちょっと。しかし、僕にとっては珠玉のような時間であった。この店からの帰り道、安田君やノッチ、山崎君、有吉らを連れて行ったら、根っからの喜劇人である彼女はとても喜ぶだろうなぁと思ったが、逆に彼らにしたら“誰、このおばぁちゃん?”ということになるかも・・・。いずれにしろ僕にとっては、思いがけない人物との出会いであった。ちなみに京子師匠、今年72歳。メチャメチャ元気です!
 京子師匠に元気を貰って明日の予想といく。まずは明日阪神で行われる【アーリントンカップ】。本命は今週で騎手を引退する本田騎乗の14番ローレルゲレイロ。前走はスローペースの仕掛け遅れで3着と敗れたが、能力はこの年代でもトップクラス。現に【朝日FS】でいちばん強い競馬をしたのはこの馬、ここは本田引退祝いとしても負けられないところだ。相手はここ目標の9番マイネルレーニア、底を見せていない2番トーセンキャプテンだが、大穴には赤木に乗り替わる13番マルカラボンバ。折り合いさえすれば面白い。他のレースでは中山11R【韓国馬事会杯】は8番アドマイヤカリブ。東京の1400mを除外されたことにより、スタートの不安で人気が少しでも下がるようなら面白い。ここでは力は断然だ。9R【きんせんか賞】は5番スマートカスタム。2戦目であのナムラマースを破っているのだから、ここでは力は上。ここ数戦も勝てはしないが、小差で好走している。唯一の関西馬で鞍上には追える御神本、ここは黙って買いだろう。
 
今週は競馬界にとっては“さよならWEEK”である。名伯楽がターフに別れを告げる。瀬戸口、伊藤雄、奥平真、松永勇、鹿戸幸、古川、山本、湯浅ら名トレーナーたちである。各厩舎とも渾身の力で師の最後を飾りたいところ。特に瀬戸口厩舎はなんと16頭の多頭出しだ。今まで僕もいろんな最後を見てきたが、ここまでの出走は記憶にない。一体何勝するのか注目である。ちなみにJRA調教師の定年は70歳、京子師匠より年下だ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする