吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

ヤマモモ(山桃/楊梅)の閑話

2022年09月16日 | Weblog

”モモ"と言って桃(バラ科)ではない「ヤマモモ」(ヤマモモ科)なる常緑広葉樹(山桃/楊梅)がある。山に生育するモモ(桃)のような小さな粒果実をつけることから”山桃”といわれているようだが、われわれがよく見る常緑樹のヤマモモの多くは 庭木や街路樹。

中国や日本などを原産にしているようなヤマモモは かなりの常緑高木。成木は結構高くなるようだが、千代田区はFM通りにみるような都会の街路樹になっているヤマモモの樹高は 10~15メートルほどの中高木。雌雄異株からか”雄株”を選んで街路樹にしているようで、”赤い実をつける”雌株は20余本に一本ぐらいだ。

夏の街路を濃く繁った緑葉で涼しくする中高木の緑葉樹なのだが、密に互生する緑葉は枝先に束生する艶のある深緑で木蔭をつくる。街路樹では めったに見ない雌株のヤマモモは、6~7月頃 暗赤色に熟した小果実をつけるが、少し経つと落果し 街路歩道を汚す。

「ヤマモモ」は 山の”桃”ではない。似たような名前の「ヤマナシ」(ニホンヤマナシ)は ”山に生育する小粒の梨”だ。里山の麓辺りに自生する梨(バラ科ナシ属)の高木だが、フルーツとして食する梨(果物)とは大きく違う。直径3~5cmほどの小粒の果実。果肉は堅く少々酸味の渋い味。食べても甘く、ジャムなどにもされるヤマモモとは 大分異なる。

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