吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

叙勲の季節になると思うこと。

2008年04月29日 | Weblog
 4月29日(昭和の日)、春の叙勲受章が発表された。自分が教わったり、尊敬したりする先生や先輩が叙勲受章したりしていると、ただ嬉しい。感激したりもする。

 政府や国が人々に序列をつけたり、その人のキャリアに褒章インセンティブをつけたりする叙勲制度を疑問視している自分が、年のせいなのか、やたら抗議する心を失くしているのがコワイ。為政者や体制にとっては”治める”ために大変都合よく運営できる制度なのかも知れないが、ヒトの仕事や職業に序列をつける叙勲制度に意味が見出せない。

 民間人対象という旭日章をセットし、ほとんどが国家公務員や国立大学や公共的職業などにエラク奉職した体制社会貢献者対象の瑞宝章が多い。多くが70歳のような70歳から80歳あたりが対象だから、今回仕打ちと批判された”後期高齢者”への弁解のようでもある。

 仕事や職業による差別や序列に馴染まない”民間”対象の旭日章でさえ、大綬章、重光章、中綬章、小綬章から双光章や単光章まで、序列がある。このような制度や叙勲発表に、おおきな抵抗を覚えなくなってきた自分がイヤだ。

 国民や消費者(川下)目線でモノゴトをなどと説いかけるながら、体制や上位からヒトを見る制度や習慣に抗議もできていない自分を責める。加齢現象などにしたくないのだ。叙勲制度などがない、そんな日本になってほしい。
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二人のウィズダムの商品化ー「パルファ ミューゼ」

2008年04月24日 | Weblog
 事実だ、真実だと軽躁に語る自分には、似て非なる大人の友人がいる。ふだんは先生と呼んでいる。友人呼ばりしては大変失礼になるほどの大人だ。

 一人は大阪にお住まいの中山二郎さん、ひとりは神奈川は相模原方面にお住まいの蓬田勝之さんだ。中山さんは、町の発明家や技術者を装っているが、物理や化学から工学まで博識でウィズダムな方。理論家であり、実務家でもある。何よりもアタタカイ。蓬田さんは近書『薔薇のパルファム』(求龍堂、2005年4月)の著者だが、長いことあの資生堂で”香り”を研究してきた方だ。自分を飾らない気さくで謙虚な方だ。

 蓬田さんは、”香り”を化学や技術で分析料理されているとご紹介できる以上に、香りの文化や香りのあるライフスタイルなどについての見識が深い方だ。お二人の共通項は、人や生き物や生きる人々の日々に対するヤサシイ目だ。

 蓬田さんには、モダーン・ローズ6種プラス クラシック・ローズ1種(ダマスク・クラシック)の7種の上質な”香り”レシピ開発とその商品化についてご指導を得た。中山さんには、蓬田さんの7種の薔薇の”香り”オイルをやさしく加熱蒸散させるディヒューザー・バーナーの開発にご苦労いただいた。

 やさしい”香り”を求めて止まない蓬田さんと中山さんの知識・知恵・技術を叡智にしたウィズダムを温故知新した「パルファ ミューゼ」、わたくしたちがこの2008年5月、お披露目する商品です。

 阿川弘之さんの(『大人の見識』新潮新書)説明を引用すれば、”故(フル)キヲ温(タズ)ネテ、新シキヲ知ル”(温故知新)結果としてのパルファ ミューゼは、7種の薔薇の香りの商品化だが、たずね方が(温)アタタカイのだ。この4月23日から29日、名古屋高島屋さん(10階)の「ローズガーデンとバラの画家ルドゥーテ展」でささやかにお披露目されている。

 自分がワタクシゴトでたず(温)ねられないのが残念ですが、皆さんよろしく。
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よわい景気市場の牽引を託すのは、独身の”若者”か。

2008年04月21日 | Weblog
 さすがに、経済”景気”診断の神様・日銀が”景況感”を変えた。これまでの利上げ展望を方針転換したようだ(4/21、朝日新聞)。

 米国のサブプライム問題や米国経済景気の後退をみても、日本経済は”物価安定下、着実に回復(成長)している”と言ってきた短長期の景況感を変えたのだ。原材料高と急激な円高が、全産業的に企業の利益を押し下げ景気は”下ぶれ懸念”にあると診断している。

 いまごろの感もあるが、2007年度(下期、通年期)の各社の決算発表などを総括するに、消費先行きに懸念を持つエコノミストや一般消費者のサイフや心理を考慮したようだ。今日明日でみれば、食料品を中心とする値上げ”インセンティブ”販促や春物などの季節プロモーション策などによる”一時的な”上向き兆候はあるものの、傾向は右肩下がりの市況感なのだ。

 政府が、原油原材料高や中国ギョウザ事件につづいて、後期高齢者(医療/保健料天引き)問題を消費者市場に投げかけたことがキッカケになり、中高年消費者市場が大きくシュリンク。メタボリックシンドロームをテーマに中高年消費者市場への刺激役を期待する企みに狂いがきた。メタボやダイエットやエクササイズなどを謳えば謳うほど、乗ってくるのは20代、30代、40代の若者で、中高年ターゲットではない現実に気づく。

 任天堂(Wii )、ソフトバンクモバイル、スタジオジブリやディズニーなどにイメージリードされる経済市場とトヨタ、シャープ、グーグルやユニクロなどにイメージリードされる経済市場にリードされている日本の現在市場だが、0708年あたりはどうやらチョッピリゆたかな若者にリードされる前者市場への期待が大きい。ユニクロなどが何らかの障害を感じるポスト08あたりを考えることも大事になりそうなこの所の企業経営でもある。
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忍び寄る前期高齢者医療費保険料改定発効の企て!

2008年04月18日 | Weblog
 官僚役人の企てはコワイ。必ず、自分たちの安心できる拠り所や生活が保障される部署や団体や法人などを増設する。国民の生活インフラや安心や国民の健康など、否定できないテーマを掲げ、制度や法律を提案する。そして、後期高齢者医療制度の普及理解や効果効率を向上させる組織や外郭団体などをつくる。自分たちの高齢化を守るためだ。

 現在75歳以上の後期高齢者人口は約1200万人だが、10年後は1700万人になる。世帯単位で考えると、まだ子供世帯や二人世帯(夫)の扶養者になっている者が多い。個人単位にバラバラにすると”対象”が大幅に増える。中間で計算しても1600万人になる。役人は計算が速い。世帯や扶養という概念をやめ、一人ひとりから保険料をもらえば対象が増える。

 高齢者の医療費の増加が国民医療費(健康保険収入)財務を悪くしているのは明らかだ。相応に負担してもらわなければ、国の財政が悪化する。若い人たちの支持を得るためにも、お年寄りにもっと医療費負担を考えていただこうなどと、もっともらしく時の体制や与党の皆さんに提言するのだ。中味や行く末も知らず、賛成投票をする与党議員の性格を見越している役人官僚の企てだ。

 国民の医療費というか国が国民健康保険から支払う医療費20~30兆円の10%、2~3兆円が不足するという。一人月平均5000円(2ヶ月1万円)ほどいまより多く保険料を納めてもらうと、一人年間6万円だから、これに1600万人掛けると丁度1兆円だ。二倍にすれば約2兆円。ということで、自分たちがいかに国の先行きのことを考えているかを説明する。後期高齢者医療制度になる。

 つぎのターゲットは、前期高齢者だ。65~74歳の前期高齢者1500万人がネライだ。十年後は1800万人になる。多くのひとが定年リタイア年金生活者とはいえ、まだ退職金やいままでの積み立てがある。何よりも半数ぐらいは年金をもらいながら働いている。収入もある。実は後期高齢者よりはじめからの真のネライは前期高齢者なのだ。来年、まだ世の中の抵抗がキビシイ感じなら、二年後その姿を法律や制度にして公にしよう。こんなシナリオのような気がする。

 後期につづいて、前期高齢者医療を考える会(審議会)か高齢者医療と介護整備財団でも作ろうかなどと、夜の官僚銀座会議などで話されているとすれば、イヤな世の中だ。
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I T インターネット社会の安心の設計を。

2008年04月13日 | Weblog
 1970年の国の正味資産はGDPの4倍の260兆円だったが、それから20年の1990年には3550兆円とGDPの8倍にまで拡大した。そして、バブルの崩壊。その後は、土地も株式も負の調整額がつづいた。国の正味資産、国富の減少だ。とくに、土地などの有形固定資産の減少が大きい。国富に占める土地資産額の割合でみると、1990年は69%だったものが2004年は47%に減少しているのだ。

 土地長者が消え、IT/ ベンチャー長者が出現した。1995年10%やっとだったインターネットの(世帯)普及率は2005年には90%にまで上昇した。数字的には、ほとんどの家庭(世帯)にインターネットが普及したことになるが、若い人と高齢者や、都市と地方のインターネット利用格差は大きい。

 インターネットの利用端末もパソコン(6500万)と携帯電話(6900万)が同じぐらいになり、国民の2人に1人がケイタイを通じたインターネット接続を経験している。2000年から2005年にかけ急速に拡大したブロードバンド(契約数)やCATVの普及がこれらを加速したのだ。

 地方と都会の知的生産格差の拡大も世代間の格差も、インターネットの利用性の格差がもたらしていることに留意しなければならない。これからの富に格差をもたらす元が知識であるとするトフラーに従うならば、インターネットの利用性の格差がこれ以上拡大しないよう配慮しなければならない。

 もうひとつは、社会の安全や安心の設計だ。起こることを前提にしたリスクマネジメントではない。サイバー犯罪が発生しないように、インターネットや情報システムの災害崩壊やテロ破壊が発生しないようなインターネット・インフラを構築しなければならない。

 警察や国民生活センターが受理したインターネットの悪質商法や有害情報などに関する相談は、この5年で8倍に増え、年間84000件(2005年)にもなる。パソコンなどに感染被害をもたらすウィルスも多い。サイバー犯罪の検挙数も年間3000件(2005年)を越える。詐欺やポルノや脅迫などが2800件、不正アクセスやPC妨害などが350件も検挙されているのが現実なのだ。

 新しい社会的犯罪であるサイバー犯罪の防止やリスク回避策は、安心できるインターネット情報社会づくりの最低限のことだ。インターネットはいまや基本的な社会的生活インフラで、その安全・安心と信頼の設計こそ火急の課題なのだ。
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クルマ・フリー社会と長寿高齢化社会のビジョンを示せ!

2008年04月13日 | Weblog
 ほとんどの国民が自動車運転免許をとる。クルマ社会。買い物やレジャーをはじめ、ちょっとした用足しや移動もクルマ。マイカーで通勤したり、パークアンドライドで遠方通勤する人も多い。新幹線や通勤快速、都心の地下鉄に乗り入れする私鉄の特急なども整備された。都心の超高層ビルの会社に、新潟や福島や静岡などから通勤する人々も増えている。

 公共交通網や新幹線などの整備がどんどんビジネスマンや勤め人の通勤距離を延ばす。知的付加価値生産力の都市と地方の格差を大きくしている。パソコンやインターネットが普及し、オフィスやペーパーがフリーになりフェイストゥーフェイスで顔を突き合せなくても仕事ができる時代だと言われながら、それでも会社や職場という場所に通勤する。これからも、都心部に働く人の集中はつづく。

 自分もそういう時代に、人々と同じように暮らしている。土日のマイカー・ドライバーだ。土日の買い物や用足しだけのクルマだが、病院に行ったり電車やバスでは行きにくい区役所などへの足には必要なクルマだ。年金受給の高齢者の仲間に入っている自分だが、クルマを手放す時期も近い。後期高齢者になったら、運転免許証を返上しようと思っているが、その時のライフスタイルがイメージできない。

 後期高齢者医療制度や年金の徴収や支給以上に、高齢者の医療や介護およびライフケアの仕組みや制度が見えない。足腰の自由度や歩行の不自由があって、日常のインドア、アウトドアの行動や移動についての社会的サポートなどが見えない。

 ”見えない”ことが、いま一番の問題なのだ。近い将来の展望や約束が得られていないことが、人々をして不安にさせているのだ。明らかに”いままで”と異なる社会になっているのに”いままでどおり”と言われても信用できないのだ。いままでと、このようにここが違うという近い将来の社会の姿を示してほしい。長寿高齢化社会の生活インフラやソーシャルケアシステムの姿を示してほしい。

 昨日のビジョンと今日のビジョンが変わらない”安心”を政治してほしい。年金や介護だけではないのだが、約束を守る姿を政治やお役所が示してほしい。安心や信頼の根拠は、まず”約束”を約束どおりやっていくことに尽きるのだから。
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メタボという社会シンドローム現象考

2008年04月11日 | Weblog
 2008年2月2日、(独)国立健康・栄養研究所の一般公開セミナーを聴講した。この4月から始まった厚生労働省推進のメタボリックシンドローム撲滅運動への入り口、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)特定健診制度のスタートにあわせたセミナープログラムだ。

 グーグル(Google)で「メタボリック」を検索すると実に400万件を越えるほど、このところの「メタボリック」はシンドローム現象だ。メタボリックシンドロームとは、過食、高脂肪食と運動不足による生活習慣病。その結果として起こる内臓脂肪蓄積による血糖、血圧、脂質の異常(合併)によってもたらされる糖尿病や心筋梗塞、脳卒中などの心血管病。40歳から74歳男性の約半数、女性の約2割がメタボリックシンドロームやその予備軍だといわれている。

 戦後の食生活の欧米化などによりもたらされた文明病なようなこの症候群病気であるがゆえに、これを撲滅または削減していくにはまず自分たちのいま受け入れている生活習慣を改めることが大切なのだ。外見的には”肥満”によって表れる内臓脂肪蓄積型異常(インスリン抵抗性)といえるがために、まずは”腹囲”のチェックが入り口なのだ。

 男性に厳しく(腹囲85cm)、女性にやさしそう(腹囲90cm)に見える健診測定の入り口だが、中性脂肪(150mg/dL)やHDLコレステロール(40mg/dL)、血圧(130/85mmHg)や空腹時血糖(110mg/dL)などの基準は公平だ。男性にやさしいのかも知れない。

 まるでメタボリックシンドロームが、政府や企業のターゲット(市場)になっているような現象自身が”シンドローム”に見えてイヤなのだが、これも”ゆたか”文明ばかりを価値基準に突き進んできた私たち人間社会への試練と考え、受容したい。計測や診断機器、生活や食事改善プログラム、ウォーキングやアウトドア、インドアの運動プログラム催事や器具や場所提供などだけではない。糖質ゼロのビール(発泡酒)やカロリーオフの加工食品やレシピなどがもてはやされている。

 できるだけ”ふだん”の生活をライトに健康的にすることからスタートすることがよさそうに思うのだが、現実は何かの目標や規制をセットしてプログラム化し、実行していくことが、成果が確認できていいのかも知れない。無理のない持続性のある日々の食事や生活の改善と運動などのとり入れが大切とは、先生がたのお話でした。
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お先が見えない未照合年金記録5000万件問題の示唆。

2008年04月09日 | Weblog
年金記録の未照合(問題)を”宙に浮いた年金”記録といっているが、”宙に浮かせた”というべきだろう。すべては、人や役所のいい加減さや怠慢が宙に浮かせたことで、キチントふつうにやっていれば”宙に浮く”ことはなかったのだ。無責任ややるべきことをやるべくようにやっていれば何という問題にもならなかったことだろう。

 2007年7月5日、「5000万件の年金未照合記録は、突合照合作業だけで終わりか」というブログを書いた。いま、そこで不安視したとおりになった。ただコンピューターで名寄せ作業をし、合わない未照合記録分のアドレスに5000万件の「ねんきん特別便」を送ったらしい。届くかも?、返信も?、一斉に社保庁の窓口に相談や確認に行こうものなら6時間の待ちは覚悟しなければならないという。

 このねんきん特別便が済んでさえ、照合はコンプリートではないという。一年ですべての未照合記録を照合し、モレなく資格者が資格どおりみなさん年金が100%もらえるようにすると豪語した時の総理や政府。つぎつぎに担当大臣がかわり”完了”を見届けるハメになった舛添厚生労働大臣は、気の毒といえば気の毒だが、当初の豪語というより約束の半分もできなかった言い訳会見があきれる。

 「国民に”夢”を与えてしまい」申し訳ないという。福田総理はと言えば、全部やる/全部できると「誤解を与えてしまい」申し訳ないというのだ。「最後の一人まで5000万件すべてを照合する」といったことを文字通りそのまま理解したら、それを”誤解”だという。社保庁長官や役人上層部のマネジメントのいい加減さや行政の失敗や怠慢でおきた不足や間違いを正しく直すことを”夢”だという大臣に、何をどのように期待すればいいのか。

 ただ「あるがままを、あるがままに見る」ことをモットーにして暮らす自分には、何が実像でなにが虚像なのかわからない。ふつうに事と実を見たり聞いたりして素直に事実や真実に触れ理解しようとしている自分が少しいとおしくなる。あまり、難しくしないでくださいと時の総理や大臣や国をリードする人たちにお願いしたい。
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まだ始まりーわたしの薔薇の香り。

2008年04月04日 | Weblog
 バラの画家ルドゥーテ展への招待状(名古屋、高島屋4/23-29)をいただいた。ぜひお邪魔したいと思っているが、私の薔薇の香りの商品化勉強はまだ始めたばかり。薔薇の香りについては、幼稚園か保育園レベルだ。

 薔薇の香りというより薔薇の花そのものについてさえ、何も知らない。野暮なズブ素人なのだが、その中年を越えた自分がやたらバラ、薔薇と日々思っているのだ。ルドゥーテというバラの画家の名前だって、ついこの間知ったのだ。

 薔薇の肖像画家と言われたルドゥーテ(P.J.Redoute)にして表現できなかった薔薇の香りを商品にしたいと思ったのは、一年半ほど前。『薔薇のパルファム』(求龍堂)の著者、蓬田勝之さんにお会いした後だ。バラの系譜やバラの香りについて丁寧な解説をしていただいたことが契機になったからだ。

 バラの画家ルドゥーテ展に合わせて設営されるローズガーデンあたりに何気なく表現されそうな6種のモダーンローズの香りと1種のクラシック(ダマスク)ローズの香りなどについても、そっと楽しんで来たいと思っている。

 5月から6月あたりになると、薔薇のダーデニングや薔薇空間(文化村)などについてのイベントや展示会などが多くなるが、香りなどについてのそれも増えそうだ。あまり、消臭的芳香とか癒しやセラピーというところでの香りには興味はないが、美しく上質な香りをライフスタイル化するような、そんな薔薇の香りにいたく魅入っている。
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ヒトにやさしいお店づくりのすすめ。

2008年04月03日 | Weblog
 子供がたくさんいたり家族人数が5~6人だったりした昔、「大きいことはいいことだ」のコマーシャルが流れていた。もう半世紀近くも前のことだ。そして、高度経済成長からバブル経済へと突き進んだ日本の経済社会。国をあげて”大きいこと”に邁進した。

 小さな小売店が立ち行かなくなり、スーパーやGMSという大型スーパーがどんどん増えた。デパートは高層化やヨコへの面積拡大では足りず多店舗化し、薬局薬店化粧品店や酒屋グロサリーが後退し、ドラッグストアやホームセンターやコンビニが増えた。そして、郊外やロードサイドに大型ショッピングモールSCがどんどん展開されるようになった。

 あまり時間も経たず、子供は少なくなり核家族化が進行する一方、人口(構造)の高齢化が急伸した。大きいものやお徳用やファミリーサイズが”世の中にムダを撒き散らしている”と批判され、多くのカテゴリーで商品が1~2人用や小サイズ化に向かった。しかし、依然として店舗やショッピングセンターの大規模化は進み、5~6万m2を越える大型ショッピングセンター(SC)が年間10~20箇所も開業されている。

 高齢化(社会)という一言では説明できず、前期高齢者や後期高齢者に区分したりして、お年寄りの指弾を受けている時代だというのに、大型化は高層化や広面積化を指向しクルマ社会の亡霊にとりつかれている。お年寄りの免許証返却人口が増えていたり、徒歩や手押し車での買い物客の増加を見ていない。クルマどころか自転車にも乗れない徒歩のお年寄りが両手にいっぱいの買い物袋をさげているのに、手助けもできない大手GMSスーパーなのだ。

 ユニクロを見習えとばかりのスーパーの衣料品の品揃えも、三越・伊勢丹という超大手デパートの経営統合も、外商やバックヤードや自分たちの経営効率に目が向いているだけで、消費者顧客への対応などどこ吹く風だ。CSとか顧客満足とかの向上(運動)に取り組んでいるなどと、あさってを向いたメッセージなのだ。

 自社や自店のターゲット顧客層は、20~30代や団塊ジュニアですなどと言っているのだ。ユニクロやスターバックスや化粧品メーカーなどは、高齢化社会の社会的受容性をどのようにお考えなのだろうか。ヒトや環境にやさしい社会づくりは、”よわい”人や動物や自然への関心や配慮からスタートしたいも。先ずは、どのようにしたらお年寄りの買い物をラクにさせてあげられるか、大手SCやGMSの皆さんにお考えいただきたく思っている。
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