吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

地球持続可能性と快適便利生活は、二者択一?

2007年06月30日 | Weblog
 地球環境の持続的可能性を高める作業は、21世紀人類社会最大の課題だ。そして、その地球を救う最大のテーマは地球温暖化を止めることだ。京都議定書以来、日本をはじめ多くの国が地球環境の保全と温暖化ガスの削減に取り組んだが、その成果は上がっていない。

 人類は勝手だ。温暖化ガスの原因は地球(資源)燃料の”燃焼”だ。あらゆる発電や動力、そして自動車などは、石炭、石油、ガスおよびガソリンなどの燃焼で動く。この化石燃料やガスなどの地球資源の燃焼消費の際、排出されるものが二酸化炭素(CO2)を主とする温暖化ガスだ。地球資源を燃やし、地球環境を破壊しながら、地球資源を食して暮らすのが人間なのだ。

 日本など先進(文明)国の人々の20世紀は、快適便利生活の飽くなき追及だ。ほとんどの家々には、動くたびにガソリン燃焼により二酸化炭素をばら撒くマイカーがあり、快適な室内温度を保つエアコンがある。1戸に1台の自動車やエアコンが、いつの間にか1戸に2台、3台の自動車やエアコンになった。平均家族人数の減少に逆比例して、買い替えるたびに大型化した冷蔵庫や洗濯機およびテレビなど。なぜ、家族人数が5人、4人、3人と少なくなっているのに、小型化せず大型化するのか不思議だ。止められないのは、人々の快適便利生活指向なのか、欲求なのか。それとも企業や経済界の陰謀なのか、何ともいえない。人類の勝手、文明や便利を知った人々の勝手なのかもしれない。

 すでに、1990年に対し6%削減するとした2008-2012年の日本の温暖化ガス削減目標の達成は絶望的だ。その日本の安倍首相は、21世紀半ばの温暖化ガス削減目標を1990年比50%削減なる「美しい星50」を提唱した。総務省や環境省などの政府や地方自治体役所は、一般家庭の温暖化ガス排出削減のための”エコ生活”PRを活発化させ、多大な予算を割いている。何が先で、何が後か、逆のような気もする。

 一方で、クルマやエアコンあるいは大型冷蔵庫や液晶カラーテレビなどをどんどん造り、拡販する活動を、景気や経済の活性化のためと推進したり、自動車産業や運輸・建設産業のためと高速道路などの建設を推し進め、石油、ガソリン、エネルギーの消費性向を高め、温暖化ガスの排出性向を高めているのだ。他方で、二酸化炭素を排出しないエネルギー・エンジンの開発を推進している。なんとも、チグハグな光景の人間社会だと思う。
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鈍感な人々に、国を任せられますか?

2007年06月27日 | Weblog
 世の中や人々の機微に敏感な渡辺淳一さんが書いた「鈍感力」(集英社)が売れている。有名なのだが、わたしは読んでいない。鈍や鈍感という言葉が好きになれないからだ。そういう私は、結構何についても鈍だし、鈍感だ。

 現代は、ストレス社会だ。そこいら辺の汚れや電車などの手すりやシートの汚れやばい菌が気になる。暮らしのなかで、いたるところで清潔さや細菌が気になり、殺菌や滅菌をする。潔癖症や何々症候群が広がり、人々の神経質さやナイーブさが高くなる。「あれは、何故だ」「どうして、そうなんだ」「あの人、わたしのことどう思っているのかしら」「この間、余計なことを言ってしまった」「誰かが自分を監視している」「隣の人のオシャベリが耳ざわりだ」など、周りや周りの人がとても気になる世の中なのです。それだけストレス性が高くなっていると言えます。

 このようなストレス社会をたくましく生きるコツが”鈍感力”ということなのでしょう。鈍感力を高めることが大切になると渡辺さんの言だ。いたずらに気苦労したり、気づかいをしているからストレス性の病気になったり、こころの病になったりするのかもしれないが、世の中や社会および体制、典型的には政治などについて”鈍感”になることだけは避けたいものだ。

 時の体制側、政治家や役人・官僚など体制や権力にいる人々たちは、いつも現体制の存続が望ましく、保守的なのですが、”保守”や”鈍感”からは決して革新や改善は生まれないのも事実です。小泉前首相などは、支持率低下や社会保険問題で野党や国民の批判に晒されている安倍首相に”鈍感になれ”といっている。人々が体制や政治に”鈍感”で世の中がよくなるはずがないし、世の中や大衆という人々の暮らしや悩みに”鈍感”な人に政治をやって欲しくないと思うこの頃です。
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水分補給!

2007年06月24日 | Weblog
 最近よく”こむら返り”する。よく歩いたり、運動したりした翌日の明け方が多い。熱さで掛けたフトンを剥いで寝た夜半や脹脛を冷やしすぎたような時、よくこむら返りに遭遇する。指先を返したり、硬い筋肉の周りをマッサージしたりするが、とにかく痛い。なかなか治らない。前日、仕事が忙しく、いろんなところを歩き廻ったり、久しぶりのゴルフをラウンドしたりした夜やその明け方は要注意だ。

 筋肉疲労の結果が原因かと思ったが、必ずしもそればかりではないようだ。「気持ちと動作のずれ」で起こるというのは、筑波大の宮川俊平先生(2007年6月24日、朝日新聞be」だ。筋肉疲労時はたいてい身体の水分不足により血流量が低下している。筋肉の収縮と弛緩を「気持ちと動作のずれ」がなく、スムーズに行うためには、水分やカルシウムなどのバランス保持やタウリンの補給などが大事なのだという。

 よく(水中)こむら返りする海水浴や炎天下の夏は、まず脱水対策としての水分補給が大切だという。マラソンやサッカーのような激しいスポーツでは、いかに水分補給するかが大事というわけだ。社会や人間の生活におけるファンデメンタルズ(基本)はどうも"水”のようだ。

 ラニーニャ現象の前倒しなのか、今年は四国や西日本をはじめにして日本全国水不足だ。渇水の予兆は、新聞やテレビに映る水源ダムの水位の低さや地肌のヒビ割れなどに見られる。身体の健康対策にも"水”、社会の健康対策にも"水”がポイントになる2007年夏。渇きを感じる(脱水症状)前の水分補給や渇水(取水制限)になる前の水資源確保対策が重要だということだ。

 生活や健康対策だけでなく、人々の心にも水分(うるおい)補給が必要だと思える昨今です。ハーフラウンド後の昼のビールは決して”水分”(補給)でないなどと騒いだ一昨日6月22日、龍ヶ崎CCの悪友四人会でした。
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デジタル・デバイド・ミニマムのやさしい社会づくりを!

2007年06月20日 | Weblog
 デジタル・デバイスという言葉がある。一般人にはなじみのない言葉だが、デジタル機器やデジタル操作システムのことだ。平たく言えば、パソコンや携帯電話などの情報端末機器とこれを動かすソフトや操作法。お年寄りには、とくに苦手な情報社会生活用品だ。

 このデジタル・デバイスを利用できる人々と利用できない人々の間に起こる経済格差を「デジタル・デバイド」と言っています。情報(化)社会における国家間の経済格差、地域間や階層間の経済格差の大きな原因は、情報(知識)格差であり、デジタル・デバイス格差だといわれています。

 このデジタル・デバイド(Digital Divide)をどのように吸収し、再分配するかという社会政治体制問題は21世紀最大のそれになるでしょうが、いまでも知識情報を利用できる者とできない者との間に起こる経済格差を埋める作業や体制づくりが、やさしい社会づくりのポイントです。できるだけ多くの人々が同じくデジタル・デバイスを持ち、利用し、知的情報利用が公平で、等しくできるようにすることが大切なのです。

 このところの社会保険庁のデータ入力ミス問題などは、このような論議以前の問題ですが、根本にはコンピューター化、IT化、情報社会化に対処する役所や政府の時代や情勢についての認識の遅れがあると思います。時間や時代をやっと追いかけている官僚や政治家と言っていいかも知れません。

 先進的、革新的なスーパーコンピューターや通信網を採用することだけでは、とても時々刻々すすむ情報化社会に対応できないのです。教育や利用技術の普及や共有が大切なのです。とくに、学校や社会でパソコン利用や情報利用(リテラシー)教育の機会に恵まれなかった人々や、コンピューターやITの利用になじめないで加齢したお年寄りの方々に対する”対応”が大切です。

 よわい人々にこのようなデジタル・デバイドがつよく影響しない、そのような社会づくりを政治が主導してすすめることが大切だと思うのです。
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”王子”シンドローム

2007年06月16日 | Weblog
 早稲田の斉藤佑樹君、ゴルフの石川遼君の人気がすごい。オバサマ族がリードする”王子シンドローム”だが、人気は中高年の女性からのものだけではない。中高年の男性や彼らと同世代の女性および彼らを”おにいさん”とする小中学の子供たちに広がる。全世代、全国区だ。

 ”王子”が多分にバーチャル性を秘めているために、自分たちの現実や日常の次元とは別の”心地よい”バーチャル界を描き、子供や青少年の理想像をその世界の中に描いているのかもしれない。スマートで、上品で、爽やかで、優しそうな、文字通りの白馬の王子への”あこがれ”のようでもある。プロ(楽天)の世界に入った田中マー君も、大学に進学した斉藤佑樹君も、それぞれ典型的な”いい子”理想のわが子なのかもしれない。

 ハンカチ王子についで出現したハニカミ王子、石川遼君も”出来た”高校生だ。卓球の愛ちゃんの強力なライバル石川佳純ちゃんの出現も、何かハニカミ君を後押ししている感じだ。ビーチバレーや女子プロ・ゴルフなど、美形で健康的でカワユイ子が人気なのも、王子シンドロームと重なる。

 健康と美(ヘルスandビューティ)がこのように期待され、希望される世の中。逆説的にみれば、人々の健康と美の欲求充足が不十分なのかもしれない。スポーツや健康食品、エステティックや美容食品などがますます望まれ、当分注目される消費者市場になるのかもしれない。
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拡大路線が原因と決めるな!

2007年06月14日 | Weblog
 英会話学校大手のNOVAが、営業停止の処分を受けた。”駅前やうさぎ”で多くの人の認知を得ている学校だが、数々の不正や詐称、詐欺まがいの契約や授業サービス内容が官権の指弾をうけた。許認可ビジネスでなければ誰がどのように被害の拡大を防いだのか気になるが、多くの被害者や隠れ被害者がいることは事実のようだ。

 介護サービスで"大手”になったコムスンも同じだ。ケアホーム(施設)サービスもやっているが、何といっても「訪問介護サービス」顧客は、全国6万人を越える最大手だ。顧客獲得やサービス科目の付加、客単価の向上ノルマやサービス販売額ノルマの負荷が、科目の水増し請求や詐欺まがいの契約や更新を生み、指弾された。近くは、ITビジネス市場のライブドアなども、拡大経営モデルの見本だ。

 拡大に拡大や出店に出店を重ねるの図では、コンビニエンス・ストアの大手チェーンや大手(GMS)スーパーマーケット、近くはいわゆる大型集積商業施設SCも同じだ。このような拡大路線のつまずきや終焉は、ダイエーや西友(ウォルマート)などにみられるとおりだが、拡大路線がすべて砂上の楼閣や崩落に帰着するわけではない。要は、ビジネス・モデルであり、企業の社会性なのだ。品格なのだ。

 商人(あきんど)は、つねに身をきれいにして、義理でお代をいただく姿では、ビジネス・モデルになりませんか。社会性のあるビジネス・モデルづくりに努める
ことが大切なのです。社会的常識や不遜でない社会貢献性がなければ、いくらマスコミを使い広告広報活動をしようが、CSRを叫ぼうが社会的受容は得られないということを強く自覚することが大切なのです。
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金まみれ「ベンチャーの雄」タタキと同じか。

2007年06月10日 | Weblog
 弁解、言い逃れ、体制や法律のすり抜け方便にしか映らないグッドウィル折口雅博会長。実質的なコムスンの経営責任者折口氏の言動と社会保険庁の”ただ謝れば、すり抜けられる”の図の社保庁長官や幹部職員の”謝罪”ビラ配りしている姿は、全く同じ類にみえる。

 散々、見込み事業所開設や顧客数・売り上げ額ノルマのみを目標にし、バブル経営の延長か拡大するだけが経営と突進してきたグッドウィルやコムスンを応援し続けてきた財界やマスコミと役所・厚労省。テレビCM広告の出稿セールスをしかけ、広告収入増のためには”ほとんど広告主の実態や素性”を調査もせず、実質的な支援をしてきたテレビ局やマスコミの「手の平返し」も品がない。悪だ。

 長年、整合しない年金記録の棚上げをしてきた社保庁やこれを”知っていて”見過ごしてきた厚労省や政府も、社会保険制度問題を抱かえた監督官庁や政府も、ほとほとコムスン問題の解決処方まで"気”が回らない。

 たまたまの東京都の監査で発覚したコムスンの不正申請や不正介護料取得。散々”架空まがい”の介護保険料やこれを補填する介護支援税金の請求領収をつづけてきたコムスン。親会社で実質的な経営責任者の折口雅博グッドウィル会長は、"自分が(経営を)つづけなければ”現在介護(サービス)を受けている方々に不安と迷惑をかけるとして、コムスンの樋口社長はやめるが、自分はひきつづき経営にあたるという。会員のセーフティネットを確かにできるのは”自分”をおいて他にはいないという。なんという不遜だ。まるで子供だ。

 またもの”チルドレン”なのだが、金まみれの”ベンチャー”の雄タタキと同じく"たたけばいい”ということでは済まない。競争大手のニチイ学館に”すべて”を頼るの図では、介護を民間化した意義がどこかに行ってしまうが、コムスンのグッドウィル(折口会長)に、日本の高齢者や国民のこれから(介護)を託すことだけはできないのだ。
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キーワードになるか「クール」(クール アース)!

2007年06月10日 | Weblog
 安倍総理が、地球環境とロハスの先進国ドイツより帰国した。今回のG8サミットでは、久しぶりに評価高い提案をした日本だ。世界の温室効果ガスの排出量を来る2050年までに半減しようとする提案と主張だ。ポスト京都議定書から、主張しても「できない、やらない」日本などと言われようが、”いいことは、いい”のだ。

 「道のりは遠い、到達できるか?だ」とか「技術革新と社会的経済コスト吸収が難しい」と不可能視する官僚や財界の人々もいるが、安倍首相の「美しい星50」とこの考えをG8すなわち主要排出国へ提案した行為を歓迎する。中国やインドなど、現在およびこれから温暖化ガス排出量が増えるであろう発展途上国の賛同や参加が得られるかどうかと不安視している論調も多いが、”いいことは、いい”のだから、この主張を続け、世界的な実行と実効を求めてほしい。

 北京オリンピックや上海万博を前にした中国は、必ず世界的な常識に耳を傾けるだろう。ポスト小泉さんの日本や米国およびG8メンバー国ならびにアフリカ諸国やその他の発展途上国とも協力協調し合い、自国の”世界のリーダー国化”を目指している中国は、結局この半減排出抑制に同調するでしょう。意外にブレーキ役になるアメリカやロシアなどより中国やインドなどをパートナーにすることの方が容易だろう。実行や成果を近づける近道かもしれない。

 地球規模的で、とくに先進諸国に負荷する最優先課題は「環境保全と経済発展の両立」だ。今回のドイツのG8サミットで議論した課題の成果化に向け、来年の洞爺湖サミットの議長国日本の役割は大きいが、それ以上にこれらの地球環境保全のテーマを国連の最重要課題にする努力をお願いしたい。

 クールビズを超えて「クールやクールアース(クールジオ)」をキーワードにして欲しいこの頃である。
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一年で照合できる5000万件を、10年以上放置して!

2007年06月05日 | Weblog
 政府や柳沢厚生労働大臣は、決して「あなたの年金は、消えない」という。誰の記録かわからない未照合年金記録約5000万件について、来年5月までに”すべての照合作業”を終えるという。基礎年金番号を付与した時点で、そう100%一致させるのが当たり前だと思うのだが、”いま、これから、そうするから”と大変そうにいう。

 しかし、これが「本当なら」大変なことだ。わずか一年で出来ることを、10年も15年も放置していたのだ。ときには、未照合の"手書き原本”の破棄焼却をオーケィしたりしてもいるのだ。未照合記録があり、「もらえるはずが、もらえなくなっている」年金受給(資格)者が、暮らしに不安を重ねているのに、そのような想像や心配をしながら、何となく(何もせず)棚上げ放置した10年や15年に、反省やペナルティもなく、責任をとる人もいない。無責任な官僚や政府だ。

 一年で照合など作業をやりあげるため、(コンピューター)プログラム開発に10億円かかるとか何とかいっている。各市区町村や社会保険庁支所など単位に分割し、手作業や人海戦でやるのではなさそうなのだ。基礎年金番号や受給資格者リストなどと"手書き原本”(マイクロフィルムを含む)をひとつひとつ照合したり、不明や不照合を追及して照合させるのかと、その膨大な作業を心配していたら、いまはコンピューター時代らしい。コンピューター化の「入力ミス」がことの始まりだと思っていたが、またチェック漏れや照合不具合をコンピューターのせいにしようというのかも知れない。

 5000万件をたとえば250エリアブロックに分けると、1ブロック平均20万件、5000万件を一年350日で割っても一日平均14万件の照合をコンプリートにしなければならないのだ。本当に一年で国民の不安払拭となりますか。とにかく、政府や厚生労働省や社会保険庁の責任なのですから、ちゃんと照合させるぐらいは最低限のこととお約束してください。その上で、社会保険や年金の根本的な問題に取り組んでください。
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電子マネー戦争

2007年06月01日 | Weblog
 2007年3月、高い前評判の(首都圏私鉄・バス共通IC乗車券)パスモ(PASMO)が発売された。すでにサービス販売されているJR東日本のスイカ(Suica)との相互利用もあり、首都圏の大方の公共交通機関は「これ一枚でOK」になった。私鉄の戦略的電子マネーだが、買い物決済利用性などを総合的に考えると、先発のスイカ(JR東日本)が有利する関係に見える。

 発行枚数だけをみれば、エディ(Edy)のカードIDが約3000万枚(ビットワレット)とスイカ(Suica)の約1500万枚に倍しているが、コンビニの小額利用やマイレージ利用中心のエディより、スイカの利用決済稼働率の方が高そうだ。パスモの成長的展開の成果までシェアして、スイスイ拡大収益性を高める”スイカ”にみえる。

 加えて、プリペイド型の小売二大流通の電子マネーナナコ(nanaco)とワオン(WAon)のスタートだ。アイワイ・カードサービス(セブンイレブンやイトーヨーカドー)のナナコが約1000万枚、イオン(ジャスコ/マックスバリューやミニストップ)のワオンが約800万枚と、まだ浸透度は低いが、情報力が勝つか地域力が勝つか、高見の見物といったところだ。

 生来”現金”主義の私だが、すでにパスモ(PASMO)を毎日利用、その利便性を受容している。指紋や手のひらチャージ決済などが一般化し、”現金が消える”世の中が、不気味に展望される。
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