一度できた役所や公的組織を廃止することは、大変難しい。大変有能で、私たちの何倍もアタマのいい官僚が長く築いてきた彼らの帰属社会だ。一番チカラの出る”生きるため”の知恵の結集が、役所や行政組織だからだ。選ばれた自分たちとそのあとにつづく選ばれる官僚たちの帰属社会を特別に作り上げたのだ。
ときどき選挙で選ばれ、一定期間しか議席を保障されない議員、代議士や大臣たちとは大違いなのだ。Ⅰ種公務員試験を通り、公務員としての採用を通って国や自治体の役所に雇用されると、定年まで雇用が約束される。よく働いている人間も、適当に過ごしている人間も、定年まで給料や賞与がもらえる。定年近くになると、ナカマのいる独立法人や何とか機構に天下りできる。天下りできないクラスの人も、何かのシゴトが紹介されたりする。安心できる安定した帰属社会なのだ。
それを、一時の思いつきで、事業仕訳けされたりするのだから、帰属社会の見えない自己防衛力が作用する。名前を変えたり、別の組織にナカマを吸収したりするチカラは見え見えだが、大きな組織や機構は絶対これを廃止などに持ち込まない。”廃止”を実行するには、膨大な費用や負担や時間や手間がかかることになる。法律改正という手続きが必要なようにできている。この手続きは役人自身がするのだ。自然、時間をかける。
法律を立法する国会議員は、短期だ。内閣や与党だって、すぐ変わる。人の考えもすぐ変わったりする。何かを廃止することによる膨大な雇用人員は、ただヤメロなどとは言えない。建物や施設だって簡単に転用できない。どのように廃止しようかなど騒いでいるうちに5年や10年が過ぎる。いつの間にか、名前を変えて(実質)存続する。
もっとも単純な方法は、これから先、国や自治体の外郭団体や独法などを一切
つくらないで行政するという法律を作ることだ。それでも権益や天下り先をつくるだろう。私のしごと館の「雇用・能力開発機構」の廃止がなかなか進まないのは、いい事例なのだ。
ときどき選挙で選ばれ、一定期間しか議席を保障されない議員、代議士や大臣たちとは大違いなのだ。Ⅰ種公務員試験を通り、公務員としての採用を通って国や自治体の役所に雇用されると、定年まで雇用が約束される。よく働いている人間も、適当に過ごしている人間も、定年まで給料や賞与がもらえる。定年近くになると、ナカマのいる独立法人や何とか機構に天下りできる。天下りできないクラスの人も、何かのシゴトが紹介されたりする。安心できる安定した帰属社会なのだ。
それを、一時の思いつきで、事業仕訳けされたりするのだから、帰属社会の見えない自己防衛力が作用する。名前を変えたり、別の組織にナカマを吸収したりするチカラは見え見えだが、大きな組織や機構は絶対これを廃止などに持ち込まない。”廃止”を実行するには、膨大な費用や負担や時間や手間がかかることになる。法律改正という手続きが必要なようにできている。この手続きは役人自身がするのだ。自然、時間をかける。
法律を立法する国会議員は、短期だ。内閣や与党だって、すぐ変わる。人の考えもすぐ変わったりする。何かを廃止することによる膨大な雇用人員は、ただヤメロなどとは言えない。建物や施設だって簡単に転用できない。どのように廃止しようかなど騒いでいるうちに5年や10年が過ぎる。いつの間にか、名前を変えて(実質)存続する。
もっとも単純な方法は、これから先、国や自治体の外郭団体や独法などを一切
つくらないで行政するという法律を作ることだ。それでも権益や天下り先をつくるだろう。私のしごと館の「雇用・能力開発機構」の廃止がなかなか進まないのは、いい事例なのだ。