吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

I T システム社会の感性力

2010年02月28日 | Weblog
 最近いろいろな所で「システムダウンのため、ご迷惑をおかけしています」とか「システムトラブルのため少々お時間がかかっています」というようなアナウンスに出会う。JRや銀行や空港のカウンターなどでよく聞く。少々の問題なら我慢もできるが、地域社会や世の中全体が機能不全になるのではないかと心配になることもある。

 ITやコンピューターシステム社会のアキレス腱のような気がする。リスクマネジメント云々ではすまないような、社会の致命的な欠陥のような気もする。インターネット社会が進展するほど、リスクや不安が大きくなるように思う。今回のトヨタの(リコール)問題も結局は、コンピューター制御システムの問題のようだ。テクノロジーの進歩に、人の感性や触覚やこころが配慮できていないからかも知れない。こころや感性のほとんだは、アナログヤスキンシップで感ずるものなのだろうが、これが滑落してしまったからだ。

 先週末25日の羽田あたりは、それは大変だったと聞く。思いもかけない移動性濃霧のために、多くの航空便が欠航を余儀なくされたと聞くが、問題はその対応だ。早く、全便の欠航をアナウンスしたANAに比べ、JALの対応のお粗末は”マニュアルやカウンター”の不備ではすまなかったようだ。関西方面の午後3時頃のシゴトのために自宅を7時半頃に出、8時に羽田に入っていた友人が、昼前には大阪に入りたかったのに伊丹に着いたのが午後2時半だったというのだから、いかにJALやカウンター対応がお客無視だったかわかる。帰り便の伊丹のJALも相変わらずだったというのだから、”体質”的だ。

 早めに、的確にヨミを入れ、お客様目線に気配っていれば、8時発を9時過ぎにしたり、9時過ぎを12時ごろにしたり、着便のオクレの影響なども早めに考慮できるはずだ。移動性の有無や不慮の天候異変をもって、エクスキューズできる問題ではないような稚拙さだったと聞く。お客様が、新幹線や他社便やその他の選択を早くできるように”配慮”することは、カウンターだけの問題ではなく会社のそれなのだ。

 JALのこのような不慮への対応も、ITやシステムに感性や人間味が入っていないからのような気がする。わたしの昨日のNTTドコモショップ(成増)での経験も、システムダウンが起因だと聞いたが、不慮に直面した時のカウンターや店員の顧客対応力の稚拙さだが、要は全社的なネットワーク・システムと人のこころの調和力設計のような気がする。
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女性力と女性のチカラ

2010年02月27日 | Weblog
 45年、わたくしは、マーケティングという分野でシゴトしてきた。他のことができず、マーケティングという狭い世界の外がわからず、ずっとこの世界で暮らしてきた。リサーチや事実ベースにこだわり過ぎないようにと、ただ思いつきに寄りかかって過ごした時期もあった。実践や解決にこだわり、お遊び的な実業に横道したこともあった。

 時には、化粧品やアパレルファッションの分野に触れたこともあったが、はじめからいままでずっと触れてきた分野は”食べ物”(フーズマーケット/フーズビジネス)であった。主にご家庭の主婦や消費者女性にリードされるマーケットであった。暮らし方や家計や嗜好を無視しては近づけない分野であった。女性の助けを借りなければできないシゴトだった。

 ただいまの自分は、豆乳という比較的小さなマーケットでシゴトしている。日本豆乳協会という団体の事務局長がわたしのシゴトだ。たかだか10社にならない数の豆乳を製造販売しているメーカーの集まりの事務的世話役をしている。少ない数の集まりだから、すぐにまとまる。お互いの理解や協調が早い。特別苦労することもなくシゴトさせてもらっている。

 2年ほど前に市場成長の縮減と底を味わった日本の豆乳市場でしたが、この1~2年の豆乳市場は、大変元気だ。多くの消費財や食品や飲料の市場が縮減している中にもかかわらず、豆乳市場は、前年比20%を越えて増加(生産/出荷量)している。この間の業界や豆乳メーカーの努力が、おいしい豆乳をつくることに努力した結果だが、何よりもそのことが多くの消費者に伝わった結果のように思う。

 そして、このおいしくヘルシーな豆乳とこのような企業や業界の活動を、そのまま消費者や社会に伝え、理解と共感を得るシゴトを推進してくれたのが”女性”だ。製品や市場や企業を消費者目線で理解し、そのまま広報するシゴトをシェアしてくれた女性陣に感謝している。瞬間的だが、いま豆乳市場が元気に見えるのは偏に、女性力を女性のチカラで発揮してくれている自分周りの女性のお陰だと、感謝している。

 ただいまの日本の経済市場の縮減というかデフレをどう脱却するかは、まさに女性力というか女性のチカラにかかっているともいえる。これからも、頑張って世の男性や男性社会を支えてください。
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50年の記念と回顧の故郷

2010年02月21日 | Weblog
 マイカーをやめて半年。40年ぶりのJR電車での里帰りをした。2010年2月20日(土)は、久しぶりの快晴。上野午前9時発のスーパーひたちに乗る。40年前利用した常磐線勝田行とは大分違う。2時間から3時間を予定して利用した当時のドン行電車(汽車?)とは、速さもイメージも大きく異なる。

 新幹線よりコンパクトでスマートなスーパーひたちは、上野から水戸までノンストップで1時間と15分ほどだ。この日2月20日(土)の水戸は、偕楽園の梅祭り初日らしく、水戸の2分手前(偕楽園前)で臨時停車だ。満開は少し先のようだが、早咲きの紅梅や白梅が三々五々電車からも覗ける。春がすぐ前に来ている感じの今日のお天気だ。

 昨日までの雨だか雪だかハッキリしないような天気がウソのような快晴。雲ひとつない青空を通して暖かな陽光が電車のなかに注ぎ、汗ばむ。午前10時15分、水戸駅で下りた。駅の北口よりタクシーに乗り、本日の目的地那珂に向った。わたくしの高等学校の大先輩・関宗長さんの県会議員在職50年を祝う会が行われるセンチュリープラザ(ホテル)那珂に、11時5分前に着いた。

 昭和34年の初当選以来13回の選挙を通じ、選挙民の支持と信頼を得て50年ずっと県会議員として在職された大先輩には、敬意以上のものを感じた。お祝いに来られた1000人を越すであろう地元や同胞の方々や各界の方々を通して、その思いをつよくした。お祝いの会がおわりになる頃、タクシーをお願いし常陸太田は釜万(ホテル)に向った。

 わたくし達がこの地元の高等学校を卒業して来年50年になるからだ。来年4月に行う50周年記念のお祝いの行事と50年目の同窓会の準備打ち合わせ会に出るためだ。その高等学校近くの釜万の実行委員会に集まった旧(級)友20人ほどが、みんな懐かしい。遠く離れたところにいる自分は、特段何の役にも立たない感じなのだが、地元の旧友たちのご苦労を肌で感ずることができた。多謝したい。

 むかし3年5組で一緒の川上君のクルマで午後6時過ぎ、実家に入った。クリアすぎる空気が、山奥の夜の寒さをぐっと高めているようだった。
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尊敬や品位のかけらもない国会と政治家

2010年02月14日 | Weblog
 最近の国会風景には呆れる。汚く品位のカケラも感じられない議員の質問や大臣の答弁。喧騒を越える汚いヤジの応酬。質問や答弁のうしろから聞こえる汚い怒号は、まるで野天の酔っ払いのそれ以上だ。品格や品位などを期待していない国会や国会議員の方々ではあるが、情けないことこの上ない。

 バンクーバーに向ったモーグルの若者が、彼の腰だしパンツスタイルで批判を受けているが、最近の国会風景に比べればカワイイものだ。JOCや監督がどうのというより、何十人もいた周りのオトナ選手たちの問題だ。それまで一言の声かけもせず、入村や開会式直前になって、まるで他人ごとのように言うのはマスコミや野党の議員諸氏と同じだ。

 低俗や品位崩落の極みは、12日予算委員会の与謝野馨議員の鳩山総理への質問だ。一日たった昨日あたり、ご自分のあの日を反省したり悔やんだりしているとは思うが、何とも与謝野さんらしくない”平成の脱税王”発言だ。野党になった自民党幹部の与謝野馨さんが、少しぐらい声を荒げて与党政府を攻撃することには喝采もするが、12日の品位のカケラもない質問には落胆した。鳩山さんや小沢さんの最近にはもっともっと失望してはいるのだが、あまりにもヒドイ最近の国会議員と国会だ。

 国民の暮らしを守るとか雇用と景気を浮揚させるデフレ脱却とかおっしゃる与党民主党や政府。マニフェストが公約になっていないとか具体的な施策が見えないとか批判を受けているが、国会の入り口から終わりまで”政治とカネ”問題。鳩山さんと小沢さんの”カネ”質問だけだ。とても脱出できそうにないデフレや就職もできない若者や長く失業から脱出できないでホームレス状態にある人々をどうしようというのだ。政治がしなければならないことを何と心得ているのか。

 政策構想能力や広く深い知識などあるには越したことはない国会議員だが、せめてふつうの人々と同じ程度の知力や常識と少しばかりの品位ぐらい持ち合わせてほしい。子供たちやふつうの人々に尊敬されたり、目標にされたりするようなそんな発言や国会での雰囲気を見せてほしい。この方だけはと思っていた与謝野馨議員には、とくにお願いしたい。
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ハイテクとハイブリッドの欠落

2010年02月11日 | Weblog
 ものづくり日本の品質があやしくなってきた。典型は、このたびのトヨタだ。アメリカにおけるブレーキペダル周辺のフロアマットやアクセルペダルの戻りシステム不具合などに起因するリコール。国内から問題発生したプリウスのブレーキシステムの不具合リコールだ。

 国内においても海外においても、これまでのトヨタの品質イメージは他を圧倒していた。ハイブリッドカーの代表プリウスで、その市場評価はまるで頂点に達したような感じだった。欧米において、アジアにおいてトヨタは、ものづくり日本品質の代表のような存在だった。

 トヨタ、ニッサンやホンダに限らず、二輪車や白物家電およびカメラやその他のデジタル精密機器など、日本製品の性能品質は実際でもイメージでも、わたしたちが誇れるほどよかった。伝統的な木造建築だけでなく日本の土木建築技術などの評判も大変高い。小さな食器や装飾品や美術品と同じぐらい、食べ物の微妙なオイシサなども好評を得ていた。

 ものづくり日本が誇れる他国にない実績とイメージだった。これが崩れたのだ。なぜ、このように一夜にしてこのような事態になるのか。時代の底流というか世の中の進歩発展が、ハイテクとハイブリッドをベースにすすんでいるからだ。ハイテクやハイブリッドの中心が、デジタルやコンピューターにあるからだ。

 ハイテクやハイブリッドは、複合技術だし交配技術だ。2つの技術や複合する技術を繋ぐところにコンピューターやITが入るのだが、ものづくりの匠にはこれが見えないのだ。ものづくりの匠とITやハイテク設計技術者との連繋や調整調和の要素が欠落していたのだ。

 今回のトヨタ問題がわたしたち日本の品質やものづくりに与えた学習は大きい。何が欠けて問題が発生したか、もっともっと掘り下げて欲しいと思う。ハイテクやハイブリッドを知らないふつうの消費者目線で掘り下げることが大切だ。
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ディア カントリー

2010年02月07日 | Weblog
 うさぎ追いしかの山・・・「ふるさと」は、田舎から出て東京で働く者の集まりのエンディングだ。この東京(正確には東京周辺)に住んで50年、わたしの暮らしや生き様のオリジンは故郷だ。貧しく、不便で、およそ人が暮らしていくには”ふさわしい”とはいえない(昔)中山間地なのだが、周りが山の農山村だ。やや東北福島に近い、茨城県北は常陸太田市のノーザン・カントリーだ。昨年『ディア ドクター』の映画になったあたりだ。

 この50年のわたしのシゴトや汗の源は、いつも故郷。自然と生活やいのちがいっぱいのあの農山村での子供から少年期にかけての暮らしが、いまのわたしを作ってくれた。ふるさとに感謝しかない。わずか5人の男子同級生の分教場暮らしの小学校時代だが、5年生になって約4キロの本校に通うことになった時分が忘れられない。片道一時間づつの歩いての通学のシンドサから急遽憶えた自転車の危なっかしさは、”生きる”原点だ。

 毎日の一里約4キロの自転車の往復を小学5年6年から中学校3年間の5年を過ごし、そして町の高等学校。4倍の16キロを自転車で通学するハメになった。あさの自転車通学は坂道をスイスイの一時間弱、砂利道とはいえお天気の日は50分で着いたのだが、帰りはそれはそれは大変でした。登り坂道は、半分は乗れず押して歩く。毎日2時間以上の通学の帰りなのだ。

 ほとんどの毎日を自転車での移動と往復時のバイトや早朝や暗くなってからの農作業で暮らした自分の少年時代だが、楽しかった。労働で足腰や肩をイタクしながらも、汗することが楽しかった。ほとんど勉強する時間がない中で、時間を拾うようにして勉強したりすることが楽しかった。ときには、明日の試験へ備える勉強時間がとれずナミダが抑えられないこともあったが逃避することなく過ごせたのは、故郷のやさしさやあたたかさゆえだ。

 来年、わたしたちは高等学校卒後50周年のお祝いの行事を迎える。健康で、そのような行事に参加できることを楽しみにしている。年に何回かしか帰郷したり出来ないわたしだが、”ディア カントリー”はわたしの生きる証だ。
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覇者のおごりートヨタと民主党

2010年02月06日 | Weblog
 政治の世界の民主党、市場経済の世界のトヨタは、2009年の覇者だ。50年以上つづいた保守自民党を破り、政権の座についた民主党は、いまや小沢金権政党の様相だ。起訴されないことをもって、与党幹事長をつづけるのだという。時代を捉えたハイブリッドカー・プリウスを機に、世界の自動車市場のトップシェアを得たトヨタも、顧客(満足)第一のノリトを取り下げて欲しくなるような今回の”リコール”騒ぎだ。

 プリウスのブレーキ機能についての消費者とメーカー側の認識ズレの問題も、アメリカ市場におけるアクセルペダル不具合へのリコール対応問題も、根っこは同じだ。遅い。市場や消費者への対応が、どうしようもなく遅い。覇者のおごりの典型だ。民主党の小沢幹事長問題への対応力のなさと同じだ。覇者が、あっという間に社会や一般の人々の感覚からズレたり、遅れたりしていく典型なのだ。

 時代の変化や人々の意識の変化や傾向が、一瞬にそれまでと反対に動くことはよくある。消費者の行動や価値基準が少し変わって来たなと思ったときは、すでにオクレをとっているということが多い。政権党やトップシェア企業が、ある日突然市場や社会の受容を失うことがよくあるのは、この国民や顧客消費者とのズレや距離が大きいからだ。いかに消費者や国民の少し先を歩くかが問われる政治や企業なのだ。

 言い訳や企業側の思いをいろいろ説明することは、余計不安や不信につながる。リコールを早めに広め、完全にして早く市場に戻すことが最良だ。アメリカも日本も、その他の国でも同じだ。本当のところはリコールするまでもないということなど言う必要がない。民主党鳩山内閣も同じだ。小沢さんや鳩山さんのリコールも、早いほどいい。民主党に対する国民の支持や思いを素直に受けとめることが大事だ。

 いま、経済界や企業のトップ豊田章男社長と政界や民主党政権のトップ小沢一郎幹事長の見えざるワンマンやおごり。ともに、リコールして欲しいと願う。
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