吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

戦後歴史の大転換ー2009年8月30日総選挙の驚愕

2009年08月30日 | Weblog
 2009年8月30日の午後8時30分は驚愕だ。選挙速報のテレビは、開票後まだ30分も経っていないのに「圧倒的な民主党の勝利」を伝えている。単独で過半をはるかに越えそうな民主党の300余議席、自民の100あまりのそれを予想表示している。

 小選挙区制が時代の転換をさせたのだろうか、(1,0)なるデジタル思考に馴染んだ国民の時代性の表れなのだろうか。小選挙区制を推進した小沢さんやそう指向した方々は、このような2009年8月30日を展望したのだろうか。ただ、この”チェンジ”を(選挙)制度のせいにして看過したまま、またこの日を過ぎて欲しくないと思う。

 政策選択と言って”政策”を明確に示さなかった保守自民が、政権選択を国民に訴えかけた民主に敗退したということだろう。選択された民主党は、責任の重さに負けないで、マニフェストの実行に邁進してもらいたいと切に願う。この選挙の任期4年で出来ることは制約されるとは思うが、時間を言い訳にしないよう汗してほしい。

 今回の選挙をみてつくづく思うのは、保守自民党候補者の"高齢”と民主党候補者の”若さ”である。過去の実績や役職を履歴する大物保守に対し闘いを挑んだ若い革新民主党候補者の多くが、社会経験の浅い若き”女性”であったことも特徴的だ。利権や政権キャリアに固執して、地元や目先の立場にしか指向しなかった与党保守の方々が、”チェンジ”(革新)を受容できなかったところに今回がもたらされた原因があるように思う。

 自分たちの役職や利権を保守する古くからの官僚の”振る舞い”を排除し、立法府たる国会のチカラを発揮することができるか試されるところだが、ぜひ官僚たちがたくみに”隠す”ムダを洗い出して、ムダのない効果的な税金の使い方を開拓してほしい。政策の優先順位もあろうが、国民が望み展望する政策を実行して行ってほしい。

PS. 官僚依存ムダ利権を脱却できない保守自民党が181議席を失い119議席に激減したのに対し、政権選択による格差解消、子供手当てと社会保障再構築および雇用対策を訴える民主党が193議席を増やし308議席を確保。与党公明党も10議席減らし21議席にとどまった。みんなの党の5議席確保も光る。新しい与党民主党の方々には、外交と環境への見識深耕と汗する努力もお願いしたい。
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『ディア・ドクター』に緑の故郷再発見

2009年08月28日 | Weblog
 「28日のあしたでディア・ドクター(ロードショウ)が終わるよ」というメールを受け、8月27日の今日急遽 映画館に向うことにした。オフィスからの帰路でもあるが、自宅に近いワーナー・マイカル板橋へは早い夕食して直ぐだ。

 久しぶりの映画は、(笑福亭)鶴瓶のというより西川美和さんの「ディア・ドクター」。ずっと気にしてはいたが、この2~3ヶ月映画館に足を運んでいない。やや、シゴト馬鹿に過ぎていた。ロケ地が自分の育った田舎らしいと聞いていたので、見逃すわけには行かない映画だ。

 最近でこそ常陸太田市となっているが、ついこの間までは何々村大字何々がぴったりの小さな中山間地。合併まえの染和田村になぞったのか映画の診療所は、神和田村診療所になっていたが、どうもこのあたりの村でも僻地になる西河内に所在していたようだ。映画の緑豊かな美しい棚田や特徴的な中山間地の農道は、どうやら里美地区あたりだ。新田次郎の『ある町の高い煙突』の田園風景とも重なる。

 社会派や生活人間模様作家らしい西川美和監督は、無医村や日本の僻地医療の実情を映そうとしたようだが、テーマより”ふるさと”満載の深い緑の風景が懐かしかった。ゆれる棚田のみどりや靄のかかった中山間地から展望した常陸太田の鳥瞰風景が、ことのほか美しかった。

 『蛇イチゴ』や『ゆれる』と言うような話題作をスベッテしまったことが悔やまれるが、ギリギリに西川美和さんの素敵な映画を見ることができた2009年8月27日(木)は、ちょっとしたメモリアルになりそうだ。逃避する鶴瓶がたたずむ水郡線の駅が上菅谷だったことも、この地をよく知った監督を印象づけた。

 
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さらばマイカー・ライフ

2009年08月23日 | Weblog
 一年に5000キロ(km) ぐらいしか乗らないクルマ生活を35年ほどした。きょう(2009年8月22日)、そのマイカーのある生活と離別することにした。ただいま満67歳のわたしの”ちょっとさびしい”決断だ。

 田舎の高等学校を卒業し大学進学と同時に上京したのが18歳、そして4年後の22歳に就職して45年だが、特別必要でもないマイカーを持つようになったのがその10年後。結婚し二人の子供を持つようになったころだ。日本が高度成長真っ只中のころだ。

 三種の神器も揃い、こよなくモノと便利を求めるようになっていた。ガソリンがどうの、排気ガスがどうの、温暖化ガスによる地球環境の悪化がどうのと考えもしなかった。仮の車庫証明を出して、常時団地内の道路に駐車、週一ぐらいしか乗らないマイカー・ライフに、それなりに満足していた。3~40歳台の私だ。

 だいぶ年の離れた二男こそまだ親の自分たちと同居しているが、長女も長男も独立して家族を営むようになった。高校2年の孫と1歳半の孫もいるが、それぞれ離れて暮らしているので、ただいま高齢夫婦2人とまだ学生暮らしの大きなこどもの3人家族の我が家だ。

 年に2~3回田舎へ行くためのクルマ。週1回にならないショッピングやちょっとしたドライブだから、10年か12年ほど乗っているマイカーはまだ7万キロ(70000km)も走っていない。こっそり、後期高齢者になる頃までハンドルを持とうと思っていた自分が、妻と世の中の雰囲気に負けてマイカーを手放すことにした。この夏の”チェンジ”だ。

 どのようなライフスタイルになるのか、いく分でもエコ・ライフになるのか、どのような不便やストレスが待っているのか分からない。どのように安全でストレスのない暮らしになるのかも分からない。駐車場を変えなければならない事情やそろそろエコ・カーにでも買い替えなければならない状況を一足飛びにノーカーにしたのだ。

 このようなギア・チェンジも、いまのうちにやっておこうと思った”軽はずみ”が、どのようにわたしや家族の暮らしを変えてくれるか、楽しみでもあるカーライフとの離別だ。少しさびしい。
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賢さ競う生き物たち

2009年08月20日 | Weblog
 ことし二腹目のツバメの子供が巣立ちそうだ。田舎の玄関天井の二つ目の巣。玄関灯のカサに乗るように工夫したツバメの巣が、居心地よさそうだ。つがいの親ツバメがかわるがわる4羽の子供たちに餌を運んでいる。

 穏やかな風景なのだが、50メートルほど離れた隣の家に巣作りしようとしたツバメたちは不幸だ。同じような玄関灯を狙ったのだが途中で壊された。このウチの配慮なのだが、ツバメはわからない。また、作り始めたがまた壊された。終いにはネットでガードされた。

 隣の菊枝さん、何度か目にしたツバメの巣のヘビ災害を嫌ったのだ。我が家の玄関まわりと少し違った隣の玄関灯は、ヘビの手が届くのだ。広い玄関の天井ど真ん中にある我が家の玄関灯裏にヘビの手は届かないのだが、隣家玄関脇の壁はヘビが登りやすいくできているのだ。

 ヘビとツバメは、ともに夏に生活する。中山間地のこの地の野山や田畑には、カエルなどをはじめ多くのヘビの餌になる生き物がいる。何も住宅のニワトリやツバメなどを狙わなくてもいいと思うのだが、鳥たちのタマゴや赤ちゃんを好むヘビだ。いかにしてツバメの巣に届くか、その道探しに知恵をつかう。

 ツバメもよくそのようなヘビの習性を学習している。ヘビの目や手が届かない場所を探して巣作りする。去年の失敗を繰り返さないようにと思う。ことしのように梅雨が長いと、ヘビとツバメの知恵比べも長くつづく。

 無事、大きく育ったツバメ。巣立ちの準備か、親戚一族ぜんぶのツバメたちがお祝いに駆けつけて大騒ぎだ。我が家の玄関前の電線に並んで、巣からカラダをはみ出して騒ぐ4羽の子供ツバメを歓迎している。明日あたりの巣立ちを見ずに、田舎の実家を辞した(2009年8月15日)。
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2009年のわたしのお盆。

2009年08月16日 | Weblog
 明けない梅雨や異常なゲリラ豪雨が明けたせいか、1000円均一高速道料金のせいか知らないが、お盆の入りの13日(2008年8月13日)、高速道の渋滞は凄かった。異常だ。

 ふだんなら東名や関越や中央道の帰省渋滞をよそに、結構走る常磐高速道なのだが、今年は想像を絶した渋滞だった。いつもならほぼ2時間半から3時間でゆっくり行けるところが5時間を越えた。ふだん、4時間半強で横浜から茨城は常陸太田の実家に帰省する妹夫婦は、実に8時間かかったという。首都高は渋滞前に越えたというのにだ。

 お盆休みもとれず働くトラックの運転手や高速道を利用する物流業者の方々は、ふだんの2倍もの時間の浪費と1000円料金の”損得”をどのように考えたのだろうか。とにかく半日から一日中、高速道が長く長い駐車場になった有様なのだ。高速道を避けた妹夫婦の一般道(6号)の渋滞は高速道以上だったという。

 それにしても毎年のお盆(休み)は年末年始のお正月と並び、毎年の帰省混雑や渋滞模様をつくる。日本の都会が、地方出身者で構成されている証左なのかと思う。盂蘭盆会という先祖を供養する伝統的な仏事とはいえ、お迎えし留守になったお墓にお参りし、お供えで飾った祭壇を巡会し、ふだんのお付き合いへの盆礼をしたりする行事で、家族や親戚の親交を高めようということだと理解しているお盆。それぞれの家族でお墓参りをするお彼岸とは、少々趣が違う行事のようだ。

 四季がなくなったのかと思われるような気象の変化にもかかわらず、結構保守的な私たちの生活スタイルや慣習だ。高齢な自分たちも今年所帯を持ったような若い人たちも、同じように伝統やしきたりを大事にしている。世代間の理解や文化共有が得られる事由でもあろう。

 16日の送り(盆)をオマカセし、15日早々に帰京の高速道に入った。帰りの渋滞を回避できたのは、多くの人々がまだ寝ているまだ朝が白々としているうちに常磐那珂インターに入った(早朝6時)せいだ。早起きは、文庫本一冊の得だ。
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還暦後のわたしの世話役人生

2009年08月09日 | Weblog
 ”事務局長”が、ただいまの私のシゴト。日本豆乳協会と日本豆乳公正取引協議会の事務局長。豆乳を生産、販売する企業の集まりの協会なのだが、10社前後の小さな業界の団体の事務や世話をしている。

 業界(協会)と役所との連絡や調整役もしている。日本豆乳協会は主に農林水産省(JAS)と日本豆乳公正取引協議会は主に公正取引委員会(表示法)などとの
連絡や調整だ。協会に入っているメーカーとの連絡や調整もあるが、主なシゴトは、業界や豆乳などについての人々の理解を高める広報活動。豆乳や健康についての関心を高めるための広報活動も大事になる。

 NPOや学校の同窓会の事務局長もしている。前者は災害復旧資材開発協会というが最近は休眠状態だ。後者は自分が卒業した高等学校の同窓会(首都圏支部)の事務局長だ。結構、ヤリガイがあるボランティア・シゴトなのだが、一番気をつかう。上は90歳のご高齢者から下はこの春高校を卒業した18歳まで”巾”広いから、まとめたり催しを考えたり、どのような会の運営がいいのか迷う。

 堅苦しく考えればこの事務局長、英語では”オフィサー”あたりかと思うが、ただ”事務役”をしていればいいとも言えない。ホテルなどでいま流行りのコンシェルジュ(Concierge)が最も近いイメージだ。さしずめ、おもてなし役か世話役といったところかも知れない。ときどき、代行屋になったりするが、決してアドバイザーやコンサルタントにはならない。

 還暦後になっても自分が”食”するシゴトは、マーケティング・コンサルタント。文字通り、結構大事で難しいコンサルティングが求められることもあるが、多くはコンシェルジュ。いわゆる世話役係だ。専門的な問題解決を依頼されれば”シゴト”にもなるが、部屋やレストランの案内やグチ聞きがかり的世話役になる。

 とても”シゴト”にはならないが、これが結構還暦後の自分に”生きがい”を感じさせるのだから不思議だ。ありがたい。
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政治、行政のスリム化は、出先機関の大幅削減から。

2009年08月04日 | Weblog
 国のムダの根源は、年々雨後の竹の子のように増える天下り外郭団体にあることは、多くの国民が知るところだ。独立法人というやつだ。

 北海道開発局の官製談合事件や業務時間内の組合活動などの行政スキャンダルが、国土交通省の金子大臣をして北海道開発局の”解体も含めた改革”という見直しに言及させた。今日この日まで、いまでも北海道開発局なる出先があることを忘れていた。

 この北海道開発局は、さらにその先に札幌開発建設部や網走開発建設局など11もの開発建設部を道内各主要市にもっている。戦後よりいままで、何をどう開発建設し、北海道(開発)建設部あたりとはどのような分担をしてきたのであろうか。農水省の農政局地方農政事務所などとともに、何とも理解できない各省の地方何々局だ。

 国家公務員33万人のうち実に21万人が(地方)出先機関の公務員だ。法務省の地方裁判所や地方法務局、財務省の税務署、厚生労働省のハローワークや労働基準局などのように”地方地域”にあることが必要だといわれている部局は別にして、都道府県や市区町村自治体でやっていてよさそうな”名前”の部局が多い。

 この国の出先機関こそ、国と地方の二重行政の温床だという(民主党、長妻議員)。利権やムダ使いの溜り場だとも言われているが納得だ。ご丁寧に総務省などには、地方ごとの行政評価局評価事務所などまである。各都道府県なども国に倣い市町村に何々支所や出先事務所をおく。大幅な総ざらいをお願いしたい。いかほどのスリム化(何兆円)になるかはわからないが、大きく期待している。

 
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足して 2 で割るしかなさそうな自民、民主のマニフェスト

2009年08月01日 | Weblog
 2009年8月30日の総選挙に向けた各党のマニフェスト(選挙公約)が出揃った。産業廃棄物の受け取り処理伝票かと思っていた”マニフェスト”が、いつごろか選挙公約や政権公約の略称になった。公約というと選挙用官僚製の作文で堅苦しいが、マニフェストというと何となく約束感が感じられる。

 小選挙区制が政権の2大政党化を指向しているというので、我々の関心はいきおい現政権与党の自民党と対抗する最大野党民主党のマニフェストの比較になる。先に発表された民主党のマニフェストは、予算や財源の根拠のない選挙目当てのバラマキと酷評されたが、昨日発表された自民党のそれは安心や責任という言葉で形容される約束期限の書いてない借用書のような内容だった。

 両党が現在する日本の位置を、少子化、高齢化と人口減少化にあることおよび避けられないグローバル化のなかにあって地球の資源や環境の制約とポスト新自由主義の模索や経済リセッションの克服が求められているという認識は、共有されているように感じた。しかし、掲げられているマニフェストは、ともにあるべき"国の姿”が見えない総選挙向けだけの作文に映った。

 国の予算の組み替え、膨大なムダ使いに隠れる余(?)算などから捻出する財源をベースにした民主党のマニフェストを、財源不明瞭なバラマキと批判する自民党のマニフェストも、つぎの政権期限で約束するという項目は少ない。子育て教育の一部と年金問題の処理および200万人の雇用創出ぐらいだ。政治行政改革や議員定数の削減や地方分権などは、マイルストーンのない10年後計画だ。すべて”前向きに善処”の域を出ていない。昔の公約作文と同じだ。

 このように”国の姿”や”生活の姿”および世界や地球の環境の変化にあわせた”国の安全や存在”の姿などを提示しないマニフェストを、政権公約と言えるのだろうか。国の政治の範囲が、生活や税金など家計簿に触れるあたりに偏ってきたのは、政治や政治家の"大衆化”なのだろうか。われわれ国民の選択基準がそうさせたのだろうか。さびしい。

 どちらの政党が政権を得るかわかりませんが、あまり違いのない2大政党のマニフェストなのですから足して2で割るというより、両党の公約をともに合わせて実行してほしいと思う。自民、民主ご両党にお願いしたい。
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