イイか悪いはさておき。
先日、チェッカーズの『涙のリクエスト』は、
いつのまにやら早40年前という話をしたが、
時間や年齢の感覚が鈍化しているなあという件。
先ほどつらつらスマホを眺めていたら、
よくあるテレビ番組の内容そのままの記事で、
「ガクト(50)がダウンタウン松本(60)と中居正広(51)と…」
とあるのを見つけ、つい二度見。
50歳と60歳のトーク番組なんて、同世代以外に誰が見るんだろうか?
僕が中学生の頃(1989年)に置き換えてみよう。
当時50歳の有名人といえば…(調べる)
…五月みどり、山本晋也、鈴々舎馬風、なべおさみ。
わーお。15歳は見ないな。
さらに60歳となると、
藤山寛美、フランキー堺、仲谷昇、庄司歌江、前田武彦。
うわーお。先輩が2人も。
仲谷さんの『カノッサの屈辱』くらいしか見てないな。
前武さんは昔、親父と朝の番組一緒にやってたな。
どうですかこの世代感。
これをもってテレビはオールドメディアだ、若者は見てないんだー!
…なんて強弁するのも短絡だよなあと思うけど。
ただ、ダウンタウンだ、中居だ、なんてキャスティングは、
たぶん四半世紀ほど変わってないように映るわけで、
それがウケると思っているのだとしたら、
制作側と若者との乖離は大きいのではないかと。
とすれば、制作側が寄り添う「テレビを見てくれる視聴者」が、
高齢化してるのは間違いないかなと。
ジャニーズ目当てとされる若者も、本当にそんな沢山いるのか知らないけど、
ジャニーズがああなって紅白からも排除され、テレビから遠ざけられて、
ますますテレビ見なくなるのかな。
そもそも、僕なんかからするとキャスティング以前に、
どの番組も低予算かつ同工異曲で、見る気がしないのだが。
あれでも若い人は面白く見られるのだろか。
やはり僕(というおっさん)の極度に狭いストライクゾーンのせいなのか。
それとも若者だったらアレくらいの薄味でも楽しめちゃうのか。
僕が若い頃はもっと濃厚でドギツイやつが好きだったけど。
はたまた、キャスティングの不変ぶりは後進の人材不足なのか、
先達のアンデッドなのか、アンチエイジング礼賛的な世相の反映なのか、
そのへんようわからんけども。
いずれも若き日のダウンタウンとかとんねるずなんかだったら、
鬱陶しいお決まりの閉塞感に反発剥き出しで、
ぶっ壊しにいってたんじゃないかなあ…なんてノスタルジー。
それもまあプロレス的な予定調和だったと、
わかってしまう程度にはつまらない大人になった。
そんな彼らもいまやすっかり安楽な大御所ですしね。
まあ、かくいう私も程なく五十。
生徒から見たらそれくらいの距離感。
それなりの温度差とか視界・価値観の違い、気をつけないとね。
ブラウン管(という表現も死語になりましたね)の中にいた、
若き日のヒーローたちと同じく、僕らも歳をとりましたなという話ですわ。