いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

2割引の2割増し=2割増しの2割引

2018-11-11 23:35:25 | せんせいとよばれて
小中学校レベルの勉強といえど、
一律に「絶対これじゃなきゃダメ」と言い切るには相当の慎重さが必要なはず。
漢字の書き順しかり、足し算掛け算の順序しかり。
唯ひとつの解法・解釈・解答を押し付けるのは
学問的態度としても教職の姿としても横暴というもの。
多様な視点も思索もなしに、多様な価値観が育つ訳がない。

日本の、特に公立教育は、
小中高と徹底して同調圧力の中で管理しやすい人間を大量規格生産し、
大学に入ると掌返して
「最近の若者は個性がない、自分の視点がない」
などと言い放つ。
どの口が言うかと思う。

(…もっとも、社会に出たら出たでまた、「組織の中で個性など要らない」とか言われる訳だが…)

一人一人の疑問は大切にすべきだし、
教える立場の人間も「先生」という「権威・権力」で説伏するのではなく
「何故そうと言えるのか」を明確に示すべき。
異論に対しても思考停止と盲従を強いるのではなく、
考えられるすべてを俎上にあげた上で、より合理的なものを選択していく、
その過程をこそ大切にすべき。

とある生徒によれば、
「底辺×高さ÷2」を「高さ×底辺÷2」の順で計算しただけでバツとされるそうな。
ならば中学で習う「円周=2πr」はバツということにならないか。
これに限らず、公立小中はアホみたいに狭量な指導が相も変わらず幅を利かせていてイヤになる。
「思考力」「表現力」を重視するという大学入試改革もいいが、
足元がこれじゃあな…と暗澹たる気持ちだ。

もちろん、僕の教室では何でもあり。
きちんと根拠をもって正答に辿り着けていればOK。
一般的な解法とは違う解き方を見つけた子は大いに褒める。
みんなそれだけでノリノリで取り組むよ。

「そうかもしれないね」
「それもいいね」
「何でそうだと思う?」

こんな言葉だけでいいのになぁ。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする