もう生まれて1ヶ月近くなる子馬。
両後肢の球節がかたくて、特に左後はナックルしてしまう。
何度かキャストしてはずしてを繰り返してきた、とのこと。
擦過傷もできてしまった。
もうキャスト固定による矯正は無理なので、腱を切って繁殖供用をめざしたい、とのこと。
フリーリターン(種付け料の返還制度)も使えるが、可哀そうだから生かしてやりたい、とのこと。
もっともなことだ。
全身麻酔して深屈腱を切ったら断端は2cmほど開いたが、球節も蹄も充分には伸びない。
浅屈腱も切ったらかなり球節が伸びた。
蹄にsuper fast(蹄補修剤)でエクステンションを付けた。
覚醒して起立したら、いい感じ。
蹄底を着けるようになれば球節は自然に沈下するようになるだろう。
以前に前肢の症例を、やはり深屈腱と浅屈腱を切ったことがある。
「繁殖してるよ~。なんともないよ~」、と牧場に教えてもらった。
今回の馬は後肢なので、調教できないものかと思うが、どうだろう。
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歩くのが遅いときがあるし、歩きたがらないこともある・・・・・気まぐれは前からか;笑
9歳になりました。
どんどん歩きたがったので、近所を一周4kmコース。
馬が見当たらなくなって、「馬は・・・?」と訊いたら、「やめた」と、私よりだいぶ年上の牧場主さん。
人もイヌも、歳いくさ、な。
調教って、競走馬としてですか?前例はあるのでしょか?気になってきた。
「私を乗せて散歩いきませんか?
何せゴルは根が”自由”ですからね
牛だと切腱は数例しか見たことないですが切ってもここまできれいに伸びるのは少なく、結局固定を併用することが多いかと思います。
関節拘縮と合併しているのかもしれません。
エクステンションはスーパーファストでできるんですね。
蹄壁、蹄尖を延長する要領ですか?
相棒は今はどこも痛くないです。ただ好奇心はだいぶ衰えてますかね。それと甘やかされてわがままと食欲は亢進してます;笑
腕節が硬いのはダメです。
牛はやったことがあったような、なかったような・・・・偶蹄類はエクステンション付けにくいでしょうね。
蹄の汚れを落とし、ヤスリで少し擦り、アセトンで脂気も落として、蹄尖を中心に伸ばしました。
”後手後手に回らず、状況によって正しい判断をすれば”とありました。競走馬になれる可能性もある。と。
この手術には適齢期があるそうで。
先日会ったクラブフットの馬はもう若くはなく、当初足も痛そうで、見ているこちらの気持ちも痛かった。
私はブログに書いたので覚えていました。
切腱術は最後の手段として、このような方法があることをひろく覚えておいてもらいたいです。
腱の修復まで持ちこたえるのが繋靭帯なのだと思うのですが、こちらのサポートは特に必要ないですとか、意味ないとかありますか。
それにしましても、腱炎が治らないのにこれが治るなら幹細胞移植とかしたくなるのもなんとなくわかります。
牛なら蹄ブロック接着して反回伸ばしてやるのがより標準的かもしれません。
ヒールが邪魔ならそこ削ってやるとより牽引力が増すかと。
球節沈下してくるならサポートが必要です。運動制限するとか、バンデージを巻くとか。
蹄尖を伸ばして、蹄底を着地するならそれだけで良くなっていくかもしれません。今回の馬はそれは期待できない状態でした。
山張るような治療はしないのでしょうけれども。
2cmも開くならこの症例に関してはそれもないのでしょう。
ここまで肢軸が成立しない状況では伸ばしても仕方ないのでしょうね。
対側肢も放っておくとクラブフットみたいになるとかそういう心配はないのでしょうか。
いらない事ですが。後生です。
のちにクラブフットになる懸念はないでしょう。もし腱が癒合してそうなるなら蹄処置するなり、また腱切断するなり方法はあります。