呼吸も苦しい。
左右の鼻道の通りが悪くなっている。
馬は口を開けて呼吸することができない動物なので、
鼻で息できなくなると、やがて痩せてくるし、生きていけない。
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篩骨血腫 Ethmoid Hematoma だろう。
悪性腫瘍ではないが、馬の副鼻腔や篩骨迷路の中に腫瘤ができて、
鼻血を繰り返したり、鼻道を閉塞させたり、副鼻腔炎を起こす。
内視鏡下でethmoid hematoma の中にホルマリンを注入する。
1-2週間間隔で繰り返すと徐々に小さくなり症状も消える。
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左の副鼻腔が鼻中隔を圧排して、右の鼻道も狭窄させたのだ。
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その副鼻腔の中にethmoid hematoma と思われるマス(塊)が見える。
副鼻腔の吻側には水平線が見える。
左の鼻孔からは膿性の鼻汁も出ているので、おそらく鼻道との交通を失った副鼻腔の中に膿性鼻汁が溜まっているのだろう。
ホルマリン注入療法でethmoid hematomaが小さくなっても、副鼻腔と鼻道をつなげてやり、 副鼻腔を鼻道へドレナージし、洗浄してやらないと、感染や変形が良くなってこないだろう。
遠方からの来院だったこともあり、畜主の希望も、ホルマリン治療を繰り返すより外科手術を選択したい。とのことだった。
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吸入麻酔下で右横臥にし、左前頭洞を骨開窓(Bone flap)した。
前頭洞と上顎洞の中には径5cmほどの塊があり、つかみ出した。
副鼻腔の壁もすっかり変形し、脆弱化しており、鉗子で容易につかみ出すことができた。
左鼻孔から膣鉗子を挿入し、鼻道内の塊をつかみ出した。
ストッキネットにガーゼを詰めたものを止血のためにパックし、端を鼻孔へ出しておいた。
額から前頭洞へ洗浄用のドレインを残し、開窓していた骨と傷を閉じた。
麻酔覚醒後には呼吸は術前より楽になっていた。
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北海道に梅雨はないんじゃなかったのか?
約束が違うじゃないか!
7月の日照権を返せ!
北海道に梅雨が入るようになると米の収量が上がるでしょう。
ブランド米なんて過去のものですし、
棚田なんてものも景観保全程度でしかなくなってくるかも知れません。
内視鏡で見て見ましたが、狭窄しているのでよく見えませんでした。
8月もこの調子だと凶作でしょうね。
平年並み、例年通り、の有難さを思います。
温暖化が進んでいるので適作地は北上するはずですが、不順はどうしようもないですね。
もう例年通りはあきらめてリスク分散型の作付をする必要がありそうです。
寒冷地には早生種をという指導の間違いも最近明らかになってきてますね。
先が読めない時代、気候も読めないのでしょうか。ITで変動を先読みすることだけが利益を生む仕組みは間違っている・・・・と言っても仕方ないのでしょうか。