カスタマイズ


Z7 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

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W.MT WATCHでカスタマイズしたSEA DIVER。
W.MT WATCHは香港のロレックス・コレクターの作った会社だそうで、主にロレックスのヴィンテージ・モデルを再現して販売している。
カスタマイズのコーナーでは、自分の好きなデザインでヴィンテージ・ウォッチを作ることが可能である。

ネットならではの機能を使い、自分オリジナルの時計をデザインするサービスは、以前よりUNDONEなど数社が行なっていた。
このW.HT WATCHの場合は、ロレックスのヴィンテージ・モデルに特化しているところが特徴である。
しかもオプションでパーツごとにエージング加工まで出来るという凝りようである。
「古い時計を再現して楽しむ」という「新しい趣味」が定着してきたのを感じる。
香港はヴィンテージ時計の市場が盛んだそうで、そういう事情を背景として生まれた会社であろう。



今回は映画の007でショーン・コネリーが使っていた有名なサブマリーナーRef.6538を再現しようと試みた。
カスタマイズの画面(下の画像参照)から、ケース、文字盤、ベゼルなど、好きなパーツを選んで組み合わせていく。
当然のことながら、選んだパーツに応じて、左側の完成画像も変化していく。
これだけでも面白くて夢中になってしまう。

劇中で使われているジェームズ・ボンドの腕時計の再現を目指したが、残念なことに文字盤だけ同じものが無い。
これで12時のインデックスのみが三角形のものがあれば完璧だったのに・・・
この時計を意識したカスタマイズの注文は多いと思うのだが何故・・・?

他のケースとの組み合わせでは用意されているのに、このリューズガードなしのケースとの組み合わせでは、その文字盤が選択肢に入っていないのだ。
このNATOベルトには「ボンド」という名称が付いているくらいだから、分かっていて意図的にその文字盤を外したのだろうか。
まあ選択肢は随時変動するようなので、今回たまたま無かっただけかもしれないが・・・



今回のカスタム時計の仕様は以下のようになる。

モデル:シー・ダイバー
ケース:ステンレス・スチール
文字盤:「シー・ダイバー」のブラック
ベルト:「NATO」のボンド
ベゼルのインサート:「ダイバーⅡ」のブラック-シルバー
針(時分):「ダイバー」のシルバー
針(秒):「ブレゲ」のシルバー
クラウン:シルバー
風防:ミネラル・クリスタル
ムーブメント:セイコー NH35 自動巻き

完璧とはいかないまでも、雰囲気は十分に味わえる出来栄えとなった。
細部の仕上げまで見ると、さすがに価格が価格なので(この仕様で300ドル台)限界はあるのだが、決して品質が悪いわけではない。
ムーブメントに日本製のものを採用していることも謳い文句になっている。

文字盤のインデックスは最初から黄色みがかっており、アンティークっぽさがけっこう味わえる。
今は新品状態でピカピカだが、これでケースに使用感が加わっていけば、かなり「らしく」なるのではないか。
ケース径が38mmと小さめなのが効いているようで、妙なリアル感があり、袖口からのぞくたびにハッとなる。
見慣れない時計なので、とても目立つのだ(笑)



ネットの画面でのカスタマイズの操作はとてもやり易く、発注から納品までの時間もそれ程かからなかった。
仕組みとしてなかなか良く出来ている。
しかしロレックスのアンティークを自分でデザインするとなると、どうしてもその分野の知識が必要で、素人には敷居が高いのも事実だ。
適当に好きなパーツを選んで組み合わせて、ちぐはぐな物を作ってしまうと、専門家から笑われかねない。

実のところ僕にはまったくロレックスの知識は無く、007の時計の情報と画像がネット上にあったから、それに似せて作っただけなのだ(笑)
インターネットを使った時計のカスタマイズは、ネットならではの機能を存分に活用しており、一見DXの成功例のようにも見える。
しかし十分な知識を持ち、歴史的な観点で見てもおかしくない組み合わせを選んでカスタマイズできる人となると限られてくる。
とても魅力的な仕組みであるが、実際にこの機能を活用して発注する人がどのくらいいるのか興味がある。

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