トンネル


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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今日話したお客さん。
奥様が羽田から新宿に向かうバスに乗った。
大雪の日である。
そのバスが首都高の山手トンネルの中で止まってしまった。

バスに乗ったのが夕方の6時頃であった。
しかしトンネルの内部で大渋滞にぶつかり、ほとんど動かなくなった。
何でもトレーラーが凍結した坂を上れず道をふさいだらしい。
高速道路なので、こうなってしまうと進むことも戻ることも出来ない。

5時間が経過し、夜11時になっても動く気配がない。
「明日の朝までかかるかもしれない・・」
というアナウンスがあったという。

それを聞いた奥様は
「ここで降ろしてください」
と言って、さっさとひとりだけバスを降りてしまった。
他の人たちは躊躇して、その時点ではまだバスに残っていたという。

トンネル内を進むと、程なく非常階段が見えてきた。
そこを荷物を持って上り始めた。
百数十メートルもある長い階段で、24階のビルの高さくらいあるのだという。
トンネルがそれだけ深いところを通っているということだ。

階段を上りきり地上に出ると、たまたま目の前にタクシーが止まっていた。
これ幸いと、そのままタクシーに乗り込み、自宅に向かってもらった。
それでも大雪の中なので時間がかかり、帰宅したのは夜中の2時頃であったという。

決断力のある奥様ですね、と褒めた。
しかし、そもそもあれだけ雪が降っているのに、電車を使わずバスに乗るのが間違っている・・とご主人の方は評価していない。
トンネルの中で立ち往生していた車が、やっと動き出した映像を、翌朝ふたりでニュースで見たという。
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