ワインディング・マシーン


D3X + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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アマゾンで、4連のワインディング・マシーンを注文した。
マブチモーター使用(それがワインディング・マシーンの殺し文句だ・笑)でありながら、非常に安かった。
以前2連のものを買ったことを書いたが、所有する機械式時計が増えてきたので、もうひとつ購入した。

ワインディング・マシーンというのは、自動巻きの時計を収納しておくと、くるくると回ってゼンマイを巻いてくれる機械だ。
自動巻きの機械式時計の場合、腕に付けていないと時計が止まってしまう。
複数個の機械式時計を所有すると、全部の時計を常に腕に付けているわけにはいかないので、管理が大変になる。

僕の時計の中では、たとえばアクアテラなどはパワーリザーブが60時間あるので、金曜日の夜に外して月曜日の朝に付けてもちゃんと動いている。
しかし他の多くの時計は、そんなに長くはもたないので、翌々日には止まってしまう。
ワンディング・マシーンは、その使っていない間、時計を動かし続けてくれる機械だ。

しかしこの機械を使った方がいいかどうかは、賛否両論のようだ。
時計が常に現在の時間を維持していれば、確かに便利ではあるが、それが本体の寿命に与える影響がどうであるか・・・
そのあたりの意見が、人それぞれなのだ。

常識で考えれば、時計を作動させれば部品は磨耗するに決まっているから、止めておいた方が無難なはずだ。
内部の油を硬化させないために、時計を動かしておきたいという意見もあるが、かといってずっと動かしっぱなしにする必要はないだろう。

ただ時計が停止してしまった場合、時刻を合わせたりゼンマイを巻くために竜頭を回転させるが、この動作が時計にダメージを与える可能性はある。
竜頭を回す機会を少しでも減らすために、ワインディング・マシーンを使うという考え方は一理ある。
時計師の方が、竜頭を回さずに時計を振って、ゼンマイを巻いているのを見たことがある。

神経質な時計であるヴァシュロンなどは、なるべくなら竜頭を回すことをしたくない。
そっと引っ張りギアが入ったか確かめながら、恐る恐る回転さなければならない。
その回数を減らせるなら、ワインディング・マシーンで止めないで動かしておくことも有効に思える。

またムーンフェイズなどの機構を備えた複雑時計の場合は、時計を合わせるのにそれなりの手間がかかり、結果的に竜頭を酷使することになる。
その場合も、ワインディング・マシーンで(ある程度)現在時刻に合わせておくのは有効かもしれない。

多分ワインディング・マシーンに乗せる対象の時計は、最初に選別する必要があるのだろう。
当然部品はどんどん磨耗するから、定期的に数万円かけて時計をオーバーホールしなければならい。(これが大変だ!)

まあ時計にいいかどうかはともかく、単にあのくるくる回るのが面白くて買っている人も多いのではないか。
今も届いたマシーンを箱から出して電源を入れてみたが、合計6個の時計がぐるぐる回る様は、滑稽を通り越して異様にさえ見える(笑)
このような泥沼に陥らないためにも、機械式時計はなるべく1個か2個、本当に気に入ったものだけを買う事をお勧めする。
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