轟音


D3X + PC-E Micro NIKKOR 85mm F2.8D

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駅から自宅へと通じる道を歩いていた。
雨が止んだかと思い、空を見上げて傘を閉じかけたが、わずかにしずくが顔に落ちてきたので、そのまま差して歩いた。
道行く人のほとんどは、傘をたたんで持って歩いている。

マンションに入りエレベーターで上に向かった。
エレベーターを降りると、何やら凄い音がしている。
何の音だろうと思って外を見たら、凄まじい勢いで雨が降っている。
ほんの今まで降っていなかったので、一瞬何が起きたのかと、頭が混乱した。

まるで放水車で水をかけているような降り方だ。
稲光とともに、ドスンという落雷の轟音が響き渡った。
雨の音に混じり、どこからか人の悲鳴が聞こえてくる。

しばらくポカンと地表が煙る様子を眺めていた。
エレベーターのドアが、「どこでもドア」に思えるほど、数秒で別世界へと移動してしまった。
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