先週、ケアハウスから電話が入った。母がオミクロンに罹患したという。高齢者は重症化しやすいといわれるが、95歳の母に基礎疾患はない。俺よりはるかに健康体なのだ。日々発表される新規感染者数は他人事だったが、ぐっと距離は縮まる。ようやく通じた電話で「最初は風邪だと思った」と母は話していた。喉が痛い俺も、罹っているかもしれない。
「国際報道2022」(NHK・BS)によると、新規感染者が5万人超のデンマークで、コロナ関連の規制が全て解除された。街行く人もマスクを着用していないし、学校も通常の体制で授業が進んでいる。<オミクロン株はインフルエンザと同じで、ワクチンさえ接種していれば大丈夫>というのが政府の見解で、ワクチン追加接種率は約62%(日本は11%)だ。コロナ禍の対応で、国の形が見えてくる。
今季はNFLをしっかり見た。ディビジョナルプレーオフ4試合、チャンピオンシップ2試合の密度の濃い内容に魅せられたし、ロサンゼルス・ラムズVSシンシナティ・ベンガルズのスーパーボウルも息詰まる接戦だった。ラムズが23対20で22年ぶりに制覇を果たす。セントルイスに本拠を置いた当時のラムズの記憶が鮮明に甦った。
QBのカート・ワーナーは前年のスーパーボウルをバイト先の倉庫で見ていた。そのワーナーが幾つもの奇跡が重なってラムズの先発QBとしてチームを頂点に導き、シンデレラボーイともてはやされた。その後も2度スーパーボウルに出場し、リーグMVPにも計3度輝いたワーナーは慈善活動でも知られている。
今回のスーパーボウルのハイライトというべきはハーフタイムショーではなかったか。LAという土地柄、ヒップホッパーたちがステージに立ったが、エミネムはコリン・キャパニックへのリスペクトを込め、ステージで長い間ひざまずいた。キャパニックは49ersのQBで、<黒人や有色人種への差別がまかり通る国には敬意を払えない>と国歌斉唱時の起立を拒否した。
事実上、この一件で解雇されたと見做されているが、ブラック・ライヴズ・マターの先駆けになった。NFLのファン層は保守派が多く、今季限りで引退したトム・ブレイディもトランプ支持者である。今回のスーパーボウルはNFLを取り巻く空気を変えるきっかけになるかもしれない。
スポーツといっても、冬季五輪はチラ見している程度だが、中国における羽生結弦の人気には驚かされた。中国の金メダリストを称えるドローンのイベントで、他国の選手で唯一、羽生への祝意も表現されていた。フィギュアで世界を震撼させたのはカミラ・ワリエワのドーピング問題だ。15歳の彼女に責任を被せるには無理があるし、10代の原石を使い捨てにするロシアのフィギュア界の体質が背景にある。
政治とスポーツが不可分の関係であることが浮き彫りになったのは、ロシアのウクライナ侵攻問題だ。俯瞰すれば米国とEU、ロシアと中国との対立と捉えることも出来るが、民主主義、自由の価値、そして自然と人間の調和について考える時機に来ている。そんな折、グリーンズジャパンの総会がリモートで開かれた。
これまでも総会について記したことは何度かある。2014年入会の俺は、何度も挙手して発言したこともあった。だが、コロナ禍と年齢、そして体の不具合で様々な活動に接することがなくなった。会員発の映画や音楽のイベント、研究会や講演会も激減した。だから、気分も引き気味になっている。
EUではフランスが原発稼働に大きく舵を切り、再生可能エネルギーを志向するドイツと亀裂が生じている。<原発は二酸化炭素削減に効果的>との主張は、日本にも飛び火している。こんな時こそ、グローバルグリーンズの力が試されるのだ。GDPに縛られない脱成長と<コモン=共有材>に価値を置く試みは、バルセロナなど欧州の各都市で実践されているが、グリーンズジャパンで意見の一致を見たわけではない。
欧州の自治体選では<グリーン&レッド連合>が支持を伸ばしている。ドイツでは緑の党=左派と位置付けるメディアもある。参院選に向け、維新+国民民主+都ファの自民党亜流グループが形成され、立民も揺さぶられている。グリーンズジャパンは軸足をどこに置くべきなのか。今月いっぱいで仕事も終了するので、少しずつ体をならし、発言する場にも加わっていきたい。
「国際報道2022」(NHK・BS)によると、新規感染者が5万人超のデンマークで、コロナ関連の規制が全て解除された。街行く人もマスクを着用していないし、学校も通常の体制で授業が進んでいる。<オミクロン株はインフルエンザと同じで、ワクチンさえ接種していれば大丈夫>というのが政府の見解で、ワクチン追加接種率は約62%(日本は11%)だ。コロナ禍の対応で、国の形が見えてくる。
今季はNFLをしっかり見た。ディビジョナルプレーオフ4試合、チャンピオンシップ2試合の密度の濃い内容に魅せられたし、ロサンゼルス・ラムズVSシンシナティ・ベンガルズのスーパーボウルも息詰まる接戦だった。ラムズが23対20で22年ぶりに制覇を果たす。セントルイスに本拠を置いた当時のラムズの記憶が鮮明に甦った。
QBのカート・ワーナーは前年のスーパーボウルをバイト先の倉庫で見ていた。そのワーナーが幾つもの奇跡が重なってラムズの先発QBとしてチームを頂点に導き、シンデレラボーイともてはやされた。その後も2度スーパーボウルに出場し、リーグMVPにも計3度輝いたワーナーは慈善活動でも知られている。
今回のスーパーボウルのハイライトというべきはハーフタイムショーではなかったか。LAという土地柄、ヒップホッパーたちがステージに立ったが、エミネムはコリン・キャパニックへのリスペクトを込め、ステージで長い間ひざまずいた。キャパニックは49ersのQBで、<黒人や有色人種への差別がまかり通る国には敬意を払えない>と国歌斉唱時の起立を拒否した。
事実上、この一件で解雇されたと見做されているが、ブラック・ライヴズ・マターの先駆けになった。NFLのファン層は保守派が多く、今季限りで引退したトム・ブレイディもトランプ支持者である。今回のスーパーボウルはNFLを取り巻く空気を変えるきっかけになるかもしれない。
スポーツといっても、冬季五輪はチラ見している程度だが、中国における羽生結弦の人気には驚かされた。中国の金メダリストを称えるドローンのイベントで、他国の選手で唯一、羽生への祝意も表現されていた。フィギュアで世界を震撼させたのはカミラ・ワリエワのドーピング問題だ。15歳の彼女に責任を被せるには無理があるし、10代の原石を使い捨てにするロシアのフィギュア界の体質が背景にある。
政治とスポーツが不可分の関係であることが浮き彫りになったのは、ロシアのウクライナ侵攻問題だ。俯瞰すれば米国とEU、ロシアと中国との対立と捉えることも出来るが、民主主義、自由の価値、そして自然と人間の調和について考える時機に来ている。そんな折、グリーンズジャパンの総会がリモートで開かれた。
これまでも総会について記したことは何度かある。2014年入会の俺は、何度も挙手して発言したこともあった。だが、コロナ禍と年齢、そして体の不具合で様々な活動に接することがなくなった。会員発の映画や音楽のイベント、研究会や講演会も激減した。だから、気分も引き気味になっている。
EUではフランスが原発稼働に大きく舵を切り、再生可能エネルギーを志向するドイツと亀裂が生じている。<原発は二酸化炭素削減に効果的>との主張は、日本にも飛び火している。こんな時こそ、グローバルグリーンズの力が試されるのだ。GDPに縛られない脱成長と<コモン=共有材>に価値を置く試みは、バルセロナなど欧州の各都市で実践されているが、グリーンズジャパンで意見の一致を見たわけではない。
欧州の自治体選では<グリーン&レッド連合>が支持を伸ばしている。ドイツでは緑の党=左派と位置付けるメディアもある。参院選に向け、維新+国民民主+都ファの自民党亜流グループが形成され、立民も揺さぶられている。グリーンズジャパンは軸足をどこに置くべきなのか。今月いっぱいで仕事も終了するので、少しずつ体をならし、発言する場にも加わっていきたい。