酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

エピローグの光芒~インザーギの嗅覚に脱帽

2007-05-24 09:00:33 | スポーツ
 UEFAチャンピオンズリーグ決勝は、「イスタンブールの奇跡」の再現となった。雪辱に燃えるミランだったが、試合を支配したのはリバプールの方だった。

 リバプールはミランの攻撃起点であるカカとセードルフを抑え込んだ。ボールへの働き掛けでも上回っていたが、ネスタとガッツーゾが体を張ってリバプールの攻撃を削っていた。<優位な時間にリードしないと流れは変わる>……。勝負事の鉄則通り、前半終了直前、ミランが先取点を奪う。ピルロのFKにインザーギが反応し(偶然?)、ネットを揺らした。

 後半もリバプールが押していたが、またもやインザーギの嗅覚にしてやられる。後半37分、オフサイドトラップをかいくぐり、2点目をゲットする。リバプールの反撃を1点で食い止め、ミランが7度目の「ビッグイヤー」を獲得した。内容と結果が異なることは、スポーツではままあることだ。勝利の女神はきっと、2年前のミランへの酷い仕打ちが後ろめたかったのだろう。

 欧州サッカーを真剣に見るのはNFL終了後の2月からだが、熱狂ぶりにはいつもながら圧倒される。サポーターにとってチームとは、忠誠を捧げアイデンティティーを抱く対象なのだ。

 ひねくれ者でデラシネの俺が、マンチェスターに生まれていたら……。ユナイテッドかシティーのサポーターになり、オアシスを聴くという「当地の常識」を逸脱したはずだ。リバプールとかアーセナルをこっそり応援し、屈曲したブラ-のファンになったに違いない。

 各国リーグはリーガ以外、決着が付いている。セリエAではペナルティーと無縁だったインテルが独走した。来季はミラン、1期で昇格したユベントスとともに、「お約束」の三つ巴を展開するだろう。プレミア勢はマンチェスターUがリーグV、チェルシーがFAカップ、リバプールがCL決勝進出と、3チームが「実」を得た。ケガ人続出で低迷したアーセナルを含め、来季以降も4強の熾烈な戦いに期待したい。

 リーガではRマドリードが首位に立っている。堅過ぎる戦術で非難の的だったカペッロだが、心技体すべてでチームを立て直した。名将は来季、ユベントスに戻るのだろうか。2位バルセロナに逆転の目はあるが、今季は「金属疲労」が隠せなかった。

 「ロナウジーニョ退団⇒ミラン入り」の噂も気になる。ミランには既に、ブラジル代表のロナウドとカカがいる。W杯を見る限り、ロナウジーニョは自国選手との相性が良くないのではないか。実利優先のセリエAより、ファンタジー重視のリーガの方が、間違いなくロナウジーニョに向いている。かといって、レアル入りだけは勘弁してもらいたいが……。

コメント (2)
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