昨夜(1日)、新宿厚生年金会館の最前列でフー・ファイターズを見た。「アコースティック・ショウ」と銘打たれたアンプラグドの追加公演で、暴風雨下で決行された第1回フジロック以来、9年ぶりの再会だった。
ニルヴァーナのドラマーだったデイヴ・グロールは、カート・コバーンの自殺後、スティックをギターに持ち替えフーファイを結成した。コンポーザー、シンガーとしての才能を爆発させたデイヴは、5枚の質の高いアルバムを発表している。
デイヴの「レイザー」の弾き語りでショーが始まった。サポート4人を加えた計8人の構成で、楽曲の素晴らしさが浮き彫りになるライブだった。目の前でギターを弾いていたのは、同世代のパット・スメアである。9年前はフーファイの一員だったが、デイヴとの喧嘩別れが噂されていた。仲直りしたようで、二人でアクションを合わせていた。
5th「イン・ユア・オナー」のアコースティックサイドから多く選曲されていた。ニルヴァーナ時代の「マリゴールド」、アルバム未収録の「スキン&ボーンズ」らをしっとり聴かせるだけでなく、「マイ・ヒーロー」、「ビッグ・ミー」、「タイムズ・ライク・ジーズ」といったポップチューンで会場を盛り上げていた。「シー・ユー」の合間のメンバー紹介などまるでコントで、客よりメンバーの方が楽しんでいた。ギネス級なのは、デイヴが上下左右に首を振る驚異のスピードだ。俺がフーファイの関係者だったら、<デイヴの首振り人形>を企画して売り出したいぐらいである。
アンコールでデイヴは、ニルヴァーナ加入の経緯をユーモアを交えて語ってくれた。カートよりクリスについて時間を割き、そのまま「フレンド・オブ・ア・フレンド」を弾き語る。当時の思い出に連なる曲かもしれない。「ベスト・オブ・ユー」でカタルシスを爆発させ、メンバーが再登場した「エヴァーロング」でショーを締めると、デイヴはパットとともにステージ前に立つ。最前列ゆえ、俺も両者と握手できた。欧米各国でアルバムチャート上位を占め、数万人規模のスタジアムツアーが組まれる世界的ロッカーのあまりの気さくさに、驚くと同時に感銘を受けた。
気鬱な表情をしたり、政治家やメジャーレーベルに踊らされて<ガス抜き役>を演じたりするロッカーも多いが、デイヴは「イッツ・オンリー・ロックンロール」を愚直なまでに貫いてきた。いい意味で品がなく、ブルーカラーの匂いがする。サービス精神旺盛なエンターテイナーで、プロモで見せる「オバカな演技」には、カートもあの世で苦笑しているに違いない。活動当時から神話に祭り上げられ、付加価値で語られることが多過ぎたニルヴァーナ時代の経験が、デイヴに逆の志向を選ばせたのかもしれない。
カートは一瞬の衝撃を刻んで<カリスマ>になったが、遺志を継いだデイヴは<近くにいる凄い人>としてファンの心を捉え続けている。ニルヴァーナとは、二つの異質な天才を育んだ場所でもあったのだ。
最後に、阪神ジュベナイル・フィリーズの予想を手短に。2歳牝馬同士のレースだし、新装なった阪神コースと不確定要素が多い。中距離に適性がある追い込み馬⑮ジーニアス(天才)を中心に考えている。どうせ当たらないから、相手は⑧ハロースピード、⑱ハギノルチェーレの2頭に絞るつもりだ。
ニルヴァーナのドラマーだったデイヴ・グロールは、カート・コバーンの自殺後、スティックをギターに持ち替えフーファイを結成した。コンポーザー、シンガーとしての才能を爆発させたデイヴは、5枚の質の高いアルバムを発表している。
デイヴの「レイザー」の弾き語りでショーが始まった。サポート4人を加えた計8人の構成で、楽曲の素晴らしさが浮き彫りになるライブだった。目の前でギターを弾いていたのは、同世代のパット・スメアである。9年前はフーファイの一員だったが、デイヴとの喧嘩別れが噂されていた。仲直りしたようで、二人でアクションを合わせていた。
5th「イン・ユア・オナー」のアコースティックサイドから多く選曲されていた。ニルヴァーナ時代の「マリゴールド」、アルバム未収録の「スキン&ボーンズ」らをしっとり聴かせるだけでなく、「マイ・ヒーロー」、「ビッグ・ミー」、「タイムズ・ライク・ジーズ」といったポップチューンで会場を盛り上げていた。「シー・ユー」の合間のメンバー紹介などまるでコントで、客よりメンバーの方が楽しんでいた。ギネス級なのは、デイヴが上下左右に首を振る驚異のスピードだ。俺がフーファイの関係者だったら、<デイヴの首振り人形>を企画して売り出したいぐらいである。
アンコールでデイヴは、ニルヴァーナ加入の経緯をユーモアを交えて語ってくれた。カートよりクリスについて時間を割き、そのまま「フレンド・オブ・ア・フレンド」を弾き語る。当時の思い出に連なる曲かもしれない。「ベスト・オブ・ユー」でカタルシスを爆発させ、メンバーが再登場した「エヴァーロング」でショーを締めると、デイヴはパットとともにステージ前に立つ。最前列ゆえ、俺も両者と握手できた。欧米各国でアルバムチャート上位を占め、数万人規模のスタジアムツアーが組まれる世界的ロッカーのあまりの気さくさに、驚くと同時に感銘を受けた。
気鬱な表情をしたり、政治家やメジャーレーベルに踊らされて<ガス抜き役>を演じたりするロッカーも多いが、デイヴは「イッツ・オンリー・ロックンロール」を愚直なまでに貫いてきた。いい意味で品がなく、ブルーカラーの匂いがする。サービス精神旺盛なエンターテイナーで、プロモで見せる「オバカな演技」には、カートもあの世で苦笑しているに違いない。活動当時から神話に祭り上げられ、付加価値で語られることが多過ぎたニルヴァーナ時代の経験が、デイヴに逆の志向を選ばせたのかもしれない。
カートは一瞬の衝撃を刻んで<カリスマ>になったが、遺志を継いだデイヴは<近くにいる凄い人>としてファンの心を捉え続けている。ニルヴァーナとは、二つの異質な天才を育んだ場所でもあったのだ。
最後に、阪神ジュベナイル・フィリーズの予想を手短に。2歳牝馬同士のレースだし、新装なった阪神コースと不確定要素が多い。中距離に適性がある追い込み馬⑮ジーニアス(天才)を中心に考えている。どうせ当たらないから、相手は⑧ハロースピード、⑱ハギノルチェーレの2頭に絞るつもりだ。