弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

TPPがわからん

2011-11-14 22:22:21 | 歴史・社会
TPPについて野田総理は11月11日の記者会見で
『私としては、明日から参加するホノルルAPEC首脳会合において、TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることといたしました。』
と述べました(官邸ページの「野田内閣総理大臣記者会見」)。
この発言を、新聞各紙は「参加表明」と報道する一方、山田前農相などは「参加表明ではない。ほっとした。」と記者会見で述べる始末です。いったい、どういうことになっているのでしょうか。

私は、上記野田首相発言の英訳を待っていたのですが、官邸~英語サイトになかなか載りませんでした。
本日(14日)になってやっと、「Press Conference by Prime Minister Yoshihiko Noda」として官邸~英語サイトにアップされました。
"I have decided to enter into consultations toward participating in the TPP negotiations with the countries concerned, on the occasion of the Asia-Pacific Economic Cooperation (APEC) Economic Leaders' Meeting in Honolulu, Hawaii which I will be attending from tomorrow."
こうして英語翻訳文を読むと、上記日本語の完全な逐語訳であり、今回ばかりは英語を読んでもクリアーにはなりませんでした。

本日のニュースでは、
野田首相、APEC首脳会議でTPP交渉入りを表明
産経新聞 11月14日(月)8時21分配信
『野田佳彦首相は13日午前(日本時間14日早朝)、米ハワイ州で開催されているアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に向け、関係国と協議に入る」と表明した。その上で、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の構築に向け、「主導的な役割を果たしたい」と述べた。』
とあります。

当然APEC首脳会議では、野田首相は日本語で上記のように発言し、外務省の通訳が英語に通訳したはずです。おそらく、本日官邸~英語サイトに掲載された上記英語文そのものが通訳の口から出たものと思われます。
これに対して、各国はどのように解釈したのでしょうか。

TPPが現時点でどうなっているかというと、ウィキによれば、
『シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4か国は協定を締結済み。
当初の4加盟国につづき、アメリカ、オーストラリア、ベトナム、ペルーが参加を表明し、ラウンド(交渉会合)に臨んでいる。次いで、マレーシア、コロンビア、カナダも参加の意向を明らかにした。
その一方で、カナダは酪農などの市場開放が十分でないとの理由で2010年10月にTPPへの参加を断られた。』
とあります。

「加盟国4ヶ国、交渉国5ヶ国」とありますが、交渉国5ヶ国とはどの国を指すのでしょうか。
日本は、当面「交渉国」に入るのかどうか、ということですね。報道では、9ヶ国すべてが了解しないと仲間に入れないということのようですが、本当にそうなのか、確認はできませんでした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 八代尚宏著「新自由主義の復権」 | トップ | 中国の軍事力脅威と在日米軍... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

歴史・社会」カテゴリの最新記事