2月22日の朝日新聞夕刊で、「池上彰の新聞ななめ読み」というシリーズ記事が以下のテーマを取り上げています。
「記者クラブの開放 原口総務相は何を言いたかった?」
2月9日に原口一博総務大臣が行った記者会見の内容について、新聞各紙がどのように報道したかという点を比較しています。
日経新聞
「東京地検を含めた行政機関が開く記者会見について『誰がどのように記者会見をやっているか調査を検討したい』と語り、行政評価局を活用した調査に乗り出す考えを示した。」
朝日新聞
「各省庁の会見が記者クラブ加盟社以外の報道機関にも開放されているかどうかを調べる意向を示した」
毎日新聞
「記者クラブ加盟社以外のメディアにも会見をオープンにしていくことが望ましい、との考えを示唆したと見られる」
読売新聞:黙殺して記事にもせず
池上氏の見解
「日本の役所の記者会見は、役所を担当する記者クラブに所属している新聞、放送、通信社の記者だけを対象に開かれることがほとんどです。このため、海外のメディアや、フリージャーナリスト(私のような立場の者)は記者会見に出席できません。記者クラブは単なる任意団体なのに、情報を独占していいのか、記者会見はもっと開かれたものにすべきではないか、とうい批判があります。
原口大臣の記者会見での発言は、おそらくこの批判を意識したものなのでしょう。
となれば、毎日新聞の解説が一番分かりやすいものになっていると言えるでしょう。朝日新聞の解説は、毎日ほど踏み込んでいないものの、まあ解説としては及第点ギリギリでしょうか。
それに対して、日経新聞は、何を言いたかったのでしょうか。記者クラブの解放問題については触れたくないが、記者会見があったことだけは書いておく、という政治的判断だったのでしょうか。」
日本の記者クラブ制度については、このブログでも長谷川幸洋「日本国の正体」、上杉隆「ジャーナリズム崩壊」で紹介したとおりです。世界でも非常識な制度であり、日本のジャーナリズムが官に手なずけられる原因の一つとなっています。
民主党連立政権になって、さっそくこの記者クラブ制度にメスが入ると期待していたのですが、まだ遅々として進まないようです。民主党政権で「記者クラブ」はどうなる?でも話題にしました。やっと原口総務大臣が乗り出したということですか。
それにしても、大手新聞各社の中で、日経新聞のスタンスはいただけません。本音では記者クラブ制度を温存したいと考えているとしても、報道だけはきちっとしてもらわねばなりません。
「記者クラブの開放 原口総務相は何を言いたかった?」
2月9日に原口一博総務大臣が行った記者会見の内容について、新聞各紙がどのように報道したかという点を比較しています。
日経新聞
「東京地検を含めた行政機関が開く記者会見について『誰がどのように記者会見をやっているか調査を検討したい』と語り、行政評価局を活用した調査に乗り出す考えを示した。」
朝日新聞
「各省庁の会見が記者クラブ加盟社以外の報道機関にも開放されているかどうかを調べる意向を示した」
毎日新聞
「記者クラブ加盟社以外のメディアにも会見をオープンにしていくことが望ましい、との考えを示唆したと見られる」
読売新聞:黙殺して記事にもせず
池上氏の見解
「日本の役所の記者会見は、役所を担当する記者クラブに所属している新聞、放送、通信社の記者だけを対象に開かれることがほとんどです。このため、海外のメディアや、フリージャーナリスト(私のような立場の者)は記者会見に出席できません。記者クラブは単なる任意団体なのに、情報を独占していいのか、記者会見はもっと開かれたものにすべきではないか、とうい批判があります。
原口大臣の記者会見での発言は、おそらくこの批判を意識したものなのでしょう。
となれば、毎日新聞の解説が一番分かりやすいものになっていると言えるでしょう。朝日新聞の解説は、毎日ほど踏み込んでいないものの、まあ解説としては及第点ギリギリでしょうか。
それに対して、日経新聞は、何を言いたかったのでしょうか。記者クラブの解放問題については触れたくないが、記者会見があったことだけは書いておく、という政治的判断だったのでしょうか。」
日本の記者クラブ制度については、このブログでも長谷川幸洋「日本国の正体」、上杉隆「ジャーナリズム崩壊」で紹介したとおりです。世界でも非常識な制度であり、日本のジャーナリズムが官に手なずけられる原因の一つとなっています。
民主党連立政権になって、さっそくこの記者クラブ制度にメスが入ると期待していたのですが、まだ遅々として進まないようです。民主党政権で「記者クラブ」はどうなる?でも話題にしました。やっと原口総務大臣が乗り出したということですか。
それにしても、大手新聞各社の中で、日経新聞のスタンスはいただけません。本音では記者クラブ制度を温存したいと考えているとしても、報道だけはきちっとしてもらわねばなりません。