弁理士の日々

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自衛隊のヘリコプターは実働何機が救難活動中か

2024-01-17 18:02:56 | 歴史・社会
今回の能登半島地震で、自衛隊のヘリコプターによる復旧活動が遅れているのではないか?との記事を、1月9日にアップしました。
能登半島への災害派遣が遅れている! 2024-01-09
今回の被災地は能登半島の山間部で、山間の孤立集落までの陸路が寸断されています。海路についても、海底の隆起で港が使えません。
陸海空自衛隊のヘリコプターを全面投入して、救出・復旧活動に利用すべきです。
山間の孤立集落には広いヘリポートを設ける空き地がないでしょうから、現地に出向くヘリコプターは中型、例えば自衛隊のUH-60 ブラックホークUH-1が最適と思います。
UH-60 ブラックホーク

UH-1

後方の安全地帯から能登半島の中核拠点までは、CH-47 チヌークで大量輸送が可能です。
CH-47 チヌーク
例えば、能登半島の中央に位置する能登空港を中核拠点とし、金沢市の物資集積場所から能登空港まではチヌーク、そして能登空港から孤立集落まではブラックホーク、といった運用が考えられます。

ところが、1月9日の以下のニュース
自衛隊6300人態勢に 木原防衛大臣、墜落事故の陸自ヘリ「UH60」も投入と発表 能登半島地震で、
『去年4月、沖縄県宮古島周辺で墜落事故を起こした陸上自衛隊のヘリコプター「UH-60」をきょう以降、現場に投入すると発表しました。事故発生以降、このヘリコプターが任務での飛行を行うのは初めてで、海上自衛隊の輸送艦から、孤立地域への物資輸送を行うということです。』
と報道されました。

その後、自衛隊のヘリコプターが、機種ごとに、どの程度災害復旧活動に投入されているのか、定量的なデータにお目に掛かることがありません。
自衛隊の調達数において、UH-60 ブラックホークを合計で140機弱、UH-1を130機とあります。CH-47 チヌークの保有機数は65機のようです。いずれもウィキペディアから。
機種ごとに、現在の保有機数は何機で、そのうちの何機が震災復旧活動に従事しているのか、そこが知りたいです。

実は、熊本地震の時も、自衛隊のヘリコプターが満足に投入できなかった事例があるのです。このブログでは、
熊本地震への救援活動 2016-04-18
熊本地震で自衛隊CH-47ヘリはどうしていた? 2016-05-16で記事にしました。
『熊本地震の発生時、自衛隊の大型輸送ヘリコプター「CH47」全約70機の約8割が、緊急点検などのために飛行できなかったことが、関係者への取材でわかった。
防衛省は、被災地への物資輸送が滞ると判断、米軍の支援を受けてオスプレイが投入されたという。』
という体たらくだったのです。

今回も、気になるニュースがありました。
【能登半島地震】在日米軍の支援物資輸送始まる
1/17(水) 16:20配信
『在日アメリカ軍による能登半島地震の被災地への支援物資の輸送が17日から始まりました。
在日アメリカ軍は、日本政府からの要請を受け、17日から航空自衛隊の小松基地を拠点にUH‐60ヘリコプター2機で被災者への支援物資を輸送します。』
『これまで自衛隊が行っていた物資の輸送をアメリカ軍が担うことで、自衛隊が二次避難者の輸送を増やすことができるとしています。』

日本の自衛隊はUH‐60、CH-47ヘリコプターを多数保有しているのに、何で米軍の2機が有用なのか、わかりません。熊本地震の時と同様、自衛隊の実働可能機数が大幅に低下している現状があるのではないか、と疑ってしまいます。
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