弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

近藤哲二郎氏飛躍の時は来るか

2012-10-28 20:14:07 | サイエンス・パソコン
10月27日のNHKスペシャルは「メイド・イン・ジャパン 逆襲のシナリオ~第1回 岐路に立つ"日の丸家電"」でした。
たまたま見ていたら、近藤哲二郎氏が何回も登場しました。

近藤哲二郎氏については、2008年6月にソニー最後の異端―近藤哲二郎で紹介して以来、このブログで何回も取り上げてきました。
近藤哲二郎氏はもともとソニーの研究者でした。1995年、ソニー社長が大賀典雄氏から出井伸之氏に変わりました。出井社長は、社の方針を策定するため、自社が保有する特許の内容と保有者名(発明者名)などのリストの提出を求めました。そのリストで出井社長はおかしなことに気づきます。ある一人の研究者が、400件もの出願・登録特許を持っており、他を圧倒する数であるにもかかわらず、そのうち製品化されたものが1件もなかったのです。その研究者こそ近藤氏その人でした。
近藤氏は、斬新な研究成果を挙げている一方、周りとは軋轢ばかり起こして仕事が回らなかったのです。すでにソニーという会社は、飛び抜けて尖った人材を活かすことができない普通の会社になっていました。
出井社長は近藤氏を取り立て、おりから1997年、他社に先駆けて商品化した平面ブラウン管テレビに、近藤氏が開発したDRC技術を組み込んで発売するのです。

ところが出井氏が退任した後、2008年4月、近藤氏はそれまでのA3研究所長の職を解かれました。

次は2009年10月14日、出井伸之氏と近藤哲二郎氏として記事にしました。
このとき、ソニーの出井伸之氏が会長、近藤哲二郎氏が社長となって、I3研究所が設立されたのです。
「ソニーの出井伸之前会長が代表を務めるコンサルティング会社のクオンタムリープ(東京・千代田)は9日、画像関連技術の開発などを手掛ける新会社を設立したと発表した。高画質化技術の開発を長年にわたって手掛け、ソニーの業務執行役員SVPを務めた近藤哲二郎氏らと組み、開発成果の外部企業などへの提供を目指す。
新会社のI3(アイキューブド)研究所(川崎市)を設立、出井氏が会長、近藤氏が社長に就いた。資本金は5950万円で、出資比率はクオンタムリープが19.3%、近藤社長や社員が計46.2%。ソニーとシャープも16.8%ずつ出資した。ソニーとシャープはそれぞれ、開発成果を自社製品に搭載することなどを目指している。
[2009年10月12日/日経産業新聞]」

そして1年前です。ICC 4Kテレビと近藤哲二郎氏として記事にしました。
2011年9月29日に以下のようなニュースが流れていました。
シャープ、4K液晶テレビをI3研究所と共同開発
Impress Watch 9月29日(木)12時0分配信
『シャープは、I3(アイキューブド)研究所と共同で60型/解像度3,840×2,160ドットの「ICC 4K 液晶テレビ」を開発。今後の実用化に向けて、共同開発を進める。10月4日から幕張メッセで開催されるCEATEC JAPAN 2011に出展する。
映像信号処理の部分でアイキューブドの4K映像創造技術「ICC」(Integrated Cognitive Creation)と、シャープの大画面/高精細液晶技術を組み合わせ、次世代のテレビ開発を行なう。「単なる映像信号処理の高画質化だけでなく、パネル制御技術を組合せることで、人間が自然の景色や被写体を光の刺激として脳で理解する『認知』の過程を、映像による光の刺激として再現。遠近感のある風景や人物の立体感、質感などを自然界に近い状態で画面上に表示し、新たな映像体験を視聴者に提供する」としている。
  ・・・・・
I3研究所の近藤哲二郎社長は、「テレビジョンの歴史は、現場で見ている“視界”(ビジョン)を電気に変えて送るというもの。理想、目玉は現場にいって見ている感覚。通常、人間の視覚では、脳が判断して目でオブジェクトを追い、フォーカスを合わせて、像を脳内で合成する。これと同じ考えで次世代のテレビを目指す」とする。』

その後、上記のように2009年に出井氏と近藤氏がI3研究所を設立し、その後2年でICCを開発し、、今回シャープが4K×2Kテレビに採用するに至ったのですね。
I3研究所設立時にシャープは16.8%出資しているのですから、今回の共同開発もその延長線上であるということができます。

近藤哲二郎ウォッチャーである私は、近藤氏をこのように追いかけてきました。そして今年です。
NHKスペシャルでも取り上げられた近藤哲二郎氏は、現在、どのような活動をしているのでしょうか。

9月3日付けで「シャープ「ICC 4K 液晶テレビ」の圧倒的な立体感-近藤哲二郎氏に聞くICC技術の秘密」という記事が流れています。1年前と同じCERTECを舞台として、さらに改善され完成度を高めた「ICC 4K 液晶テレビ」が登場したようです。
『技術展示だった昨年のCEATECとは異なり、今回は実際の発売を見据えたものだ。・・・シャープAVシステム事業部・液晶デジタルシステム第三事業部の事業部長、草尾寛氏は「来年(2013年)後半にはICC 4K 液晶テレビを欧州でも投入する」と話した。
・・・アイキューブド研究所の近藤哲二郎代表は「ICCに関してはすでに完成している」とのことで、そう遠くない将来に製品化できるのではないだろうか。』
『デモンストレーションは、一般的なHDカメラで撮影した上高地の映像で行なわれた。近景、中景、遠景など、様々な画角で、被写体を変えながら、同じ60インチの液晶パネルの映像を映して行なわれたのだが、不思議なほど立体感がある。・・・
その上で、元のHDカメラで記録したベースバンドとは比べものにならないほど、明瞭な映像になる。ここまでの感想は、昨年ICCのデモを見た人たちも同じ事を感じたと思うが、今年はさらに進歩して奥行き感、立体感が感じられ、まるで3D映像のように見えてくる。マジメに評価しようと思えば思うほど、なぜこれほど現実に近い風景になるのか混乱するだろう。
なにより混乱するのは、カメラレンズの被写界深度に入っていない部分までが、自然にピンの合った映像に見えてしまうことだ。しかも、どんな距離感、画角の映像でも均質に効果が現れている。』

なんだか不思議なことが起こっているようです。

ソニーという企業がが持て余した人材である近藤哲二郎氏は、2009年に立ち上げたI3研究所を舞台として、一体どのような革新的技術を作り上げたのでしょうか。そしてその技術は、低迷する日本のテレビ受像器産業の救世主となり得るのでしょうか。
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原子力防災技術者が語る福島原発事故の深層

2012-10-27 08:21:48 | サイエンス・パソコン
巨額の予算が水泡に帰した事故対策システム 原子力防災技術者が語る福島原発事故の深層(その1)
2012.10.04(木) 烏賀陽 弘道

烏賀陽氏が、かつて原子力防災技術者であった永嶋國雄さん(71)にインタビューして得られた談話です。
--引用開始--
(A)ERSSがダウンして原子炉のリアルタイムのデータが取れなくても、そういう場合のバックアップシミュレーションとして「PBS」(プラント解析システム:Plant Behavior System)が用意されていた。原子力安全・保安院に担当する部署があった。
(B)PBSは、福島第一発電所の原子炉別に(事故のあった1~4号機も)事故のパターンによってメルトダウンや放射能放出量の予測を済ませてデータベースとして記録している。それをDVD-ROMに記録してある。普通のウィンドウズパソコンで計算できる。
(C)PBSを起動して計算したデータを使えば、SPEEDIを動かすことができた。放射能雲が流れる方向や距離を予測できた。住民の避難に使えた。
(D)原子力安全・保安院はPBSとSPEEDIを連動して使わなかったか、使ったがそのデータを公表しないか、どちらかである。「意図的に使わなかった」のか「使おうとしたが、接続できなかった」のか、など理由は不明である。
(E)原子力安全・保安院はPBSの存在について積極的には言及していない。公表しない。理由は分からない。
(F)しかし、原子力安全・保安院は間違いなくPBSの存在を知っていた。しかも、起動していた。証拠は、3月11日に動かした予測結果を首相官邸に報告したことが分かっていることだ。・・・住民避難に使わなかった。
(G)国会事故調査委員会の最終報告書はPBSの存在すら指摘していない。ERSS/SPEEDIの機能について熟知した形跡がない。住民避難の失敗について、責任がどこにあるのか、まだ調査が足りない。
(H)福山官房副長官(3.11当時)も、烏賀陽とのインタビューで、PBSの存在や機能を知らなかった。当時、菅直人首相の補佐官だった細野豪志衆議院議員・・・はこうしたPBS~ERSS/SPEEDIの機能について触れていない。知らないままの可能性が高い。
--引用終わり--


烏賀陽氏の前記ルポでは、「永嶋さんへのインタビューにより、PBSの姿がはじめて明らかになった。衝撃的であった。」ということになっています。
ちょっと待ってください。私はすでにPBSについて知っていました。

私は本年7月1日から5日にかけて、『松野元著「原子力防災」()』と題して記事を書きました。松野元著「原子力防災―原子力リスクすべてと正しく向き合うために」を読んだ内容についてでした。
永嶋國雄さんについては、この本「原子力防災」のまえがきに登場する方です。計画では、松野さんの「原子力防災」は永嶋さんとの共著になるはずでした。

私の記事の第3回において、松野著から日本の原子力防災システムの内容を抜粋しました。
--抜粋開始--
5.2 ERSS(緊急時対策支援システム)
5.2.1 ERSSとは
「ERSS本体は、独立行政法人原子力安全基盤機構に設置されている」
「緊急時に原子力発電所から電送されてくる事故時のプラント情報は経済産業省に設置されている「プラント情報収集計算機」で自動的に受信される。この情報を使って、事故を監視し事故状態を判断し、事故の進展を予測解析するため、独立行政法人原子力安全基盤機構にICS、DPS、APSが設置されている。
5.2.2 ERSSの構成
(1) プラント情報表示システム(ICS)
(2) 事故状態判断支援システム(DPS)
「ERSSは原災法第10条通報事象の時点では、事態をまだ重大な事故とは見なさずに主にパラメータ監視のICSを中心として動いているが、事態が進展して原災法第15条の緊急事態に移行したとき、その表示は劇的に変化する。・・・原子炉格納容器の健全性・破壊等へと次々と変化していく状況が目に見えるようになっている。」
(3) 予測解析システム(APS)
「リアルタイムで事故の進展を予測解析するシステムである。」
(4) 事故挙動データシステム(PBS)
「APSはその解析には30分程度の時間がかかる。PBSは、万一APSの解析が間に合わないような場合に備えて、日本の原子力発電所のプラント毎に、あらかじめ予測解析した事故解析結果をデータベースとして内部に蓄積しておき、事故発生時に内蔵データのうちから最も類似の事象を手動で選んで解析結果を表示することができる。
発電所からのオンライン通信が不調の場合等に特に有効と考えられる。」
5.2.3 ERSSによる情報提供の流れ
「原災法10条(通報義務)で電気事業者から連絡があればERSSが自動起動する。
原災法15条の原子力緊急事態に移行すれば、オンラインによる予測計算を開始し、予測解析結果をオフサイトセンター等に表示するとともに放出予測量をSPEEDIに連繋する。
ERSSのスタッフは定期的に日本中の各プラントから1プラントずつ選んで、APS解析による事故進展フォローの訓練を行っている。」
--抜粋終わり--

3.11当時の福山官房副長官であろうと細野豪志首相補佐官であろうと、はたまた国会事故調であろうと、松野著「原子力防災」を読みさえすれば、PBSについて即座に知ることができたのです。
また烏賀陽氏によると、3月11日夜には実際に2号機のPBSのアウトプットが存在したとのことです。私が週刊誌記事で読んだところによれば、3月14日夜にも、2号機についてのPBSアウトプットが現地・政府首脳の知るところになったはずです。あのとき、東電が「全員撤退」を計画したとかしなかったとかいう話がありますが、その発端は、PBSによる予測が破局的であったことによるのであろうと私は推定しています。
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中国共産党の権力闘争と日中関係

2012-10-23 21:55:36 | 歴史・社会
中国権力闘争 共産党三大派閥のいま
宮崎正弘
文芸社

日中関係が危機に瀕している今、中国の中央がどのような構造になっていて、外交・軍事の意思決定がどのようになされているのかを知ることは重要であると考え、上の本を読みました。この9月15日発行です。

中国中央は、3つの派閥が熾烈な権力闘争を行っていると言います。
「太子党」:親が中国の高官だった
「団派」:共青団(共産主義青年団)の出身
「上海派」:江沢民の一派

それが現在では、「上海派と太子党主流の連立」と「団派+ポピュリスト+太子党民主派の連立」の二派の党争に集約されているとも言います。

胡錦涛現主席、温家宝現首相、李克強次期首相(予定)が団派、
習近平時期主席(予定)が太子党(上海派寄り)とのことです。

中国共産党を牛耳っているのは、政治局常務委員会の9人の委員です。11月に共産党大会を控え、この9人の中に自派の委員をどれだけ送り込むことができるか、それが当面の権力闘争です。胡錦涛は政治局常務委員会の定員を9人から7人に減らす画策もしています。自派の比率を増やすためです。

今年初めに薄煕来失脚事件がありました。薄煕来は、親が高官で太子党、親が江沢民に恩を売ったという意味で上海派寄りでした。その薄煕来を失脚に追い込んだということは、胡錦涛ら団派には有利に働いたはずです。

これからの10年の中国トップの政治権力は、政治局常務委員会の委員構成によって定まります。どの派閥が常務委員の多数を占めるか。その暗闘がここ半年繰り広げられており、決着が付かないがために、共産党大会を10月に開催することができず、11月に延期になったほどです。

その最中に、尖閣国有化を日本政府が打ち出しました。
全く今にして思えば、何とも外交センスのないやり方です。中国という国のトップがどのような勢力均衡と暗闘の中にあるのかを考慮していなかったとしか考えられません。
太子党vs団派vs上海派の血で血を洗う暗闘の中、日本としては、団派の胡錦涛を応援すべきはずです。日本政府は、その胡錦涛のメンツを台無しにしてしまいました。今では胡錦涛は、日本叩きの先頭に立っています。胡錦涛の指揮で中国海軍が尖閣を武力奪取するかもしれません。

私たち一般国民は今にして思うのですが、外務省を擁する政府中枢であれば、そんなことはすべて想定して政策決定してほしいです。
外務省の事務次官とアジア大洋州局長は、官邸が尖閣の国有化を検討しているとき、現地の駐中国日本大使の厳しい意見具申を受ける中、官邸に対してどのような働きをしていたのでしょうか。今後ぜひ明らかにしてほしいです。

そうそう、アジア大洋州局長の杉山晋輔氏については、駐ロ大使更迭と「闇権力の執行人」に書いたように、良からぬ印象しかありません。
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尖閣をめぐる日中の危機はどこまでエスカレートするのか

2012-10-22 22:10:48 | 歴史・社会
一週間ほど絶不調だったgooブログへのアクセスが、昨晩からは嘘のように快調です。

尖閣をめぐる日中の対立は、時間が経て緩和されるどころか、どんどんエスカレートしているように感じられます。
もちろん、通常の新聞テレビではさほど話題になっていませんが、ときおり、恐ろしげな報道を目にします。

日本に一時帰国している丹羽駐中国大使が、20日名古屋大学で講演したそうです。丹羽大使は「本当に重要な危機がくるんだ」とのスタンスです。
丹羽大使は、尖閣国有化をめぐる中国の反発が、過去の対立とは「まったく次元が違う」としたうえで、「問題の深刻さを、日本政府や国民が感じていない」と強い危機感を示しました(フジテレビ系(FNN) 10月21日(日))。

2012年06月18日 近藤 大介氏の「日中国交正常化40周年に水を差す石原発言は許せない!? ~初の民間出身註中大使、丹羽宇一郎氏の2年間」は、6月7日付フィナンシャルタイムズのインタビューで、丹羽大使が「石原(東京都)知事の(尖閣諸島購入)計画が実行されれば、日中関係に極めて重大な影響を及ぼすだろう」「過去数十年の努力が水泡に帰するようなことを許すわけにはいかない」などと述べた問題に関して、その直後に投稿されたものです。
それによると、中国にいる日本人駐在員も日本人特派員も、丹羽大使のこの発言についてはみな賛意を示したということです。
その当時、日本メディアの北京特派員たちは以下のように言っていたそうです。
「尖閣諸島を買うという石原発言が飛び出した時、日中国交正常化40周年に水を差す暴言だという記事を本社に送ろうとしたら周囲に止められた。逆に、丹羽大使批判の記事を書いてくれと本社から依頼され、正直言って悩んでしまった」
「日本は末期がんのような状態だということを、外にいると客観視できるが、日本人自身は気づいていない。丹羽大使はそのことを指摘したに過ぎないのに、なぜ非難轟々となるのか理解できない。だがこのような個人的意見は報道できない」
以上が、6月において中国駐在の日本人が感じていた実情でした。

その後の日本での経緯を振り返ってみると、日本人も、日本のマスコミも、そしてもちろん日本の外務省本省と官邸も、中国からのこのシグナルを完全に見落としていたと言うことになるでしょうか。
中国からのシグナルとは真逆に、日本国政府は、盧溝橋事件記念日に国有化方針を発表し、APECで野田総理が胡錦涛主席から「絶対に国有化するな」と言われた2日後に国有化の閣議決定を行いました。これで胡錦涛主席は激怒したそうです。

丹羽大使がフィナンシャルタイムス記者に語ったということはどういうことでしょうか。普通だったら一国の大使がこのような発言をするはずがありません。あのときはおかしな大使だと思ったのですが、今から振り返ってみると、当然のことながら丹羽大使は外務省本省に意見具申していたはずであり、その意見が全く聞き入れられないことに危機を感じ、やむなく記者に語ったのかもしれません。そうだとしたら、そして現在の進展結果を見るに、外務省本省と官邸は一体何をしていたのか、と怒りたくなります。

今年4月18日の私のブログ記事『石原都知事「尖閣を都が買う」』では、
『今回、「東京都が尖閣の地主になる」という、中国にとって聞き捨てならない話題が提供されました。今後、中国を過度に刺激して前回の轍を踏まないよう、しかし過度に遠慮して日本の国益を損なわないよう、絶妙の外交バランスで事を運ぶ必要があります。そしてそのためには、日本政府での官邸と外務省官僚との強い信頼関係が不可欠です。
私が危惧するのはその一点です。』
と書きました。
私が危惧したとおりのことが起こり、出先の駐中国日本大使の警告は本国で本気にされなかったということですか。一国の危機というのは、こんな形で生まれてくるものなのでしょうか。

2012年10月19日(金) 週刊現代では、『第1部 中国人民解放軍230万人が攻めてくる 胡錦濤が指令「釣魚島を奪取せよ」日本人よ、もう 覚悟したほうがいい 中国は本気だ』と書かれているようですが、中国軍が尖閣に軍事上陸する可能性が本当にあるのでしょうか。

10月21日の朝刊記事でも、胡錦涛総書記は、11月の共産党大会で総書記と国家主席は退くが、軍事委主席には留まることを表明したようです。「尖閣情勢が緊迫する中での軍のトップが入れ代わることへの懸念が高まり、慰留を求める声が広がった。引退表明で腹心たちを昇格させようとした胡は一転、軍のトップにとどまることで影響力の保持を図った。(朝日新聞)」
親日政策を採ってきた胡錦涛主席は最後の最後で、日中関係の構築に挫折し、今度は逆に反日の先頭に立つことになりました。軍最高指導者として、一体どんな戦略を考えているのでしょうか。
また日本は、中国軍が尖閣を奇襲しようとしたとき、それに先行して尖閣の守備に就けるだけの俊敏な行動ができるよう、準備しているのでしょうか。
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gooブログアクセス状況

2012-10-21 19:07:14 | サイエンス・パソコン
ここ1週間ほど、自宅のパソコンからgooブログへのアクセスに困難を極めています。表示までに時間がかかったり、最近はほとんどの場合、Internet Explorer 8 が「表示できません」と表示します。
goo事務局に連絡したところ、メールで「一部のお客様から同様の情報を得ている」ということで、このような症状が発生しているのは「一部のユーザー」のみだそうです。少なくとも私だけではなさそうです。
10月19日のgooスタッフブログでは、以下のコメントがあります。
gooブログの表示に関しまして
2012年10月19日 18時09分19秒
『いつもgooブログをご利用いただきありがとうございます。
現在、一部のユーザー様より、ブログの表示ができない、またはブログの表示やログイン後の操作時間がかかる事象が発生しているとのお問い合わせをいただいております。
この事象を改善するよう鋭意調査を行なっておりますが、継続的に発生している場合や、一時的に改善が見られる場合があり、発生時刻も様々であることから、未だ原因の特定には至っておりません。』

私のところの状況はというと、平日の昼間に職場からアクセスする限りは問題ないのですが、夜に自宅からアクセスすると問題が生じています。
自宅の自分のパソコン(Win XP)に問題があるのかどうか確かめるため、別の2台のパソコン(Win XPとWin Vista)でトライしても同様です。またiPadでトライしても同様に接続不良でした。
自分のパソコンのウィルスソフト(ウイルスバスター2012)をオフにしても同様でした。

もし、この現象が一部のユーザーにしか出ていないとしたら、そして個々のパソコンの問題ではないのだとしたら、あとは使用するLANからのインターネットアクセスに問題があるとしか考えられません。私はルーターにAterm WR8300Nを使い、回線はBフレッツ、プロバイダーは@niftyです。
そこでさきほど、ルーターで一度回線をオフとし、再度オンにしてみました。この操作によってWAN側のIPアドレスを変更してやったら、何か良いことがあるのではないか、という発想です。

するとどうでしょう。その後にgooブログにアクセスしてみたら、ビンビン順調につながるではないですか。

取り敢えず様子を見てみます。
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会津~若松城訪問

2012-10-20 09:49:34 | 趣味・読書
ブログの更新が滞っています。
ここしばらく、仕事が立て込んで書類書きに追われたり、さまざまな行事が重なったりしたため、記事を書く時間が捻出できない、というのが最大の理由です。
また、私のパソコンからgooブログへのアクセスに障害が起きている、という状況もあります。最近1週間ぐらい、夜の時間帯にgooブログにアクセスしようとしてもことごとく失敗します。goo事務局とも相談しているのですが、まだ原因がつかめません。
現在土曜の朝10時ですが、やはりあえぎあえぎアクセスしています。

去る10月7日、ふくしまスカイパークからの帰り道、まだ時間があるので、会津若松に寄ってみることにしました。東北自動車道を郡山で磐越自動車道に変針すれば、会津若松はすぐでした。車を若松城(鶴ヶ城)そばの駐車場に駐め、鶴ヶ城を一回りしてきました。
このお城の名称が何種類かあります。若松城とは国史跡の名称で鶴ヶ城は通称名、会津若松城とは江戸時代の名称であるとのこと。

お城は、お堀と石垣に取り囲まれています。天守閣は最近になって建て直された建造物ですが、城跡全体は石垣とお堀に囲まれた立派な史跡です。
天守閣
 
お堀                                 天守閣入り口
  
南走長屋の鉄門                            干飯櫓
  

われわれは、天守閣をぐるっと左回りで回り、南走長屋の鉄門を経由して天守閣入り口にたどり着きました。
下の写真は天守閣の上層階から見た南走長屋と干飯櫓です。これも最近になって再建したものです。
南走長屋と干飯櫓
 

天守閣のてっぺんにたどり着きました。
北の方角がこの城の正面でしょうか。内堀の外側にはさらに北出丸が守りを固めています。左下写真のうちで森林の遠い部分は北出丸でしょう。手前の石垣のこちら側に、石段が見えます。「武者走り」と呼ばれています。
天守閣の東側、内堀との間に広場があります(右下写真)。この地域に本丸が建っていたようです。
天守閣から 石垣と武者走り                      本丸跡地
  

ということで、今回はふくしまスカイパークでの曲技飛行競技会を見るついでに、会津若松城を見学することができました。
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曲技飛行競技会@福島

2012-10-15 00:56:36 | 趣味・読書
先日の10月7日、福島県の山奥にある飛行場“ふくしまスカイパーク”に行って来ました。そこで開催された第三回全日本曲技飛行競技会を観覧するためです。

息子の友人の一人が今回の曲技飛行競技会の審査員を勤めるということで、その人からお誘いを受け、家族で出かけた次第です。
前日福島の飯坂温泉に宿泊し、当日の朝、飛行場に出かけました。

飛行場は、福島市から北西に約10キロ、山の中にあります。何のための飛行場でしょうか。ウィキで調べたらわかりました。あの「農道空港(農道離着陸場)」だったのですね。福島県や福島市が国の補助で建設し、1998年(平成10年)4月に開場しました。農道空港としては最後の着工だったようです。当初はこの地方特産のモモ、ナシ、キュウリなどを軽飛行機で首都圏に移送していましたが、首都圏まで200km程度であるため輸送時間はトラックと1時間程度しか変わらず、運賃は約3倍かかることから利用されなくなりました。当たり前のことです。
そして、2006年(平成18年)には農産物空輸の役割を終え、その後は主にスカイスポーツのための飛行場として利用されているそうです。

飛行場に着くと、まだ駐車場には空きがありました。
下はゲートでもらったパンフレットです。
 
飛行場は、山あいの平坦地を利用して滑走路を建設したのみです。管制塔もありません。滑走路の横が芝生の広場で、ギャラリーはその広場で観戦します(左下写真)。雨上がりだったので芝生は濡れています。滑走路の端の一般駐機場には、一般のセスナ機が駐機していました(右下写真)。
  
滑走路前のギャラリー             一般のセスナ機

今回の主要な行事は「第三回全日本曲技飛行競技会」です。参加者が腕を競って順位を決めるというものです。もらったパンフレットの裏面に規則が書いてありました(左下写真)。競技空域は、1km立方の空域で、高さ方向は500mから1500mまでの間です(右下写真)。
  
曲技飛行競技規則               競技空域

われわれが到着した時間帯には、競技が行われているはずでした。しかし、競技空域に雲がかかっているため、競技を開始することができません。
構内にあるウィングカフェでコーヒーなどいただきながら、はじまるのを待ちます。
 
ウィングカフェ

結局午前中は競技が行われず、お昼に予定されていた「室屋義秀エアショー」が最初の出し物となりました。下の写真が室屋氏が搭乗するEXTRA300Sです。
 
室屋義秀氏乗機

今回は上空の飛行機が撮影対象ということで、普段使っているキャノンS95(望遠端換算105mm)ではなく、リコーCX5(望遠端換算300mm)を使うことにしました。曲技飛行ということで動画にトライしたのですが・・・、残念なことにすべてピンぼけでした。
ということで、エアショーの最後、着陸後の地上でのパフォーマンスのみを静止画で撮影しました(下写真)。
  
室屋義秀氏 地上でのパフォーマンス

室屋氏の飛行はあくまでショーです。今回の競技は別の人が別の飛行機を使って演じます。
  
競技参加機 駐機中                離陸中
  
競技参加機

エアショーの後に競技が開始されたのですが、室屋氏があまりにも凄かったので、競技の方はあまり観ずに終わってしまいました。

さて。私の動画は失敗に終わりましたが、ユーチューブには映像がアップされていました。第三回全日本曲技飛行競技会(三日目-3)の中に、室屋氏のショーが収録されています。
飛行機を横向き(右翼を上、左翼を下)にして、さらに機首を上げ加減にして、滑走路ぎりぎりの低空を飛行する場面があります。これはどう考えても危険だと思うのですが、どうなんでしょうか。

なお、室屋氏が主宰する曲技飛行チームについては、「エアロバティック競技飛行チーム-Team deepblues」で見ることができます。今回の全日本曲技飛行競技会についても記録があります。

こうして、農道空港の現在の姿、曲技飛行の世界、室屋義秀氏の妙技について知ることができました。息子の友達のご紹介がなければ知ることができなかった世界です。

競技は続いていますが、われわれは東北自動車道を経由し、さらに途中会津若松に寄り道して帰宅の途についたのでした。
コメント (2)
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