弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

勝間和代「お金は銀行に預けるな」

2008-04-13 18:44:16 | 歴史・社会
勝間和代さん、最近は執筆で大活躍ですね。
このブログでは去年の夏に無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法紹介しました。このときは、この本で親指シフト入力を薦めているということがきっかけでした。事実、この本のおかげで、親指シフトにトライする人がとても増えているようです。
今回は次の本です。
お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)
勝間 和代
光文社

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第一印象として、以前紹介した日本人は、なぜ老後の資産運用を間違うのか?―銀行・証券会社へ行く前に読む本と方向付けが極めてよく一致していました。

第1章 金融リテラシーの必要性

「リテラシー」とは、もともとは「読み書き能力。転じて、ある分野に関する知識」を意味しますが、「リテラシー」とわざわざカタカナで書く場合、「与えられた情報や知識を鵜呑みにせず、そこで得た情報や知識と学習者個人の経験との相互作用の中で主体的に読み取らせる」意味を含むそうです。
従って、「金融リテラシー」と書く場合、金融の情報や知識を主体的に読み解くことができるようになることを指すとのことです。


第2章 金融商品別の視点

まず「分散投資」を説きます。
自分の金融資産を元本保証の定期預金などのみとしていた場合、利子が低く、せいぜいインフレ率に見合った程度しかリターンがありません。それに対し、リスク資産といわれるものは、リスクを負うかわりにリターンがインフレ率+3~5%が見込まれます。10年以上のスパンで考えると、定期預金のみではみすみす資産増加のチャンスを逃しているというわけです。

リスク資産は、長期的に見るとリターンが見込めますが、短期的には上がり下がりがあり、元本割れすることもあります。勝間さんは、あくまで中期的に見ることが大事で、株価の上がり下がりに一喜一憂してはいけないといいます。

そして、個別の金融商品について一通りの説明があります。
 ○株式・・・プロが得して個人が損する
 ○為替(グローバルソブリン債、FXなど)
 ○不動産、リート
 ○投資信託
 ○生命保険
 ○コモディティ(商品)
 ○デリバティブ(先物・オプションの基礎知識)

第3章 実践

金融でしっかり儲けるための5原則
 第1原則 分散投資、分散投資、分散投資
 第2原則 年間リターンの目安として、10%はものすごく高い、5%で上出来
 第3原則 タダ飯はない
 第4原則 投資にはコストと時間が必要
 第5原則 管理できるのはリスクのみ、リターンは管理できない

金融リテラシーを身につけるための10のステップ
 ステップ① リスク資産への投資の意思を固める
 ステップ② リスク資産に投資をする予算とゴールを決める
 ステップ③ 証券会社に口座を開く
 ステップ④ インデックス型の投資信託の積み立て投資を始める
 ステップ⑤ 数ヶ月から半年、「ながら勉強」で基礎を固める
 ステップ⑥ ボーナスが入ったら、アクティブ型の投資信託にチャレンジ
 ステップ⑦ リスクマネジメントを学ぶ
 ステップ⑧ リターンが安定したら、投資信託以外の商品にチャレンジ
 ステップ⑨ 応用的な勉強に少しずつチャレンジ
 ステップ⑩ 金融資産構成のリバランスの習慣をつける

ステップ④では、ノーロード(買うときの手数料がいらない)、インデックス投信を推奨しています。インデックス投信にもいろいろあるので、①日本株式、②日本債券、③海外株式、④海外債券それぞれのインデックスファンドに4分の1ずつ投資することを勧めています。

このように、私のように金融リテラシーがゼロである素人にも、1年経てばしっかりと知識を身につけることのできる実践メニューを用意してくれています。少なくとも「この本1冊読めば大丈夫」ということではなく、「1年間OJTでしっかり金融リテラシーを身につけることが必須。その暁には、お金にしっかり働いてもらう体制ができているでしょう。」であることは間違いありません。

藤原美喜子さんからも叱咤され、今回勝間和代さんからも叱咤激励されました。今まで食わず嫌いだった私も、そろそろ金融リテラシーの実践勉強に取りかかることにしますか。
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