弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

「年収10倍アップ勉強法」

2007-08-21 20:27:11 | 趣味・読書
勝間和代著「年収10倍アップ勉強法」(ディスカヴァー21)
無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
勝間 和代
ディスカヴァー・トゥエンティワン

このアイテムの詳細を見る
親指シフト入力を薦めている本があると聞き、買ってみました。上の本です。
読んでみて思い出しました。著者の勝間さんは、サイト「ムギ畑」を主催するムギさんだったのですね。

この本は、勝間さんが実践している勉強法のノウハウを紹介する本です。
勝間さんは、19歳で史上最年少で公認会計士二次試験に合格し、2005年ウォールストリートジャーナルから「世界で最も注目すべき女性50人」に選ばれた人です。そのようなスーパーウーマンに有効であった勉強法が、我々一般人にも有効であるかどうか、そこをまず確認する必要があります。

私自身、弁理士試験受験生として、どのような勉強が効果的か、短期合格を果たすにはどのような勉強をすべきかという点について、さんざん考え、実践した経験を持っています(記録はこちら)。その経験と勝間さんの本の内容を照らし合わせると、ほぼこの本の内容は腑に落ちる、我々凡人にも適用可能な勉強方法であると思われました。

「はじめに」で、いくつかのポイントが説明されます。
○ 基礎スキルアップのための勉強と教養のための勉強は違う

○ すべての勉強に共通する五つのコツ
 ① 基礎を最初に徹底的に学ぶ
 ② 先達から、勉強の方法をしっかり聞く
 ③ 学ぶ対象の基本思想を理解する
 ④ 学んだことを自分の言葉でアウトプットしてみる
 ⑤ 勉強をわくわく楽しむ

○ 必要なのは、勉強へと自分を自然に追い込み、習慣化させる仕組み

○ 収入の5~10%を勉強法の勉強のために投資しよう

「なぜ勉強が続かないのか?」では、「続く仕組みをつくっていない社会人の勉強は、絶対に続かない」としています。
そして、「まずは道具を揃えよう」で、勉強が無理なく続く「仕組み」のための道具が説明されます。
(1) ノートパソコン
 Let's Noteが薦められています。丈夫さが違うということです。これにPHS通信カードと無線LANを併用します。
 当方はノートパソコンとしてLet's NoteとPHS通信カードを保有しているので、この点では合致しています。
(2) 速読術で成果を5倍速く出す
 速読術については私も興味を持ち、過去に本を購入してみたのですが、読んだだけではちんぷんかんぷんでした。勝間さんは講習の受講を薦めています。私がもっと若ければ挑戦したかもしれませんが、この年ではもういいかな、と思っています。
(3) MP3(MD)プレーヤーで「耳」を活用する
 ヘッドフォンにはノイズキャンセリングまたはカナル型の高額なものを薦めています。そして、英語のオーディオブックで英語の勉強をするのです。オーディオブックについて知ったのはこれが最初でした。
(4) キーボード入力速度を倍増する
 ここでいよいよ親指シフトの登場です。
 勝間さんは「この17年間使っている」と書かれています。私のサラリーマン時代、職場には富士通製のワープロ専用機「オアシス」が標準で置かれていました。オアシスの標準入力方式は親指シフトです。そのオアシスが全廃され、Windowsパソコンに置き換わったのが10年ほど前でした。勝間さんが親指シフトを始めたのは、まだ親指シフトが全盛だったころですね。
(5) マインドマップで、頭の中を整理しながらノートをとる
 『マインドマップ』とは、ノートの取り方の一種だそうです。はじめて聞きました。パソコン上で実践するためのソフトも市販されているそうです。

「何を勉強すればいいのか?」
《英語 めざせ、TOEIC 850点》
TOEIC 800点台の英語の実力を持っていれば、ビジネスで世界市場を相手にすることができ、有利になるといいます。そしてそのためには勉強量が必須で、1日1時間以上、1000時間を充てるようにということです。
《会計はビジネスの言語》
財務諸表を読む上で、簿記の知識を身につけることが重要とのことです。
《IT みんなに頼られるエキスパート》
 勝間さんが証券会社に勤務していたとき、専用のアシスタントがいましたが、独立したいま、アシスタントがやっていた業務はみな、パソコンがやってくれていて、何の不自由もしていません。
 この点は、特許事務所を経営する私も実感しています。手続書類の書誌事項をダブルチェックするために、もう一人の目は必須ですが、明細書の書き手一人に補助者は0.3人いれば十分でしょう(国内業務)。残りの仕事はすべてパソコンがやってくれます。もしそれ以上の労力がかかっているのであれば、これからの競争で大きなマイナスとなります。
《資産運用 勉強内容が収入に直結する》
「ただ、むずかしいのは、株でも債権でも金融の相場ものは、最初、初心者は絶対損するようにできているということです。これは行動ファイナンスと呼ばれる心理学的なもので、人間は最初、どうしても損をするように行動してしまうのです。」
そうでしたか。私は「自分には株の才能がない」と思い込んでいたのですが、そうではないかもしれませんね。


「親指シフト」でブログ検索してみると、けっこう多くの発言が見つかります。そして「勝間さんの本で刺激を受け、親指シフトを始めた」という人が何人もいます。ありがたいことです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする