いよいよ今年もまとめの1日になりました。
新たな1冊のアルバムを綴じるような感覚で順位を付けています。将来2010年という年を振り返ったとき、どんな1年だったと思い出すのでしょう。
世の中では、「アバター」「アリスインワンダーランド」といった作品が上位を占め、3D元年とも言われました。邦画では相変わらずテレビ関連の企画が強い構図が続き、興行こそ盛況しているものの、他方で来年早々閉館する恵比寿ガーデンシネマ等じっくりと見せる映画の苦戦も伝えられています。
そうした状況下で自分自身のランキングを眺めてみると、まずは脱小沢、反小沢ではない「反3D」、そしてシリーズものと一線を隔した独自性といったものに高評価を与えているようです。
おそらく他の人と被ることはないであろうTOP80。まずは1位から30位までです。
1.「(500)日のサマー」(1/23)
1位と2位の差は髪の毛1本分もないくらい。こちらを1位に選んだ理由を強いて挙げれば、こちらはいつどんな状態で観ても、おそらく同じように楽しめると思うから。何度でも憧れて何度でも振り回されることでしょう。あとは、他の誰も上位に持ってこないだろうという、よこしまな考えが少しだけ。
2.「インセプション」(7/17)
まさかの
J.ゴードン・レヴィットのワンツー。3Dじゃなくとも映画はわくわくできることを証明した作品と言えるのではないでしょうか。
渡辺謙の活躍もうれしい今年を代表する作品です。
3.「告白」(6/5)
連を外さない
中島哲也監督会心の一作もまさかの3位。でも普通の年だったら1位でも不思議じゃないでしょう。こんな作品も撮れるんだと改めて感心しました。今をときめく
芦田愛菜ちゃんも出ていたんですね。
4.「プリンセスと魔法のキス」(3/14)
これも非3Dとしての高評価です。ディズニーは最新作の「塔の上のラプンツェル」が3Dになってしまったので、ひょっとするとこれが最後の2D専用作品かもしれません。古典でありながら現代要素を巧く織り交ぜてあり楽しい作品でした。
5.「ハートロッカー」(3/21)
ご存知夫婦対決。恐怖に包まれた現場の臨場感を冷静な視線で作り上げた監督の手腕は、十分オスカーの価値がありました。どれだけの言葉よりも、戦争が抱える問題の多くを伝えることができているのではないかと思います。
6.「ヒックとドラゴン」(8/7)
3D最高位は本作となりました。いつもの皮肉めいた毒を抜き、キャラクターに頼らずオリジナルで勝負したドリームワークス渾身の一作です。ただわが国では、正統派の作品はどうしようもなく売りにくいようで残念です。
7.「エクリプス トワイライトサーガ」(12/4)
「トワイライト」の世界が帰ってきました。絶妙な寸止め感は1、2作品から更に上昇。ジェイコブがたくましくなってライバルらしくなったことが勝因でしょうか。それにしても、冷静に考えればベラは優柔不断で総スカン食ってもおかしくないんだけど。
8.「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(7/7)
ドタバタは一歩誤ればしらーっとなる危険性がありますが、次々に出てくる謎にも引き込まれ、いつの間にか身を乗り出して観ていました。系譜が共通の「デューデート」や、本作の続篇が果たして同じようにいくかは観てみないとまったく分かりませんが。
9.「第9地区」(4/11)
こういう出会いがあるから映画館通いは止められないという一本。斬新な宇宙人の捉え方が光ります。予算がそれほどなくてもおもしろい作品は撮れる・・・って、似たようなフレーズを上の方でも使っていたような。
10.「カラフル」(8/28)
原恵一監督が前回より少し成長した子供を被写体に、多感な中学生を巡る世界を描きました。東京の原風景、そして現風景。温かみあふれる画が心を包み込みます。
11.「マチェーテ」(11/27)
こんな高い位置に
D.トレホ。主人公がイケメンじゃなくてもおもしろい作品は・・・というより、本作の場合はトレホじゃなきゃいけなかったという感じ。すべてが突き抜けています。
12.「最後の忠臣蔵」(12/30)
日本人の美意識を問い質す作品。何のために生きるか分からないまま日々を送っていないでしょうか。傍にある美しいものに気付かないでいやしないでしょうか。
13.「しあわせの隠れ場所」(3/3)
おめでとう、
S.ブロック。気がつけばNFLもプレイオフシーズンに突入しました。最近あまり追いかけてなかったけど、マイケルは頑張っているのかな。
14.「トイストーリー3」
年数が経った時点での物語を高い完成度で作り上げるところがピクサーのすごさ。でも、正直なところ、もっと新しいオリジナルの話を見てみたいです。
15.「マイレージ、マイライフ」(3/20)
G.クルーニーははずれを引くことが多い人でしたが、本作はなかなか興味深く観ることができました。
J.ライトマンの手腕はさすがです。
16.「月に囚われた男」(5/1)
「第9地区」と同様にアイデア勝負の映画。加えて、シチュエーションスリラーの要素も加わって、限られたスペースの中ながら十分に見応えあり。
K.スペイシーの意外な役も存在感抜群でした。
17.「秘密結社鷹の爪THE MOVIE3~http://鷹の爪.jpは永遠に」(1/17)
関西ではJRのマナー広告、島根県のアンテナショップにも立看が。総統の世界征服は着々と進行しているようです。
18.「SP 野望篇」(11/1)
まずは3年前のドラマをよくぞ繋げたという思いです。クーデターは勘弁ですが、立ち上がれという気持ちは誰でも持っている気がするから、この話を興味深く見られます。
19.「ナイト&デイ」(10/11)
正月でも夏休みでもGWでもない時期に
T.クルーズ作品が公開。格下げ?と思われないよう「トムの日」を設定するなんて、なかなか上手いと思いました。
20.「ゴールデンスランバー」(1/30)
仙台です。今年も1度しか行きませんでした。近いのに。正直その辺の思い入れを除くともう少し点数が下がってしまうのですが。
堺雅人は好きなんですけどね。
21.「クレイジーハート」(6/18)
J.ブリッジスのハマりっぷりもよかったですが、この手のオヤジにしては珍しく改心・学習するところも好感度が高い要因となりました。
22.「ゾンビランド」
気弱な少年・コロンバスは自前の自衛ルールを駆使して、5億体のゾンビを友達にすることとなりました。タラハシーは・・・他の映画で大暴れ?
23.「バレンタインデー」(2/20)
日本だけでも正月第2弾くらいで公開していれば、もう少し効果的な宣伝を打って興行を優位に進められたはずです。軽いラブコメ、来年も待ってます。
24.「ライアーゲーム The Final Stage」(3/6)
「デスノート」からの出世組として
戸田恵梨香はすっかり主役が板に付きました。ちなみに馬鹿正直のナオはもうやりたくないらしいです。
25.「ノルウェイの森」(12/26)
「デスノート」からの出世組として
松山ケンイチはすっかり主役が板に付きました。それにしても、この劇中の人たちは森をさまよっているようで、なかなか希望の出口が見えませんね。
26.「ラストソルジャー」(12/3)
J.チェンとしては異色の作品。今年は特に中国の唯我独尊ぶりが目に付きましたが、国際舞台の経験が長い彼はどのように感じているのでしょうか。
27.「Dr.パルナサスの鏡」(1/29)
T.ギリアムだからできた
H.レジャーへのレクイエム。完成しただけで、ある意味奇跡の作品でした。
28.「十三人の刺客」(10/2)
おどろおどろしさ全開。B級に足を突っ込んでいる派手な活劇を豪華キャストで好き放題やっている感じが爽快です。
稲垣吾郎が悪役を伸び伸び演じているところも一興。
29.「キックアス」(12/20)
へなちょこヒーローでは結局どうにもできないのですが、スーパー戦闘マシーンのヒットガールを出しても、なんとか軸をずらさずに話を進めることに成功しました。もちろんヒットガールの痛快さはプラス。
30.「シャーロックホームズ」(3/29)
絶好調
R.ダウニーJr.が新たな鉱脈を発掘しました。変わり者のホームズは何の違和感もないハマり役。彼を待っている役柄がまだまだ他にもあるのかもしれません。