人生を囚われたこどもたち。
信仰心への失意から転じた神への挑戦。心の闇に囚われた者たちの所業がどす黒く広がっていく。
P.ダノ演じるアレックスは上手くしゃべることができない。
彼を誘拐犯と思い込んだ父親ケラーはとりつかれたようにアレックスを締め上げる。
ただ一人客観的かつ丹念に捜査を続けるロキ刑事がいたが、実は街の至る所に事情を抱えた容疑者候補が潜んでいた。
犯人が誰なのか、アレックスが時折口にする言葉の意味は何か、謎が二転三転して長時間の割りに飽きは来ないが、解決に至っても正直あまりすっきりしない。
たとえ命が助かったとしても被害者の心には深い傷が生涯残り続けることは想像に難くない。冒頭の感謝祭で無邪気にはしゃいでいた女の子たちの表情を思い出すと悲しい気持ちになった。
もちろんアレックスはもっと悲惨だ。そして彼を痛みつける選択肢しか持ち合わせなかったケラーも、悲しみに打ちひしがれるばかりの他の家族も囚われし者だった。
最後の場面、囚われの世界から解放されるキーワードは「愛」であり、家族愛を象徴する存在として顔を出していた小物が満を持して登場する。
直前に予想がついたものの、それを差し引いても十分にきれいな終わり方だと思った。
(70点)
信仰心への失意から転じた神への挑戦。心の闇に囚われた者たちの所業がどす黒く広がっていく。
P.ダノ演じるアレックスは上手くしゃべることができない。
彼を誘拐犯と思い込んだ父親ケラーはとりつかれたようにアレックスを締め上げる。
ただ一人客観的かつ丹念に捜査を続けるロキ刑事がいたが、実は街の至る所に事情を抱えた容疑者候補が潜んでいた。
犯人が誰なのか、アレックスが時折口にする言葉の意味は何か、謎が二転三転して長時間の割りに飽きは来ないが、解決に至っても正直あまりすっきりしない。
たとえ命が助かったとしても被害者の心には深い傷が生涯残り続けることは想像に難くない。冒頭の感謝祭で無邪気にはしゃいでいた女の子たちの表情を思い出すと悲しい気持ちになった。
もちろんアレックスはもっと悲惨だ。そして彼を痛みつける選択肢しか持ち合わせなかったケラーも、悲しみに打ちひしがれるばかりの他の家族も囚われし者だった。
最後の場面、囚われの世界から解放されるキーワードは「愛」であり、家族愛を象徴する存在として顔を出していた小物が満を持して登場する。
直前に予想がついたものの、それを差し引いても十分にきれいな終わり方だと思った。
(70点)