Con Gas, Sin Hielo

細々と続ける最果てのブログへようこそ。

「LIFE!」

2014年03月22日 06時24分14秒 | 映画(2014)
自信をもって明日へ。


少し想像と違っていた。

B.スティラー演じる主人公の男性・ウォルターは冴えない男という設定ではあるものの、仕事に関しては堅実で実力も確かなものであった。

写真家のショーンはその仕事ぶりを高く評価、ヒロインのシェリルも出会ってほどなくウォルターに温かい視線を寄せるようになる。

「冴えない」のではない。「自信がない」だけなのだ。

それを象徴するのが、出会い系(?)サイトの自己紹介欄にPR文を載せることができないという下り。

16年の間ネガ管理に徹してきたから当然なのだが、彼に足りなかったのは暗室の外での経験。

ショーンの行方を捜すために外へ飛び出した瞬間から、驚きに満ちた出来事がウォルターに降りかかる。

初心者がいきなりグリーンランド、アイスランド、アフガニスタンなのだから、それは確かに無茶なんだけど、あまりに現実離れした展開に、観ている側はまだウォルターの夢想なのかとしばし戸惑う。

しかし経験を積み重ねるごとにウォルターの夢想は確実に減っていく。事実は小説より奇なりというが、自分の人生こそ最も驚きに満ちた冒険なのだと改めて認識する。

4月から未踏の地での生活を始める立場として感慨深いテーマの作品だった。ドタバタの場面など、少しついていきにくいところもあったけれど。

(70点)
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「アナと雪の女王」

2014年03月22日 05時56分44秒 | 映画(2014)
夢と魔法と氷の世界。


今回、おや?と思ったのは、3D形式があるのに近所の映画館は2Dでの上映しかなかったこと。更に、字幕版の上映回が日に2~3回設けられていたこと。

アニメといえば子供・家族向け。故に3D+吹き替え版で番組固定となることが多かったのに、これはトレンドが変わったのか本作独自のものなのか気になった。

で、観た結論。

この作品はアニメではあるが、同時にミュージカル映画だったんだね。満席の場内の客層は、子供ではない若い女性層がかなりを占めていた。

世界中で大ヒット。アカデミー賞も当然のように獲得。近年質が高いディズニーアニメがお得意のプリンセスものを扱うのだから、これは強い。

冒頭の氷切り出し場面。氷の質感、その美しさとリアルさにまず驚く。

そこに悲しき魔力を持つ姉・エルサの力が加わり、美しさは幻想の次元に転換する。

物語は、設定にいくらか工夫を凝らしているものの極めてオーソドックス。ミュージカルなのだからそれで十分。真実の愛を含めて男性がどちらかといえば添え物になっているところが現代風か。

キャラクターも特に過不足なし。特に、ディズニーアニメとして欠かせない愛らしい脇役(オラフ、スヴェン等)がしっかり機能していたので、子供でも楽しめるだろう。

それよりも見どころはやはり画だ。

美しいだけではなく、時には人間たちに牙を剥く雪や氷は終始異なる表情を見せてくれる。

ただ、ここまで緻密に描いているアニメだけど、キャラクターだけは基本漫画なので、クライマックスの妹・アナが凍ってしまう場面だけ氷も突然漫画になってしまうのはご愛嬌か。

東京はお彼岸でようやく春の兆しが見えてきたが、4月から生活する場所は猛烈に雪が降っていたな。誰か真実の愛で溶かしてくださいね。

(80点)
コメント (2)
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「マチェーテキルズ」

2014年03月02日 00時10分10秒 | 映画(2014)
マチェーテ、限界を知らない。


冗談のようなフェイク予告篇から派生した「マチェーテ」。その中の予告篇にあった「マチェーテキルズ」がこれまたまさかの映画化。

お約束の冒頭予告篇が今回もあるのだが、もうここまで来るとフェイクともならないわけで、本篇としっかり繋がっていた。

それにしても"IN SPACE"。もともとおふざけですから。「スターウォーズ」テイストも盛っちゃえと。

おふざけと言いながらも、キャストはまたまた意外性のある豪華布陣。そして容赦なく使い捨て。

前作のヒロイン、J.アルバを早々と切り捨て。予想はできたけど、ちょっと寂しい。

その他にも、話のカギに見えたメキシコ人革命家も、結構長いこと引っ張った割りにすぱっと「斬り落とし」。正確には心臓が更にしばらく生き延びていたが。この辺のグロさは醍醐味。

グロさと下品さが匂い立つような作品だけに、LADY GAGAの起用は画面にぴったりとハマっていた。「キルズアゲイン」にも出演するらしいから、カメレオンはまだ生きているのだろう。

そんな整理がつかない配役もいる中で、今回特別待遇と言うべきスペシャルゲストは、M.ギブソンC.エステベスであった。

お二方とも世間では問題児となってしまったから、本作の空気に違和感なく溶け込んでいる。M.ギブソンは悪役然とした演技だったけど、C.エステベスも次から化けそう。

主役のD.トレホ。今回も不死身でモッテモテの最強男で押し通す。

やることなすこと起きることすべてがコミックなのだが、あの顔でぐっと迫ってこられると、笑い飛ばしながらも思わず画面に引き込まれてしまうから不思議だ。

次はどこまで突き抜けた作品を作ってくるのか。それとも、あり得ない予告篇が映画化実現した裏返しで、今度は作られなかったりするかも。

(70点)
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