Con Gas, Sin Hielo

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今年の20作(1位→20位)

2021年12月30日 12時11分49秒 | 映画(2021)
また減ってしまった。特に年の前半は観たいと思う作品があまりなく、例年であればアカデミー賞等の賞レースを沸かせた作品が公開される時期も、配信限定だったりうまくタイミングが合わなかったりで、映画館に足を運ぶ機会が少なかった。後半は、わが国では感染症のピークが過ぎたこと、北米では押さえ込むことを諦めた(?)ことから、マーベルのプロジェクト再始動など新作が徐々に公開され始め、映画館は少しずつ賑わいを取り戻し始めているように見える。

1.「まともじゃないのは君も一緒」(3月21日)

映画としては極めて小品だけど、憎めないこじらせ系のかわいいストーリーがすっと心に入ってきた。清原伽耶は朝ドラの主演も務め、視聴率が振るわず作品の評価も賛否両論といったところだったが、長い目で見れば大きな飛躍の一年であったことは間違いない。

2.「そして、バトンは渡された」(11月14日)

記事の最後に付け足し的に3名の女優の名前を書き連ねたけれど、この3人のキラキラ感が感動の物語に花を添えてくれた。子役の稲垣来泉ちゃんは、年末の明石家さんまの特番に出ていたけど、将来が楽しみな逸材です。

3.「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」(8月1日)

上位3作を邦画が独占は初めてじゃないだろうか。今年のクレしんは公開日延期で夏休みに上映された。「青春」という幹のもとにしんのすけと風間くんの友情をがっちりと組み込み、周りのレギュラー+ゲストキャラの存在をバランス良く散りばめたよくできた脚本。

4.「ディアエヴァンハンセン」(12月5日)

ほろ苦い青春、意外性に溢れたストーリー。ミュージカルでなくとも十分魅力的な作品に音楽が力を添える。伝えられない思いを表現するのに音楽はぴったりなのである。我々の日常で真似することはできないが。

5.「ファーザー」(5月15日)

名優A.ホプキンスは明日12月31日に84歳を迎える。認知症を患い始めた老人を演じ、オスカー2度めの戴冠となった。80代を介護する世代である50代に響くテーマに、映画としての見せ方が秀逸だった。

6.「プロミシングヤングウーマン」(7月18日)

社会常識は変化する。昔は許されたことが今は断罪される。厳し過ぎる、おもしろみがなくなる、と言う人もいる。しかし、それで人生を狂わされた人がいる以上、そのことを間違っているとは言えない。一方で、どこまで遡って罪を償う必要があるのかにも明確な解答はない。自分の生き方が正しいのか常に自問自答していくしかない。

7.「フリーガイ」(8月14日)

最近珍しくなった純ハリウッド調のポジティブ作品。すっかり良いポジションに就いたR.レイノルズが今回もイキイキと演じている。年末にテレビで「トゥルーマンショー」が流されるみたいだからひさしぶりに観てみようか。

8.「エターナルズ」(11月6日)

このワンチームだけでアベンジャーズを凌駕しているような気がするが、今後どう他の作品の世界と絡んでくるのだろう。なにしろ人間界を上から目線で見ているからね。

9.「007/ノータイムトゥダイ」(10月9日)

公開延期が重なりなかなか正式に降板できなかったD.クレイグ最後のボンド。よく考えれば007シリーズは、主演俳優の交代を通してマルチバースを先取りしていたのかもしれない。

10.「ラストナイトインソーホー」(12月18日)

アイデアと見せ方でE.ライト監督の手腕が光る。これも昔は許された(見逃されてきた?)行為が話の軸になっている。

11.「最後の決闘裁判」(10月17日)

これも過去に被害を受けた女性が反旗を翻す話だが、過去も過去、14世紀という大過去のことである。究明が不可能な事案を当事者3人の視点に立った別の話として展開。ただR.スコット監督は女性の視点に「真実(the truth)」と添え書きした。

12.「オールド」(9月1日)

作品の掴みに賭けていると言って過言ではないM.ナイト・シャマラン監督。今回も見事に、どうなるんだろう、見てみたいと思わされた。結末まで分かりやすいのも特徴の一つか。娯楽作品として満足しました。

13.「護られなかった者たちへ」(10月2日)

「おかえりモネ」の評価が分かれた理由として、重いとか展開が遅いとかといった意見が聞かれた。同じ清原伽耶が出演する本作は更に重い。テーマがテーマだけに重くなるのは仕方ないが、東日本大震災の発災から10年を数え、そろそろ転換期に来ているのではないだろうか。

14.「キングスマン:ファーストエージェント」(12月26日)

時代背景からか、主演のR.ファインズに引っ張られたのか、不謹慎や軽さとは無縁の重厚なアクション映画となっていた。このシリーズ、次はどこへ向かうのだろうか。

15.「ブラックウィドウ」(7月10日)

MCUのフェーズ4が本作をもって正式にスタート。なお、NETFLIX配信の「ホークアイ」に妹・エリーナが登場するといううわさが。契約しないと続きの話は見られないってこと?

16.「哀愁しんでれら」(2月11日)

これまでのイメージを覆す土屋太鳳の意欲作と見るが、その後はあまりウィングを広げているようには見えないかな。

17.「Mr.ノーバディ」(6月13日)

結局いまだに空で名前を覚えきれていないB.オデンカーク。はなからB級を打ち出しているので何の問題もありません。続篇が作られるとか。

18.「ザスイッチ」(4月10日)

期待していたものを見せてくれているので不満はない。時々観たくなる種類の映画でもある。でも時間に余裕がないとき、わざわざ観に行くほどのものでもない。

19.「シャンチー テンリングスの伝説」(9月5日)

「エターナルズ」よりこちらの方が評判が高いと聞いた。ふーん。米中関係は来年も複雑化は免れない。北京五輪はどうなるのか。トランプ政権で大騒ぎしていたショウビズ界は最近何も言わないね。

20.「いのちの停車場」(6月27日)

偏見かもしれないが、吉永小百合の映画とした以上、あまり多くの要素を加える必要がなくなる。客層は高齢者層一本だから、尊厳死の問題を掲げたのだろうけど、ちょっと無理があったのではないか。
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2 コメント

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明けましておめでとうございます。 (ここなつ)
2022-01-06 15:33:20
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
そして、なんだか1年に回のコメントになりつつあって申し訳ありません。
でもまあ縁起物と言うことで(?)ベスト、拝見させていただきました。
上位作品はなかなか私自身が選んだものと被ってはいないのですが、「うんうん」と頷くものも多かったです。「そしてバトン~」は観ていないけど、評判良いみたいですね。
ということで、懲りずに今年もよろしくお願いします。
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5月になってしまいました。 (クラム)
2022-05-21 13:53:57
ここなつさん、こんにちは。
投稿だけしてページを見ていなかったので、コメントに気が付くのが大変遅くなりました。申し訳ありません。
おっしゃるように年間ベストって縁起物に近いですよね。作品が減って寂しい限りですが、できる範囲で続けていこうと思っています。
公開延期になっていた作品も封印が解かれ始めましたし、また少しずつ映画館へ足を運ぼうと思います。
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