<1472> 西吉野町津越のフクジュソウ自生地を訪ねて (1)
福よ来よ 来よ来よ福よ 福寿草 春待ちかねて 咲き出でにけり
奈良県の天然記念物に指定され、絶滅寸前にあるとして保護されている五條市西吉野町津越のフクジュソウをその自生地に訪ねた。暖冬なので、もしかしたらという気持ちで出かけたのであったが、自生地を廻る福寿草観賞コース脇の斜面に一輪のみではあるが、咲き出していた。地元の人の話では、今年初めての花で、一ヶ月ほど早いという。例年、この時期には積雪があり、山は雪化粧するが、今冬は一度ちらついた程度で、積雪には至らず、未だに雪がない状態だという。
これは非常に珍しく、温暖化の影響に違いなく、フクジュソウにも影響していると思われる。西吉野町のこの辺りは典型的な山里で、山の斜面を切り拓いた畑地には春に花を咲かせる花木や果樹が植えられ、切り花などを収入源にしているが、この花木類にも異変が起きているようで、やはり例年よりも一ヶ月ほど早く花が咲き始めている。
花の早いロウバイはもとより、ウメ、ツバキ、シキミ、モモ(ハナモモ)といった春咲きの花木に花が見られる。三月の節句に切り花として需要のあるモモ(ハナモモ)は節句に盛りが過ぎてしまう心配もあるのではないか。フクジュソウの黄色い花は雪の中で開く風情が好まれるが、今年はどのように推移して行くのだろうか。 写真は左から早くも咲き始めたフクジュソウ、ウメ、ツバキ、シキミ、モモ(ハナモモ)。いずれも西吉野町津越で。
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