【今日(6/30)の予定】
道の駅:美深 →(R236)→ 道の駅:名寄 → その先未定なるも近隣市町村の博物館等を見学することとする。
【昨日(6/29)のレポート】 天気:曇り後雨
<行程>
道の駅:おうむ →(R238)→ 道の駅:マリーンアイランド岡島 →(R238)→ オホーツクミュージアムえさし →(R238)→ 枝幸町ウスタイベ岩キャンプ場 →(R238)→ 道の駅:マリーンアイランド岡島 →(R238・D・R40)→ 道の駅:美深(泊)
<レポート>
朝から雨がかなり強くなっていたが、出発する9時頃には止んでいた。今日は邦子どののたっての要望である枝幸町のウスタイベ岩キャンプ場を会場とするカニ祭りのために前日入りする日である。カニ祭りは明日と明後日の二日に亘って行われ、明日は前夜祭、明後日が本番となって終わりとなる。とにかく彼女の願いは、この祭りの際にいつも披露されているよさこいソーラン踊りを見ることなのだ。特に今年は札幌で行われる大会で地元の枝幸から出場したチームが優勝したというので、それを見るのに力を入れているのである。
祭りは明日からなので、今日はその前に枝幸町にあるオホーツクミュージアムえさしという博物館を見ておくことにして出発する。1時間もかからずにミュージアムに到着する。いつもは傍を通る国道から立派な建物があるなあと感心しながら見て通るだけだったので、入るのは今回が初めてなのである。湧別町の博物館も立派な建物だったが、この博物館も引けを取らない感じの建物だった。湧別町の博物館は重厚な感じがしたが、ここはカタカナ風の軽快な感じのする印象だった。
中に入ると先ずはこの地の遺跡などから発見されたというデスモスチルスという古代の生物の標本が展示されていた。聞いたことも無い名の巨大爬虫類で、どうやら海の中に潜ったりして餌を探していたらしい。歌登地区の辺りで化石が見つかったらしい。その骨格標本が展示され、丁寧な説明がなされていた。それを初めとしてこのコーナーでは海の生物類の展示がなされていた。枝幸はカニを初めニシンや鮭など多くの漁業資源に恵まれている場所でもある。
その後は古代の文明から近世に至るまでのこの近郊の人間の暮らしの歴史等を古代の出土品の展示と合わせて解説がなされていた。時に力を入れていたのは、オホーツク文化についてであった。普段あまり耳にすることの少ないこの文化は、枝幸を含めたオホーツク海のほぼ同じ環境を有する何種類かの民族がつくり上げてきた文化であり、近世に至って消滅して行った文化でもある。それらの状況が丁寧に展示・説明されていて興味深かった。
その後2階へ移って、ここには明治以降の枝幸町の歴史が幾つかのエピソードを交えて解りやすく展示・解説されていた。この歴史については、かなりの数の補助説明資料が用意されていて、無料配布されていたので、追ってじっくり読んでこの町の歴史を追い追いかけてみたいと思った。1時間ほどの見学だったが、大変有意義なものだった。
そのあと、食事の前にちょっとウスタイベ岩のキャンプ場を覗いておこうと向かったのだが、行って見ると早や満席といった状態で、どこに車を止めて良いのやら困惑するほどの混雑状態に驚いた。何だか知らないけど、むやみやたらにテープのようなものが張り巡らされていて、以前来た時の雰囲気とは全く違ってしまっていた。とにかくどこか空いているところを探そうと中の方へ行ってみたのだが、車の通行路はぬかるんでいて、これで雨が降ったりしたらスタッグをして抜け出せなくなるのではないかと思われるほどの状態となっていた。一旦車を止めてみたものの、これから先もっとたくさんの車が入って来るに違いなく、そうなると悪条件が益々悪くなって楽しさよりも心配の方が大きくなってしまうのではないかと思った。邦子どのもどうやらそれを少しは感じていたらしい。それでカニ祭りの見物参加は止めにすることを提案した。ただ、よさこいソーランの踊りをどうしても見たいというのであれば、我慢してここにいてもいいと思ったのだが、邦子どもも最悪のことを考え諦めることとなった。会場設営の人の話では、年々来訪者が増えており、キャンプ場の整理は町として直接係わっておらず、来訪者の車をいちいちガイドはせず自由にやって貰っているので、テープを張っているのも特に規制などしていないとのことだった。先着の人は数日前から来ている人も多いようで、場所を確保した後車でどこかに出かけているのも散見され、テープを無視して入り込むのもどうかと思われ、実に醜い気持となってしまった。以前はテープなど見られず、前日に来た人も自由に空いている場所に車を入れたみんなで祭りを楽しめたのに、今のこの状況は、過剰な人間が住む身勝手な早い者勝ちの世界のような気がして幻滅感が膨らむのを抑えられなかった。まるで東京の上野や千鳥ヶ淵の花見の場所取り騒動のような感じには、嫌悪感を覚えるだけである。自分的にはカニなどには興味はなく、踊りにも興味はないので、このような醜さの内蔵された世界はまっぴらご免なのである。
もう二度とこの祭りに来ることはないなと思いながらウスタイベ岩の会場を後にした。
そのあとは邦子どのがどうしても風呂に入りたいというので、この後のことも考えて美深の道の駅に行くことにする。美深には温泉がある。その前に道の駅:マリーンアイランド岡島により昼食を済ます。この道の駅の近くには立派なオートキャンプ場があって、以前は電源も無料だったのだが、利用者がでたらめな使い方をしたり、近くの海に入って昆布をとるなどの無法な行為をする者がいたため、一時は締め出しをされ、今でも電源は使用できないように処置されている。泊る人は皆無らしく車は見られなかった。折角の地元の親切に応えられない来訪者を悲しく思う。そのような者が、カニ祭りの会場やキャンプ場にたくさん混ざっていなければいいがと願うのみである。
美深までは山の中をかなり走って、それからR40に出て、美深の温泉施設に着いたのは14時半だった。ここで温泉に入った後は、道の駅の方へ行った泊ることにする。ここには美深アイランドというレジャーランドがあり、その中にはフリーサイトのキャンプ場やオートキャンプ場があるのだけど、今回は滞在するつもりはないので、そちらの利用は敬遠することにした。夕刻が近づくにつれて雨勢はますます強まり、カニ祭りに残らなくて良かったのか、ウスタイベの方の天気は悪化していないのか、複雑な気持ちで夜を迎える。いずれにしても明日からは新たな気持で近隣の自治体を回ることにしたい。