山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘18年 北海道生誕150年の今めぐり旅 レポート <第20回>

2018-06-14 07:10:52 | くるま旅くらしの話

【今日(6/14)の予定】 

道の駅:しほろ温泉 →(D・R241他)→ 士幌町ふるさと資料館 →(R241他)→ 音更町郷土資料室 →(R241・R236他)→ 帯広市百年記念館他見学 →(R241・R38他)→ 幕別町蝦夷文化考古館 → 幕別町郷土資料館 → その先未定(R38経由で釧路方面へ向かう予定)

 

【昨日(6/13)のレポート】 天気:曇りで寒い

<行程>

道の駅:忠類 → ナウマン象記念館見学 →(R236)→ 中札内村知人宅訪問 →(R236・R241・D) → 道の駅:しほろ温泉(泊)

<レポート>

 起き出して外を見ると曇り空で、寒さが朝の挨拶代わりに車の中にぬっと顔を出して入って来た感じがした。どうなってしまったのだろう。地元の人たちも4月に逆戻りしているとのこと。内地の方は梅雨入りして蒸し暑さに悩まされているのかもしれないが、北海道は季節外れの寒さが一向に抜けようとしていない。冬用の着衣も下着も殆ど持参していないので、こりゃあどこかで少し買い入れなければならないかなと、そのようなことを考えている。これから道東の方へ向かうというのに、一体どんなことになるのか。不安膨らむばかりである。

 さて、今日は一応帯広エリアの歴史探訪を予定してはいるのだが、メインは中札内村在住の大切な知人の田中さんご夫妻を訪ねることにしているので、その成り行き次第で、予定にはこだわらないで過ごそうと考えている。朝食の後は、ここへ何度も来ていながら、まだ一度も見ていなかったナウマン象記念館の見学をすることにしている。ここ忠類の道の駅は、すぐ傍に立派なパークゴルフ場があり、10年前頃には大勢の仲間たちとパークゴルフに熱を入れていて、ナウマン象のことは一つも気にしていなかったのである。

 さて、改めてその記念館に入って見て驚いた。とにかく立派な施設で、広い敷地の中にはナウマンゾウの親子の像がつくられており、時々その鳴き声らしきものを発する仕掛けがつくられている。中に入ると巨大なナウマンゾウの骨格の模型(本物の化石のレプリカを組み立てたものらしい)が置かれていて、それを取り巻くように発掘の経緯の書かれた説明や写真が展示されていた。映像もあり、如何にこの発掘がこの村にとっても又学問研究上も貴重なものだったかが伝わって来た。1969年の出来事だというけど、我々が結婚して間もなくの頃の発見だったのを知った。ほぼ一頭分の化石が見つかるというのは、日本国内では非常に珍しいことだったとのこと。それにしても最初に化石の臼歯の部分が発見されて、それを「これは象の歯だ」と判断して指摘したという小玉少年は素晴らしいなと思った。学校の理科の勉強で学んだ知識がそこに活かされたのだということだが、なかなかできることではない。

 その後専門家を中心に村を挙げての発掘作業が行われて、その全容が判明して行ったということである。今から30万年前の生きものの化石がわれわれ現代人に伝え、語るものの大きさを実感させられた気がした。もしかしてこのナウマンゾウも往時の人間の狩りの対象となっていたのかも、という仮説の痕跡を残すような石器らしきものも見つかっているとかで、それが本当のことならば、大発見となるのかもしれない。古代の古代のことはさっぱり解らないけど、この化石は実在した生き物の本物の証拠であり、改めて遠い遠い時代に思いを馳せたのだった。1時間半ほどじっくり見学して道の駅を後にする。

 それからは、中札内の道の駅に寄って少し休んだ後、直ぐ近くにお住まいの田中さん宅を訪ねる。待ち兼ねておられたように飛び出して来られて、4年ぶりの再会の挨拶を交わす。田中さんご夫妻にお会いするのは今度が4年ぶり2回目なのである。考えれば2度目というのは不思議な話なのだが、もう何年も前から親しくお付き合いをさせて頂いている感じであり、何の違和感も隔たりも無いのである。毎年この地の名産のジャガイモ(芽室のメークイン)を送って頂き、ジャガイモ人間の自分にはこの上なきありがたく嬉しい贈り物なのである。田中さんご夫妻とのご縁は、もともと先の訪問した小樽の工藤さんにふとしたきっかけで紹介頂いたものだったのだが、それがこのような関係にまでなったのは、不思議としか言いようがないのである。

 田中さんのご主人は馬が大好きで、何と趣味?で馬を飼っておられるのである。現在はいろいろあってポニ―一頭だけとなっているとのこと。近くの草場にいるそのポニ―を早速見に行く。お話では現在お腹の中に子がいて臨月状態なのだとか。いつ生まれるのか、それを毎日ケアされているとか。ポニ―さんは、優しい眼差しで応えてくれていた。馬の目というのは、何とも言えない魅力のあるものである。

 奥さんは剛毅でかつ繊細な方である。大きな声で話をされているのだけど、神経は実に細やかで、それはお仕事の障害者の給食という仕事にも活かされているのではないかと思った。ご苦労も多いようである。庭にはたくさんの草花や野菜類等が植えられて育っており、それらは皆奥さんのご尽力のものなのだった。花を愛する女性は、心優しいものだと自分は思っている。庭だけではなく、家の周辺に散在して咲く野草までも含めて大切に見守っているのは、奥さんの優しさの証なのだと思った。

 そのあとは、何と食事に車で行くのだとご案内された。そばを食べるよというお話だったので、奥さん辺りがご自分で打つのかと思っていたのだが、これはとんだ思い違いだった。10分ほど走ってご案内頂いたそば屋さんは、何と今回村の選挙で村長に当選された方のご両親が、リタイア後に始められた店だということだった。この蕎麦が実にうまかった。邦子どのは天ぷらもお願いしていたが、これが又ボリュームも味も抜群だった。すっかりご馳走になり、その後はお宅に戻ってしばらく歓談する。楽しい時間だった。帰りには、ジャガイモを初め採りたての山菜を初めたくさんのお土産を頂戴し、恐縮しながらも嬉しくありがたいことである。

 さて、その後は予定していた帯広エリアの探訪は止めることにして、今日は寒さも抜けないので、少し遠いけどいい温泉のある道の駅:しほろ温泉に行って温まって休むことにした。16時半過ぎに到着する。早速温泉へ。ここの温泉はいわゆるモール温泉という奴で、茶色のお湯である。温泉の湯が泥炭層などを通過して湧くとこのような色となるのだそうで、効能も優れているらしい。温度の違う何種類かの湯を楽しんで車に戻る。

 車の中に入っていると、外から山本さんですか?と声をかけられた。ハイ、と応えて誰なのかな?と外を見ると見知らぬ方だった。自分のブログを見ておられる方で、車の車体にSUNと書かれていて、ナンバーも88-55だったので、これは馬骨の車に違いないと声をかけて下さったとのこと。嬉しいひと時だった。ほんの少しお互いのこれからの予定などの話を交わして、お別れする。何しろ外は寒いので、長話はできないのである。短い時間だったが、このようのお声をかけて頂くことは嬉しい。

その後は、邦子どのも温泉から戻って、早やめの夕食を済ませ、明日の晴天を祈りながら寝床に入り眠りに就く。

コメント
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