山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘18年 北海道生誕150年の今めぐり旅 レポート <第12回>

2018-06-06 06:32:26 | くるま旅くらしの話

【今日(6/6)の予定】 

道の駅:スペースアップルよいち →(R5)→ 小樽市内知人宅 →(R5)→ 道の駅:スペースアップルよいち(泊)

 

【昨日(6/5)のレポート】 天気:晴れ

<行程>

道の駅:真狩フラワーセンター →(D)→ 道の駅:R230ルスツ →(R230・R276)→ 喜茂別町・風月花廊 →(R276・D)→ 京極町役場 →(D)→ 道の駅:名水の郷きょうごく →(D・R276・他)→ 倶知安郷土館 →(D・R5)→ 仁木町郷土資料館・役場 → 余市町フゴッぺ洞窟 →(R5)→ 道の駅:スペースアップルよいち(泊)

<レポート>

 昨日静養して、今日から再び後志エリアの町村の探訪を開始する予定でいる。今日は羊蹄山を取り巻く幾つかの自治体を訪ねた後、余市町の道の駅に泊るつもりでいる。

 昨日の夕刻自分の車と同じビルダーの車が入って来て、邦子どのが早速お訪ねしたら、やはり同じ販売店につながる関係のある方だったとのこと。八王子ナンバーのYさんという方だった。今朝少し会話を交わす。時分よりは少しお若い方で、今回が初めての北海道行だとのこと。大いに北の大地の旅を旅して頂きたいと思った。

 今日の行程は、真狩村のこの道の駅を出発して、留寿都村、喜茂別町、京極町、倶知安町と、羊蹄山を左回りに回って、その後は稲穂峠を越えて仁木町の郷土資料館を訪ね、終わりは余市町の道の駅にお世話になるつもりでいる。9時半過ぎに出発。真狩村にある羊蹄ふるさと館は、8月の一定期間しか開かれないので、この地は再度寄ることにして、先ずは隣の留寿都村の道の駅を目指す。今日もいい天気で、暑くなりそうだ。真狩村はユリの栽培が盛んで、食用の分を含めてかなり力を入れているのが分かる。畑のユリは未だ芽を出してそれほど時間が経っていないので、地面を覆い隠すほどには伸びてはいなかった。その畑の向こうには羊蹄山がどっしり構えて、畑を見守っているかのようだった。なかなかその全容を見られなかったのに、今回は昨日も今日も雄大なその姿を仰ぎながら通れるのは、真にありがたい気分だった。

留寿都村の道の駅:230ルスツの近くから見る羊蹄山の雄姿。今日は天気が良すぎて少し霞んで見える。

間もなく留寿都村の道の駅に到着。この村には郷土資料館のようなものはないらしく、調べても判らなかった。役場に行くほどでもないと思い、パスすることにした。しかし、ここへ来ると一つの楽しみがあるので、それを叶えることにした。それは道の駅で売っている豆腐を手に入れることなのだ。しかし売店に行っても見当たらあず、訊くと10時半過ぎの入荷だという。それならば、直接店に行くことにしようと、町中の清水豆腐店へ。大形のを1丁と大形の油揚げを2枚買い入れた。もっと多く欲しいのだが、冷蔵庫が小さいので、我慢しなければならない。留寿都村は、農業の振興よりも観光に力を入れているようで、喜茂別町に向かう途中には、大型の遊具や高層のホテルなどが建っており、冬のシーズンだけでなく、四季を通しての来訪者を満足させようと取り組んでいるようだった。留寿都という村の名前よりも、ルスツとカタカナ表示の案内板や広告が目立っていた。

 次は喜茂別町の方へ。この町にも郷土資料館のようなものはないようで、ただ、廃校となった小学校が「雪月花廊」という名で残っているというので、そこへ行って見ることにした。行って見ると、雪月花廊というのはレストランの名称のようで、何やら工事中で店は休みのようだった。小学校の建物は昔のまま残っているようで、近所の人の話では、教室の中には子どもたちが描いた絵などが残っているとか。でも中には入れる雰囲気ではなかったので、外からその木造の校舎を見て、本来なら120周年を迎える双葉小学校という名のこの町のシンボルだった建物に敬意を表した。校庭の隅にこの地で北海道で初めて花白豆の栽培に成功したという下山嘉吉という方を讃える碑が建っていた。それによると、下山翁は、山梨県の出身でこの地で苦労をされながら白い花豆をつくり出されたとか。現在この地でその花豆がどれほど栽培されているのかは分からなかったけど、北海道は花豆の産地でもあるから、今は各地で栽培されているのだろうと思った。その中で白花豆はここが故郷なのだというのを知って、ちょっぴり感動した。下山翁に最大の敬意を表したい。

喜茂別町の旧双葉小学校校舎の景観。一部が雪月花廊と言う名のレストランとなっているけど、この町の人材育成に120年近くも寄与してきたこの建物の思い出を心の中に失う人などいないのではないかと思った。。

 喜茂別の後は、京極町へ。この町には北方アジア遊牧民博物館というのがあるらしいのだが、不定期開館というので探すのは止め、どんな歴史があるのかについて何か資料を頂けないかと、役場に訊いてみることにした。観光課の方に訊くと、年表のようなものは特に作ってはいないとのこと。いろいろ調べて頂いて、町勢要覧を1冊頂けることとなった。この中に町の歴史に関する簡単な年表が載っているとのこと。後でゆっくり見ることにして京極町というのは、元々が福井県の小浜藩の京極家なのかと訪ねてみたら、ここはそうではなく、四国丸亀藩の京極家からの移住者で始まっているとのこと。町の名からてっきり小浜藩とばかり思っていのだが、これはとんだ思い違いだった。この地には羊蹄山の伏流水が吹き出す、その名も吹き出し公園という名の名水の地があり、今はそこに道の駅が出来ている。そこへ行って昼食休憩にすることにした。早速その名水を汲んで来て、今日の昼食は先日函館の渡邉さんから頂戴したさぬきうどんを食することにした。生うどんなので、釜揚げにして食べることにした。持参しているショウガをすりおろして食べたのだが、これは超美味だった。四国には5年ほど高松で暮らしたことがあり、さぬきうどんは釜揚げが一番だと思っている。

京極町噴き出し公園の名水。まさに文字通り羊蹄山の懐の中を何十年もかかって浄化された清冽な水が噴き出している。大きなパワーを感じる場所だ。

 その後少し名水を汲んで、次の目的地倶知安に向かう。倶知安はこの辺りでは人口も一番多い町である。風土館というのがあり、そこへ行って見ると何と今日は休館日だという。火曜日休館という場所もあったのだと、昨日を無駄にしたのを少し悔いる気分となった。しかし休みではしょうがない。帰りの時にでも訪ねることにしようと、次の仁木町の郷土資料館に向かう。

 長い坂道を上って、トンネルを抜けると今度は長い坂道となって、坂が落ち着いた辺りから仁木町のサクランボ園が道路の両脇に広がって来る。サクランボはまだ小さな実が育ち始めたばかりなのであろうか。道脇に並ぶ販売所も閑散としていた。町役場の脇にある農村開発センターという建物の中に郷土資料館はあった。早速中に入って受付の方に資料室の照明を点けて頂いた。20畳足らずの狭い一角に農耕の用具や昔の暮らしの調度品類などが並べられていた。書類のようなものもあったのだが、文字が小さく暗くてとても読むのは無理。藍染の用具や阿波踊りの半纏のようなものもあり、ここは四国の徳島辺りと関係があったのかと想像した。何か年表のような資料はないかと受付の方に訊いたのだが、自分は鍵を預かっているだけで分からないので、役場の教育委員会の方に訊いて欲しいとのことだった。それで、直ぐ近くにある役場の方へ。2階にある教育委員会へ行って早速訊ねると、適切な資料は作られていないということで、あれこれ調べて頂いて、結局町勢一覧のデータと、それから成人式に配布したという町の歴史を記した資料と頂戴した。この町は明治の18年頃に四国の徳島・高知の方から仁木という方が一族を連れて移って来たのが始まりというような話だった。頂戴した資料をまだしっかり読んでいないので、正確ではないかもしれない。先ほどの京極もそうだったが、後志地方は四国との関係が多い地域なのかもしれないなと思った。後で調べるのが楽しみである。教育委員会の方たちにお礼を言って、役場を後にする。

 まだ3時前である。余市の道の駅に行くには少し早いので、明日の予定にしていたフゴッぺ洞窟を訪ねることにする。ここは一度は見ておかなければと思いながらまだ行っていない場所だったのだが、縄文時代にも興味関心を持つようになってからは、待ったなしの訪問先となっていたのである。直ぐに到着する。中学生が発見したということで、かなり有名だったが、よくもまあ気づいたものだと感嘆しないわけには行かない。本物の洞窟と、レプリカと双方が見られるようになっていたが、そこに刻まれている絵を解読するのは初めての者には無理だなと思った。解説を見て初めて描かれているものが何なのかを辛うじて認知できる程度だった。それでも続縄文時代の昔の人々の暮らしの跡を目の当たりにすると、海辺のこのような場所での暮らしが決して楽ではなかったのが想われて、厳粛な気持ちとなった。ここはもう一度くる必要があるなと思いながら、第1回目の探訪を終えることにした。

 その後は、余市の道の駅に行く前にニッカウヰスキーの販売所を覗いたのだが、観光客が多くて、十数年前には簡単に手に入ったウイスキーが品切れでほとんど見当たらず、ガッカリ感だけを味わって直ぐに後にする。17時過ぎに道の駅に着いて、今日はこれで終わり。

コメント
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