【今日(7/31)の予定】
道の駅:鹿追 →(R274・道道・R241他)→ 帯広方面(その先未定)
【昨日(7月30日:水)のレポート】天気:
<行程>
千望峠駐車場 →(道道・R237・道道)→ ファーム富田 →(道道・R237・他)→ 上富良野町・美郷名水 →(道道)→ 上富良野町・カミホロ荘(温泉入浴)→(道道・R237・R38)→ 道の駅:みなみふらの →(R38・道道・R274)→ 道の駅:鹿追(泊)
<レポート>
昨夜は思いもかけぬ来訪者に嬉しくなって、時を忘れて遅くまで歓談が続き、そのおかげであっという間にあの世に直行してしまい、そのおかげで3時過ぎにはすっきり目覚めてしまった。その後はいつものようにブログの作成に取り組み、4時半過ぎに空が明るくなってきたので一時中断し、この後予定しているファーム富田に行く前に水汲みやトイレの処理などを行う。この間に日の出となったが、昨日と同じようにPM2.5絡みなのか、空はぼやっと霞みが掛っており、上る太陽もおぼろげの赤い色をして何となく不気味な感じがした。この千望峠は、上富良野町の観光協会が選んだ「上富良野八景」の一つであり、晴れて澄んだ空ならば、眼前に十勝岳をはじめとする大雪山の連峰が広がる、写真撮りには絶好の場所なのだが、今日はそれらの山の存在など全く不明の状況だった。やはり冬近くでなければだめなのかなと思った。
上富良野町千望峠の日の出。太陽は大雪山旭岳の方向から上ってくる。もう相当に日は高くなっているのだが、スモッグでぼやっとしていて、まるで日食の観察風景のようだ。
5時になったので、一先ずここを出てファーム富田に移動することにして出発。ファーム富田は人気の観光スポットであり、今頃のシーズンでは大勢の観光客が押し寄せるので、普通の時間帯では駐車に苦労するのである。自分たちがここを訪れる時は、いつも早朝に行って、着いてから朝食にするのを常としている。これならば自分の気にいった場所に駐車ができるからである。15分ほどで到着。下の舗装してある駐車場は混雑するので、上の方にある砂利敷きの駐車場を利用することにしている。ここならば混雑の始まるのは10時半過ぎであり、その頃には自分たちはおさらばするのが常なのである。ということで、自分はブログ記事作成の続きを行い、相棒は写真を撮りに出かけて行った。買い物の方は9時にならないと店が開かないようなので、一先ず花の様子を見てこようというわけである。6時前の時間帯では、日中大混雑の花畑やメロン売り場などもひっそりとしていて、ここに勤務する人たちが数人動いている程度で、気の早い観光客も数えるほどしかいなかった。
ブログを書き終え、投稿が済んだ頃に相棒が戻ってきた。やはりラベンダー畑はもう花は終っており、あの鮮やかな紫色の絨毯は消えていたとのこと。その代わり、咲き終わりかけた花たちからは、今まで嗅いだことが無いほどの香りが漂っていて、興奮したということだった。お湯を沸かして軽い食事を済ませた後、一休みして、いつもの朝ドラなどを見る。いつの間にか8時を過ぎていた。その後は相棒は店の開店まで一眠りということで寝床へ行き、自分は外を一回りすることにした。最初に上の方にあるラベンダー畑と花畑の方に行ってみたが、確かに花の最盛期は終っていて、なんとなく寂しさを覚えさせられる雰囲気が漂っていた。ラベンダー畑では咲き終えた花の刈り込み作業が行われていて、作業する人たちが鮮やかな紫の作業服を着ているのが印象的だった。急な斜面での作業は大変だなと思った。
ラベンダー畑で刈り込み作業に取り組む人たち。花の紫は薄れて、作業着だけが鮮やかに見えた。
その後は、トラディショナルラベンダー畑と呼ばれるラベンダー栽培の原点となった畑の方へ行ってみた。ラベンダーの栽培がうまく行かず、止めようかと思った時に、残り咲いている花たち畑をどうしても潰す気になれず、もう一年と辛抱したその後で、現在につながる奇跡が起こったのだと、畑脇にその思いを込めた案内の説明板があった。ここがファーム富田のラベンダー畑の発祥の地ともいうべき場所なのだなと思いながら、咲き終え第に観光客が増えだし、賑やかさが増してきた。観光客の半数以上が中国、台湾、韓国などからの人たちの様である。中には傍若無人に大声で騒ぎまわっている奴もいて、かつて日本人も彼らの国を観光に押し掛けた時は、同じように浮かれていたのかななどと思った。余り批判はできないなとは思うけど、浮かれ過ぎないように願いたい。夏休みなのか、子供連れで来訪している人も多く、アジアの各国も豊かさを増してきているようである。
ファーム富田の花畑。ラベンダー以外にもさまざまな花が工夫されて植えつけて育てられ、来訪者を楽しませてくれている。
汗をかいて車に戻り、もう自分のここの観光はいいやと思った。相棒が起き出して買い物に出かけて行った。今日も霞がかかった晴れの天気で、気温はかなり上昇してきている。車の中は、30度を目指し始めたようだった。朝方の涼しさはとうにどこかへ走り去ったようである。その後相棒が戻ってくる間、この先の行程などを地図を見ながら考えることにした。あれこれ思いを巡らした結果、今日は無料で入れる十勝岳山麓の温泉に入った後、狩勝峠を越えて帯広に近い鹿追町の道の駅に行って泊ることにしようと思った。この後ここを出て、先ずは美瑛の白金温泉近くにある美郷名水で湧水を汲み、そこで昼食にした後、近くにある新たな名所の「青い池」のその後を覗き見て、その後はカミホロ荘という山の温泉宿に行って温泉を楽しみ、その後に鹿追の道の駅に向かうという行程である。買い物を終えて戻ってきた相棒に話すと異論はなくOKとなった。
10時半ごろ、続々と入って来る車とは反対にここを出て白金温泉の方に向かって出発する。先ずはR274に出て、上富良野町から日の出公園の脇を通って、山道をしばらく走って白金インフォメーションセンターに出る。その交差点を左折して少し行くと、左手に美郷名水がある。ここには木陰の駐車スペースもあり、夏には絶好の涼を得られる数少ない場所の一つである。今日は水汲みの人も少なく、自分たちにとっては好都合の雰囲気だった。さっそく水を汲み、お湯を沸かして蕎麦を茹で上げる。冷たい水に晒すと、茹で上げられた蕎麦君もキュッと身が締まるのか、途端に抜群の味となるのである。今日は先日岩見沢で買った江丹別の蕎麦を食べることにした。北海道の蕎麦は、今では長野県に蕎麦を供給しているほどで、その味も品質も内地の本場を凌ぐほどなのである。自分が気に入っているのは、江丹別と幌加内の蕎麦、これらはいずれも旭川の北部エリアの産地である。そしてもう一つ十勝平野の新得蕎麦も外すことはできない。先日岩見沢でそれらのすべてを手に入れている。手打ちでなくても乾麺でも十分に美味い蕎麦なのである。少し横道に逸れました。
蕎麦は、先日七戸で買った山芋を下ろし入れ、更にタルミさんの菜園で育てられた山ワサビを下ろし入れて、そこら辺のいい加減な蕎麦屋なんぞのシロモノよりは数段優れた美味さだった。満足した後は、ロクに休む間もなく水を汲んで水槽とペットボトルを満たし、出発の準備をする。温泉に入るまでには少し腹をこなしておく必要があり、ここからは少し先にある美瑛の新名所の青い池というのを久しぶりに再訪することにした。青い池というのは、砂防ダム工事でせき止められた川が、その底に何やらコバルトブルーに光を屈折させる成分を湛えているらしく、水が青くなって見えるのである。小さな規模のダムなのだが、立ったまま枯死した樹木がそのまま残って、何やら神秘的なムードを醸し出している場所なのである。初めて行ったのはそれができて間もない頃だったので、来訪者もそれほど多くはなかったのだが、その後急に人気が出て、たちまち観光スポットとして観光バスも立ち寄るようになったのである。今では、昔からの名所のように毎日大勢の観光客が訪れている。野次馬というのはいつの世にも必要不可欠なのかもしれない。斯く言う自分たちも、まぎれもない野次馬の仲間に違いない。厳しい未舗装のでこぼこ道を危なげにしばらく走って駐車場にたどり着き、5分ほど歩くと池の青い色が見えてきた。何枚かの写真を撮る。池の脇の散策路には人が溢れ交錯していた。それらの人を避けて写真を撮るのは気疲れがするほどだった。ここもその大半はアジア系の外国人だった。
青い池の景観。美瑛といえば丘の景観が有名だが、山岳部にはこのような新名所も生まれている。
青い池見物の後は、更に山に向かっての坂道を上り、白金温泉の脇を通って、十勝岳の登山口の一つの望岳台のある方の道へ入る。かなりの急坂が続いて、車があえぎ出すにつれて、周囲の景観、眺望はその素晴らしさを増してくる。望岳台の入口を通り越して、少し行くと道はいったん下りになり、その後再び上りが続く。吹上温泉の熊の湯の脇を通り、もう一度坂を下り上って、ようやくカミホロ荘に到着した。ここには初めての来訪だった。山の湯宿という雰囲気の溢れた場所であり建物だった。カミホロ荘というのは、近くに聳えるカミホロカメットク山という1900m超の山に由来するものなのであろう。十勝連峰は日本でも有数の巨大な山塊だと思う。その芯がまだ生きており、十勝岳は今日も噴煙を上げているのが見えた。オンコ(=イチイ)の木で出来た浴槽は薫り高く、何とも言えない良い雰囲気だった。お湯も熱からず温からずの柔らかな泉質で、山の緑を見ながらの入浴は、これから鹿追に向かうことなどをすっかり忘れさせるほどに、心身を癒してくれた。十二分に満足してカミホロ荘を後にする。
その後は、20kmを超えるという長い坂を下り降りて上富良野の町を通り抜け、R274に入って中富良野町、富良野市、南富良野町と4つの富良野エリアの自治体を通過すべく走り続ける。富良野市からはR38に入り、ノンストップで走り続けて南富良野町の道の駅でしばらく休憩。その後は狩勝峠を越えて長い坂を下って十勝平野の端の方に降りて、新得町の蕎麦畑などを脇に見たりしながら、鹿追の道の駅に着いたのは、17時半近くだった。今日は180kmの走行となって、途中温泉などにも入ったせいか、終わりごろになってから少し疲れを覚えたりした。
鹿追の道の駅には何度もお世話になっており、町中を歩き回ったこともあって、懐かしさを覚える場所の一つである。相棒などは、何年か前には近くの体育館でフォークダンスの練習が行われるのを見て,飛び入りで参加させてもらった経験もある。さっそく売店に行ったら、大幅に売り場が改善されていたので驚いた。ジャガイモの新しいのがないかと期待していたのだが、それがズバリと叶って嬉しかった。男爵とインカのめざめという2種類を買い入れ、その後インカのめざめの方をさっそく塩茹でしてみたのだが、文句無しで美味かった。昨日サワダ山から頂戴したインゲン豆を茹で、それにキャベツの漬物で一杯やって、何とも珍妙な食事内容だったが、皆それぞれに味を主張していて、自分にとっては、満悦の晩餐だった。相棒の所感は別であることは言うまでもない。後は眠りに就くだけである。