Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

西郷南洲の慧眼

2023年12月13日 | Weblog

『西郷南洲翁遺訓』を読んでいると、今の世相において、大切だと感じるメッセージが沢山あります。例えば、税金に関して、以下のような言葉があります。

第13章 租税の心得

「租税を薄くして民を裕にするは、即ち国力を養成する也。故に国家多端にして財用の足らざるを苦しむとも、租税の定制を確守し、上を損して下を虐げぬもの也。能く古今の事事迹を見よ。道の明かならざる世にして、財用の不足を苦しむ時は、必ず曲知小慧の俗吏を用い巧みに聚斂して一時の缼乏に給するを、理財に長ぜる良臣となし、手段を以て苛酷に民を虐げたるゆえ、人民は苦悩に堪え兼ね、聚斂を逃れんと、自然橘詐狡猾に趣き、上下互いに欺き、官民敵讐と成り、終に分崩離析に至るにあらずや。」

【訳】 

「税金を軽くして国民を豊かにするのは国力を養成する基である。それによって、初めて国力が養われることになるのである。そのためには、国家の仕事が多くなり、財政が不足して苦しむことがあっても、定まった税金の制度を守り、簡単に改めることはすべきではない。上を損じて下を虐げぬものなりと言うことは、政府が損をしても民間を苦しめないということである。昔からの歴史をよく見なさい。道理の明らかでない世の中で財政が不足し困ると必ず、邪智に富んだ小役人を用いてうまく民を惑わして、一時の窮乏をまぬかれるが、そういう搾り上手な役人を財政に明るい良い役人としてほめる。しかし、人民は苦しみに耐えかねて酷税を免れることを考え、上下は互いに欺き合い、官民は仇敵のような間柄となり、遂に民心は政府から離れ、国は崩壊することになるものである。 」

世の政治家たちに読んで欲しいメッセージだと感じつつ、こうしたメッセージは子どもの頃から心に刻んでおかなければ、そのような生き方はできないだろうと思います。リーダーになる人たちは、未来の決断のために、『西郷南洲翁遺訓』を読んで、胆識を身に付けた方が良いと思います。他人のことをあげつらっている場合ではありませんから、勿論、必死で私も学びます。

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願い

2023年12月12日 | Weblog

「虫よ虫よ 五節草の 根を絶つな 絶たば己も 共に枯れなん」

「虫」とは、藩庁の税を納める役人のこと。「五節草」とは、稲のことであり農民のことです。

税金を重くすれば、一時しのぎは出来ても、結果的には農民を苦しめ、藩の力を弱めることになると警告した歌です。

迫田太次右衛門という情け深い武士が、貧しい農家に泊まってその窮乏ぶりを知ったときに詠んだ歌ですが、西郷隆盛はこの教えをずっと大事にし続けます。

こうした仁の心が失われぬ世の中が実現するようにと思います。同時に、敬の気持ちや、孝の気持ちが失われぬようにと思います。

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人間に大切なこと

2023年12月11日 | Weblog

素直であること、謙虚であること、意欲があること、笑顔があること。

こうしたことが実は本人とチームの成長に大きな影響を与えているのだと感じます。

素直で、謙虚で、意欲的で、笑顔がある人のもとには、沢山の情報や、善意や、支援が集まってきます。沢山声をかけてもらえますし、色々なことに誘ってももらえます。気軽に声をかけよう、色々と言ってみよう、アドバイスもしてみようという気にもなります。

それらがなければ、それなりに、最小限のものしか集まっては来ません。

そんなものはいらない、面倒なだけと思う人もいるかも知れませんが、人生で何を手にできるかについての大きな差がついてくると思います。なぜなら、人は1人では生きていかない存在だからです。

すべては自分の心の持ち方1つだということです。

そのことに気づけるか、気づけないかが人生を分けていくと思います。

また、気づいてなくとも、自然体でそうした生き方を重ねてきた人もいると思います。

私も、素直で、謙虚で、意欲的で、笑顔でいようと思います。

 

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祭りの後

2023年12月08日 | Weblog

とある会社の、営業所長になる方々の研修2日間を終えてオフィスに戻りました。10月にも、2日間一緒に学ばせていただいていましたから、私が担当したのは、合計4日間の研修ということになります。皆様、色々なことに気づき、将来へ向けての抱負を語ってくださいました。みなさんの口から出て来た言葉は、社員とその家族の幸せを願う熱い思いでした。素晴らしい会社だと思います。皆さんお一人お一人の、5分間を超えるスピーチも素晴らしかったと思います。

祭りの後の寂しさのようなものを感じながら、明日からの、バッカーズ九州寺子屋の鹿児島研修に備えます。

 

 

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二度と無い人生だから

2023年12月06日 | Weblog

若者の将来への危機感が、若者たちを投資に向かわせているというニュースを見ました。将来、自分が歳を取ってから、暮らしていけるかどうか、資金が足りるかどうかを心配しているということでした。

それも大切なのかも知れませんが、私は、日本の社会への危機感をバネに仕事をしようと思います。個人の懐具合ばかり心配しても、国が衰退していけば、国民全員がどうにもならなくなるわけですから。

その意味で、私の危機意識は、個人ではなく、公に向かいます。国家無き個人は、幸せに生きられるのだろうかと疑問に思うからです。

国際人とは、個人主義の根無し草ではないはずです。

私は愚か者だと言われても、大したことはできなくても、日本の未来のためにできることを、この一度の人生で形にしていきたいと思います。

 

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V&Eメールマガジン2023年12月5日号より

2023年12月05日 | Weblog

 

【Vision & Educaion,Ltd. からのお知らせ】

- Vol. 71  2023年12月5日
 
◆◆ 木│村│貴│志│からのご挨拶 ◆◆

師走の候 皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。今年も大変お世話になり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。色々なご縁をいただいて走ってきた一年間でした。そのご縁がまた、新たなご縁を招き、様々な人の繋がりや、仕事の繋がりや、新しい価値創造に繋がっていくことを感じています。まさに、「縁尋機妙(えんじんきみょう)、多逢聖因(たほうしょういん)」です。

これから10年間は、私はバッカーズ寺子屋をはじめとする教育の質を高め、拡大し、日本に少しでも良き教育の形をのこせるように全力を尽くします。また、企業教育においても力を注いでいきます。人生100年時代の教育改革に、人間教育の視点から力を尽くして参ります。大したものは持ち合わせていませんが、これまでの人生を通して自分が学ばせていただいたことを、少しでも還元していくことが出来たらと思っています。何か私でお役に立てることがありましたら全力を尽くしますので、是非、お声がけ下さい。よろしくお願い申し上げます。(志)

※(「縁尋機妙・多逢聖因」…良い縁がさらに良い縁を尋ねて発展していく様は誠に妙なるものがある・良い人に交わっていると良い結果に恵まれる。)

 

Vision&Education,Ltd.ホームページより購読(無料)お申し込みをしていただけたら幸いです。

 

 

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年寄りの役割②

2023年12月05日 | Weblog

バッカーズ九州寺子屋の卒塾生から、嬉しいメールが届きました。

第一志望とする企業のインターンシップが決まったという報告でした。

私は、彼が自分と向き合えるように色々と話をしたことと、エントリーシートなどに、どのように思いを込めるかというアドバイスにもならないような四方山話をしただけでした。

偉いのは、そのことに対して、おかげさまでと感謝のメールを送ってきて下さったことです。

合格は本人の実力でしかないのに、人に対して心から感謝できるような人間だからこそ、合格するのだなぁと思いました。

共に学んだ卒塾生たちは、自分でしっかりと考えて、進路選択をしている人が多いと思います。

「どこでも良いのではなく、ここが良い。なぜなら、・・・・。」という具合に、しっかりと自分の意志と考えを持っている若者たちが育っていると思います。

本人の力ですから、私の知ったこっちゃありませんが、嬉しいことです。

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年寄りの役割

2023年12月05日 | Weblog

志学舎の卒塾生(第1期生)から嬉しいメールが届きました。

経済産業省主催のJ-StarXフィンランドコース第1期生に選ばれ、多くを学んで帰国したことの報告でした。

J-StarXフィンランドコースの目的は、1.起業に向けて必要なマインドの理解・獲得、2.フィンランドの起業文化における歴史背景、マインドセットの理解、3.自身の起業に向けた課題理解、ネクストアクションの整理、の3つです。

日本の未来を切り拓く若者たちの可能性と課題を率直に報告してくれました。自分で考えて行動できる若者に成長し、しかも、誇りと人を大切に出来る姿勢をしっかり持っていることに、とても嬉しく思いました。

少しでも子どもたち若者たちの成長のお役に立てることは、私にとって大きな喜びであり、日本にとっての宝物となることだと思います。

歳を取ったものの役割は、やはり、未来の子どもたちに、良き価値を伝えていくことだと思います。それができる大人にならなければと思います。

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教育について思うこと

2023年12月04日 | Weblog

バッカーズ寺子屋、バッカーズ九州寺子屋、小郡寺子屋志学舎の教育を通して、何が子どもたちの人間的成長にとって大切なのかということが少しずつ見えてきました。

わずか20~30日の教育であっても、大きな人間的成長をもたらす教育です。10歳から15歳という多感な時期は、実に大切な時期だとも思います。受験の知識を頭だけで学ぶ教育ではなく、日本人として国際人として大切なことを心で学ぶ教育の在り方です。

そして、その成果は、20年近くやり続けて、子どもたち(卒塾生たち)が社会人になって、ようやくわかってきたことです。短期的視点の教育では絶対にわからなかった教育の在り方だと思いますし、卒塾後も繋がり続けて下さっている卒塾生たちがたくさんいて、初めて見えてきたことです。

この教育を、私の代で終わらせてしまうのは、何とももったいない気がしています。どうすれば、未来の日本に残していけるのか、今、真剣に考えています。受け継いで下さる方を探しています。しかし、中途半端なことでできるものではありません。自分が背負う分には良いのですが、誰か他の人に背負わせることにはためらいがあります。心の中に矛盾があり、葛藤があります。しかし、いつか誰かと出会う時が来ることを強く願っています。

私が高校教師しか経験していなかったら出来ない教育でした。会社員を経験したことも、教師を経験したことも、全てが貴重な経験で有り、今に繋がるものでした。

しかし、それを理解していただくのは、非常に困難です。受けたことのない教育であり、受けてみないとわからない教育です。それは、誰の既成概念にもない教育だからです。

しかし、実は、偉大な先人たちによって語り尽くされている教育でもあります。そして、今日では省みられなくなった教育です。また、社会人になった時に生きてくる教育であり、海外に留学した時に大いに役立つ教育でもあります。それは、卒塾生たちが証明してくれています。勿論、それは本人たちの努力であって、私のできたことはきっかけづくりに過ぎず、たかが知れていることも重々理解しています。ただ、少しのきっかけにはなったのではないかと思っていまし、経営者の方々のメッセージは大きな財産になっていることと思います。

私は、自分が世俗的な成功とは無縁の所に居て、教育を続けられたことに、深く感謝しています。そして、これまでに出会った全ての人たちに感謝しつつ、私は私の道を歩み続けます。

 

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広い心

2023年12月02日 | Weblog

若い頃は色々な立場を、若いながらに背負うことが多々ありましたから、多少は強めの発言をすることもありました。

その当時の教育界の歪さを考えれば、やむにやまれぬことであったと思いますし、その時代に私を支えて下さった人たちには、感謝しかありません。

今、自分の会社を作り20年近くの時が過ぎ、自分が本当に考えている教育ができていることをとても嬉しく感じています。以前の私の考えで足りなかったことを、少しは補えているのではないかと思います。

そして、何よりも、色々な勢力に左右されることなく、自分の信ずる道を真っ直ぐに歩いて行けることに感謝しています。

うつ人も うたるる人も 心せよ 同じ御国の 御民ならずや

蓮月尼の歌が少しずつわかるような年齢になってきて、良かったと思います。

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