Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

石丸現象

2024年07月11日 | Weblog

7月7日に行われた東京都知事選挙では、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が165万票もの得票を記録し、次点となりました。無所属で政党の推薦や支援を受けずに立候補した候補としては、異例の大量得票だということで、様々な分析や、些末なところでの批判、非難、揚げ足取りなどの声が聞こえてきています。

政治については、このブログで書くことはありませんでしたが、教育にも通じることなので、少し感想を書きたいと思います。

まず、何に人々が反応したかと言えば、「言葉の力」であると思います。それは、忖度も無く、取引、駆け引きも無い、真っ直ぐな信念のある言葉に反応したのだと思います。少なくとも私はそうです。政治家の言葉、官僚の言葉は、常に言質を取られぬよう、当たり障りの無いことしか言わないから、そこに全く真実を感じないし、辟易としていました。それが無いのが良いと思いますし、人々に強い印象を与えたのだと思います。常に何かに気を遣い、奥歯に物の挟まったような言い方に、私もうんざりしています。

次に、発言のスタンスから、自分のことを全く省みておらず私心が無いこと、すべては日本の未来を考えての言動だということが伝わってくるところも、私はとても良いと感じます。私利私欲、党利党略、既得権益、自身の評価、そうしたことを全く意に介さない姿に、私は新しい政治への希望を感じました。自分の地位、収入、肩書き、一切を気にせず、全く保身の意識が無いところが良いと思います。

論理の厳しさを非難する向きもありますが、私は、国際社会で生きていくためには、当然、必要なことだと思います。人情や懐の広さの不足を言う向きもありますが、41歳の、ある意味若者です。尖っていて良いと思いますし、十分に温かい心もユーモアもあると感じます。そうしたことが読み取れない人が多いのが、私には不思議です。

メディアは、いつも尖った若者が出てくることを期待する言説を述べていますが、いざ出てくると、袋だたきにするのかと苦笑してしまいます。それは、政治家の言葉も、メディアの言葉も、その本質が同じであることを意味しています。ステレオタイプ、予定調和が好きなのだろうと思ってしまいます。

長いものに巻かれ、正義面はするが、保身に走り、捨て身になることはない。そうした不誠実な姿に若者たちは嫌気がさしているのだと思います。私は若者ではありませんが、そう思っています。また、足して二で割る式の結論の出し方にも、正しさや民主的なるものは感じません。それで日本の危機に対応できるとも思えません。必要なのは、自分の判断力と決断力なのだと思います。

そして、教育界も大切なことは同じだと思います。誠実であること、言葉の力を取り戻すこと、私心無く、日本の未来のために力を尽くすこと。教育は実践でしかありませんから、無駄な評論をすること無く、自分の判断力と決断力で、全力で教育実践を形にしていきます。

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