Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

当意即妙

2013年10月21日 | Weblog

「芸術は計画とか
作為を持たないもの、
刻々に生まれてくるものである。
言葉を換えて言うなら、
当意即妙の連続である。」

     北大路魯山人の言葉


教育が行政的に位置づけられている以上、
確かに計画的に行うことは避けては通れません。

しかし、

その日の子供たちの状況、
その日の自分の状況は刻々と変わっているものです。

また、

教えようとする事柄に対する意識も、
学ぼうとする事柄に対する意識も、

教える側、学ぶ側の双方で、
日々、刻々と変わっていくものだと思います。

つまり、
教育もまた、
当意即妙の連続でなければならないと私は思うのです。

相手の心と、自分の心を響き合わせる学びは、
そうでなければ、決して生まれてはこない。

ちょっとした自分の心の変化にもしっかりと目を向けて、
はじめて言葉に魂が宿るのだと思います。

私が、そこに価値を見出している以上、
当然、無計画に思われることも、
行き当たりばったりに思われることもあります。

しかし、
どんな状況であっても、
私は魂の死んだ言葉で、
語るようなことはしたくはないのです。

講演や研修に際しては、
いつも直前まで悩み抜き、
直前まで変更が加えられていきます。

何ヶ月前に作っても、
当日、同じ味であるような料理は、

決して私の目指す料理ではありません。

その日に手に入るネタも、
その日のお客様のコンディションも違うわけですから、

やはり、芸術も、料理も、教育も、
当意即妙である事が大切なのだと思います。

しかしそれは、
気の遠くなるような、
地道な下積みがあってこそ生まれる
当意即妙であることは
言うまでもありません。
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