「陶器だけでは美はわからぬ。
あらゆるものの美を知って、
それを通して陶器の美もわかる。
そして本当にわかるということは、
本当にそのものに惚れることである。」
北大路魯山人の言葉
専門性だけで教育ができるとは、
私には到底思えません。
おそらく、歴史も文化も芸術も
深く学んでいって、
多少は人を育てることの
難しさと素晴らしさが見えてくる。
そのようなものだと思います。
そして、教育に携わる者は、
人の心がわからなければならない。
人の痛みや哀しみ。
人の嫉妬や邪心。
人の高貴さや利他の心。
人間を学ぶということは実に難しいことです。
それは苦労を通じて、
あるいはまた、
厳しい修練を積んで、
初めて身につけられるものかもしれません。
それでも私は、
教育の美しさ、
人が人を育てていくことの美しさを
探究し続けていきたいと思います。
それは、教育に惚れ込むことであり、
人間という存在に惚れ込むことだと思います。
それはつまり、裏切られてなお、
人を信じるということなのだと思います。