Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

魯山人の言葉

2008年06月18日 | Weblog
足立美術館は、日本庭園も素晴らしいし、絵画も陶芸も素晴らしい。だが、もう一つの素晴らしさがそこにある。それは、芸術家たちの「言葉」の展示である。私は、芸術家たちの言葉に強く惹かれる。それは、真実をえぐる言葉であり、心を揺さぶられるからである。足立美術館で見つけた言葉を書きとどめて、皆様と共に読み返してみたい。


  北大路魯山人の言葉


  口で言うのはやすいことだが、

  現実に表現が物を言うようなことは、

  なまやさしい作業でなし得られるものではない。

  さぁ自由なものを作ってみろと解放されたとしても、

  決して自由にはできないものである。

  第一過去の人間が作った美術に充分心眼が開かなくては、

  かなわぬことである。

  過去と言っても

  千年も二千年も前からの美術・芸術に眼が利かなくては、

  かなわぬことなのである。

  食器師だからと言うので

  陶器ばかり視ているくらいの注視力では、

  乙な器は生まれるものではない。

  三百年の茶碗が作りたければ、

  千年前の美術がわからなくてはかなわぬものである。
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