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てらまち・ねっと



 注目されないトップよりはいいのかも知れない。
 政治かも発言や行動を注目されて当然。

 でも、今日は何を失言するか!? と期待される日本のトップはゴメン。

 「あの発言は不真面目でなくて、本当にそう思っているんじゃないの」という意見を時々聞いて、私も、「そうなんだ、思うことをそのまま言っているだけ」と理解すればややこしくないと感じてきた。 

●首相「何もしない人の医療費、なぜ払う」、諮問会議で発言
●医療費不適切発言、首相「おわびする」
●石原知事:麻生首相を擁護…「前の総理大臣よりいい」
●首相動静(11月27日) (時事通信)

●逃げる麻生に攻める小沢…ヤジ!怒声!党首討論

●社説ウオッチング:麻生首相の問題発言 各紙が批判、濃淡も 
●社説:首相発言の迷走 この「軽さ」は目に余る

●【紙面批評】学習院大学名誉教授・藤竹暁 首相の「言葉の軽さ」得意の外交でも
●麻生政権:「三重苦」の2カ月 いつかの風景、弱体化の道?(3止)発言の軽さ、森氏の二の舞いも

 ところで、今日は、福井の情報公開裁判の上告理由書と上告受理申立理由書を提出に名古屋高裁金沢支部行って来る。「50日以内に提出すべし」と法律での要件の期限日が今日。今日は休日なので明日に1日延びるけど、明日はこちらで用事があるから、やっぱり今日しかない。
 一区切りついたので、久しぶりに温泉にでも行きたかったけど・・・。
 代わりに、金沢・近江町市場で何か買ってきて、打ち上げにしようと思っている。
 だから、タイヤも昨日、冬用のスタッドレスに替えた。

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●首相「何もしない人の医療費、なぜ払う」、諮問会議で発言  2008年11月26日23時36分 読売新聞
 麻生首相が20日に開かれた政府の経済財政諮問会議で、社会保障費の抑制を巡って「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言していたことが、26日に公開された議事要旨で分かった。

 与謝野経済財政相が社会保障費の抑制や効率化の重要性を指摘したのを受けて、首相は出席した同窓会の話を紹介しながら「67歳、68歳で同窓会にゆくとよぼよぼしている。医者にやたらかかっている者がいる」、「彼らは学生時代はとても元気だったが、今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているから」と発言した。

 病気を予防することが社会保障費抑制につながることを強調する物言いとみられるが、病気になり医療サービスを受ける人が悪いとも受け取れる発言で波紋を呼びそうだ。
 首相は19日に行われた全国知事会議で「医師には社会的な常識がかなり欠落している人が多い」と発言し、謝罪に追い込まれたばかり。

●医療費不適切発言、首相「おわびする」  2008年11月27日14時19分 読売新聞
 麻生首相は27日昼、社会保障費抑制に関し、20日の経済財政諮問会議で、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言したことについて、「病にある人の気分を害したなら、その点はおわびする」と陳謝した。

 首相官邸で記者団の質問に答えた。
 首相は「ふしだらな生活をしないで、(病気の)予防をきちんとすべきだというのが趣旨だ。予防に力を入れることで、医療費全体を抑制できる」と釈明した。
 首相発言に対しては、公明党の太田代表が27日昼、「言われている通りなら不適切だ」と批判。河村官房長官も同日午前の記者会見で、「(病気の人が)心を傷つけられたとしたら、表現が不十分だったと思う」と語った。民主党の鳩山幹事長は同日午前、「このような方が首相にふさわしいのか、首をかしげる。本質的な考え方が我々と違う」と、首相を批判した。

●石原知事:麻生首相を擁護…「前の総理大臣よりいい」  11.29 毎日
 東京都の石原慎太郎知事は28日の定例会見で、失言が続く麻生太郎首相を「言葉が足りないところもある気がするが、キャラクターが強くていい。前の(福田康夫)総理大臣みたいに気の抜けた炭酸みたいな人に比べりゃ、はるかに存在感あっていい」と擁護した。

 27日に麻生首相と面会した石原知事は「『なんで君、医者のことを(社会的常識が欠けていると)言ったの?』と聞いたが、一種の専門バカってことを言いたかったんだろうね。それは社会常識の欠落とちょっと違うんでね。斟酌(しんしゃく)が足りなかったかもしれないけど、言いたいこと言ったらいいし、彼の表現があるんだから」などと述べた。ただ最後に「漢字は正確に発音した方がいいわな」と作家らしいクギも刺し、報道陣の笑いを誘った。【須山勉】


●首相動静(11月27日) (時事通信)  11月27日 時事通信
 午前7時39分から同8時11分まで、東京・神山町の私邸周辺をウオーキング。
 午前9時40分、私邸発。
 午前9時59分、官邸着。同10時、執務室へ。
 午前10時1分から同22分まで、自民党の細田博之幹事長、大島理森国対委員長。河村建夫官房長官同席。
 午前10時49分、河村官房長官が入った。同54分、北側一雄公明党幹事長が加わった。同58分、太田昭宏公明党代表が加わった。同11時5分、河村氏が出た。同38分、全員出た。同39分から同50分まで、北九州市社会福祉協議会の芳賀晟寿会長ら。鴻池祥肇官房副長官同席。
 午後0時2分、執務室を出て、同3分から同10分まで、閣僚応接室前で報道各社のインタビュー。「インドのテロについて、政府の対応は」に「とにかく情報収集、邦人がいた場合の対応を二つ指示したところだ」。同11分、首相会議室へ。同12分から同15分まで、鳩山邦夫総務相。同30分、同室を出て、同31分、官邸発。
 午後0時53分、東京・神南のNHKホール着。商工会全国大会に出席し、あいさつ。同1時19分、同所発。
 午後1時43分、官邸着。同44分、執務室へ。
 午後1時56分から同2時15分まで、津島雄二元厚相。
 午後2時20分、執務室を出て、同21分、官邸発。同22分、国会着。同25分、自民党総裁室へ。同30分、自民党臨時役員会開始。
 午後2時51分、自民党臨時役員会終了。
 午後2時52分から同54分まで、自民党の細田幹事長、笹川堯総務会長、保利耕輔政調会長ら。同55分、自民党総裁室を出て、同56分、国会発。同58分、官邸着。同59分、執務室へ。
 午後3時から同30分まで、藪中三十二外務事務次官。
 午後3時31分から同42分まで、日本歯科医師連盟の永山一行会長ら。自民党の関口昌一参院議員ら同席。
 午後3時45分から同4時まで、三谷秀史内閣情報官、防衛省の高見沢将林防衛政策局長、下平幸二情報本部長。同1分から同30分まで、三谷氏。
 午後4時31分から同46分まで、竹崎博允、島田仁郎新旧最高裁長官。
 午後4時47分から同5時9分まで、石原慎太郎東京都知事。鴻池官房副長官同席。
 午後5時10分、自民党の保利、公明党の山口那津男両政調会長、河村官房長官が入った。同16分、河村氏が出た。同20分、全員出た。
 午後5時21分から同53分まで、与謝野馨経済財政担当相。
 午後6時8分、執務室を出て、同9分から同17分まで、大会議室で報道各社のインタビュー。「党首討論への意気込みを」に「少なくとも政策論争みたいなものができるというのが、最も望ましいと、私自身はそう思っています」。同18分、官邸発。同19分、公邸着。
 午後6時20分から同56分まで、中馬弘毅自民党行政改革推進本部長ら同党の麻生派議員と懇談。
 午後6時58分、自民党の笹川総務会長、保利政調会長ら同党役員連絡会メンバーとの会食開始。同7時32分、細田自民党幹事長が加わった。同40分、古賀誠自民党選対委員長が加わった。
 午後8時25分、自民党役員連絡会メンバーとの会食終了。同29分、公邸発。同37分、東京・内幸町の帝国ホテル着。同ホテル内で秘書官と打ち合わせ。
 午後11時32分、帝国ホテル発。
 午後11時57分、私邸着。
 28日午前0時20分現在、私邸。来客なし。(了)
[時事通信社][ 2008年11月28日0時33分 ]


●逃げる麻生に攻める小沢…ヤジ!怒声!党首討論   2008年11月29日 スポニチ

 麻生太郎首相と民主党の小沢一郎代表による初めての党首討論が28日、行われた。小沢氏が首相に対して「政局よりも政策」と国民に約束していたにもかかわらず08年度第2次補正予算案の提出先送りの理由を問いただした。12月中の解散・総選挙を強く迫るなど攻めの姿勢を鮮明にし、首相の言葉の軽さをたしなめるような一幕もあった。首相は歯切れの悪い答弁で逃げに終始。出席した議員からはヤジや怒声が飛び、国会は久々に熱気に包まれた。

 小沢代表 麻生総理とオープンの場で初めて対面するので、総理大臣就任のお祝いを申し上げます。(委員会室から失笑が漏れる)代表就任以来2年半の間にきょうで3人の総理大臣にお祝いを申し上げた。このままいけば、近いうちに4回目のお祝いを申し上げる状況になりかねない。

 麻生首相 かねてよりお願いしていた党首討論をお受けいただいて、ありがたく感謝しています。

 【第2次補正予算案】

 小沢代表 総理はずっと選挙より景気対策、経済対策だとおっしゃっていたが、国会会期末になっても第2次補正予算案が出ていない。これは本当に筋道の通らない、国民に対する背信行為だ。

 麻生首相 1次補正が通っているので、年内はこれで対応できる。1月早々に通常国会を開催し、本予算も含めて提出する。1次、2次、本予算の3段ロケットだ。年内は金融機能強化法が早急に成立するよう協力してほしい。

 【解散・総選挙】

 小沢代表 2次補正が来年でよいのなら12月1カ月あるわけだから解散・総選挙をして国民の審判を仰ぐべき。きちんと国民の支持を得た上で思う通りの政策を実行したらいい。

 麻生首相 私も解散は1つの手段だと思っていた。ただ、その後起こった100年に1度と言われる金融災害で、政治空白をつくるのは非常に厳しい。

 【首相の発言】

 小沢代表 政治空白をつくらないというのなら、2次補正を提出すべきだ。総理の話はコロコロ変わる。昔から「綸言(りんげん)汗のごとし」というが、一国のリーダーはきちんと筋道の通った発言に責任を持ってやっていただきたい。

 麻生首相 ご忠告ありがとうございます。総理として言葉に重さが出るよう努力していく。発言に気をつけて総理としての職務を全うしたい。

 小沢代表 私も含めて自戒しなきゃいけないが、言葉づらの話ではなく、自分がこうと思って話したことは貫かなければいけない。

 麻生首相 私も私なりに考えて、政治生活を送らせていただいた。

●社説ウオッチング:麻生首相の問題発言 各紙が批判、濃淡も  毎日新聞 2008年11月30日
 ◇資質に言及--毎日・朝日
 ◇正面から取り上げず--読売

 つい口が滑ってしまい、後で悔やんだ経験は誰にでもある。受けを狙った発言が的を外し、恥じ入ることもある。しかし、それが公職に就く人の、公式の場での発言となると、話は全然違ってくる。ましてや他者を傷つけるような内容を伴うとすれば、その立場に立つにふさわしいかどうか、資質が問われる事態を招くことになる。
 最近の麻生太郎首相は、まさにその局面を迎えていると言っても過言ではない。衆院解散・総選挙が遠のいた気の緩みなのか、相次ぐ放言・失言は目を覆うばかりだ。ご愛嬌(あいきょう)で済ますこともできる漢字の読み間違いとは訳が違う。事は深刻である。

 この事態を各紙の社説はどうとらえたか。朝日の21日社説が冒頭で「政治家の発言の言葉尻をとらえて、いたずらに批判するのは本意ではない」と断っているように、真正面から取り上げることにためらいを感じる新聞もあったようだ。扱い方に濃淡が分かれた。

 「(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い」
 医師不足への対応を問われての発言に、ストレートに反応したのは毎日と朝日だ。毎日は「人手不足で過重な勤務をしながら、現場で患者のために日夜働いている医師はたくさんいる。医師らの努力を無にしてしまうことにならないか」と懸念を示した。医師不足対策は国、都道府県と医師らが足並みをそろえないと解決しないとし、「あえて神経を逆なでするような不用意な言葉を投げつけてしまった責任は重い」と批判した。

 朝日も「医師たちに失礼だろう」と記し、他の発言も併せ「自分の人気の源は、ざっくばらんな語り口にある。首相はそう自信を持っているようだ」と推測した。「だが、無思慮に政策を語り散らしてしまっては、首相としての資質に大きな疑問符がつく」と言い切った。

 「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」
 経済財政諮問会議で飛び出した発言に対しては、毎日だけが社説で取り上げた。「日々闘病を続ける患者の気持ちを考えれば、このような放言は到底できないはず」であり「看過できない」と判断したからだ。(1)先天的に病気を抱えている人や摂生していても病気になるケースもあり、あまりにも無責任で政治哲学や思想にも深くかかわる(2)元気で健康な人が「なぜ金を払うんだ」と言い出したら、国民皆保険制度は崩壊してしまう--の2点を指摘し、「首相としての資質を問う声が強まることは避けられまい」と結論づけた。

 ◇「政権たが外れた」--産経
・・・
 これまで麻生政権に理解を示していた産経も、交付税発言を契機に「政権のたがが外れてしまったのではないか」「首相の指導力への疑念が強まり、機能不全に陥りかねない」と警告を発し、内閣の調整機能や自民党の対応にも疑問を投げかけた。一方、日経は郵政民営化を推進する立場から「民営化の流れにブレーキをかける発言は、三年前の(総選挙での)民意を軽んじる態度ではないか」と非難し、「首相発言の軽さは最近とみに目に付く」と嘆いた。

 ◇「懸念が現実に」--東京
 9月の首相就任時の社説で「言葉の質」に注意喚起したという東京は「まさかこのわずかな期間に懸念が現実になるとは」と驚いてみせ、「いかにも『思いつき』みたいな言葉が滑って新たな騒動を引き起こし、そのこと自体、統治権力の『空白』を内外に印象づける」と指摘した。

 各紙の中で読売は首相発言をストレートに取り上げることはせず、国会延長問題をテーマにした社説の中で交付税発言などについて「批判や反発を呼んでいる」と言及した。党首討論を取り上げた29日社説では、首相が民主党を攻め切れなかったのは最近の「失言」問題などで守勢に回っているせいだろう、と分析した。

 綸言(りんげん)汗の如(ごと)し=一度口に出した君主の言は、汗が再び体内に戻らないように、取り消すことができない(広辞苑)。この中国の格言が今、さまざまなところで人々の口から語られる。河村建夫官房長官は記者会見で「首相はああいう性格だから、いろんな発言はこれからもあるだろう」と述べた。これだけ問題発言が続いてもなお、女房役がそう語ってしまうところに、政権の悲劇があるのではないか。【論説委員・小泉敬太】

●社説:首相発言の迷走 この「軽さ」は目に余る  秋田魁新報 2008/11/23 10:33
 「綸言(りんげん)汗のごとし」という。君主が1度口にした言葉は、出た汗のように2度と引っ込めることはできない、という意味である。為政者が言葉を軽々しく使うと国が乱れるのは、今も昔も同じだ。
・・・・・・
 なぜ、こんなに迷走するのか。その理由として3点を指摘したい。

 第1に、政府・与党内の調整が不十分のまま、麻生首相が発言する傾向が強いことだ。生煮えの政策をトップダウンで出すものだから当然、反発を招く。重要な判断を市区町村に丸投げする迷走ぶりをみせた定額給付金と同じ構図である。

 第2は政府・与党内を取りまとめる調整役がいない点だ。だから首相の意向は独り歩きしてしまう。第3は、何だかんだ言っても、結局は国民生活に十分に目配りしていないことである。医師に対する失言からも、その傾向がうかがえる。

 こうなれば、求心力の低下は避けられそうにない。追加経済対策を実施するための本年度第2次補正予算案と関連法案の今国会提出見送りを麻生首相が決めたことに対し、自民党中堅らが異を唱える行動に出たのも、一つの兆候だろう。

 第1、閣僚から「首相は発言を慎重に」と苦言が相次ぐこと自体、情けない話である。

 麻生政権が発足して、あす24日で2カ月。政権運営は厳しさを増すばかりだが、これも自らまいた種なのだ。もう一つ迷走発言が飛び出せば、致命傷になりかねない。

●【紙面批評】学習院大学名誉教授・藤竹暁 首相の「言葉の軽さ」得意の外交でも  2008.11.27 08:46 サンケイ
 麻生太郎首相の言葉の軽さについては、各紙の論調は一致している。悲しい現実である。首相の言葉がぶれていると、責任の所在があいまいになる。国民は首相がどう責任を取るつもりなのか、確信を持てなくなる。麻生首相に対する信頼の崩壊である。

 首相の言葉のぶれは、国民に日本の将来に不安感を抱かせる。われわれは100年に1度の経済危機に直面している。首相はこのことを何度も語り、「経済の麻生」が日本を救うと約束してきた。それだけに、裏切られたという気持ちは大きい。
・・・・
 ここでは「経済の麻生」と対をなしている「外交の麻生」を考えたい。
だが、その外交でも、麻生首相の自信をにじませた発言と、実際の結果との間には落差がみられる。リマで22、23の両日に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会談に際しても、個別に行われた日中首脳会談でも、「中国に翻弄(ほんろう)された日本」と産経は24日に報じていた。前日23日の産経はブッシュ大統領との首脳会談について、2面で「日米で主導的役割 同盟強化など確認」と報じたが、4面では、「ブッシュ氏は21日にリマ入りするとすぐに中国の胡錦濤国家主席と会談したのに、日米首脳会談の日程は直前まで固まらなかった」と書き、「米側が中国重視姿勢に傾きつつあることをうかがわせた」と内幕を報じた。外交は表面を繕うことではない。成果が重要なのである。笑顔で会見する首相の写真に安心してはいられない。

 ワシントンで開催された緊急首脳会合(金融サミット)でも「わたしは具体的な提案を行い、それが首脳会談にも反映された」と麻生首相は「胸を張った」(17日産経)のだが、この記事は後段で「首相が意欲をみせていた金融サミットの第2回会合の日本開催を固めることはできなかった。…国民が外交の果実を肌で感じられなければ…」とクギを刺していた。外交でも首相の発言は軽かった。それは、政治から責任と信頼を失わせるだけである。麻生首相のざっくばらんさに親近感を感じ、信頼を寄せた国民の軽さの裏返しなのだろうか。(東京本社発行最終版による)

●麻生政権:「三重苦」の2カ月 いつかの風景、弱体化の道?(3止)発言の軽さ、森氏の二の舞いも  毎日 11.25
 一方、首相の発言の粗さは深刻だ。19日の「医師は社会的常識が欠落」は完全な失言。さらに、郵政株式の売却凍結を容認した際には「今年中に売らないといけないルールになっている」と語り、基本部分での事実誤認を批判された。
 「疲れている」と擁護する声もあるが、このままでは「無党派層は寝ていてくれればいい」などの失言で、民心が離れた森喜朗元首相の二の舞いになりかねない。


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 堺市の図書館の特定図書を排除しようという動きのこと。
 大阪市の図書館は「BL本は157冊」と答えたらしいことが報道されたようだし、排除したい人たちのブログにも書かれている。
  11月18日のブログ 
  ⇒ ◆大阪市立図書館は排除要求を拒絶したらしい/住民監査請求陳述/堺市の回答

 そのことで大阪市にその図書の『リスト』を情報公開請求したら、電話があって経過の説明を受けた。どうも報道とは違うので、後で説明しよう。

 ところで、堺市の図書館のいわゆる「BL本5500冊」と一人歩きしている数字。そのリストをインターネットにおいて誰でも見えるようにした。
 いろんな人にその評価をして欲しいと思っている。

 研究者の熱田敬子さんが急いで中間的に整理してくれたので、そのデータもまとめて紹介する。(ありがとうございます。感謝感謝)
 今回の堺市の特定した図書リストについて、今後、いろんなところから評価情報も来ると思う。
 できれば12月9日の堺市監査委員への陳述にも使いたいので、7日あたりまでメールしてもらえると嬉しい。

 図書館が内外の排除要求にすっと乗ったことの問題のほか、もうひとつ問題であり疑問であるのは、堺市図書館はなぜこんなたくさんの本を「BL本」だと特定したのかということ。
 この冊数の多さは、話題を大きくして、マスコミ・ネタになったゆえんでもある。
 ともかく、今回の騒動で、図書館とか公共のあり方とかを見直すあるいは自覚する良い機会としたい。

(転載、転送 大歓迎)

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●まず、大阪市のこと
 11月22日に、次のように情報公開請求した。

「11月20日放送の大阪・朝日放送の「ムーブ」で、BL本について、「大阪市立図館157冊」と報道されている。
 また、インターネットの「フェミナチを監視する掲示板」2008/11/14づけ記載において「今回、堺市が発表した5500冊のうち、大阪市立図書館が所蔵と同一のタイトルのBLは150冊程度しかなかった」とされている。
 当該「157冊」及び「150冊程度」の図書の出版社や書名、著者、所蔵館、購入時期その他の関連情報を記録したデータもしくはそれらのおおむねが分かるデータ。(電磁データがあれば電磁データの方を希望)」

 先日、大阪市役所から電話があった。その説明の要点は以下。

 ・・・・・大阪市の図書館のBL本はどれだけかという質問があり、そんな特定はできないと答えた。その後、メールで(インターネット通販の)アマゾンの検索ページでBL本のアドレスを送ってきて、「大阪市の図書館の蔵書でここにあるものと一致するのは何冊か」という。それで蔵書のデータと一件ずつあわせたら156冊、157冊と答えた。
 テレビの「ムーブ!」には、そんな特定はできない、と答えた。が答えてもいない数字が流された。いずれにしても、アマゾンのリストも日々変わるし、比較は難しい。
 ということで、請求のあったリストというものは存在していない。
 インターネットで蔵書の検索ができるので、アマゾンの検索ページとつき合わせてもらうしかない。・・・・

 やっと、実態が見えてきた。
 かなり強引に調査を要求したようだ。

 ともかく、大阪市立図書館の蔵書は堺市図書館の倍以上なのに、上記の冊数。
 するとやっぱり、堺市の5500冊は、一桁というより何十倍も過大な数が拾われていると推測される。

 どうして、こんなにたくさんリストアップするのか、疑問がますます募る。

 さぁ、その堺市の図書館の排除リストは以下。
 図書館の作った「生データ」=著作ごとに各種の情報が記載されている、
 それを検索・ソートして「分類したデータ」、「印刷用のPDF版」
 それぞれご覧あれ。

 しかも、昨日は、堺市図書館の蔵書のデータと付き合わせた「排除候補指定率(%)」のデータまで送ってもらえた。

 しかも、排除候補指定率などをみれば、いかにランダム、無節操、不統一な方向で選別されたかがうかがえる。

●排除候補指定率(%)=
(排除リストに載った数÷堺市の所蔵する同ノベルズ・文庫/作家の書籍数冊数×100)
 堺市・当該作家書籍所蔵数(11月20日時点)  9.11データを加工した

 「堺市の蔵書数は内容に関係なく著者名で検索した」
 「同姓同名作家の存在には一部を除き対応していない」
 「正確さより概観できることを優先したデータである」
 「処理上、総冊数や%などに幾分のずれが出る」
 「排除候補指定率が100%を超えている作家については、9月11日から蔵書数が減ったか、検索方法が違っていてでてこない可能性あり」
 「ただし、堺市の蔵書数は著者名で端から中身をほとんどみずに検索をかけたので、同姓同名作家の存在は、一部を除きフォローできていない」

●警告!! 生リストは、とても重たいデータです。
 通信速度の遅い環境の方は途中でフリーズするかも知れません
●2008.8.21時点のリスト 5498冊の堺市の生データ   エクセル 1790KB

●2008.9.11 時点のリスト 5706冊の堺市の生データ  エクセル 1816KB

 ここからは軽いです↓
●排除候補のリスト(9.11分)のデータを組み替えたファイル  エクセル 102KB

●出版社別の排除リストに載った約5500冊中の冊数 
        出版年や出版社別の冊数、グラフつき 印刷用PDF版6ページ 103KB
集計=排除リストに載った約5500冊中の冊数
出版社  集計
角川書店  526
白泉社  514
リーフ出版 457
オークラ出版 351
ビブロス(青磁ビブロス) 346
講談社  327
桜桃書房  318
徳間書店  295
心交社  251
小学館  216
集英社  215
プランタン出版 209
ハイランド 193
二見書房  182
茜新社  161
ムービック 155
新書館  137
大洋図書  107
ワニブックス 97
幻冬舎コミックス  91
雄飛 87
光風社出版 49
イースト・プレス  38
芳文社 38
フロム出版 31
マガジン・マガジン 27
ヒカリコーポレーション 24
ソニー・マガジンズ 23
勁文社  22
笠倉出版社 19
コアマガジン 18
フロンティアワークス 17
コスミックインターナショナル 16
スコラ  16
成美堂出版 15
竹書房  14
M企画/祭り囃子編集部 13
イー・コネクション 11
リーフ  10
白夜書房   8
サニー出版 7
ベストセラーズ 7
学研 7
パラダイム 6
風林館  5
エム・ウェーブ  4
フォー・シーズン  4
ミリオン出版  4
ワンツーマガジン社 3
エニックス 2
立風書房 2
イーグルパブリシング 1
エンターブレイン  1
コアラブックス  1
ジェーシー出版  1
ソフトバンククリエイティブ  1
マイクロマガジン社 1
まんだらけ出版部 1
ワニマガジン社 1
創現社出版 1
双葉社 1
冬水社 1
総計 5706
    リーフ出版堺市所蔵497  堺市所蔵ビブロス286,青磁ビブロス92

●出版年別の排除リストに載った約5500冊のうちの冊数
出版年 集計
2007 51
2006 137
2005 272
2004 408
2003 584
2002 582
2001 627
2000 625
1999 511
1998 489
1997 451
1996 429
1995 266
1994 142
1993 92
1992 28
1991 7
1990 2
総計 5703

●図書館所蔵数のうちの排除リストに載せられたノベルズ別の冊数
   ノベルズ別の冊数 印刷用PDF版3ページ 103KB
集計=排除リストに載った約5500冊中の冊数
所蔵=堺市・当該作家書籍所蔵数(11月20日時点)

排除候補指定率(%)=
(排除リストに載った数÷堺市所蔵の同ノベルズ・文庫/作家の書籍数冊数×100)
ノベルズ名 集計 所蔵 (%)
角川ルビー文庫 462 578 79.9
リーフノベルズ 444 511 86.8
白泉社花丸文庫 343 375 91.4
講談社X文庫 327 2374 13.7
Beboynovels 306 322 95
キャラ文庫 274 326 84
パレット文庫 205 607 33.7
コバルト文庫 193 2215 8.7
Laqianovels 192 207 92.7
ショコラノベルス 186 266 69.9
Eclipseromance 184 193 95.3
Lapislabel 168 176 95.4
花丸ノベルズ 167 195 85.6
二見シャレード文庫 148 171 86.5
アイスノベルズ 135 265 50.9
オヴィスノベルズ 128 163 78.5
新書館ディアプラス文庫 118 134 88
I’Sノベルズ 100 104 96.1
Kiraranovels 95 95 100
Shynovels 85 106 80.1
Inovels 75 439 17
Genkinovels 68 86 79
クリスタル文庫 64 73 87.6
リンクスロマンス 62 68 91.1
ショコラノベルスHyper 60 75 80
アクアノベルズ 58 64 90.6
ヴァリオノベルズ 52 52 100
Darianovels 41 42 97.6
プラチナ文庫 39 49 79.5
Hanaotonovels 34 37 91.8
Easybooks 34 55 61.8
Eclipsnovel 33 39 84.6
AZnovels 32 37 86.4
アドニスノベルス 31 33 93.9
Charadebooks 30 32 93.7
幻冬舎ルチル文庫 29 47 61.7
Passionnovels 24 29 82.7
Fudgenovels 24 26 92.3
Leaf novels 23 28 82.1
ASUKAノベルス 22 50 44
徳間AMキャラ文庫 21 20 105
角川ティーンズルビー文庫 21 72 29.1
ピアスノベルズ 20 20 100
ヴェルヴェット・ノベルズ 19 18 106
Ovisnovels 19 27 70.3
Crossnovels 19 19 100
Honeyi’snovels 18 19 94.7
集英社スーパーファンタジー文庫 17 400 4.2
Cosmicromance 16 25 64
B‐boynovels 16 28 57.1
Auroranovels 16 22 72.7
SHY NOVELS 15 106 14.1
Rutilenovels 14 15 93.3
Daria bunko 13 17 76.4
Reijinnovels 13 15 86.6
バニラ新書 12 16 75
ウィングス・ノヴェルス 12 66 18.1
Genenovels 11 13 84.6
小学館キャンバス文庫 10 203 4.9
B‐boy novels 10 28 35.7
角川文庫 8 7971 0.1
I novels 8 439 1.8
新書館ウィングス文庫 7 107 6.5
ジュネノベルズ 7 11 63.6
サニーサイドロマンス 7 9 77.7
Waninovels 7 209 3.3
Shyfantasy 7 7 100
Genki novels 7 86 8.1
ビーゲームノベルズ 6 6 100
アイス文庫 6 6 100
AZ novels 6 37 16.2
B‐boy slash novels 6 8 75
風林NOVELS 5 5 100
元気読本FX 5 11 45.4
角川ビーンズ文庫 5 359 1.3
NEWエクリプスノベルズ 5 5 100
FUDGEノベルズ 5 5 100
もえぎ文庫 4 4 100
ピンクデライトノベル 4 4 100
エミューノベルズ 4 4 100
Velvetroman 4 15 26.6
Moonlightromance 4 4 100
Lovenovels 4 13 30.7
レモン文庫 3 102 2.9
ブルーミントノベルス 3 5 60
アクア文庫 3 3 100
Vanilla 3 4 75
Glassbluenovels 3 3 100
Eclipse romance 3 193 1.5
Deepcollection 3 5 60
Arles novels 3 5 60
プリズム文庫 2 3 66.6
パパイヤROMANCE 2 4 50
Kiraranovelsselection 2 3 66.6
EXnovels 2 32 6.2
B-BOY NOVELS 2 28 7.1
白泉社花丸ノベルズ 1 1 100
角川スニーカー文庫 1 618 0.1
ルビー・コレクション 1 4 25
パレット文庫スペシャル版 1 1 100
スニーカーブックス 1 22 4.5
キルシェノベルズ 1 1 100
キャンティプラス・ノベル 1 1 100
ガイ・ノベルズ 1 2 50
オヴィス・ノベルズ 1 163 0.6
イマージュブックス 1 6 16.6
RacishNovels 1 9 11.1
Megahitromance 1 1 100
Livenovels 1 2 50
Laqia novels 1 207 0.4
Lapis label 1 176 0.5
Hanaoto novels 1 37 2.7
GA文庫 1 121 0.8
Futabafantasy 1 15 6.6
f‐LAPIS LABEL 1 1 100
Eclipsenovel 1 1 100
Clearnovels 1 2 50
B’s‐LOG文庫 1 78 1.2
AQUA NOVELS 1 1 100
ノベルズ名なし(-) 109    
要確認(*) 2    
総計 5706

●図書館所蔵数のうちの排除リストに載せられた著者・作者別の冊数
 
 ◎ 著者別の排除候補の冊数の一覧表 印刷用PDF版4ページ 155KB

 おなじみの著者、有名な著者もあるらしい。
 全部で600人近くなので、ここでは、排除リスト掲載の冊数の多い方の20人を紹介。

 作 者    冊数
ふゆの仁子 89
鹿住槙  84
あさぎり夕 82
火崎勇  79
剛しいら   79
きたざわ尋子 76
秋月こお  72
水島忍 70
南原兼 70
池戸裕子  69
斑鳩サハラ 60
五百香ノエル 58
松岡なつき 56
水上ルイ   55
高円寺葵子 52
遠野春日   51
雅桃子   50
真船るのあ 47
大槻はぢめ 46
 ◎  著者別の図書館蔵書の冊数に対する排除候補とされた冊数の割合 印刷用PDF版10ページ 149KB

●朝日放送ムーブ / 呉羽真弓議員のWebページ から 転載
  2008年11月20日(木) 朝日放送ムーブに堺市図書館問題取り上げられた
「ムーブ!の疑問。図書館に同性愛の本?」として堺市の図書館問題が取り上げれられました。今朝その案内を頂き、TVの前でチェックしていまいました。

ムーブは、夕方の番組としては結構注目されています。
今日のコメンテーターは大谷昭弘さん(ジャーナリスト)藤井誠二さん(ノンフィクションライター)山崎邦正さん似の弁護士本村 健太郎さんでした。

まず、最初にタイトル
「同性愛の本が5000冊、かなり過激なものもあるようですが、賛否両論起こっています」が読み上げられ、そのままCMに突入しました。

いよいよ再開。番組に届いた1通の投書が読み上げられました。
大阪府 むっちゃんの母 40代さんからの
「疑問なんですが、堺市に5000冊ものBL本があると新聞記事でみたのですが、どんな基準で選ばれているのですかね~」。

その後、11月5日付けの朝日新聞記事がアップされました。
BL本とは、90年ごろより登場したもので、主に作者は女性で読者も女性ですとの説明があり、5000冊もあるというのですと。

次は街角に出て市民の方へのインタビュー。
5人の男女が登場され、それぞれ簡単なコメントをされました。
1人目・・母親世代と思われるような女性 手にとって読んでいるようなしぐさのあと、娘には読ませたくないですね~。
2人目は若い男性で、これも否定的な意見を述べていました。
続く3人は、男子学生、女性、男性で、
市民のニーズで購入され、図書館としては問題ないのでは。
法律上問題ないのであれば、いいのでは。
税金が使われるのだから、平等に使われるものであるので。
というような後半の3人は、肯定的な意見のようでした。

そして、
堺市図書館に行ってみようということで、図書館内部が写りました。
書庫2階へ担当参事の誘導のもと。

記者:市民から廃棄を求める声があったとか。
松井参事:「市民の親御さんから、いかがなものかとの声をいただき」
記者;なぜBL本をここまで買ったのか。
松井参事:平成初期より市民要望があった。1冊10人くらいあれば購入するので。市民の声を確認して図書館としても検討していきたい。というようなことを言われていました。

さて、ここでまとめに入りました。
BL図書 5500冊 367万円。
利用者たち(3人のイラスト入り) セクハラだ、子どもたちに悪影響を与えるという意見と
それに対して
ジェンダー原告団(こちらも3人のイラスト入り)監査請求が提出されている
など賛否両論が沸き起こっているというものです。

そしてゲストからのコメントに続きました。
まず口火を切ったのは、
大谷さん「なんだかんだと親が何もしないでいて、子どもに悪影響を与えるからなどというのは嫌いだ。児童ポルノの問題なんかをきちんとしないで。
でもなんで5500冊もあるのか。」

他市はどういう状況なのか調べてみると、
大阪市で157冊、奈良市、京都市、神戸市は一般小説の中に入っているの
でカウントできないとの答えだったらしい。

最後に木村弁護士がいい事をいわれていました。
「図書館の機能のひとつは、後世に残すことであり、表現の自由にも関わる重要な問題である。今回言われている書物を読んだが、有害なものではない、少女漫画と変わらない」と。

投書された方は、本当に40代の母なんだろうかとの疑問を持ちました。
ひとまず10分間のムーブの内容はの方向は、変な方向ではなかったと感じました

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 「慰安婦」の問題。
 ウソだという人たちがいるけど、ウソであるはずはないと思うのがたいていの人。

 ところで、近年、痴漢での冤罪が報道される。公安や警察は過剰だ。
 もちろん、ヘンなことする人たちがいるからなんだけど、「認めれば微罪にする」って、言われたら迷う心理を逆にりようしているフシがある。

 ともかく、通勤ラッシュを日常にする必要がない私は、とりあえずはあまり心配はないけど・・・だって、この前、関西に行ったとき「女性専用列車」を初めてみた程度なんだから。

 ともかく、これら事件の根底にあるのは見えている。
 
 最初には、昨日11月27日の中日新聞「裁判員制度 女性に冷たい」「性犯罪 家庭内暴力 対象の20%以上」の記事。
 インターネットに無いようなので本紙が手に入る人は見て欲しい。

●「痴漢」賠償訴訟差し戻し 最高裁「審理が不十分」
●DV 行政の認識甘く 被害者の転居情報 各地で漏えい 人為的ミス相次ぐ 住基システムにも不備
●慰安婦問題で賠償など法制化を=札幌市議会が意見書可決
●慰安婦問題で日本は賠償を=台湾立法院、決議採択 

●抑えきれぬ性衝動 痴漢ストーカー男の卑劣な手口
●集団訴訟―セクハラと闘った女たち (竹書房文庫 (NF-6)) (文庫)

 とはいえ、こんな「くくりかた」したら不謹慎といわれるかも知れないけど。

 ところで、昨日は岐阜地裁で2件の住民訴訟。

 そのうちの一件(選挙の燃料費や運転手、車代など)について国土交通省の運輸局の担当と電話で話して確認してから、「文書送付嘱託申立書」を即席で作成して提出した。

 県側は職員が6.7人来ている。代理人も県職員も「そんな書類があるなんて聞いたことない。調べる。」
 こちら「運輸局に確認しましたから。2003年分も保存されていることも確認しました」
 
 裁判長いわく「被告の意見も一応聞きますが、ま、申立てを採用することでいきましょう」と実質はほとんど「即決」。

 昨日は、大きい法廷でなく「ラウンドテーブル」の審理なんだけど、久しぶりに被告岐阜県代理人とキツくやりあった。

 それは、今後のこちらの予定について説明したら「選挙カーの運転手なんか調べてどうする?!」「寺町さんも選挙やってるのに、そんなことしていいの?」とブヅフツいう相手方、
 こちら「だって、県からお金をもらった運転手が届けられていない人だったらダメでしょ」

 その事件は 8.29ブログ 
   ⇒ ◆きのう提訴した事件/訴状・岐阜県議会議員選挙公営費返還請求事件
 8.30ブログ 
   ⇒ ◆選挙カー燃料費など返還の住民訴訟のデータの後半と報道記事

 もう一件の訴訟の方でも、被告側は「職員の退職金は非公開だけど、そのこと(知事ら特別職の退職金のこと)は公開する運用をしていた!」というので、
こちらは「条例や規則、要綱のどこに『知事らは公開する』と書いてあるの?!」・・・

 だって違法性は間違いないところ、「原告ら県民が知事らの退職金のことを情報公開で知ることができたか」が最後の争点だか。

 ともかく、被告が文書で反論したいということで、次回に法廷に戻って結審する予定だったこの裁判も、もう一度ラウンドテーブルをすることになった。

  その訴状の全文はこちらから。  前半部分  と  後半部分 
   (一人歩きするのは「訴状」なので、引用を含めて、長めに作った) 
     訴状・本文 印刷用PDF版 19ページ 280KB

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2008.11.27 中日新聞
(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)


●「痴漢」賠償訴訟差し戻し 最高裁「審理が不十分」  日経 2008.11.07
 電車内で痴漢したとして現行犯逮捕され不起訴になった元会社員、沖田光男さん(66)が、被害を訴え出た女性に約1100万円の賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(津野修裁判長=退官、今井功裁判官代読)は7日、「審理が不十分」として、沖田さんの請求を棄却した二審・東京高裁判決を破棄し、審理を差し戻した。
 沖田さんは女性に電車内で携帯電話使用を注意したところ、逆恨みされて痴漢にさせられたと主張。女性は携帯電話で音楽教室講師と通話中に痴漢されたと訴えていた。
 沖田さん側は二審・東京高裁で、通話相手とされる音楽講師の陳述書に女性の証言と一致しない点があるとして、この講師を証人申請したが、同高裁は却下。これに対し同小法廷は「通話相手には客観的中立的な証言が期待できる。高裁が証人尋問しなかったのは明らかな法令違反」とした。(01:06)

●DV 行政の認識甘く 被害者の転居情報 各地で漏えい 人為的ミス相次ぐ 住基システムにも不備
  西日本  2008年11月9日 01:47
DV被害者情報の漏えいミス発覚後に住民基本台帳システムを改善した佐賀県伊万里市の窓口
 配偶者や恋人から暴力を受けるドメスティックバイオレンス(DV)被害者の転居先を自治体が加害者側に知らせるミスが、佐賀県伊万里市など各地で相次いでいる。いずれも職員が住民票などを交付した人為的ミスだが、市町村が個別に導入する住民基本台帳システムの不備も一因とされる。国は、再発防止のためにミスの事例集作りに乗り出したが、関係者からは対策の徹底を訴える切実な声が上がっている。 (伊万里支局・永松英一郎)

 伊万里市は4月、夫の暴力から逃れようと県外に引っ越した女性の住民票を窓口に現れた夫に交付してしまった。女性は、DV防止法に基づき住民票の閲覧禁止措置を取っていたが、転出証明書を作成した際、職員が措置を解除し、元に戻すのを忘れていた。市側は「意識が足りなかった」(山平邦博市民部長)と平謝りだった。
 総務省市町村課は「DV被害者情報の取り扱いは事務処理要領に明記してあり、その通りにすればミスは起きないはず」としている。しかし、三重県四日市市で5月、職員がDV被害に遭った女性の住民票関連文書を夫が住む前住所に誤送付。岐阜市でも昨年7月、職員が閲覧禁止措置の手続きを忘れ、夫に転居先を知られた女性が再転居を余儀なくされた。

 法律は整備されているのに、なぜこうしたことが起きるのか。
 DV被害者支援を手掛ける福岡ジェンダー研究所の倉富史枝理事は「市町村の職員がDV被害の深刻さを理解していないのでは」と歯がみする。
 こうした人為的ミスの一方で、住基台帳システムの不備も見過ごせない。伊万里市では、転出証明書を作る際に閲覧禁止措置を解除する必要があり、これがミスの一因とされたことから、ただちに改善した。

 ただ、システムは各市町村が独自に導入するため仕様が異なり、画一的な対策は難しいのが実態だ。国は本年度、情報が漏れそうになった「ヒヤリハット」事例をまとめることで当面の対策とするが、効果は限られる。まずは個人情報を取り扱う市町村の現場でシステムを検証し、職員の意識向上に取り組む必要がありそうだ。
=2008/11/09付 西日本新聞朝刊=

●慰安婦問題で賠償など法制化を=札幌市議会が意見書可決  時事 2008/11/07-19:53
 札幌市議会は7日、第2次世界大戦中の「従軍慰安婦」問題で、公式な謝罪や賠償などに関する法律制定などを国に求める意見書を賛成多数で可決した。衆院事務局などによると、地方議会で「慰安婦」を救済する立場から意見書を可決するのは、今年3月の兵庫県宝塚市、6月の東京都清瀬市の両議会に続き3例目。
 意見書には、議長を除く議員66人中、自民党系2会派以外の43人が賛成した。
 採択された意見書では、問題解決のための法律制定のほか、小中学校の歴史教育などで慰安婦問題を取り上げることを求めている。 (了)

意見書案第9号 「慰安婦」問題に関する意見書
2007年7月30日、アメリカ下院議会は全会一致で、「日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」ことを公式に認め、謝罪するよう日本政府に求める決議を採択した。
日本政府に謝罪と賠償、歴史教育などを求める決議案は、アメリカに続き、昨年1
1月にオランダとカナダで、12月13日にはEU議会で採択されている。また、今年3月にはフィリピン議会下院外交委員会も2005年に続く2度目の決議を採択している他、国連やILOなどの国際的な人権擁護機構からも繰り返し、勧告、指摘を受けている。
しかしながら日本政府は、これらの決議採択を受けても、公式な謝罪をしていない。
これは、1993年の河野洋平官房長官の談話と矛盾する態度である。
日本政府が、「慰安婦」の被害にあった女性達に対して、いまだに公式の謝罪もせず、補償もせず、真相究明をしないばかりか、教科書からもその記述を消し去ろうとしていることに対して、世界各国で批判の声が高まっている。
よって、国会及び政府においては、1993年の河野洋平官房長官の談話に基づき、「慰安婦」問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復に努め、下記の事項のとおり、誠実な対応をされるよう強く要望する。

              記
1 政府は、「慰安婦」被害の事実を確認し、被害者に対し閣議決定による謝罪を行うこと。
2 政府は、「慰安婦」問題解決のための法律をつくり、被害者の名誉回復と損害賠償を行うこと。
3 学校や社会の教育において「慰安婦」問題の歴史を教え、国民が歴史を継承できるようにすること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
                平成20年(2008年)11月7日
札 幌 市 議 会
(提出先)衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、法務大臣、外務大臣、文部科学大臣
(提出者)民主党・市民連合、公明党、日本共産党、市民ネットワーク北海道
及び市政改革クラブ所属議員全員


●慰安婦問題で日本は賠償を=台湾立法院、決議採択  時事 2008/11/11-12:24
 【台北11日時事】台湾立法院(国会に相当)は11日、第2次大戦中の従軍慰安婦問題に関し、日本に公式の謝罪と国家賠償を求める決議を採択した。法的拘束力はないが、日台関係に微妙な影響を与えそうだ。
 超党派の女性議員や元慰安婦の台湾女性らが立法院に提出した決議文は、台湾の旧日本軍が大戦中、慰安婦を従軍させたことを「性奴隷制度」と批判するとともに、元慰安婦の名誉と尊厳を回復するよう要求。「日本政府はきっぱりとした態度で歴史的責任を認めるべきで、謝罪と賠償を求める」としている。
 元慰安婦の女性(92)は同日、台北市内で記者会見し「決議が採択されて安心した。立法委員(議員)の努力に感謝する」と述べた。(了) 

●抑えきれぬ性衝動 痴漢ストーカー男の卑劣な手口  11月9日15時0分 産経新聞
 被害者の女性は男を「痴漢」と確信し、「ストーカー」のような湿った視線を向けてくる男に恐怖心を抱いた-。手の甲で服の上から女性の胸を触り、大阪府迷惑防止条例違反の罪に問われた元会社員の男(27)は6日、大阪地裁で開かれた初公判で罪を全面的に認め謝罪した。だが、この3年間に2回、同じような痴漢行為で罰金刑を受けていることを検察官に指摘され、懲りない男の常習性が明らかになった。女性の胸に執着した末、ゆがんだ性衝動をふくらませた男が思いついた、驚きの犯行手口とは…。

 検察側の冒頭陳述などによると、男は大学卒業後、大阪市内のOA機器販売会社に就職し、営業を担当。会社が社宅として借り上げた近くのマンションに同僚と同居していた。被害者の女性に目を付けたのは、出勤途中の路上だった。女性も近くの会社に勤務しており、よく見かけるようになった男はなぜか、「胸を触りたい」という異常な欲求を抑え切れなくなり犯行を決意した。男の手口はこうだ。女性を見つけると背後から近づき、いったん追い抜く。その直後、急に真後ろに方向転換、ぶつかる瞬間に手の甲を女性の胸に押し当て、偶然を装う。

 女性が最初に被害にあったのは今年3月。出勤途中に寄ったコンビニエンスストアから出ると突然、男が前を歩き始め、急に振り向いて胸を触られた。このときは偶然ぶつかったと思い込んでいたが、その後も男は出勤途中に不自然に近づいてきたり、やたらと身体を凝視してくるようになった。そして6月。再び通勤途中に男が同じように手の甲を胸に押し当ててきたため、女性は痴漢行為と確信した。翌月2日、3度目の痴漢被害に遭い、「ストーカーのように狙われている」と恐怖感が募り、3日に警察に被害申告した。翌日。通勤路を張り込んでいた警察官に職務質問された男は犯行を認め、逮捕された。

 初公判に出廷した男は、黒いスーツに白いワイシャツ姿。おそらくこのスーツを着て出勤していたのだろう。まじめな普通の会社員という感じだ。検察官は冒頭陳述で、平成17年7月と昨年9月、電車内で揺れて倒れかかったのを装って近くにいた乗客の女性の胸を触り、府迷惑防止条例違反罪で2回罰金刑を受けていることを明らかにした。弁護人は被告人質問で犯行の経緯や動機を聴いた。

 弁護人「以前にも同じような罪を犯していた。なぜまたやったのか」

 男「自分の中でストレスがたまり、ゆがんでしまった」

 弁護人「ストレスとは」

 男「同僚と一緒に住んでいたので、会社も自宅も同じでプライベートがない感じで…」

 弁護人「だからと言って痴漢されたら女性はたまらないでしょう」

 男「はい。すみません」

 男は神妙な様子で質問に答えていく。

 弁護人「被害女性に好意を持っていたんですね」

 男「タイプでした」

 弁護人「だったら告白すればよかったのに」

 男「直接言いにくく、ゆがんでしまった」

 弁護人「反省していると言うが、今後どうする」

 男「もう二度としません。これからの自分を見ていただいて信用を得るしかないです」

 続いて検察官が質問。これまでに二度も罰金刑を受けていることなどを踏まえて厳しく追及した。

 検察官「ストレスが原因だと言うけど、ストレスのない人生なんてあるんですか」

 男「ないです」

 検察官「人間関係で悩んだり、ストレスの原因なんてたくさんあるでしょう」

 男「発散する場がなくて。プライベートもないし、管理されている状態が続いていたので…」

 検察官「前に罰金刑になって『二度とやりません』って言ってからまたやってますよね」

 男「自分の気持ちを抑えきれなかった」

 検察官「刑務所に入ってたたき直してもらった方がいいんじゃないですか」

 男「…」

 裁判官も終始あきれた表情を浮かべ、判決前の段階なのに、こう断罪した。

 「あなたの話は正直理解できない。営業もしているし、賢い人だと思うから『反省している』とは言えるだろうけど、上っ面だけ取り繕っているなら刑務所へ行った方がいい」

 検察側は男の常習性を指摘し、再犯の恐れが高いとして懲役6月を求刑。弁護側は、内気な性格で女性に好意を示すやり方が分からなかった男の未熟さを訴え、罰金刑か執行猶予付き判決を求め、即日結審した。男がこれまでに犯した2回の犯罪は略式命令による罰金刑だった。今回初めて公判請求され、両親が見守る中で裁判を受けた。被告人質問に先だって行われた証人尋問で、「もう一度チャンスを与えてほしい」と懇願する半面、「もしまたやれば親子の縁を切る」と涙ながらに語った父親の姿はどう心に響いたのだろうか。ストレスがたまった末、女性へのゆがんだ好意をふくらませたとする男の説明は、裁判官が指摘するように理解し難く、簡単に更生できるとは到底思えない。「二度としません」という言葉に説得力はまるでなかった。判決は13日に言い渡される。(津田大資)

●集団訴訟―セクハラと闘った女たち (竹書房文庫 (NF-6)) (文庫)  アマゾン

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 昨日の夕方、東京の弁護士の事務所へ「翌朝10時まで着の便」を発送するために岐阜北郵便局へ行った。

 その後、古参の大手スーパーへ。
 ガラーンとした駐車場や店内の雰囲気、客の模様に世相を感じた。
 先週も岐阜市内のわりと新しいスーパーで、お客が減ったなぁと感じたことがある。

 派遣切りから始まって、正社員切りの流れに。
 先行きの不安、首切りの気配の人、実際に切られた人、仕事のあてのない人、ますます増えていくのだろう。

●派遣切り:中小企業23%が景気悪化対応策に 厚労省調査
●派遣労働者:半数近くが「正社員」望む 厚労省調査 
●派遣労働者:製造業の7割「消極的理由で」--NPO調査
●働けど:’08蟹工船/4 正社員も使い捨て

◆日弁連 労働者派遣法「改正」案に反対し、真の抜本改正を求める会長声明
●マスコミに報復してやろうか=厚労行革懇の会合で-奥田座長
●日雇いハケン  ネットカフェ難民 4  再放送 11月29日(土)24:30~
●フリーター労組結成 若者の職場の悩み解消 
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(関連)  10月9日ブログ
    ⇒ ◆反貧困大集会10.19/女性と貧困ネット/女が語るハケン労働10.11/自治体職員の28%非正規

 10月12日ブログ  ⇒ ◆派遣切り/ここでも先頭を行くトヨタ

 11月3日ブログ
   ⇒◆年収200万以下、若者の4割強/女性の低所得なぜ?多い非正規雇用/なぜ女性の年金は男性より少ない

●派遣切り:中小企業23%が景気悪化対応策に 厚労省調査  毎日 2008.11.03
 米国発の金融危機の影響で円高や株安が進む中、輸出型製造業を中心に、派遣労働者や契約社員の再契約を停止する「派遣切り」が広がっていることが、10月の厚生労働省調査で分かった。景況悪化への対応策として「派遣やパート、契約社員などの再契約停止」を挙げた企業は、前回7月調査時の17.8%から5.6ポイント上昇して23.4%。企業にとって雇用調整がしやすく急拡大した派遣労働者に、景況悪化による被害の第1波が出始めたことが鮮明になった。

 調査は、全国のハローワークが従業員300人未満の中小企業4285社から経済情勢の変化に伴う事業や雇用への影響をヒアリングしたもので、7月に次いで2回目。全体の81.1%(前回83.2%)が、金融危機などによる景況悪化が収益を「大きく圧迫」「やや圧迫」したと答えた。7月には原油高により「圧迫」の比率が95.7%と高かった運輸業が88.1%に低下したことから、全体としては下がった。

 「圧迫」を感じている企業の対応は「経費削減」(人件費除く)が69.5%、「価格転嫁」が28.5%、「賃金・雇用調整」が18.8%。「賃金・雇用調整」は前回より3.8ポイント増え、じわりと雇用に影響が出ている様子がうかがえる。その中身は「ボーナス削減」が55.6%でトップだが、前回比では1.4ポイントの減。「派遣やパート、契約社員などの再契約停止」の上昇ぶりが際立つ。

 特に輸出型製造業(43.6%)と製造業(29.4%)で再雇用停止の比率が高く、実際、自動車産業や電機産業で生産調整などの名目で派遣労働者の雇い止めが目立ち始めている。派遣労働者に対する企業の過剰感を示す指数(過剰から不足を引いた割合)は13.5(前回4.5)と急上昇し、輸出型製造業では26.0(同8.9)と突出している。厚労省は「派遣労働者の雇用が特に厳しくなっている」と分析する。

 派遣労働者の労組「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「再契約停止だけでなく、契約途中で解雇されたなど『派遣切り』の相談は増えている。以前の不況では全体に少しずつ痛みがきたが、派遣労働が急増してきた中で、集中して影響が出ている。安易な首切りという派遣制度の問題点があぶり出された」と指摘している。【東海林智】

●派遣労働者:半数近くが「正社員」望む 厚労省調査  毎日 2008.11.09
 厚生労働省が7日公表した「働き方の多様化に関する調査結果」で、派遣労働者の半数近くが正社員で働くことを望んでいることが分かった。不況下で、派遣労働者が職を失う「派遣切り」が広まる中、安定した雇用を求める派遣労働者の意識が浮き彫りになった。

 調査は99年に始まり3度目。昨年10月1日の状況を1万791事業所と労働者2万8783人から聞いた。
 就業形態については派遣労働者の51.6%が「他の就業形態に変わりたい」と答え、希望の形態では「正社員」が91.9%。47.4%が正社員になることを望んでいることが分かった。理由は「正社員の雇用の方が安定している」(85%)がトップだった。

 正社員の割合は62.2%(03年比3.2ポイント減)、非正社員は37.8%(同3.2ポイント増)。非正社員を選んだ理由(複数回答)は、パート労働者は「自分の都合の良い時間に働ける」(55.9%)、派遣労働者は「正社員の仕事がない」(37.3%)がそれぞれ最多。賃金は、派遣労働者は10万~20万円が42.2%(03年比2ポイント減)が最多、パートは10万円未満が60.3%(同9.5ポイント増)が最多で低下傾向が目立った。【東海林智】

●派遣労働者:製造業の7割「消極的理由で」--NPO調査  毎日2008.11.02
 製造業で働く派遣労働者の70%以上が「正社員になれなかった」などの消極的理由で派遣を選んでいることが、製造業で働く非正規労働者で作るNPO法人「ガテン系連帯」(東京都)の調査で分かった。
 7~9月、東京や京都など11都府県にある自動車、電機、食品などの製造工場などで派遣労働者243人から聞き取った。

 その結果、全体の71%、173人が「正社員になれなかった」「地元で職がなかった」など消極的理由で選んだと回答。「さまざまな仕事ができる」「好きな時に働ける」といった理由で積極的に選んだ人は23%にとどまった。
 また、派遣労働者として働くことについて、全体の75%、182人が「いつ解雇されるか分からない」「将来の見通しが立たない」などと不安を抱いていた。【日野行介】

●働けど:’08蟹工船/4 正社員も使い捨て 毎日 2008.8.26
   *
 神奈川県在住の岡田秀明さん(40)=仮名=は大学を卒業後、主に営業マンとして働いてきた。しかし、転職を重ねるうちに短期間で一方的に解雇されることが増えていった。「中途採用の営業は使い捨て。中小では人を育てる前に、経営が苦しいから切ればいいという考えだ」と嘆く。

 05年10月から約9カ月勤めた医療機器メーカーの東京支店では、数人で東北から北陸までの約50の病院を担当した。社員20人程度の会社は、創業者社長によるワンマン経営。手取りは28万円ほどだったが、就業規則を見たこともなかった。

 機器の故障などがあれば、営業マンが病院に向かい、部品の交換などを行った。社長の指示で移動はすべて車。青森県八戸市にも東京から約8時間かけて行った。1カ月のうち2~3週間は家に帰れず、車で病院を転々とした。「長時間の運転→病院→ホテル」の繰り返しだった。

 東北への支店開設を要望しても、社長は「そんなことをしたら会社がつぶれる」。支店に修理担当の配置を求めると、岡田さん自身が本社で修理技術を学ぶよう命令された。拒否すると解雇を通知された。個人加盟労組「東京管理職ユニオン」に支援されて東京都労働委員会の救済を受けた。約50万円の解決金で和解し、退職した。

 その後入社した会社でも1カ月や3カ月単位で結果を求められ、「売れないのは君のせいでしょ」などと一方的に解雇された。経営状況が悪いことを理由に社会保険に加入させてくれなかったり、雇用契約書を渡してくれないこともあった。
 職探しを始めて3カ月。年齢と転職歴の多さが災いしてか、何枚履歴書を送っても面接にたどりつけない。

 「若い人には、隣の芝生は青く見えることもあるけど安易な転職はしない方がいいと、言いたい」。過去への後悔と将来への不安が不惑の心をかき乱す。だが、人と話す時、笑顔だけは絶やさない。「なぜって? 営業マンですから」【小林多美子】=つづく

◆労働者派遣法「改正」案に反対し、真の抜本改正を求める会長声明
日弁連
 本年11月4日、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下「派遣法改正案」という。)が閣議決定され、臨時国会に上程された。

 当連合会は、同年10月3日、人権擁護大会において「貧困の連鎖を断ち切り、すべての人が人間らしく働き生活する権利の確立を求める決議」を満場一致で採択し、非正規雇用の増大に歯止めをかけワーキングプアを解消するために、労働者派遣法制の抜本的改正を行うべきである、と提言した。 

 しかし、今回の派遣法改正案は、次のような問題がある。
 すなわち、日雇い派遣について、これを全面的に禁止するのではなく、30日以内の期限付雇用労働者の派遣を原則禁止するに止まり、政令で定める広範な例外業務を認めて日雇い派遣を公認している。
 30日を超える短期雇用を容認しているため、派遣労働者の不安定雇用を是正することにはならない。
 派遣料金のマージン率について、平均的なマージン率の情報提供義務を課すに止めて、上限規制を設けていないため、派遣労働者の低賃金を是正し待遇を改善することにはならない。

 派遣先に仕事があるときだけ雇用される登録型派遣については禁止の方向とはせず、派遣元事業主に対して、直接常用雇用を促進するなどの努力義務を課しているにすぎない。

 この他、全体として抜本改正には程遠い極めて不十分な内容となっている。
 したがって、今回の派遣法改正案は、ワーキングプアを解消し、派遣労働者の雇用と生活を安定させるものとはなっていない。

 よって、当連合会は、派遣法改正案に反対し、国会に対し、拙速な審議、改正を避け、派遣労働者の雇用と生活の安定のための労働者派遣法の抜本的な改正を早急に行うことを改めて求める。
2008年11月6日
         日本弁護士連合会    会長  宮  誠


●マスコミに報復してやろうか=厚労行革懇の会合で-奥田座長  11月12日21時30分配信 時事通信
 政府の「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」の奥田碩座長(トヨタ自動車相談役)は12日に首相官邸で開かれた会合で、厚労省に関するテレビなどの報道について、「朝から晩まで年金や保険のことで厚労省たたきをやっている。あれだけたたかれるのは異常な話。正直言ってマスコミに報復してやろうか。スポンサーでも降りてやろうかと」と発言した。
 奥田座長は「ああいう番組に出てくるスポンサーは大きな会社ではない。地方の中小とかパチンコとか」とも述べた。
 これに対して、委員の1人である浅野史郎前宮城県知事は「スポンサーを降りるぞとか言うのは言い過ぎ」ととりなした。 

●「NNNドキュメント」は1970年にスタートした報道ドキュメンタリー番組です。
日本テレビ系列の全国30社が総力を挙げて取材、
社会の中で起きるさまざまな出来事を検証し、
問題提起を行っています。

一方で人の営みに密着し、
思いやり、やすらぎ、夢など人間の原動力を深く描きます。

世の中が便利になって願いが何でもかなうような錯覚に陥る時代。
だからこそ、“ホンモノ”に接したい。
たくさんの人に出会い、思いを通わせ、感動したい。
一生懸命生きている姿を見、少しでもその体験を共有したい。

ドキュメントは人と社会を描き、時代を記録しつづけます。
視聴者の皆様ひとりひとりが「ドキュメント」の主人公です。

2008年11月23日(日)/30分枠 25:30~

日雇いハケン ネットカフェ難民 4
 ネットカフェ難民第4弾は、働く側から日雇い派遣禁止問題を見る。グッドウィルの違法派遣・廃業などを受け、政府は「日雇い派遣原則禁止」という形での法改正を目指す。しかし「登録型」の不安定な雇用は残り、マージンの規制もないので低賃金は続くとみられる。前田奈津恵さん(26)は集合場所で点呼係をやらされることも多いがその手当はない。8000円の日給も交通費を引けば7000円に。出発・到着の電話や派遣会社へのファックスも全て自腹だ。「私は会社にとって資材と同じ。ボールペンと同じ…」前田さんは日雇い派遣の仕事に疑問を抱き実態を調べ始めた。
 
ナレーター:高島雅羅
=再放送について= CSのニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」にて
再放送 11月29日(土)24:30~


●フリーター労組結成 若者の職場の悩み解消  2008年11月25日火曜日
今後の活動方針について話し合った仙台プレカリアート労組の結成大会

 長時間勤務や低賃金などの悩みを抱える非正規雇用者らが集まって労働環境の改善を目指す「仙台プレカリアート労働組合」が24日、結成された。職場や企業の枠を超えて団結し、団体交渉に当たるなどして問題解決を図る。

 仙台市青葉区のアエルで開かれた結成大会には、仙台市内のアルバイトの男性や宮城合同労働組合の関係者ら5人が参加。労働相談窓口を開設することや、団体交渉を行うことなど、今後の活動方針を確認した。

 労組は泉区の介護施設従業員清水貴子さん(30)の呼び掛けで、今年2月から労働法に関する勉強会を開くなどして、結成準備を進めてきた。清水さんは、「パートや契約で働いている人は、人間関係がつくりにくい。単に企業と団体交渉するだけでなく、そうした人たちが安心して相談できる場所にしたい」と話している。

 労組の入会費は1000円、月会費は500円。連絡先は清水さん080(6602)8513。

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 鳥取県の情報公開条例の改悪にまで発展した問題。
 全国からの反対論や審査会での改正不要論なとで一部修正したものの、相変わらず強気でいくらしい。
 その経過は白熱。

 テスト自体にも結果開示自体にも、いろんな意見がある。
 オンブズの中でも、開示状況の全国一斉調査をしようと言う意見と、序列化するだけでそもそもテスト不要なのに調査などもってのほか・・・意見が噴出している。

●学校別学テ結果 開示情報の制限緩和…鳥取県教委
●公表条件、結論先送り 学力テストで鳥取県教委

●学力テスト:学校別開示を正式決定 鳥取県教委
●県教委・学校別データ開示正式決定/鳥取

●県情報公開審「条例改正不要」の意見/鳥取
●条例改正案が決定--県教委 /鳥取

●開示巡り、自治体二分 /愛知

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ここのところ5位、6位あたり

 なお、私のブログで鳥取ほかの動きを伝えたのは次。
 10月4日⇒ ◆学力テスト/鳥取県南部町教委が公開。全国初/県教委は非公開で提訴された

 10月5日⇒ ◆学力テスト・公開の動きの情報

 11月13日 ⇒ ◆改悪の情報公開条例・鳥取県/知事は「微妙な球だ」、「違憲」の指摘に言葉濁す」

●学校別学テ結果 開示情報の制限緩和…鳥取県教委  2008年11月13日 読売新聞
条例改正案14日提示
 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を巡り、全国で初めて市町村別・学校別で開示を目指している鳥取県教委が、県情報公開条例改正案に盛り込む予定だった開示情報の使用制限について、公表しないよう要請する表現にとどめることがわかった。県民やNPO法人などから、制限に反対する意見が相次いだことが理由で、14日の定例教育委員会で提示する。

 県教委事務局は、10月30日の県教育委員の会合で示した改正案で、「請求者に対し、特定の学校または学級を識別できる方法による公表、提供をしてはならない、などの制限を付した上で開示決定することができる」「上記制限に反して当該情報を使用してはならない」などとしていた。

 ところが、情報公開の充実を求めるNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京都)は「憲法が保障する表現・報道の自由に抵触する恐れが強く、請求者を必要以上に萎縮させる」と改正反対の意見書を県と県教委に提出。県民から意見を募るパブリックコメントでも、批判的な意見が多かったことから、県教委は表現を緩めることにした。

●公表条件、結論先送り 学力テストで鳥取県教委  中国 '08/11/14

●学力テスト:学校別開示を正式決定 鳥取県教委  毎日11.16
 鳥取県教委の定例教育委員会が14日開かれ、情報公開請求があった場合、文部科学省の全国学力テストを全国で初めて学校別まで開示することを正式に決めた。当初、学校が特定できる形でのデータ公表や第三者への提供を禁止する予定だったが、「表現の自由」に違反し、情報公開条例の理念に沿わないという批判があるため、この日は配慮義務にとどめる県情報公開条例改正案を提示。開示は条例改正が前提となる。

 県教委はこの日、「10人以下の学級のデータを除いて開示」とする現条例の規定を学テにも適用し、09年度から開示と決めた。一方、改正案は情報開示を受けた者の「責務」として、学校や学級を識別できる方法で公表し、または不特定多数の者に提供しないなど、児童らの心情への配慮▽序列化や過度の競争が生じないような配慮、を掲げている。

 県教委は条例改正について、22日に臨時教育委員会を開いて決める予定。改正案は25日開会の県議会に提案される。【宇多川はるか】

 ◇「公表抑制求める論議はおかしい」
 堀部政男・一橋大名誉教授(情報法)の話 情報公開制度で開示された情報を請求者がどう使うかは自由で、公表を控えるよう求める議論はおかしい。全国学力テストの開示については、教育に悪影響を及ぼすという意見と、情報を積極的に生かすべきだという意見がある。鳥取県は後者と判断したのだから、むしろ大いに報道などで公表すべきではないか。

 ◇参加ためらう動きも
 14日示された全国学力テストの市町村別と学校別データを開示する鳥取県教委の県条例改正案について、県内の市町村教委からは教育現場への影響を不安視する声が出ており、09年度のテスト参加にためらいを見せる教委も出始めている。
 県教委は先月30日、学校別まで公開する一方で、情報請求者に対してデータの公開や第三者への提供を禁じる案を教育委員に示したが、罰則がないため、「規定に実効性があるのか」と不安の声が上がっていた。改正案は禁止事項を配慮義務に後退させた内容で、鳥取市教委の中川俊隆教育長は「データが流出したら、どの学校が最下位かという話になる恐れがある。そんな恐れがある以上は開示には反対」と話す。

 県内19市町村教委の大半は、09年度の全国学力テストの参加・不参加は「県議会での審議を見守った後に判断したい」としているが、全国学力テストそのものの意義を再考したうえで参加を決めるという市町村教委も。智頭町の藤原一彦教育長は「条件付きの開示で現場が混乱しないか」と懸念しながらも「県の動きに振り回されずに、テストに効果があるのかを考えたい」と話している。【宇多川はるか】

●情報公開を問う:学力テスト成績非開示 県教委・学校別データ開示正式決定 /鳥取  毎日新聞 2008年11月15日 
 ◇先行き、ますます不透明に--県議会、条例改正に懐疑的
 全国学力テストの学校別データの開示を正式に決定し、児童の心情に配慮するなどの「責務」を付ける県情報公開条例の改正案を14日に提示した県教委。定例教育委で大半の教育委員が事務局案を支持した。一方、県議会からは条例改正に懐疑的な声が上がっており、先行きは不透明だ。【宇多川はるか】

 ■「使用制限」を緩和
 県教委事務局は冒頭、新たな条例改正案で示した「責務」について、「適正使用を求める県条例の訓示的な規定に沿った」と説明。現条例の適正使用だけでは市町村教委や学校に理解を得られにくいため条文に明記したい意向を示した。

 出席した5人の教育委員のうち4人の委員は改正案を評価した。教育的配慮を理由に非開示を主張していた今出コズエ委員は「市町村教育委からは不安の声が聞かれるが、学校は精いっぱい外に向かっている。そういう理解を教育委員会もしていかないと」と述べ、条例改正について「法律違反かはよく分からないが、議会でどれだけ訴えるかになると思う」と話した。

 上山弘子委員も責務規定を市町村教委の理解を得るために必要としたうえで、「モラルに頼らざるを得ないが、文章的にはこの辺か」と妥協する姿勢を示した。
 一方、中島諒人委員は「配慮を責務とすることによる抑止的な効果が否定できない。知る権利を後退させる」と批判。「条例改正ではなく、県教委から配慮を求めるメッセージを出せばいいのではないか」と提案したが、山田修平委員長は事務局案で意見を集約した。

 ■改正なければ非開示?
 山田委員長は条例改正を前提とした開示を強調し、条例改正ができなかった場合については「今は考えない」と明言を避けている。教育委員会後の定例会見で中永広樹教育長は「現段階では考えていないが、検討しなければ」とした。
 また、中永教育長は責務規定についても改めて言及。県民の知る権利に理解を示した一方、「教育関係の現場の思いも受け止めなければ。考え方を折衷させて、開示請求者のモラルに訴えたい」と理解を求めた。

 ■知事と県議会は
 県教委が条例改正を要請する平井伸治知事は6日の記者会見で「適正使用の規定と変わらなければ条例改正は必要ないのではないか」との指摘に対し、「議論の余地がある」と言葉を濁らせた。

 県議会からも「適正使用の規定で十分」との声が上がっている。開示を求める決議を提起した県議によると、決議は現条例での開示を求めたもので条例改正は前提としていない。福本竜平県議は「適正使用の規定だと市町村教委が納得しないという考えだろうが、非開示を求める国におもねった改正案。情報公開の理念に反する」と批判する。さらに、県議会内には「会期途中の提案なら十分な審議ができない。タイムオーバーになる」との声もあり、条例改正にはなお紆余(うよ)曲折が予想される。

 ■全国学力テストの開示を巡る経緯と今後の日程
7月  8日 県情報公開審議会が市町村別、学校別データを開示すべきだと答申
8月 11日 県教委が答申を覆して07、08年度は非開示を決定
9月     県議会で平井知事が条例改正に言及。山田教育委員長が「開示を視野に入れる」と答弁
10月 2日 市民オンブズ鳥取が非開示決定取り消しを求めて提訴
   14日 県議会が開示を求める決議案を可決
   21日 県教委が開示に向け学校別データに使用制限を付ける条例改正案を市町村教委に提示
   30日 県教委協議会で条例改正を前提に県教育委員が開示の方針を確認
11月14日 県教委が条例改正を前提に開示する方針を決定
       学校別データについて使用制限を緩和する修正改正案を提示
   22日 臨時教育委で条例改正案について決定。改正案提出を知事に要請
   25日 県議会開会
12月18日 県議会閉会
12月中   文科省が全国学力テストの実施要領を交付
  ?    市町村教委の09年度テストへの参加意向締め切り

●情報公開を問う:学力テスト成績非開示 県情報公開審「条例改正不要」の意見 /鳥取  毎日新聞 2008年11月20日
 ◇「知る権利」を前面に 心情配慮の責務規定「あいまい」と批判
 全国学力テストのデータ開示を巡って県教委が検討している県情報公開条例の改正について県情報公開審議会は19日、「必要なし」との判断を下した。出席した委員は県教委が提示した「責務規定」を「開示請求者に対する実質的な制限」と批判。県教委による07、08年度実施分の非開示決定についても改めて疑問視する声が上がった。

 県条例には「審議会は条例の施行に関する重要事項について知事に意見を述べる」という規定がある。今回の審議会は、この規定に沿って開催された。協議には、弁護士や民生委員、保護司などを務める委員のほか、県教委の福本慎一次長、県条例を管轄する県民室の職員が出席した。

 県教委は、責務規定について現条例の解釈・運用の指針で定められている「適正使用の延長」と強調した。だが、河本充弘会長は「知る権利を最大限に尊重する県条例の趣旨を否定するもの」として、現条例の適正使用では不十分な理由を追及した。また、松田道昭委員は、責務規定にある「児童らの心情に対する配慮」について、「個人によって異なる『心情』によって開示は判断できない」と指摘した。

 これに対し福本次長は「全国で最も進んだ開示に取り組もうとしている。そのために市町村や学校の懸念にも配慮しなければいけない」と理解を求めた。委員には「適正使用の規定の中に児童の心情を配慮するという文言を入れてもいいのでは」との意見もあったが、「責務規定」については「条例改正の内容があいまい」などとして全員が反対した。

 審議会は7月、現条例にのっとって市町村別・学校別データを開示すべきだと答申している。委員らは、県教委が非開示の理由に挙げた「過度な競争や序列化が起こるおそれ」などについて改めて不信感をあらわにした。「具体的には何が開示による『おそれ』なのか」などと疑問を投げかけたうえで、改正案で検討されている責務規定についても「具体的な根拠をあげるべき」と指摘した。【宇多川はるか】

●情報公開を問う:学力テスト成績非開示 県弁護士会、「条例改正案」の声明 /鳥取  毎日新聞 2008年11月21日地方版
 ◇責務規定に反対 テスト参加も見直しを
 全国学力テストの開示を巡る県情報公開条例の改正案について、県弁護士会(会長、大田原俊輔弁護士)は20日、条例改正と全国学力テストの参加の見直しを求める声明を県教委や県議会などに提出した。声明は、改正案に盛り込まれる予定の「責務規定」について「知る権利の観点から重大な問題」と反対を表明。全国学力テストについては「過度な競争などの弊害がある」とテスト自体が不必要と主張している。

 県弁護士会は、責務規定について「一般的な配慮規定に重ねて強調することで委縮的効果がある」と指摘。同じような責務規定が全国に波及することで「情報公開の流れが大きく後退する恐れがある」と懸念を表明した。
 一方、学力テストは全国の学校が原則参加する現在の方式ではなく、地域ごとのサンプル調査で十分と主張している。日弁連が同様の意見書を今年2月、文部科学省に提出したという。

 この日、鳥取市内で会見した大田原弁護士は「錯綜(さくそう)した議論の根本の原因は、公表すると弊害が生じる情報を行政機関が取得していること」と述べ、条例改正して市町村教委に配慮したうえで開示する構えの県教委に再検討を求めた。声明は県内の全市町村長にも送付し、各市町村にも参加の再検討を求めている。【宇多川はるか】

●情報公開を問う:学力テスト成績非開示 条例改正案が決定--県教委 /鳥取  毎日新聞 2008年11月23日
 ◇児童らの心情などに配慮し、序列化などが生じないように使用を
 ◇委員6人中5人が折衷案支持 配慮義務に懸念の声も

 児童らの心情などに配慮し、序列化などが生じないように使用しなければならない--。全国学力テストの開示に向けて県教委は22日、「配慮の責務」を書き換えた県情報公開条例の改正案をまとめた。事務局側は「規制色の緩和」を強調した。配慮を義務付ける規定を懸念する声も上がったが、6人中5人の委員が「知る権利と子供たちへの配慮との折衷案」と事務局案を支持。同日、平井伸治知事に改正案提出を要請した。

 事務局は冒頭、「使用制限」を提案した10月30日の委員協議会以降、今月6~20日に実施した意見募集の結果を報告した。使用制限を付けることについて、メールや郵便によるパブリックコメントでは43・3%(55件)が賛成、事前に登録している県民を対象にした電子アンケートでは50%(80件)が反対という結果が出た。

 事務局は、こうしたパブコメの結果や市民団体による条例改正反対の意見書などを提示しながら「知る権利と、序列化を懸念する市町村の不安など、今までの議論を踏まえた折衷的な案」と説明した。「責務」という文言を削除したことについて福本慎一次長は「趣旨は責務規定と変わらないのかもしれないが、実態にあう言葉に替えた」と述べた。

 改正案について、岩田慎介委員は「鳥取県は先進的に非開示から開示にした。教育のため折衷案からスタートするのが大切」と改正案を支持。今出コズエ委員も「子供たちをどう育てていくかが条例改正の根本。知る権利優先ではなく、教育論をもっと議論すべきだ」と述べ、改正案を巡る議論の終息を急いだ。

 一方、中島諒人委員は「開示情報の使用を制限する文言が入るのは不適切」と反論。「知る権利、表現の自由は最も重要」との姿勢を貫いたが、山田修平委員長が改正案に賛成する方向で意見をとりまとめた。

 臨時教育委員会終了後、中永広樹教育長は平井知事に改正案を手渡して提案を要請した。改正案を読んだ平井知事は「知る権利を侵害するおそれは限りなく小さくなった。県教委の考え方を尊重したい」と話した。【宇多川はるか】

 ■視点
 ◇「序列化」明確な定義を
 子供たちを守るため--。開示に向けた県情報公開条例改正を巡る議論の中で県教委が繰り返した言葉だ。今回の改正案で示された規定で子供たちを何から守りたいと言いたいのだろうか。

 県教委は改正案について「開示請求者のモラルに訴えるもの」と説明する。「公表しても序列化などは生じない」と判断して学校別を公表する場合も「良識に任せる」という。
 そもそも県内の市町村のうち7町村は中学校が1校しかない。市町村別を一律に公表すれば、約3分の1の学校が特定されることになる。この点についても「良識の判断」という。

 そもそも「序列化や過度な競争」とはどんな状態を指すのか。それを明確に定義しない限り議論がかみ合わない。開示に反対する市町村教委と、条例に沿って開示を求める県議会とに挟まれて県教委が体裁を繕っているだけに思える。【宇多川はるか】

●全国学力テスト:開示巡り、自治体二分 /愛知  毎日新聞 2008年11月25日
 全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)の結果を開示するかどうかについて、全国各地で論議が高まっている。県内でも「開示か、非開示か」を巡る動きが活発になりつつある。【花井武人、中村宰和、月足寛樹】

 ◇春日井市教委「拒否」に審査会「支障ない」
 ◇犬山市、小規模校非開示化に条例改正へ
 ◇豊田市教委、大まかな状況や課題を公開
 春日井市では、小学校教諭から出された07年度の学力テストの学校別成績の開示請求に対し、市教委が「過度の競争や序列化を助長する」として拒否。だが、教諭から不服申し立てを受けた市情報公開審査会は今月10日、「非開示にするほどの支障はない」として開示を答申した。市教委の戸惑いは大きく、12月17日の教育委員会で対応を協議する。

 瀬戸市でも市民から過去2回の学力テストの全文書の開示請求があり、市教委は成績について非開示とした。不服申し立てを受けた市情報公開審査会が開示の是非について現在審査中だ。

 一方、2年連続で学力テスト不参加の犬山市は、個人データを特定しやすい小規模校の成績を非開示にできる情報公開条例改正案を12月2日開会の市議会に提案する。学校や学級の児童数が10人以下の場合は非開示にできるように改正する。09年度のテスト参加について協議している市教委では、情報公開と個人情報保護のあり方が焦点になっているため、参加しやすい条件づくりを進める狙いがあるとみられる。

 テスト結果について、文部科学省は都道府県教委に対して市町村別データを公表しないように求め、市町村教委には各自の責任で対応するよう指導している。現実には情報公開審査会が開示を答申したり、非開示を主張した行政側が訴訟で敗訴したりする例が相次いでいる。

 ◇県「過度の競争」危惧
 県内ではこれまで学力テストの結果を開示した市町村はない。県教委義務教育課は「最終的には市町村教委の判断で決めること」としたうえで「生の数値を公表すると過度の競争をあおり、教育現場が混乱する心配がある」と危惧(きぐ)する。今回、春日井市情報公開審査会が学校別の成績と市全体の結果の開示を答申したが、同課は「文科省の学力テストの実施要領は学校ごとの結果の公表を定めておらず、学校別の開示は想定されていない」と話す。

 一方、自治体の中には、学力テストの結果について大まかな状況や課題の一部を公開する動きがある。豊田市教委はホームページで、市全体の小6と中3の状況を全国の公立校全体の状況と比較し、教科別に「努力を要する状況である」「おおむねできている」「たいへんよくできている」と3段階の表現で評価している。さらに「分数や方程式などの計算がよくできる」「漢字を正しく書くことに課題がある」などと、優れている点や課題の一部を紹介している。豊田市には成績の開示請求は出されていない。学校教育課の担当者は「ホームページで一部を公開していることも、請求が出ていない要因の一つでは」とみている。

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 先日、兼松さんたちが三重県に文書を出して話し合ってくれた。
 石原産業が放射線データを改ざんし、不正に処分したアイアンクレーへの対応の問題だ。
 私も連名しているけど所要でいけなかった。
 三重県知事への申し入れと質問書。12月19日までの回答としている。

 ともかく、国は、余計なことにはかかわりたくない、三重県は石原産業に無理難題は言いたくない、そんな行政の逃げたいばかりの姿勢がありありしている。

  話し合いの報告=兼松さんのブログ
      ⇒ 2008年11月18日 三重県への申し入れ 評価より国に法整備要求を!

 川田龍平さんも石原産業四日市工場を訪れたり、国会でがんばってくれているんだけど。

 2008年11月10日ブログ 
    ⇒ ◆石原社長 vs 川田龍平/朝日特集/また、いろいろと噴出/「フェロシルトで地価下落」地主が提訴

 こちら、昨日、一昨日と最高裁への上告理由書づくり。半分ほどできた。
 昨日の夕方は、気分の切り替えに別に27日の2件の住民訴訟の書面の原案を2通作った。
 あたまがちょっとキンキンするようだった・・・

 でも、身体は薪ストーブでホカホカ。
 薪ストーブに火を入れて約1週間あまり。
 そのお蔭でか、つまり身体の燃焼がいいのか、
 体重も下がり気味、血圧も10から15ポイントほど下がってきた。

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●安全性評価、県に国助言 「法整備を」市民反発 石原産業アイアンクレー不正処分
    2008年11月19日 読売新聞
 石原産業四日市工場(四日市市)が、放射線データを改ざんし、不正に処分したアイアンクレーへの対応をめぐり、国が県に「会社に処分場周辺の安全性を立証させ、県が評価すべきだ」と助言していたことが18日わかった。ただ、助言は法律に基づくものではなく、問題のアイアンクレーを規制する法律もないため、市民グループは「国の責任放棄で、県は国に法整備を強く働きかけるべきだ」と反発を強めている。

 酸化チタン製造後に出るアイアンクレーは、微量の放射線が含まれるが、産業廃棄物でも放射性廃棄物でもなく、どの法律も適用されない「特定チタン廃棄物」に該当。国が1991年に定めた「対応方針」では、空間放射線量率が自主管理基準(1時間あたり0・14マイクロ・グレイ)を超えるものは、工場外に持ち出して処分できないが、同社は基準を超すアイアンクレーの数値を改ざんし、不正に埋め立て処分するなどしていた。

 県は、その対応について国に助言を求め、文部科学省など関係4省は8月、県に〈1〉実態の把握と安全性の立証、住民への説明責任を果たすよう指導する〈2〉安全性が担保されているかを評価する〈3〉評価結果をふまえて取るべき措置を指導する――ことなどを助言した。

 これに対し、「放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜」など4団体は18日、「不正に持ち出したアイアンクレーは回収すべき。また、県は『評価』ではなく、国に法整備を求めるべきだ」とする、野呂昭彦知事あての要望書を環境森林部に提出。同団体の兼松秀代代表は「国の助言に従えば、結果的に石原産業の『捨て得』を許し、『対応方針』も無意味になる。規制する法律がない状態が続けば、将来も同様の問題が起きる」と指摘している。

 県は「周辺住民の安全が第一」として、助言に沿って同社に安全性の立証などを指導したが、「作業は長い時間を要する」(県地球温暖化対策室)ばかりか、県外に持ち出した分の対応もまだ決まっていない。一方、文科省原子力安全課は「国に法的な権限はなく、今後の対応は、県から報告を受けた後に検討したい」としている。

●アイアンクレー問題 4市民団体が県に不実施要請   伊勢新聞 208.11.20
 石原産業四日市工場が放射線量データを改ざんして産業廃棄物のアイアンクレーを搬出していた問題で、岐阜と愛知県の四市民団体は十八日、法整備を怠ってきた国の責任を明確にするため、三重県に対し、同社への安全性の立証指導など、国からの「助言」を実施しないよう申し入れた。

 県地球温暖化室などによると、国は平成二年に岡山県であった同種事例を受けて「対応方針」を翌年設け、業界や各社が自主基準を策定。しかし法律ではないため、基準を超えた場合の罰則はなく、法整備は今もなされていない。

 一方で国はことし八月、石原産業の問題を受けた県からの相談に、同社にアイアンクレーの実態把握や安全性の立証、県・住民らへの説明責任を果たすよう指導すべきと助言。さらに、分析専門機関に協力を求めて県に安全評価し、同社に「取るべき措置」を指導することとしている。

 これに、市民団体代表ら七人が三重県庁を訪れ「国の助言を実施すべきでない」と主張。団体代表らは「法整備を怠ってきた国が責任を持って、直接、石原産業を指導すべき」「(基準を超えた場合は覆土するよう指導した平成三年の方針を前提にした)国の助言を県が受け入れれば、石原産業の『捨て得』を認めることになる」と、理由を挙げた。

 基準超過のアイアンクレーをめぐっては「恐れ」も含めて、県内三処分場と兵庫県内の処分場に搬出された。敷地境界の環境調査はいずれも「影響はない」との結果。将来的不安を解消するため、県は国の助言から、石原産業に「安全性の立証」を指示。同社は詳細な計画を立案中という。

下記の「申入書」と「質問書」の印刷用 PDF版 4ページ 181KB

    2008年11月18日
三重県知事 野呂 昭彦様
              「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会
瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
              くらし しぜん いのち 岐阜県民ネットワーク
               放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜

石原産業が基準を超えたアイアンクレーの放射線量率を低く偽って処分場に処分した問題で、三重県が文部科学省、経済産業省、環境省に相談したことに応えるとして、関係四省が連名で「空間放射線量率の自主基準を超過して廃棄物処分場に搬入及び処分されたアイアンクレーについて」とする2008年8月8日付文書を(以下、「助言」。)三重県環境森林部に送付しました。

 四省の助言の概要は
①石原産業にアイアンクレーの実態把握、安全性の立証および県・住民等への説明責任を果たすよう三重県が指導すべき

②石原産業側の取り組みとアイアンクレーの現在および将来の人体や周辺環境等に関する安全性が担保されているか評価すべき

③評価には分析専門機関に分析の協力や「チタン鉱石問題に係る検討の結果と今後の対応について」を参考とし、学識経験者の意見を聞くこと

④評価を踏まえ、石原産業を指導すること
を助言しています。

 しかし私たちは以下の理由で、三重県は四省の助言を実施すべきではないと考えます。
理 由
1.三重県は「評価」ではなく法整備の要求を!
  四省の責任で1991年に定めた「チタン鉱石問題関する対応方針」(以下、「四省通達」。)で処分場に持ち出す放射線量率を0.14μGy/h以下とした基準が、法律に基づかないものであることを理由に、自らは石原産業に何の対応もとらず、三重県に責任を押し付けるのは四省の責任放棄です。チタン廃棄物に関し法的強制力のない通知や自主管理で済ませ、法整備を怠ってきた四省が責任を持って、直接、石原産業を指導すべきです。その上で、四省が基準を明確にした法を整備すべきです。
三重県は酸化チタン事業所がある自治体と連携して国に法整備を強く求めるべきです。

2.四省通達を無意味にし、石原産業の捨て得を認めること
 基準を超過したアイアンクレーの回収を念頭に置かず、現地での覆土を前提とした将来の安全性の担保の評価にまで言及した四省の助言を三重県が受け入れることは、石原産業の捨て得を認めることです。そして四省通達無意味化に積極的に荷担することです。

3.偽って捨てたアイアンクレーは石原産業の敷地内に回収させること
四省通達では基準を超えたものは敷地外に持ち出さない決まりです。ところが石原産業は放射線量率を基準内と低く偽って、持ち出しました。
持ち出してはならないアイアンクレーを偽って持ち出したのですから、石原産業の敷地内に戻すことが原則です。三重県は、偽って捨てたアイアンクレーを石原産業の敷地内に回収するよう指導すべきです。

4.将来にわたる安全性を評価できるか
  三重県には放射線に関する専門部署がありません。石原産業の安全性の立証を、三重県が「現在及び将来の人体や周辺環境等に関する安全性が担保されているかを評価」することができるでしょうか。ウラン238の半減期約45億年、トリウム232の半減期は約 140億年です。仮に「現在」はできたとして、「将来」とはいつまでを指すのでしょうか。

 評価する際の参考として四省が示した「チタン鉱石問題に係る検討の結果と今後の対応について」は、1990年8月から1991年5月までのわずか10ヶ月間の検討です。これをもって将来の人体や周辺環境に関する安全性を確認したものとは言い切れません。産業廃棄物処分場の存在も、ウランやトリウムが埋まっていることを50年後、100年後の人に伝えることすら困難です。地震による処分場の崩壊や亀裂によるウランやトリウムの流出、大雨による地滑り、処分場の跡利用によるアイアンクレーの他への持ち出し、飛散、内部被曝の危険等々を将来にわたり三重県が評価することは、自治体の限度を超えています。

5.三重県以外の処分場に対して三重県が安全性を評価できるか
仮に三重県内の処分場に対し石原産業の安全性の立証を評価したとして、他県の処分場に処分したアイアンクレーの評価もするのでしょうか。三重県にそのような権限はあるのでしょうか。
6.三重県の安全性の評価が、他県へ責任の押しつけを正当化する
三重県が石原産業の虚偽報告の評価をすると、酸化チタン廃棄物に関わる府県や政令指定都市等に同様の事態が発生した場合、四省が責任を押しつける前例になります。非常に迷惑なことです。こうした迷惑の波及は避けるべきです。
              記

上記により、三重県は四省の「助言」を実施ししないことを強く申し入れます。
                                 以上
        この件についての連絡先
                 放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
代表 兼松秀代
 岐阜市光栄町1-1-2-402 

         2008年11月18日
三重県知事 野呂昭彦様
               「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会
   瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
               くらし しぜん いのち 岐阜県民ネットワーク
               放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜

石原産業の基準を超過したアイアンクレーの対応に関する質問書

Ⅰ「空間放射線量率の自主基準を超過して廃棄物処分場に搬入及び処分されたアイアンクレーについて」(四省の「助言」)への対応について

1.助言では回収に触れていませんが、三重県は回収についての検討をしないのでしょうか。しないとしたら、その理由を具体的に示してください。

2.石原産業に行わせる安全性の立証の評価について
(1)石原産業に行わせる安全性の立証には、基準を超えたアイアンクレーの「回収」することも含みますか。また、この立証は三重県以外の処分場に搬入されたアイアンクレーの安全性の立証も含みますか、それとも三重県内に限定したものですか。 

(2)石原産業に行わせる安全性の立証は四省通達を出した四省が評価すべきだと考えますが、いかがですか。

(3)石原産業に行わせる安全性の立証を「現在及び将来の人体や周辺環境に関する安全性が担保されているか」三重県が評価できますか。
   評価できたとして、それを誰がどのような法的根拠に基づいていつまで監視・指導するのか示してください。

(4)四省は法律に基づかない通達なので対処できない、超過したアイアンクレーは産業廃棄物には該当しないとして、石原産業への指導を放棄しています。こうした中で三重県が四省の助言を実施して評価するとしたら、その法的根拠は何ですか。また、三重県は以前にも同様の評価を行っていたら具体例を示してください。

(5)三重県が助言を実施して評価するこのような手法を行政用語では何と表現するのですか。

(6)今後、石原産業が他県に同様のアイアンクレーを搬出したら、受け入れてしまった自治体が三重県と同様の評価を国から求められるのでしょうか。それとも、三重県が他県の処分場を評価するのですか。或いは、今回三重県がする評価で、問題なしとして覆土で済まされるのでしょうか。

(7)現状ではチタン廃棄物を取り締まる法律が無く、基準を超えたアイアンクレーは産廃の規制も受けません。また、極度に高くない限り、放射線の規制も受けません。そのため、三重県の評価によって、産業廃棄物処分場以外の場所に捨て、覆土すれば問題ないとの、危険で安易な方向に流れることは十分予想されます。こうした流れを止める手だとして法律が不可欠だと思います。三重県は酸化チタン事業所のある自治体と協力して法整備を積極的に国に求めるべきだと考えますが、いかがですか。

(8)ウランの半減期は約45億年、トリウムは約141億年と言われています。石原産業はどれくらいの期間の安全性を立証すべきだとお考えですか。また、立証可能だとお考えですか。

Ⅱ 石原産業に対する助言の提示に関して
(1)石原産業にはいつ、どのような方法で助言とその内容を知らせましたか。
(2)石原産業のとるべき対応をどのように説明しましたか。
(3)石原産業は対応のために、どのくらいの期間を必要と説明していますか。
(4)石原産業は基準を超過した特定チタン廃棄物を10月22日現在、100トン保管していました。三重県への報告はいつありましたか。
8月8日以降石原産業は特定チタン廃棄物を保管しているとのことです。この間三重県の立入はしなかったのですか。

(5)2008年6月23日石原産業が三重県に提出したアイアンクレー対応報告で、鉱石の調合などで、超過はあり得ないと断言しました。しかし2ヶ月も経たないうちに放射線量を超過し、10月22日には約100トン管理していました。根拠のないその場しのぎの対応を三重県に報告したのです。

10月22日現在県への連絡をしていません。11月14日現在、文部科学省に報告はとどいていません。事故や違反を繰り返している企業が将来にわたる安全性の立証を明言しても、周辺住民や被害を受けた地域の住民の信頼が得られるとお考えでしょうか。お考えであればその根拠も含めて説明してください。

Ⅲ 処分場に関して
(1)将来にわたりアイアンクレーを全部三重県内で処理できますか。
(2)三田処分場の残量はどれくらいですか。
(3)今後は、チタン廃棄物を持ち込む処分場でも放射線測定は不可欠と考えますがいかがですか。また、このことを国にも強く求めてください。

(4)基準を超過したアイアンクレーが搬入された各処分場の底に設置したシートの予定耐用年数及び推定搬入期間と推定搬入量、供用開始年月を示してください。

(5)石原産業の織田社長は超過して処分場に搬入したアイアンクレーの管理を恒久的に行うと10月22日に視察した川田龍平参議院議員に明言しました。 三重県環境保全事業団の土地である小山処分場を石原産業が恒久的に管理することは可能ですか。可能とする法的根拠は何でしょうか。会社が無くなるなどして管理できなくなった場合、管理を引き継ぐのはどこですか。
                             以上

 なお勝手ながら、個別回答で12月19日までに、下記に文書にて送付をお願いします。
               放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
〒502-0823 岐阜市光栄町1-1-2-402 兼松秀代  


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 18日の昼に合間を見て急いで出かけた紅葉狩り。
 初めは時雨もあるような曇天、谷汲・華厳寺のあとは晴天となって、短時間で楽しい紅葉にひたった。

 名所で新聞やテレビにもよく映る「谷汲・横蔵寺」
 紅葉のときに来るのは2回目。
 道路には水が少したまっているから、しばらく前に時雨れたことが分かる。
 文句ないタイミングにお天気着き。

 店を出している地元の人に聞いたら、
  「今日が最高の日、明日は落ちる」

 なんとまあ、ラッキーな短時間の訪問だった。
 帰り際には、また時雨始めた。

 何倍もラッキーだった。

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 先に寄った 谷汲・華厳時は ⇒ ◆紅葉/谷汲の華厳寺と横蔵寺

 (追記) 12月6日 ⇒ ◆紅葉の岐阜公園/こんなに綺麗な名所とは知らなかった

そのあとの 横蔵寺
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

何しろ赤がすばらしい
    


ちゃんと黄色も適当にある
   


「水の上にも織る錦」



    


    





黄色も
    



  


    


    


桜も咲いていた
    


いっぱい色がついて いっぱい散って
    


    

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 毎年、紅葉と新蕎麦の旅行に行くのに今年はおとなしくして、仕事に精を出している。

 でも、と、先日18日の昼、当面の天気の予想や近くの紅葉の名所の状況を推し量って、パッと出かけた。
 西に30分ほどで着く谷汲。

 初めは時雨もあるような曇天、後半はばっちりの晴天で、短時間で楽しい紅葉にひたった。

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  ( 追記 この続編は ⇒ ◆にしき織る・紅葉がり・横蔵寺/ちゃんと晴れてくれた/谷汲  )

先に訪れた 谷汲・華厳寺
ここは、黄色が主体できれいだった。そこに混ざる赤もいい。
残念なのは曇天だったこと
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

  


  


  








  


  




谷汲・横蔵寺
華厳寺から移動し始めたら晴れてきた。
早くと先を急いだ。10分ほどで着く。
赤がきれい。しかも晴れていたから最高だった
なにも紅葉に関東や東北まで行かなくても・・・
最近はそんな気分だ
横蔵寺
    

あまりにすばらしかったので、1回のブログでは載せきれないから (つづく)
  ( 追記 この続編は ⇒ ◆にしき織る・紅葉がり・横蔵寺/ちゃんと晴れてくれた/谷汲  )

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 つくづく呆れる麻生氏の発言や発想。
 「根底には何のセンスも無い」のではないかと思えてくる。

 「社会常識欠けた医者多い」発言。 
 また、支持率低下の原因を自分で作った。
 「(医師は)社会的常識が欠落している人が多い。ともかくものすごく価値観が違いますから」(麻生首相)

 与野党からも各界からも総スカン。
 野党は敵失に喜ぶ。
 自民党の議員は政権から落ちたらと、自分の首もポストも心配は高まっているのだろう、堂々と強い批判がでている。。

 ともかく、あの人、中身は空っぽではないかと思えてくる国民は少なくないだろう。
 近年首相で稀にみる軽薄さ。

●「社会常識欠けた医者多い」=麻生首相が発言、すぐに陳謝
●首相「医師は常識欠落」に医師会抗議
●麻生首相こそ社会常識欠落=鳩山氏
●麻生首相:相次ぐ「朝令暮改」発言 自民に批判の渦

 ところで、現場の医師のブログ 「産科医療のこれから」 というWebページに最後にリンクしておく。
 麻生さんはこういうの、見ないんだろうね。

 こちら、あと一週間以内に福井の情報公開事件の最高裁への上告理由書を出さなきゃいけないので、今日から作ろろうと思う。(いや、作るしかない)

 来週27日の住民訴訟の2つの裁判のうちの1つの書面もまだ作らなきゃ。
 
 先日、関東の某県の知らない人から、住民監査請求したけど監査をしないようなので住民訴訟をする、その場合の弁護士費用や裁判費用はどれくらい? やその他の質問が舞い込んだ。何十億の事業だという。
 返事したら「本人訴訟でいく」との返事。
 本人訴訟を勧めている私としては、好感。
 ・・そしたら、昨日昼、本人訴訟でやるので訴状案を作ったから見て、とメール・・・すばやいことに驚く。ともかく見るしかないよね。

 昨日夜は、隣県の知人の市議から、「初めて住民監査請求する、文案作ったので見て」・・・

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●「社会常識欠けた医者多い」=麻生首相が発言、すぐに陳謝  時事 2008/11/19-21:17
 麻生太郎首相は19日、首相官邸で開かれた全国知事会議で、地方の医師不足問題に関連して「社会的常識がかなり欠落している人(医者)が多い。とにかくものすごく価値判断が違う」などと述べた。首相はその後、記者団に「まともな医者が不快な思いをしたというのであれば申し訳ない」と陳謝したが、医師の資質を批判したとも受け取れる発言で、今後波紋を呼びそうだ。

 同会議で首相は、「地方病院での医者の確保は、自分で病院経営しているから言うわけじゃないが大変だ」と強調。その上で、「小児科、婦人科が猛烈に問題だ。急患が多いところは皆、(医師の)人がいなくなる」「これだけ(医師不足が)激しくなってくれば、責任は医者の(方にある)話じゃないか」と述べ、産婦人科に対する診療報酬加算などの対応が不十分との認識を示した。

 問題の発言は、医師の多くが産婦人科などでの過重な勤務を敬遠して開業医に流れる現状に、知事側が懸念を示したのに対して飛び出した。首相は同日夜、記者団に「医者は友達にもいっぱいいるが、おれと波長が合わねえのが多い」としながらも、「そういう(社会常識の欠落という)意味では全くない」と釈明した。

●首相「医師は常識欠落」に医師会抗議  TBS 20日16:50
 「医師は社会的常識がかなり欠落している」麻生総理は19日に自ら発言したこの内容について、陳謝しました。しかし、波紋は収まりません。

 「国政を代表する立場である総理の、あまりにも認識を欠いた軽率な発言は、耐え難い環境で医療現場を懸命に守る医師の真摯な努力を踏みにじるものである。奈落の底に突き落とされた」(日本医師会、竹嶋康弘 副会長)

 麻生総理に激しく抗議する日本医師会。事の発端は、19日に開かれた全国知事会議で、麻生総理が地方の医師不足について自らの考えを述べた際に出た、この発言です。

 「(医師は)社会的常識が欠落している人が多い。ともかくものすごく価値観が違いますから」(麻生首相)

 医師は社会的常識が欠落している人が多いと発言。その日のうちに謝罪したものの、20日になって政府・自民党内から苦言を呈されました。

 「(医師に対し)勇気をくじくというか、誤解を与えるようなことがあったら残念」(舛添要一 厚労相)

 「医師は、患者さんと向き合って、社会的常識がなければできない仕事ですから」(自民党、鴨下一郎 元環境相)

 そして、野党からは・・・
 「常識がないのは発言している総理の方では」(民主党、菅直人 代表代行)

 また、社会的常識が欠落している人が多いと言われた側の医師たちからは、抗議の嵐が巻き起こっています。全国の開業医、歯科医で構成する全国保険医団体連合会は、声明を発表し、「麻生総理は行政府の長として失格」と痛烈に批判。また、日本医師会の唐沢会長は、麻生総理を訪ね、直接抗議しました。

 「(首相の)発言が誤解を与えているようだし、だいぶ不適切だったということなので、撤回なさるというご発言でした。すみませんでしたという言葉をいただきました」(日本医師会、唐沢祥人会長)

 麻生総理は、言葉の使い方が適切でなかったと、発言を撤回したということです。

●麻生首相こそ社会常識欠落=鳩山氏  時事 2008/11/19-20:42
 民主党の鳩山由紀夫幹事長は19日夜、麻生太郎首相が地方の医師不足問題に関連し「社会的常識がかなり欠落している人(医者)が多い」などと発言したことについて、「首相の方こそ社会的常識が欠落している」と批判した。都内で記者団に語った。

 これに関連して同党幹部は、「東京も医師不足は深刻で、大都市への偏在が問題という意味なら、失言というより認識不足だ」と指摘。その上で「全国の医者を敵に回す発言で、(支持団体である)医師会の自民党離れに拍車が掛かるのではないか」と述べた。(了) 

●麻生首相:「医師常識欠落」発言 舛添厚労相が苦言  毎日新聞 2008年11月20日 
 麻生太郎首相が医師について「社会的常識が欠落した人が多い」と発言したことに対し、舛添要一厚生労働相は20日午前、「現場の勤務医も悲鳴を上げながら頑張っている。そういう方々に勇気をくじく誤解を与えるようなことがあれば残念だ」と述べ、苦言を呈した。東京都内で記者団に語った。

 これに関連し、河村建夫官房長官は同日午前の記者会見で、「首相自身が謝罪しており、あれこれ言うつもりはない」と述べたうえで、「政府は一丸となって産科、小児科、救急医療の医師を確保しなければいけない」と医師不足対策に取り組む姿勢を強調した。

 一方、全国の開業医・歯科医で構成する「全国保険医団体連合会」は同日「深刻な医師不足を解決しようとする姿勢がまったく見えない」などと首相の発言に抗議する声明を発表した。【坂口裕彦】

●麻生首相:相次ぐ「朝令暮改」発言 自民に批判の渦  毎日新聞 2008年11月21日
 道路特定財源や医師批判など麻生太郎首相の一連の発言を受け、自民党内で20日、首相批判が噴出した。首相は補足説明や謝罪で収拾を図ったが、「朝令暮改」の印象はぬぐえず、かえって発言の軽さが浮かび上がった。緊急経済対策や税制改正など懸案が山積する中、首相の求心力低下は避けられそうにない。

 「トップの発言がすべてではない」「官房長官を説明に呼べ」。20日午前の自民党道路調査会は、道路特定財源の一般財源化に伴い1兆円を地方交付税化するとの麻生首相の方針を巡って紛糾した。会合後、山本有二調査会長は記者団に「交付税を交付金と読んだらつじつまが合う」と語り、最近「読み間違え」が目立つ首相を皮肉った。

 郵政民営化に関連し、首相が「株式売却を凍結する」と表明したことも自民党内に波紋を広げた。中川秀直元幹事長は、町村派の会合で「発言には誤解を招く点が多々ある。訂正していただきたい」と改めて批判。自民党は今後の国民新党との折衝でも「凍結」はのまない方針だっただけに、政調幹部は「信じられない発言。首相の周辺はどういう調整をしているんだ」と声を荒らげた。

 こうした中、首相の発言は、20日も迷走。道路特定財源の一般財源化を巡っては、昼に首相官邸で記者団に「地方が自由に使えるなら何でもいい」と述べ、地方交付税の形式にこだわらない姿勢へと、あっさり軌道修正。しかし、夜に記者から「軌道修正したのでは」と問われると、「どこが」と否定し、「地方が一番使いやすい方法は何だ」と逆質問。記者が「地方交付税も、一つの選択肢だと思う」と答えると、「それが答えだ」と語り、再び地方交付税を軸に検討する意向を示した。

 一方、郵政の株式売却凍結については「安い時には売らないという話をしただけ」と一般論でかわした。

 党内の首相批判が収束する気配はなく、山崎拓前副総裁は山崎派の会合で「いったん発言した以上は、その方針でやらないと党内抗争を引き起こしかねない。綸言(りんげん)汗のごとしだ」と腰の定まらない首相を批判した。
 河村建夫官房長官は記者会見で「旺盛なサービス精神で勇み足をしたのかなと思う。ある意味では個性だが、一国の首相として、できるだけ慎重にやっていただくに越したことはない」と釈明したが、党内の批判は首相を支える側近にも向かい始めている。【三沢耕平】

●社説:「医師は常識欠落」 麻生さん「失言」では済まない  毎日 2008.11.21
 全国都道府県知事会議で医師不足への対応を問われた麻生太郎首相が「自分で病院を経営しているから言うわけではないが、医者の確保は大変だ。(医師には)社会的常識がかなり欠落している人が多い」と述べた。地方の医師不足の原因が医師側にあることを指摘したかったとみられるが、乱暴な発言だと言わざるを得ない。これには医師の団体だけでなく、首相を支える政府・与党からも批判や苦言が相次いだ。異例のことである。

 麻生首相はさらに「(医師不足が)激しくなれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないのか。お医者さんを『減らせ、減らせ』と言ったのは、どなたでしたかという話も申し上げた」と追い打ちをかけた。

 医師の団体が医師抑制を働きかけたことは事実だが、それを後押ししたのは自民党だった。医師不足を医師側の責任と主張するのなら、客観的な事実を示すべきだ。自らの病院経営の中で感じたことを話したのだとすれば説得力がない。首相発言は医師不足の現状を打開する手がかりになるどころか、混乱をもたらすだけだ。こういう発言こそ「社会的常識」を欠いたものと指摘せざるをえない。

 麻生首相は同知事会議の後、記者団に「まともなお医者さんが不快な思いをしたというのであれば、申し訳ありません」と釈明、発言の翌日、首相官邸を訪れた日本医師会の唐沢祥人会長に対し「言葉遣いが不適切であり、撤回したい」と陳謝した。一日で撤回に追い込まれるような発言は二度とすべきではない。

 言わなくてもいいことを軽々に口にし、医師不足にどう対応するのかという、国民が一番聞きたいことを言わないというのは、おかしい。これでは医療に対する国民の不安を取り除くことはできない。

 医師不足を招いた歴史的な経過を踏まえて原因を分析し、具体的な解消策を示すのが政府の仕事である。麻生首相には発言を改めて謝罪し、医師不足対策の先頭に立ってもらいたい。妊婦が受け入れを断られて死亡した問題が起きるなど、医師不足の解消は直ちに取り組むべき問題だからだ。

 人手不足で過重な勤務をしながら、現場で患者のために日夜働いている医師はたくさんいる。こうした医師らの努力を麻生発言が無にしてしまうことにならないか、心配だ。「失言」だと釈明して済む問題ではない。医師不足という「未曽有の危機」を麻生首相はどこまで理解しているのだろうか、と言いたくなる。

 医師不足対策は緊急の課題である。国、都道府県、そして病院や診療所の医師らが足並みをそろえて動き出さないと、問題は解決しない。医師の理解と協力が何よりも必要なときに、あえて神経を逆なでするような不用意な言葉を投げつけてしまった責任は重い。【関連記事】

●産科医療のこれから  産科医療のこれから
 勤務医をしております。滅び行く産婦人科医療・僻地医療についてのニュースを集めています。大体の産科・僻地医療関係のニュースがわかるページを目指しております。消えてしまうニュースリンクは全文貼るよう心がけています。 だーっと読んで、ふむふむなるほど!と思っていただければ幸いです..。*♡ わかりにくいので右カテゴリーの目次、または資料室..。*♡をお使いくださいませ。

麻生首相、与野党から突上げ & 医師会に謝罪o(^-^)o!
(関連目次)→政治に声を届けよう! 医師のモチベーションの問題
 

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 最高裁の違憲判決を受けて、国会が国籍法の改正を進めている。
 ところが、ここのところ、一部自民党等の国会議員、市民、そこを産経新聞などが後押しして改正反対運動が出ている。

 衆議院外務委員長河野太郎のブログは反対する人たちから誹謗中傷などが殺到してか、コメント等をとめているらしい。(後半に紹介)

 ともかく、改正反対の訴えを見てみていくと、そんな無茶なこといわないでと言いたくなる。問題は別の視点で解決すべきことなのに。

 反対の論点は、
 「男性が証拠もなく認知をすると日本国籍が獲得できる、歯止めのない法律」
 「不正認知の斡旋(あっせん)ビジネスが横行する」
 「DNA鑑定義務化や偽装認知の罰則強化を求める」 ・・ほか

 そこで今日は、産経新聞の記事や反対する人たちのブログ、関連情報などにリンクしておく。

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(追記)12月5日ブログ
    ⇒ ◆国籍法改正法/きょう成立 全会派賛成へ/取得条件から両親の結婚外す/付帯決議も

●結婚しなくとも子どもに国籍 国籍法改正案が衆院通過  2008/11/18 18:27 【共同通信】
 未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子について、父親が認知すれば国籍を取得できるようにする国籍法改正案が18日、衆院本会議で可決された。直ちに参院に送付、今国会で成立する見通し。

 本会議では自民党の赤池誠章、西川京子、牧原秀樹の3氏が反対の意思を明確にして採決前に退席。ほかにも採決に加わらなかった自民党議員が数人いた。西川氏は記者団に「多くの議員が知らない間に党内手続きを終えていた。退席はこうしたやり方に対する抗議の意味もある」と述べた。

 最高裁が6月、結婚を条件とする現行法を違憲と判断したことを受けた改正。うその認知で国籍を取得する偽装認知が広がる恐れがあるため、虚偽の届け出をした者に1年以下の懲役か20万円以下の罰金を科す規定を新設した。
 本会議に先立つ衆院法務委員会では、委員の赤池氏が採決前に退席。村田吉隆国対筆頭副委員長が委員となって全会一致で改正案を可決、本会議に緊急上程されていた。

●国籍法改正案:自民と無所属の有志議員、採決先送り要求へ  毎日 200.8.11.18
 平沼赳夫元・経済産業相=2008年7月撮影
 自民党と無所属の有志議員が17日、国会内で会合を開き、結婚していない日本人の父親と外国人の母親の間の子供について、父親が出生後に認知すれば、日本国籍を取得できるようにする国籍法改正案の慎重審議を求めることで一致した。改正案は18日に衆院を通過する予定だが、本会議採決に先立つ法務委員会に、法案の問題点や採決先送りを求める文書を提出する。代表の平沼赳夫元経済産業相は会合で「証拠がなくても認知で日本国籍が取得できる歯止めのない法律だ」と批判した。

●国籍法改正案が衆院で可決、自民一部議員が採決前に退席  2008年11月18日19時43分 読売新聞
 日本人と外国人の間に生まれた子供の国籍取得要件から、父母の婚姻を外すことなどを内容とした国籍法改正案は18日の衆院本会議で全会一致で可決、参院に送付された。

 本会議では自民党の赤池誠章、西川京子、牧原秀樹衆院議員が採決前に退席した。
 本会議に先立つ衆院法務委員会で、自民党は反対の姿勢を示していた赤池氏を差し替えた。
 牧原氏ら3議員は「多くの国民が改正案に反対の意思表明をしている。もう少し審議をすべきだ」などと退席の理由を語った。
 同改正案は、最高裁が6月、日本人と外国人の間の子供の日本国籍取得に親の結婚を要件とした現行国籍法の規定を違憲とする判断を示したことを受けて、政府が今国会に提出した。

●国籍法改正案審議入り 不正認知横行の懸念も   産経 2008.11.15 00:53
 未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子の日本国籍取得要件から「婚姻」を外す国籍法改正案は14日、衆院法務委員会で趣旨説明が行われ、審議入りした。自民、民主両党は同法案を30日の会期末までに成立させる方針で合意し、18日の衆院法務委で可決後、同日の本会議で賛成多数で衆院を通過する見通しだ。だが、偽装認知などダークビジネスの温床になるとの懸念が出ている。(阿比留瑠比)

 「最高裁に現状は違憲だといわれたから改正案を出した。それでどうなるかは、法律が施行されないと分からない。犯罪者はいろんな方法を考えるから…」
 政府筋はこう述べ、法案の危うさを暗に認める。

 現行国籍法は、未婚の日本人男性と外国人女性の間に生まれた子供(婚外子、20歳未満)が出生前に認知されなかった場合、国籍取得には「出生後の認知」と「父母の婚姻」を要件としている。ところが今年6月、この婚姻要件が最高裁判決で違憲とされ、「違憲状態を一刻も早く解消したい」(森英介法相)として改正案がつくられた。
 改正案は、両親が結婚していなくても出生後に父親が認知すれば、届け出によって日本国籍を取得できるようにした。また、虚偽の届け出には罰則(1年以下の懲役または20万円以下の罰金)を新設した。
 改正案は今月4日に閣議決定されたが、次期衆院選の準備に忙しかった衆院議員らにとって、「ほとんどの人が法案の中身を知らない」(自民党議員)まま手続きが進んだという。

 しかし、最近、保守系議員らから「生活に困った日本人男性と、子供に日本国籍を取得させたい外国人女性を対象とした不正認知の斡旋(あっせん)ビジネスが横行する」「罰則が緩い」-との批判が強まってきた。
 自民党の国会議員32人は14日、衆院の山本幸三法務委員長らに対し、「国民の不安が払拭(ふっしょく)されるまで、徹底的な審議を求める」として慎重審議を申し入れた。また超党派の有志議員らも、17日に国会内で緊急集会を開き、同法案の問題点を検証することを決めた。

 国会図書館によるとドイツでは1998年、父親の認知と母親の同意だけで国籍を取得できるようにしたが、これが悪用された。滞在許可期限が切れた外国人女性が、ドイツ国籍のホームレスにカネを払い、自分の子供を認知してもらってドイツ国籍を取得させ、それにより、自分のドイツ滞在も可能にする-などの事例がみられた。
 このため今年3月、父子間に社会的・家族的関係がないのに認知によって子や母親の入国・滞在が認められているケースに限り、認知無効を求める権利が、管轄官庁に与えられた。
◇【用語解説】国籍法
 国籍法は日本国籍の取得、喪失などについて定めた法律で、日本人と外国人の間の子供について(1)出生前に父母が結婚(2)母が日本人(3)未婚の日本人の父が出生前に認知-の条件で、国籍取得を認めている。一方、最高裁大法廷は今年6月4日、「父母の結婚」を国籍取得要件とした国籍法の規定は、法の下の平等を定めた憲法に違反する合理的理由のない差別だとして違憲とする初判断を示した。15人の裁判官のうち9人の多数意見で、3人が違憲状態にあるとの意見を示し、合憲と判断したのは3人だった。


●「偽装認知の危険あり」 国籍法改正案に反対の議連結成  2008.11.17 22:14 産経
 未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子が日本国籍を取得する際、その要件から「婚姻」を外すことを柱とした国籍法改正案に反対する有志議員が17日、「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」(発起人代表・平沼赳夫元経済産業相)を結成した。この改正案は偽装認知による国籍売買を招く恐れがあるとして、18日の衆院法務委員会での採決の延期を求めることを決議した。

 現行国籍法で、出生後の認知のための要件となっている「父母の婚姻」は、6月に最高裁判決で違憲とされた。このため、政府は改正案を今月4日に閣議決定。自民、民主両党の合意により、18日の衆院本会議で可決される見通しだ。
 会合には議員本人14人を含む38人が出席。平沼氏が「男性が証拠もなく認知をすると日本国籍が獲得できる、むちゃくちゃな歯止めのない法律だ」と指摘した。出席者からDNA鑑定義務化や偽装認知の罰則強化を求める声が相次いだ。
 だが、自民党の村田吉隆国対筆頭副委員長は17日の記者会見で「自民党として党内手続きで了承している。(反対論は)トゥー・レイト(遅すぎる)だ」と応じない考えを示した。

●国籍法改正 誰も理解せぬまま参院も審議入り  産経 11.20
 未婚の日本人の父と外国人の母の間に生まれ、出生後に認知された子の日本国籍取得要件から「婚姻」を外す国籍法改正案は20日、参院法務委員会で趣旨説明が行われ、審議入りした。法務委は同日の理事懇談会で、26日に1時間45分の参考人意見聴取、27日に4時間の一般質疑を行った後に委員会で採決することで合意。このため、改正案は28日の参院本会議で成立する見通しとなった。

 衆院法務委がわずか3時間の審議で改正案を採決し批判を受けたことから、参院側は「慎重な対応をしたい」(自民党国対幹部)として倍近い審議時間(5時間45分)を確保した形だ。だが、これで懸念される偽装認知への歯止めをどうするかなど、十分な議論が尽くせるかどうかは疑問だ。

 「この中で、国籍法改正案を全部理解している人は手を挙げてください」

 20日昼の自民党津島派の総会で、戸井田徹衆院議員はこう呼びかけたが、手を挙げた議員は1人もいなかった。改正案は国会議員も内容をよく把握しないまま、成立へと向かって突き進んでいるようだ。

 改正案は今月4日に閣議決定されたが、国会議員らが問題点や危険性に気付いたのはその後のことだった。無所属の平沼赳夫元経済産業相は19日の「国籍法改正案を検証する会合に賛同する議員の会」で、こんなエピソードを紹介した。

 「現役閣僚から『とんでもない法律が通りそうだから何とかしてくれ』と電話があった。『あなたはそれに閣議でサインしたんだろう』と言ったら、『流れ作業で法案の中身は分からなかった』と話していた」

 自民党では、改正案が衆院を通過した18日の役員連絡会や参院執行部会で問題指摘が相次いだ。執行部会では、国対幹部が「運用で(犯罪に)歯止めをかけていく工夫が必要だ」と述べ、尾辻秀久参院議員会長も「もう一度検討した方がいい」と語ったが、成立の流れを押しとどめるまでには至っていない。

 一方、改正案を問題視する民主党議員からも「うちの法務部会(部門会議)も、『次の内閣』会合も通っちゃっているんだよな」との嘆息が漏れている。

●国籍法の改正について(ごまめの歯ぎしり)  news.janjan 河野太郎2008/11/17
 国籍法の改正について、お問い合わせをいただいております。いろいろなご意見、ご質問、ありがとうございました。しかし残念ながら国籍法の改正に関して、事実と全く違うことに基づいた誹謗中傷や、看過できない人種差別的、外国人蔑視的なご意見などが寄せられています。

ごまめの歯ぎしりメールマガジン版
衆議院外務委員長河野太郎の国会日記 08年11月14日号

 国籍法の改正について、お問い合わせをいただいております。

Q.なぜ、河野さんは、この国籍法の改正案を国会に提出したのですか。

A.なぜかインターネット上でそう言われているようですが、この国籍法の改正案は、議員が提出した法案ではありません。法務省が作成し、政府が閣議決定した内閣提出の法案です。私が提出したわけではありません。

 今年6月5日、最高裁判所大法廷で、国籍法第三条一項が違憲とされました。違憲判決の翌日から10月9日までに93件の国籍取得届が出されていますが、法務省はこれを全て留保している状況です。法務省は、この届けを受理するためには最高裁判決に沿った法改正が必要だと修正案を作成し、閣議決定を経て、内閣提出の国籍法改正案としてこの臨時国会に提出されています。

Q.この法案の国会審議の見込みはどうなっていますか。

A.この改正案は、衆議院では自民、公明、民主等各党が賛成し、来週にも衆議院を通過する見込みです。

Q.最高裁が違憲だといっても、国籍法を改正する必要はないのではないですか。

A.最高裁の違憲判決が出て、国籍法の第三条が違憲であるということが確定した時点で、認知届けが受理された子供の国籍取得届を却下することはできなくなります。

 そのため、法改正をして国籍届けを受理する必要があります。もしも、何らかの理由で法改正ができない場合は、そのまま届けを受理せざるをえなくなるかもしれず、法律的に安定しません。政府としては、そういう状況を避けなければなりません。

Q.この改正案が成立すると日本国籍を取るために偽装認知しやすくなりませんか。外国人女性がホームレスにお金を渡して認知届を出させるだけで、子供が日本国籍を取ることができるようになったりしませんか。

A.ホームレスにお金を渡して届けを出させればといえば、改正前のルールでも、お金を渡して認知届けと婚姻届を出させれば国籍が取れてしまうということになってしまいます。現実には、事情を聞いて認知届けを受け付けるかどうか審査をしていますので、単に誰かに頼んで届を出させただけではそれは認められません。

 この改正案が成立しても、認知届けを出せば簡単に日本国籍がとれるわけではありません。認知届けが真正なものかどうか、父親と母親を別々に呼んでの審査等がありますので、実態がない認知届けによる国籍取得が簡単にできるわけではありません。

Q.偽装認知により国籍を得た後で、認知が偽装だということがわかったらその国籍はどうなりますか。

A.認知が無効であれば、それに伴う国籍取得も無効になります。認知が偽装であったことがわかれば、国籍取得も無効になりますから、国籍はそもそも最初から与えられなかったことになります。

Q.偽装認知による国籍取得の罰則が一年以下の懲役または二十万円以下の罰金というのは軽くないですか。

A.偽装認知により国籍を不正に取得することに対する罰則は、まず認知届を市町村に出すことによって公正証書原本不実記載罪、法務局に国籍取得届を出すことによりこの改正で新設される罰則、子の戸籍を編成するために市町村に国籍取得届を出すことにより、公正証書原本不実記載罪に再び問われ、併合して七年六ヶ月以下の懲役または百二十万円以下の罰金になります。

Q.審査があるといっても完璧ではないので、外国籍の女性の子供を認知する際にはDNA鑑定を必要とするべきではないですか。

A.偽装認知を防ぐためには、DNA鑑定も一つの方法だと思います。私が自民党の国籍プロジェクトチームに出した私案では、外国籍の女性の子供を認知するときはDNA鑑定を条件とすることを提案しています。

 ただし、DNA鑑定を必須とすることには、自民党内でもいろいろな懸念も出されていますので、これからの検討課題です。

Q.この国籍法の改正で、日本も二重国籍を認めることになるのですか。

A.今回の国籍法の改正は、二重国籍とは全く関係ありません。

Q.「二重国籍に関する座長私案」とはなんですか。

A.現在の国籍法では、両親の国際結婚などで重国籍を持つ者が二十二歳になったときにどちらかの国籍を選択しなければならないという国籍法の規定があります。しかし、この規定が有名無実化しているという問題があります。現時点でおそらく六十万人以上の重国籍者が二十二歳での国籍選択をしていないという状況にあります。

 国籍選択を厳密に実施するか、重国籍を認めるのかという議論をこの一年続けてきましたが、重国籍を認めるとしたらどう認めるべきかという議論のたたき台を「座長私案」という形で出すことになりました。これをもとに今後、じっくりと重国籍に関する議論を進めていくことになります。

 いろいろなご意見、ご質問、ありがとうございました。

 これからも様々なご意見をお待ちしておりますが、残念ながらこの国籍法の改正に関して、事実と全く違うことに基づいた誹謗中傷や看過できない人種差別的、外国人蔑視的なコメントが数多く寄せられたこともあり、ブログのコメント欄を一時閉鎖しております。

 しばらくの間、ご意見は、http://www.taro.org/contact/ からお寄せ下さい。

(当レポートに掲載された記事は、全文を掲載する場合に限り転載・再配布できます。)

● 国籍法改正  公明新聞 2008年11月18日
 「・・出生による子どもの差別は、いかなる理由があれ、許されない。一日も早く法改正を実現し、人権立国への確かな一歩を刻まなければならない。・・」

●「しんぶん赤旗」  2008年11月19日(水)
 「・・国籍法改正案が衆院通過 ・・最高裁判決うけ全会一致・・」
● 国籍法改正案が十八日の衆院本会議で、全会一致で可決、参院に送付されました。
 ・明日にも衆院を通過しようとしている国籍法改正案 ~成立阻止に向けて見えた一筋の光~

●緊急参議院議員からのお願い-国籍法改正について   2008/11/19 08:10
 本日、午後3時30分から、参議院にて「政策審議会」を急遽執り行います。
   議題は「国籍法案改正」について。
   衆議院の平沼議員も参加されます。
   呼びかけは 西田昌司議員です。
 参議院では ネット投票案の時にこの政審でぎりぎり阻止した実績もあります。
 廃案、或いは改正のため、参議院も動かないとなりません。


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 昨日、午前9時からの議会特別委員会が終わって帰ってから雑用。
 そのあと、夕方までに、「(昨日のブログに書いた岐阜地裁での前知事ら退職金の返還の住民訴訟で)21日までに提出するように」と指定されている宿題の書面5ページほどを一気に作った。

 ふっと夕刊に目をやると、「差し止め判決」と一面に出ていた。
 沖縄で埋め立て事業についての将来の支出の差し止めの判決。

 裁判所はこういうことには及び腰になるのが普通。
 歴史に残る画期的だ。

 原告弁護団長は、親しい原田彰好弁護士。

 原田さんは、岐阜県の山岡町の出身で、その地元で進められていたゴルフ場開発の許可取り消し訴訟では、最高裁で新しい判決を勝ち取った。

 どういうことかというと、許可取り消しを求めることができる適格者は「開発区域内に土地等の権利を有するもの」というのがそれまでの最高裁の判例。(だから「トラスト運動」も成り立つ)
 これを覆し、「下流域や周辺住民も許可の取り消しを求めることができる」という画期的な判決をとった。

 またまた、画期的なこと。

 原田さんからは、たまに、裁判的に解決できない案件について
    「これって、どうやったらいいの??」
 と気さくに電話がかかってくる。

 ところで、今私がやっている住民訴訟のうち、差し止めも求めている案件は、ここ山県市のごみ処理施設建設の単独計画のこと。
 岐阜市と共同でやったほうが経費が安いことはわかっているのに単独で進めている。

 その裁判の判決で求める請求の趣旨は
 「1.被告市長は、山県市クリーンセンター整備・運営・維持事業に関して、公金を支出し、契約を締結もしくは履行し、債務その他の義務を負担し、又は起債手続を行ってはならない。」

 昨日の沖縄の判決の主文の一部は
 「一切の公金支出や契約締結、債務などの義務を負担してはならない。」

 似てるよなぁと思いつつ、裁判所のハードルは高いけどとも思った。

 なお、ブログの最後には、現地の住民の運動体のことと「自然の権利」弁護団のことの紹介。

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●沖縄の泡瀬干潟埋め立て、県と市の事業差し止め判決  朝日 2008年11月19日13時4分
 南西諸島最大の干潟といわれる沖縄県沖縄市の泡瀬干潟(約265ヘクタール)の埋め立てで、希少生物の生存が脅かされるとして、県内の住民約600人が県と市に事業予算の支出差し止めなどを求めた訴訟で、那覇地裁(田中健治裁判長)は19日、原告の訴えを認め、県と市に今後の公金支出の差し止めを命じる判決を言い渡した。

 判決は、沖縄市の東門美津子市長が昨年12月、環境などへの影響を理由に、埋め立ての縮小を含めた計画の見直しを表明していることを指摘。見直し後の具体的な土地利用計画が示されていない現時点では、県による埋め立て事業と市による海浜開発事業ともに「経済的合理性を認めることができない」として、公金の支出は地方自治法に違反するとの判断を示した。

 すでに支出されたり判決確定時までに支払い義務が生じたりした公金については、差し止めなどを認めなかった。

 原告側は裁判で「リゾート開発はバブル期の数値をもとにした計画で、実現可能性がない」と主張。対する市側は「基地依存経済から脱却し、まちづくりの将来像を実現するために必要不可欠な計画だ」と反論していた。

 また、02年の着工前に「環境への影響は少ない」と結論づけた国の環境影響評価(環境アセスメント)が適正かも争点になっていた。判決は「(調査に)不十分な点が散見される」と指摘しつつ、違法とまでは言えないとした。

 原告側は、アセス後も新種のカニや貝などの発見が相次いだことなどから「調査方法はずさん」と訴えていた。県と市は「当時の科学的知見に基づいており、後日に新種が発見されても(調査に)不備があったとはいえない。(埋め立て後も)82%の干潟が残る」と主張していた。

 市などによると、沖縄市泡瀬沖合の干潟を含む約187ヘクタールを埋め立て、人工島にホテルやビーチなどを建設する計画。国と県が約490億円、市が約275億円の支出を見込む。09年には埋め立てが終わる予定だったが、新種の生物の発見で工事は中断し、大幅に遅れている。

 「泡瀬干潟を守る連絡会」の前川盛治事務局長は「予想以上の判決。大きな前進だ。東門市長が事業の見直しを表明せざるを得なかったのは、そもそも当初計画に無理があり、ホテル進出などの見通しが全く立っていなかったからだ。(国、県、市は)判決を真摯(しんし)に受け止め、考え直してほしい」と語った。

●泡瀬干潟埋め立て継続は違法、那覇地裁「経済合理性なし」  2008年11月19日 読売新聞
 「南西諸島最大の干潟」と呼ばれる沖縄市の泡瀬(あわせ)干潟(約290ヘクタール)で国と沖縄県が進める埋め立て事業は、希少生物が生息する自然を破壊するとして、同市の住民ら約580人が、仲井真弘多(ひろかず)知事と東門美津子市長を相手取り、事業への公金支出の差し止めなどを求めた訴訟の判決が19日、那覇地裁であった。

 田中健治裁判長は、過去の支出については適法としたが、将来については「現時点で経済的合理性がない」として、仲井真知事と東門市長に対し公金支出差し止めを命じた。

 事業は、干潟に人工島(約187ヘクタール)を建設し、完成後は県と市が大部分を購入、ホテルや商業施設を誘致する計画。事業費は約490億円。1987年に市が構想を策定。国による環境影響評価(アセスメント)後の2000年、県が埋め立てを認可した。02年、2区域のうち第1区域(約96ヘクタール)の工事に着手したが、相次ぐ希少種の発見や反対運動で工事は進まず、護岸整備にとどまっている。

 また、06年4月、計画に慎重な立場の東門市長が初当選。昨年12月、第1区域について土地利用計画の見直しを前提に推進を容認し、第2区域(91ヘクタール)は国と県に規模縮小を求める方針を発表していた。

 判決で田中裁判長は、東門市長の表明後も、具体的な土地利用計画が何ら定まっていないことを指摘。「経済的合理性について明らかでないまま事業を推進しようとしていると言うほかなく、支出は認められない」とした。

 ただ、県と市による当初の宿泊施設の需要予測や企業立地計画は「疑問点は存在するが、一応の根拠となる資料を基に算出されており、合理性を欠くとまでは言えない」と判断。過去の支出分約20億円に加え、判決が確定するまでに支払い義務が生じた支出についても適法とした。

●沖縄・泡瀬干潟埋め立て訴訟:支出差し止め命令 経済的合理性欠く--那覇地裁
  毎日新聞 2008年11月19日
 ・・・・
 判決は住民側の実質勝訴となった。泡瀬干潟埋め立て事業は国と県が泡瀬沖約200メートルの海域約187ヘクタールを埋め立て、県が約127ヘクタールを買い取って土地を造成。その後沖縄市が約90ヘクタールを購入し、ホテルや観光商業施設などを誘致する計画。埋め立て事業費は約489億円。02年10月に着工した。現在、1期工事(約96ヘクタール)の外周護岸がほぼ完成し、年度内に埋め立てに着手する。

 判決は、沖縄市の東門美津子市長が昨年12月、1期工事分の土地利用計画の見直しと2期工事は計画撤回を含めて見直すと表明した経過を重視。「沖縄市の具体的な土地利用計画は何ら明らかでなく、そうである以上、県の埋め立て事業についても経済的合理性を認めることはできない」とした。

 ただ、県の過去の支出差し止め請求については「訴えの利益を欠く」として却下し、判決確定後の将来分のみを認めた。

 原告は05年5月に提訴した。【三森輝久】
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 ■ことば
 ◇泡瀬干潟
 沖縄市にある広さ約266ヘクタールの干潟で、南西諸島の中では最大級。国の天然記念物4種を含む希少生物が生息し、ジュゴンやアオウミガメの餌場になっているほか、沖縄本島で最多の125種類の鳥類が確認されている。

●「実質 全面勝訴」/「泡瀬」差し止め判決/原告、歓声驚き
 「画期的」「沖縄の将来へ英断」
 沖縄 2008年11月19日【夕刊】 社会
 「画期的判決だ」「実質的な全面勝訴」―。泡瀬干潟埋め立て開発に反対する住民らが、県と沖縄市に事業への公金支出差し止めを求めた訴訟で十九日、那覇地裁(田中健治裁判長)は原告の請求を一部認め、今後の公金支出に待ったをかける判決を言い渡した。傍聴席に詰めかけた原告や、裁判所の外で待機していた支援者から大きな拍手が起こり、「泡瀬干潟の埋め立て中止に向け大きな弾みになる」と力強く語った。被告の県や市関係者は冷静な表情で判決を受け止めた。

 「(将来分の)公金支出をしてはならない」。午前十一時すぎ、裁判長が判決を読み上げると、原告、被告側ともに息をのんだ。すぐに「一部勝訴」の垂れ幕を掲げた関係者が外に飛び出した。傍聴者から詳しい内容が伝えられると、原告や支援者らは歓声を上げ、手を取り合って喜んだ。

 原告代表の漆谷克秀泡瀬干潟を守る連絡会共同代表は、「びっくりしている。非常に評価できる判決だ。沖縄の将来に向けての英断」と声を弾ませ、「埋め立て中止を求める運動への大きな力になる」と喜んだ。

 原告や支援者約八十人は閉廷後、地裁近くの公園で〝勝利集会〟。法廷から出てくる原告や弁護団を拍手で出迎え、熱気に包まれた。

 泡瀬干潟を守る連絡会の前川盛治事務局長は「市や県の事業に合理性がないと司法がはっきり認めた。埋め立て工事中止に向け、大きな展望が開けた。完全勝利に近い判決だ」と評価。

 原田彰好原告弁護団長は、判決が確定しない限り、公金支出の差し止めができないことに触れつつ、「現時点で、司法が(工事に)合理的理由がないと認めた。行政側は計画を再検討するべきだ」。御子柴慎弁護士は「運動の高まりがこの結果を生み出した。事業にこれ以上支出することが違法だと証明された。埋め立て事業を中止に追い込もう」と声を張り上げた。

 「皆さんやりましたね」。同訴訟を支援する会の亀山統一代表は興奮気味。「全面敗訴の不安もあったが、裁判の中で積み上げられた事実を財産にすれば、今後につながると思っていた。われわれの主張が一部でも認められたことの意義は大きい。行政は司法の判断をしっかり受け止めるべきだ」と述べ、埋め立て事業中止に向け、さらなる運動強化を呼び掛けた。

決定的な影響
 五十嵐敬喜法政大教授(公共事業論)の話 費用対効果の問題を正面から取り上げて、経済的合理性が認められないと判断した非常に画期的な判決だ。極めて異例の司法判断で、初めてではないか。

 これまで公共事業をめぐる訴訟では、事業の公共性と住民の被害を比較して、公共性が上回るとするのがほとんどだった。道路特定財源の問題など、行政は費用対効果の検証にやっと取り掛かったところで、それを先取りしている。同種の訴訟だけでなく、行政にも決定的な影響を与えるだろう。

推進派「残念」
 泡瀬沖合の埋め立て事業を推進する「沖縄市東部地域を発展させる会」会長の當真嗣蒲さん(68)は、「非常に残念。良い方向の判決が出るものと思っていたが、合点がいかない。環境への配慮などもあるからこそ、私たち地元も計画を支持してきた。埋め立て計画は、長い歴史があるもので上物の計画は当然見直しが必要だろうが、こんな中途半端に埋め立てが終わったら、逆に環境に悪いのではないか。県が控訴することに期待したい」と話した。

「対応考える」
推進議員連盟
 沖縄市議会議員二十八人中、二十四人で組織する東部海浜開発事業推進議員連盟の新里八十秀会長は「これから議員に集まってもらい対応を考える」と話した。

●公金支出差し止め訴訟判決要旨 那覇地裁  2008/11/19 17:53 【共同通信】  泡瀬干潟埋め立てへの公金支出差し止め訴訟で、那覇地裁が19日言い渡した判決の要旨は次の通り。

 【主文】

 沖縄県知事は、沖縄市の中城湾港(泡瀬地区)公有水面埋め立て事業・臨海部土地造成事業で、この判決の確定時までに支払い義務が生じたものを除き、一切の公金支出や契約締結、債務などの義務を負担してはならない。沖縄市長は、市東部海浜開発事業で、一切の公金支出や契約締結、債務などの義務を負担してはならない。

 稲嶺恵一前県知事と国に計20億円の損害賠償を請求するよう県知事に求めた部分は退ける。

 【環境影響評価】
 事業者の国(沖縄総合事務局)が行った鳥類やサンゴ類、貝類などの調査は、確認されなかった種があるほか、サンゴ類やサンゴ礁の生態系などの予測で、検討が不十分な点も散見される。

 環境影響評価法や省令は、事業者が自主的に環境への影響を調査・予測し、環境保全措置の検討を行うとした上で、外部の意見も踏まえるとしている。今回の調査方法は一応、目的に照らして合理性の認められる手法であり、一定の根拠を示した予測がされている。従って環境影響評価が違法とまでは言えない。

 【経済的合理性】
 2006年に就任した沖縄市長は昨年12月、市の海浜開発事業について、(1)第1区域は、工事の進ちょく状況からみて、土地利用計画の見直しを前提に推進せざるを得ない(2)第2区域は、アクセスなどの点で課題があり、具体的な計画の見直しが必要だ-との方針を表明した。

 第1区域について、どのような見直しを行い、新たな土地利用計画の経済的合理性をどのように検証したのかなど何も明らかにされていない。具体的な利用計画が何も定まらないまま、埋め立て工事が相当程度進んでいる状況を追認する形で事業を推進しようとするものだ。第2区域は基本的に見直す(計画を撤回する)というもので、現時点では第2区域の事業に経済的合理性は認められない。

 埋め立てを承認した2000年時点で事業計画自体が経済的合理性を欠いていたとまでは言えないが、宿泊需要の予測や観光客数の推計など、実現の見込みなどに疑問点があったことも考慮すると、現時点では経済的合理性を欠くと解釈するのが相当だ。

 県の埋め立て事業も、現時点で市の具体的な土地利用計画が明らかでなく、事業が経済的合理性を欠く状態にある以上、経済的合理性を認めることはできない。

 【損害賠償請求】
 埋め立て事業は、前県知事が支出を命じた時点で経済的合理性を欠いていたとまでは言えず、裁量の逸脱や乱用は認められない。

 環境影響評価が環境影響評価法や省令に違反するとは言えず、埋め立て免許や承認も違法とは言えないため、国が県に対して損害賠償義務を負うとは認められない。

 【差し止め請求】
 現時点では、県の埋め立て事業の経済的合理性は認められないため、事業への将来の支出は地方自治法、地方財政法に違反する違法なもので、県への差し止め請求には理由がある。

 市の事業の経済的合理性は、現時点では認められないので、事業への将来の支出は地方自治法、地方財政法に違反し違法で、差し止め請求には理由がある。

泡瀬干潟を守る連絡会

 泡瀬干潟は琉球列島の中で一番大きく、美しい貴重な干潟です。子々孫々の代まで残さなければならない、世界の宝です。
 それが残念ながら今、埋立てがはじまっています。皆さんと共に、ぜひ泡瀬干潟を守っていきましょう。

このホームページは、次のことを目的としています。
〇豊かな自然が息づく泡瀬干潟の美しさ、そこに生息する貴重な生物を皆さんに広く知って頂きたいと思います。・・・「泡瀬干潟紹介」など。
〇各専門家に泡瀬干潟に生息する貴重な生物、海草移植の問題点などに関する情報を提供するものです。・・・「研究・調査活動」など。
〇自然保護、環境訴訟をしている人々との情報交換、連帯の場としても位置付けています。・・・「自然の権利」訴訟など。

 泡瀬干潟とは
 泡瀬干潟は、琉球列島に奇跡的に残された最大(290ha)の干潟です。現在、沖縄の渚(干潟、浅海、湿地)は埋立と赤土の堆積によって図のようにほぼ壊滅的状態です。

 沖縄の海というと、エメラルド・グリーンの海と白い砂というイメージですが、泡瀬干潟はこれと異なります。泡瀬干潟は泥、礫(れき)、砂、海草藻場、珊瑚(ラグーン)の多様な環境がパッチ状に連なり、多様なそして微妙な生態系を保っています。これはある意味で、沖縄の海岸の古来からの特性をよく示しています。この環境の多様さ故に、泡瀬に生息する生物種もまた極めて多種です。

 そして泡瀬の海草場は、熱帯性で複数種からなる混合海草場で、温帯の単一種からなる海草群落構造と大きく異なるのが特徴です。

 これらの多様性による生態的安定性によって、市街地に隣接しているにも関わらず、自然環境が保たれ、驚くほど豊富な生物が残されている理由の一つです。そして潮干狩りなど、現在でも人々との関わりが深い大切な干潟です。


[自然の権利]


2.泡瀬干潟「自然の権利」訴訟
【泡瀬干潟埋立に反対する住民訴訟は立証段階に】
一. 国、沖縄県が進めている泡瀬干潟埋立事業に反対する住民らが、
沖縄県と埋立地購入予定者沖縄市を被告として公金支出の禁止等を求めた
住民訴訟は、今年7月から立証段階に入り、年内に立証過程を終了する
予定です。

二. 泡瀬干潟は中城湾の沖縄市街の前面に広がる干潟で、最大干出面積
290ヘクタール、浅海域を含む海草藻場は350ヘクタール、生物も多様で
希少動植物も生息し、沖縄県で最も豊かで重要な干潟です。
しかしながら、埋立工事は着々と進められており、既に人工島の外観が
形成されています。人工島の埋立には、人工島周辺の航路浚渫(しゅんせつ)
による海底土砂が運び入れられています。このため航路浚渫による
浅海域環境の破壊と海水汚濁が進行しています。人工島「地面」には貝類の
死骸が累々と横たわっています。

五. 常識的に考えて本件埋立事業の不当性は明らかですが、これを
訴訟により主張・立証することは結構難しいということを痛感しつつ、
原告・弁護団は頑張っています。
今後とも、ご支援よろしくお願いいたします。

泡瀬干潟「自然の権利」訴訟弁護団長 弁護士 原田彰好


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 いま続けている住民訴訟の一つ。
 岐阜県の前知事ら退職金支出は違法として、歴代12人の知事、副知事、出納長に退職金計約3億円余を返還させるよう求めている。この3役の退職金支出に関する現行の県の条例を「額や方法の明記がなく違法」だから。
 
 いまの知事は、条例を改正した。

 争点の一番は、当時の条例の適法性。
 退職金の算定方法や額を条例に明記せず「内規」に基づいて支給していた岐阜県。この違法性は、まず間違いない。

 もう一つの争点は、入り口の話。つまり住民監査請求という制度は、支出から1年以内に提起しなければならない原則があるところ、「特に知りえない」事情が認定されるときだけは例外とされている。

 今回、その例外の認定が成立する否かで全部決まるとこちらも最初から思っている。そこについての裁判所の判断次第だから、長引かないと思っていた。
 でも、提訴からまもなく2年。

 被告岐阜県の主張は、「情報公開条例ができた(1995年/平成7年)以降は県民は退職金のことは知りえた」と主張。
 裁判所は最後にこの点を整理し、11月27日で実質終わりにしよう、だから、双方ともこの点についての最後の主張を21日までに出すように、と宿題が出ている。
 
 今日はその書面を作らなくちゃ。

 ともかく、最近でも、条例に明記せずに支出している各種の事案についての違法の判決が続いている。それらの紹介。
 最後に、「自治体の労働者」を守る自治労の弁護団の弁護士の解説・報告が示唆に富むので紹介しておく。
 
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ここのところ6位、7位あたり


● 知事ら常勤特別職の20年間の退職金の返還請求
  


  訴状の全文はこちらから。  前半部分    後半部分 
   (一人歩きするのは「訴状」なので、引用を含めて、長めに作った) 
     訴状・本文 印刷用PDF版 19ページ 280KB

     相手方や支給額などの一覧 印刷用PDF版 1ページ 137KB
 なお、その後、訴訟中で上記の請求の別紙は修正されているので、また、アップする。
   
●大東市の非常勤「退職慰労金」は「違法」 大阪地裁判決  朝日 2008年8月7日
 大阪府大東市が非常勤職員に払った退職慰労金は不当な支出だとして「市民オンブズ大東」の光城敏雄代表が起こした住民訴訟で、大阪地裁は7日、昨年4月と8月に職員2人に支給された計約270万円を岡本日出士市長ら幹部4人に賠償させるよう、市に命じる判決を言い渡した。吉田徹裁判長は「条例に定めのない違法な支出だ」と判断した。

 判決によると、地方自治法は自治体職員に支出する給与や手当は条例で定めると規定しているのに、市は非常勤職員への退職慰労金について定めていなかった。訴訟で、市は「要綱で定めた」と主張したが、判決は「内部規範に過ぎない」として退けた。

 市は、非常勤職員に対して98年度からの9年間で計4343万円の退職慰労金を支出。昨年末の提訴後、今年3月末で支出をやめ、月額の報酬を増やした。岡本市長は「判決の内容を精査して対応を考えたい」との談話を出した。

●大東市の非常勤職員への退職慰労金は違法 大阪地裁  サンケイ 2008.8.7 21:40
 大阪府大東市が非常勤職員に退職慰労金を支給したのは違法として、市民団体代表の男性(51)が市を相手取り、岡本日出士市長や当時の市幹部ら4人に違法支出分を請求するよう求めた訴訟の判決が7日、大阪地裁であり、吉田徹裁判長は「条例に基づかない支給で違法」として、約270万円を岡本市長らに請求するよう市に命じた。
 判決によると、大東市は昨年3月に23年間勤務した非常勤職員に約238万円、同年7月に4年間勤務した職員に約31万円を退職慰労金としてそれぞれ支給した。

●職員互助会に3億円返還命令 大阪高裁、ヤミ退職金訴訟  2008年10月30日 共同通信
 大阪府高槻市と大東市が「大阪府市町村職員互助会」に支出した補給金が、市職員退職時の「退会給付金」に充てられたことの適否が争われた2件の住民訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は30日、互助会に計約3億500万円の返還を求めるよう両市市長らに命じた。

 給付金制度は「ヤミ退職金」と批判され、互助会は2005年に廃止し、不要となった資産を市町村に返還。1審大阪地裁は補給金支出は違法と判断したが、返還金で弁済されたとして、両市の住民の訴えを退けた。
 判決理由で高裁の大谷正治裁判長は退会給付金について、1審同様「実質的に退職手当に当たり、市町村の補給金を充てることは給与条例主義に反し違法」と指摘。

 また、1審は適法と判断した在会10年ごとに2万-10万円が支給される慰労金についても「儀礼の範囲内とはいえない。せいぜい数千円ないし1万円程度が限度だ」として違法と判断した。
 その上で「返還金は制度廃止によるもので、既に支払われた給付金の清算のためだったと見ることはできない」として、弁済されたとする両市市長ら側の主張を退けた。2008/10/30 21:17 【共同通信】

●市町村職員ヤミ退職金「市は互助会に返還請求せよ」判決  朝日新聞
 2008年10月30日

 大阪市を除く大阪府の42市町村の職員らが加入する大阪府市町村職員互助会が、自治体からの補助金を原資に退職する加入者に「退会給付金」を支給していた問題をめぐる行政訴訟の控訴審で、大阪高裁は30日、高槻市と大東市側に、04〜05年度の補助金の一部相当額計約3億円を互助会に請求するよう命じる判決を言い渡した。大谷正治裁判長は「補助金を実質的な退職金にあてることは、条例で給与を定めるとした地方自治法に違反する」と述べた。

 両市の住民が「ヤミ退職金だ」として補助金相当額を請求するよう求め、05年に提訴。互助会は同年、退会給付金の支給をやめ、資産のうち100億円を清算金として市町村に返還した。昨年から今年にかけてあった、それぞれの一審判決は退会給付金を違法としつつ、両市と互助会が清算が済んだことで合意した点を踏まえ、訴えを退けた。
 しかし、高裁判決は、過去に支払われた退会給付金は返還されておらず、合意には効力がないと判断した。

●ヤミ退職金訴訟 2審は大東、高槻両市長に返還請求命令  産経新聞 2008.10.31 01:53
 大阪府大東、高槻両市が社団法人「大阪府市町村職員互助会」にそれぞれ補給金を支出したのは違法として、両市の住民が各市長らに対し、互助会に資金返還を請求するよう求めた住民訴訟の控訴審判決が30日、大阪高裁であった。大谷正治裁判長は、請求を退けた1審判決を変更、大東市長らに計約1億500万円、高槻市長らに計約2億90万円を返還請求するよう命じた。

 職員の退職時に互助会から支給される退会給付金を「ヤミ退職金」とする原告側の主張について、大谷裁判長は1審と同じく「実質的に退職手当にあたる」と違法性を認定、16~17年度に給付された一部について返還請求権を認めた。
 互助会は17年11月に退会給付金を廃止、不要となった計100億円を清算金として各市町村に返還したため、1審判決は「清算金で弁済され、両市の返還請求権は消滅した」として原告側の請求を退けていた。

●内規での退職金の支給、二審も違法 福岡高裁  サンケイ 2008.3.26
 合併を機に退職した町の臨時職員60人への退職金支給は違法として、長崎県西海市の住民が山下純一郎市長に、旧大島町の小山岩男元町長に約3400万円の損害賠償を請求するよう求めた訴訟の控訴審判決が26日、福岡高裁であった。
 牧弘二裁判長は、1審長崎地裁判決に続き、内規に基づく支給は違法と認め、元町長に約3040万円を請求するよう市長に命じた。請求額は1審判決より約70万円減額した。

 判決理由で牧裁判長は「地方公共団体の職員給与は、法律や条例で定めなければならず、その根拠の全くない支出が違法であるのは明らかだ」と指摘。ただ1審判決の認定額には、ほかの町との一部事務組合が支出した退職金も含まれていると判断、額を変更した。
 判決によると、西海市は平成17年4月に5町が合併して誕生。旧大島町は合併直前の3月、昭和59年に当時の町長が町長専決で制定した内規に基づき、臨時職員60人に退職慰労金計約3400万円を支給した。
 山下市長は「判決を厳粛に受け止め、内容を検討して適切に対応したい」とコメントした。

●【弁護団レポート12】 「非常勤職員」に対する「手当」支給問題
    自治労連全国弁護団・弁護士 福井悦子さんの論文から引用

まず名古屋市がやりだまにあがった

1 東海地方では、昨年暮れ頃から年始にかけて、一部マスコミにより「非常勤職員」に対する「手当」の支給は違法であるとのキャンペーンが張られた。問題とされた「手当」とは「期末・勤勉手当」等一時金と「退職手当」である。まずは名古屋市がやりだまにあがったが、その後、福井、敦賀、大津、桑名、四日市、伊勢、岐阜、高山、大垣、豊橋、長野市等6県の30市が「違法」支出を指摘された。

 問題が一人歩きを始めた

2 ことの発端は、名古屋市議への費用弁償問題であった。名古屋市では市長が定める規則に基づいて費用を支出していたが、名古屋市民オンブズマンが、「条例で規定するとしている地方自治法に違反する」と主張し住民訴訟を提起した。名古屋市は提訴後、後追い的に費用支給を条例化したが、一審判決は、改正前の状況を、地方自治法203条5項に照らし「明確に違法」と認定した。
 その後、この問題は、一人歩きを始めた。マスコミは、法203条1項の最後に掲げられた「非常勤の職員」に対し、「法定外」の「手当」が支給されていることを問題視しだしたのである。

 じっぱひとからげに「非常勤職員」

3 マスコミ報道の特徴は、「非常勤職員」の定義をしていないことであった。取り上げられた「非常勤職員」の職種は、国民健康保険推進員、医師、看護師、保育士、国民保険料徴収員、図書館司書、電話交換手等多岐にわたっている。労働時間、労働日もばらばら。呼称も「嘱託職員」「非常勤職員」「準職員」「臨時職員」「パート・アルバイト」等、統一されていない。もちろん、採用根拠条文は何条かなどという点にはまったくふれられていない。にもかかわらず、いわばじっぱひとからげに「非常勤職員」とくくって、(1)「非常勤職員」には報酬と費用弁償以外支給することは許されない、(2)条例に基づかない支給、すわなち「規則」や「要綱」「内規」(自治体によっては、要項や内規さえない)等に基づく支給は違法である、と報道された。

 組合による抗議が始まる

4 どの自治体も、財政難にあえいでいる折である。このキャンペーンは、渡りに舟であった。「名古屋市の問題を契機に違法ではないかという見解が出てきているので、新年度から廃止することを考えている」(非常勤保育士への一時金について、日進市)など、廃止の方向への動きが出てきた。
 名古屋市の場合、非常勤職員への一時金、退職金の支給は、今までの市職労の運動の積み重ねによる成果であった。市側も、「非常勤」職員が、実は非常勤ではなく常勤的職員であることを十二分に知っていた。そのため、単純に「廃止」とは言わなかったが、「見直し」に入った。

 また、制度的支給不支給の問題はともかく、最初に「違法」支給を報道された「国民健康保険推進員」は、市民から疑問や疑惑の目で見られ、集金業務に支障が生じているという実態も報告された。
 組合は、ただちに新聞各社に抗議の投書を送り、「非常勤職員」が実態としては常勤的職員であること、総定員抑制政策のもと、定数外職員として「非常勤職員」などの名目で職員を増やしていることなど歴史的経緯等も訴えた。その結果、1月10日頃の段階では『「非常勤」と「常勤」の区別があいまい』、『法が実態に追いつかず』(『中日新聞』)といった報道もなされるようになってきたが、すでになされた報道による自治体の「廃止」「見直し」への動きを止めるまでには行かなかった。

 意見書を作成して各自治体に送付

5 2003年1月中旬、組合から相談を受けた自治労連愛知弁護団では、事務局会議の結果、自治労連弁護団の“伝統的手法”である意見書を作成して各自治体に配布することとし、早速意見書の作成に取りかかった。
 「臨時・非常勤職員」問題は、言うまでもなく自治労連弁護団の大きな課題のひとつである。96年11月には、『「臨時・非常勤職員」の権利と労働条件の法的検討』が豊川義明弁護士、城塚健之弁護士により起案されている。

 また、東海地方で今回起きた問題と類似の問題が、2000年初めに芦屋市で、2001年秋には枚方市で起こっており、前者については山内康雄弁護士と野田底吾弁護士が、後者については大阪自治労連弁護団が、それぞれ作成した意見書がある。愛知弁護団では、早速これらの意見書を送っていただき、参考にさせていただいた。

 愛知弁護団では、この10年間に2度、県下のいくつかの自治体の不安定雇用労働者の実態調査を実施していた。その結果、例えば保育士については職務内容、責任、さらに労働時間が全く正規職員と変わらなかったり、他の職種についても職務内容は全く同じで、労働時間に差があるといっても、正規1に対し4分の3程度という実態にあることを把握していた。また、採用根拠規定については、地公法22条2項でありながらすでに5~6年の勤続年数があったり、同法3条3項3号であったり、さらには採用根拠規定不明という自治体も少なくなかった。

 実態調査の結果、愛知県下の自治体の不安定雇用労働者の実態把握に自信があったため、『「非常勤職員」の多くは、本来地方自治体が正規職員として正式に雇用すべき常勤職員であるにもかかわらず、もっぱら自治体の都合により、地方公務員法を脱法して「非常勤職員」として雇用されている』ということを自信を持って書けた。

 常勤的「非常勤職員」について地方自治法203条適用とするか204条適用とするかについては、上記「法的検討」では、203条に「非常勤職員」の明文があること、そのため多くの非常勤職員は通常の給料体系とは別枠で扱われ、諸手当、一時金、退職金も支払われていないこと、判例でも203条が適用されることが当然の前提となっていること(平成10年3月9日熊本地裁判決、平成11年7月15日福岡高裁判決)等の実態を踏まえてであろう、203条の適用があるとの前提で、同条の「報酬」は労基法上の「賃金」と道義だとの解釈論を展開している。
 
 裁判で争うとしたら、現行法のもとでは、少なくとも予備的には、203条の適用を前提としながら、同条の解釈論を展開せざるを得ないであろう。しかし、「意見書」だとその点は自由でいられる。愛知の意見書では、常勤的「非常勤職員」の実態から論理を展開したこともあり、常勤的「非常勤職員」に203条が適用されると考えることがそもそもの間違いで、204条が適用されるのだから、同条所定の諸手当が支給されることはむしろ当然だと主張した。

 条例が制定されておらず、要綱や内規で出費されていたり、自治体によっては要綱・内規さえなく支払われていたことについては、さすがに適法とは言い難く、条例をもうけなかったことは自治体当局の責任であり、早急に条例化をなすべきと結んだ。

 合法的に支給する方向で解決を図った

6 意見書をまとめて、改めて実感したのは、常勤的「非常勤職員」は、もともと法が予定する存在ではないということ、その意味でもともと違法な存在であるということである。予定しない存在に、そのまま適用される条文がない、もしくは形式的に法を適用すれば、違法となってしまうのは当たり前である。しかし、かかる違法な存在を生み出した責任はひとえに自治体当局にあり、労働者側には何らの責任がない。それを「違法ではないかとの指摘が出てきているので、(手当を)廃止することを考える」などということは、まさしく非道である。

 意見書は、愛知県下の自治労連傘下の労働組合の存在する自治体20カ所に執行された。各自治体では、意見書にも励まされ、支給は続けるが、この情勢下、「非常勤職員」に対し一時金を支給する旨の条例の制定が困難なことから、手当相当分を賃金月額に分割上乗せし、合法的に支給する方向で改訂を図った、あるいは図っていると報告されている。(なお愛知県下では一時金は支給されていたが、退職手当は支給されていなかったところが大半であり、上乗せは一時金についてである)。
   (以下、略) (ふくい えつこ/『自治と分権』第12号、2003.7)

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 堺市の図書館の問題、11月4日の住民監査請求からその後の動きの中間報告をしよう。 
                     (転送・転載歓迎)

●11月7日には各地の自治体議員らの連名で市に申し入れを行った。
 13日は、各地の市民や学者や研究者らほかで同様に申し入れた。
 15日(土)に上記申し入れに対する市の回答が郵送されてきた。
 17日(月)は、その回答に対するこちらのコメントを記者クラブへ。

 市の回答があまりに「他人事」の体なので、こんなことを放置したらいけないと、意識的に硬く辛口のコメントをさらっと起案したら、ほぼそのまま採用された。

 他方、住民監査請求は14日に受理通知が届いた。
 文末に、議会選出の監査委員は除斥にあたらないので4人で監査する旨が記されていた。
 17日は監査委員事務局との調整で、「監査委員への陳述は12月9日(火)1時半から」と決まった。

●堺市の図書館長会議で、「18歳未満貸し出し禁止」と夏に決めたことを、今回「請求があれば18歳未満にも貸し出す方針を決め、同日から運用を始めた」と覆したことが報道された。

● 今回、堺市のことが大きな話題になった理由は二つあると思う。
 一つは、「5500冊」という、いかにもすごい数字をまとめた、つまり、「BL本が5500冊ある」と受け取れるようなまとめをしたこと、
 二つ目は、市の公式Webページで「市民の質問に対する市の回答」という形で全国(インターネット=世界)発信したこと。

 前にも少し触れたけど、この約5千冊の中身は、一般には明らかにされていない。もちろん私たちはその詳細データを取得している。
 分析しなければと思っていたのだけれど、手が回らないところに・・・いゃー、さすが、分析してくるという人たちが出てきた・・・・嬉しい・・・
 その本や著者、出版社についての予備知識がある人じゃないと効率的、効果的にできないことだから・・・

● 他方、排除する人たちも、彼ら的に見ても「問題ある本は5千冊のうちの一部ではないか」ということが分かってきたらしい。
 排除しようとする人たちの掲示板では次のように書かれている。

 「本当は、エロ本を排除して、性表現を伴う青春文学を死守すべきでしょう。『BL』とされた5500冊にも問題ないものは大いにあるはず・・・エロ本をなんとかするためには『BL』に一括で網をかけるほか方法がありません・・・わかるように区分を提示する必要があります。そうすればちゃんとエロ本だけ迫害します。

 どこまでも、いつまでも、排除を続けたいらしい。

● ともかく、今回の堺市の図書排除問題、報道にいろんな姿勢が現れている。
 私は、こんな記事書いていて、そんなスタンスで報道の自由を死守できるのかと、強い疑問を感ずるものある。
 まさに、このBL本の排除問題、開架に置くべきか閉架に置くべき、青少年に貸すべき否か・・・その人の価値観と感性が現れることだと見ている。

● とはいえ面白いことに、堺効果はしっかり出ている。
 つまり、堺のように「軟弱」な対応をすると、大変なことになるから「明確」かつ「毅然」と対応しよう、そんな図書館の姿勢が出ていると見受ける。
 これが皮肉なことに「排除する人たちの掲示板」に書き込まれている。
 
 書き込みにある 大阪市の回答の一つ
    「3.男同士のセックスシーンもあるが、
       セックスシーン自体は他の小説にもあるので問題はない。」


 堺市は、見事に立派な反面教師役を果たしているようだ。

 これらについて、いずれも下記に詳しく紹介しておく。

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ここのところ7位、8位あたり

 11月5日ブログ
   ⇒ ◆住民監査請求/上野千鶴子「日本中、どこで同じようなことがあっても、闘うだろう」
 11月11日ブログ
   ⇒ ◆第二次申し入れの賛同人の募集・明日まで/その他の各種情報

 住民監査請求の陳述日は「12月9日(火) 午後1時半から」
 まず1時間がこちらの陳述、続きで行政の説明が1時間ほどの見込み。
 1時間こちらが陳述し、そのあと市の行政側が監査委員に説明する。
 代理人のほか、請求人の陳述についてもできるように求めていたが
「監査委員からは異論が無いのでよいはずです」とのこと。

 もちろん、私たちは市の説明に立会い、一般の人や報道機関も傍聴できる。

以下は、監査委員の受理通知と市の回答、こちらのコメント。
    
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

                      2008年11月17日
堺市回答に対するコメント

                    上野千鶴子 東京大学大学院教授
       「ジェンダー図書排除」究明原告団・代表
      呉羽真弓 京都府木津川市議会議員
                    はじめ 市民97名/議員46名/7団体

 私たちが11月7日および11月13日に提出した、「堺市立図書館におけるBL図書排除に関する申し入れ」の「問い1」の趣旨は、堺市HP「市民の声Q&A」の「今後は、収集および保存、青少年への提供を行わない」との市の回答は、「特定図書の処分(廃棄)を前提にしたものなのか。説明を求める。」である。
 堺市の回答は「廃棄を前提にしたものでなく」であるから、市のHPにおける市民への回答との齟齬が明白になった。堺市HPと私たちに対する回答の比較から、結果として、今回の図書問題に関する堺市の混乱、不統一の方針や対応などが鮮明になった。

「問い2」は、「今回、一部の市議会議員の個人的主張に市の基本姿勢が揺らいだことは間違った市政運営ではないか。」である。
 堺市の回答は、「本件における、他者からの個人的主張による不当な介入や働きかけなどは一切ありません。」とすべての働きかけを否定しているが、これは、インターネットにおける各種情報や新聞等の報道からも、また、事案の経過からも事実に反する。
 今回の図書館運営に対する一連の「外圧」の存在をあえて否定することは、重大な問題をはらむ。
 私たちも行政も、人権問題に関して差別的扱いや排除行為等の存在を認識しない限り問題の解決が進まないことを歴史的に学んでいる。DV(ドメスティックバイオレンス)への対応に関しては暴力を我慢するのでなく暴力や加害の事実を直視して対策しなければならない。その観点からすれば、今回の「一切ない」との堺市の回答あるいは認識は、問題の解決に進むのでなく、悪しき事態を温存・継続するだけだ。

 なお、回答には「青少年に配慮する観点から、開架せず書庫に収蔵し、請求があった場合には、閲覧・貸出しに対応」と抽象的な付言がなされている。これについては、本件回答の直前にきゅうきょ館長会議が開催され、本年8月に決定し運用されていた「青少年への提供は行なわない」との方針・合意を撤回し、「請求があれば18歳未満にも貸し出す方針を決めた。同日から運用を始めた。」と新聞報道されている。
このような重大な決定変更があるにもかかわらず、私たちへの回答においては先の抽象的表現しか記さない姿勢には、わずかの誠意すら感じられない。

以上、堺市の今後に強い懸念と不安をいだくものである。
                                  以  上
                    (連絡先) 寺町みどり 
                    501-2112 岐阜県山県市西深瀬208
                      0581-22-4989

  上記3件の文書請求書印刷用 PDF版 3ぺージ 309KB

次に、排除しようとする人たちの掲示板の一部を見るために
フェミナチを監視する掲示板 から 一部を抜粋 ↓



Re: 堺市図書館BL(ボーイズラブ)本のその後2 バーク - 2008/11/14(Fri) 00:36:36 No.59964
それにしても、どうやればずさんな管理で何百冊も並んでしまうんでしょう?(笑)事情を知らない人になら、何を言っても騙せますけどね。

>学校の図書館とか心配になってきましたが

古本屋の常連様。学校図書館にBLがある場合もけっこうありますよ。ネットで検索してみれば、たとえば「図書室 BL」とか、いろいろとキーワードを工夫してみればヒットします。

ところで、大阪市内在住の私の友人が先日、BLを大量所蔵する大阪市立図書館へBLに関して問い合わせてくれました。

要点をかいつまんで書くと、
1.市民からのリクエストがある以上、BLを購入するのは図書館として当然の対応である。
2.BLは有害図書ではないので購入しても問題はない。
3.男同士のセックスシーンもあるが、セックスシーン自体は他の小説にもあるので問題はない。
4.たとえ未成年者であっても貸し出す。年齢制限をするのは図書館の自殺行為である。

5.今回、堺市が発表した5500冊のうち、大阪市立図書館が所蔵と同一のタイトルのBLは150冊程度しかなかった(堺市が書庫入れしたような過激なBLは大阪市立図書館には少なかったのか、もしくは、たまたま同一のタイトルのBLが少なかったかのかは不明)。
6.大阪市立図書館においても一年ほど前までは開架してあった。

まあ、私なら、もっと突っ込んで質問したのですが・・・。
ちなみに総冊数では堺市立図書館を上回っているとは思います、あくまでも想像ですが。

Re: 堺市図書館BL(ボーイズラブ)本のその後2 バーク - 2008/11/18(Tue) 00:34:29 No.60001
富士2000様。有り難うございます。
   ・・・・・
本当は、エロ本を排除して、性表現を伴う青春文学を死守すべきでしょう。『BL』とされた5500冊にも問題ないものは大いにあるはずです。しかしエロ本もまっとうな少女小説も区別なく(あるいは区別できないように)自ら全部『BL』とまとめているのなら、自発的に区分がなされていないのなら、エロ本をなんとかするためには『BL』に一括で網をかけるほか方法がありません。「わかってない!」と抗議したいなら、わかるように区分を提示する必要があります。そうすればちゃんとエロ本だけ迫害します。

●ボーイズラブ小説は不適切?図書館貸し出しで議論白熱  朝日 2008年11月5日12時35分
 「ボーイズラブ(BL)」と呼ばれる男性同士の恋愛を題材にした小説を図書館に置くべきかどうか。BL小説を20年近く買い続け、計5500冊を所蔵する堺市立図書館が対応に苦慮している。「子どもに悪影響を与える」と廃棄を求める声が相次いだのに対し、「性的指向による差別につながる」と廃棄の差し止めを求める住民監査請求が4日、市に出された。

 BL小説は作者も読者も主に女性で、文章の合間に、1冊で計数ページの挿絵があるのが一般的。堺市立図書館では全裸の男性が抱き合ったり、下半身に顔をうずめたりしている挿絵がある作品も扱っているが「1冊あたり1、2ページに過ぎず、大阪府条例の有害図書にあたるものは一切ない」としている。

 計7館の堺市立図書館を統括する中央図書館によると、堺市立図書館では利用者の要望を受けて90年からBL小説を買い始めた。03年には最多の825冊を購入したが「内容が過激化し、一定の配慮が必要」と05年から抑制している。総数は蔵書の1%未満、購入総額は約370万円という。

 「ほかに買いそろえるべき有益な本はたくさんある」。今年7月以降、電話や複数の図書館窓口で、市内在住の子どもの保護者らから廃棄を求める声が相次いで寄せられた。一方、4日に監査請求した市民は「基準に基づいて整備した図書を、特定の意図で排除することは許されない」と訴えている。

 堺市立図書館は8月、露骨な性描写があるイラストや文章があるBL小説について(1)今後、収集しない(2)18歳未満に貸さない、などとする方針を決めた。中央図書館の松井孝参事は「『露骨』の線引きは難しい。利用者の反応を見ながら、検討を続けたい」と話している。(岡本玄)

●男性同性愛扱ったBL小説本 書架のはずが開架図書
堺市立の4図書館 戻して18歳未満貸し出し禁止 毎日新聞 2008.11.5
 堺市立の図書館で書庫入れ扱いしている「ボーイズラブ(BL)」と呼ばれる男性同性愛を扱った一部の小説が開架され、誰でも読むことができる状態になっていたことが分かった。本来は書庫に保管し、請求があった場合のみ貸し出ししていたが、ずさんな管理が原因で開架されていたという。図書館側は7月、市民からの指摘を受けて書庫に入れ、8月からは18歳未満の貸し出しを原則禁止している。

 どう私立中央図書館によると、BL本は市民からの多くのリクエストを受け、90年ごろから購入。これまで計約5500冊(約370万円)を購入したが、一部のほんの内容が過激になっていることなどから、ここ数年は一冊も購入していないという。
 図書館側は、BL本の中には挿絵や描写など過激なものや、紛失も多いことなどから閲覧室には置かず「書庫入れ」とし、カバーには書庫入れの本と分かる目印もつけている。ところが、北、南、西、中の4図書館では7月まで、一部のBL本が書庫に入れられずに閲覧室に置かれ、誰でも読むことができたという。
 中央図書館総務課は「人気で貸し出しも多く、書庫に入れると倉庫まで取りに行く手間がかかるなどし、つい開架していたようだ」と説明している。

市民「特定の図書の排除許されない」
 一方市民ら約30人が4日、「特定の図書を排除するのは許されない」として、図書の廃棄や貸し出し不可能な状態での保管をしないことなどを求め、市に住民監査請求を起こした。【久保聡】

● BL本貸し出し 18歳未満は禁止 堺市立図書館 産経新聞 2008.11.5
 堺市立の図書館が男性の同性愛などをテーマにした「ボーイズラブ」(BL)と呼ばれる小説の18歳未満への貸し出しを事実上禁止していたことが4日、わかった。
 市立図書館では、市民からの要望などを基にBL本を購入。7図書館中、4施設が本棚に展示していたが、一部から「子供が見るのにふさわしくない」との声を受け、図書館長会議を通じて、今夏からBLを書架で保管することを決定。希望者から申請があった場合のみ貸し出し、中高生ら18歳未満には貸し出しをしていないという。

●「ボーイズラブ」は書庫に、堺市立図書館の5500冊  朝日 2008年11月14日
 堺市の市立図書館が所蔵する「ボーイズラブ(BL)」と呼ばれる男性同士の恋愛を題材にした小説計5500冊をめぐり、市民らから賛否が寄せられている問題で、市立全7館の館長会議が14日開かれ、青少年への影響にも配慮して誰でも自由に見られる書棚ではなく書庫で管理する一方、請求があれば18歳未満にも貸し出す方針を決めた。同日から運用を始めた。
 7月、市民から「子どもに悪影響を与える」などとBL小説の廃棄を求める声が寄せられたため、全館を調べたところ、4館で書棚に置かれていた。このため、「一定の配慮が必要」と8月から18歳未満への貸し出しをいったん中止し、対応を検討してきた。
 館長会議では、正当な理由がない限り、特定の資料の特別扱いや撤去をしない、とする日本図書館協会が79年に決議した「図書館の自由に関する宣言」を確認。そのうえで、書棚での管理は教育的配慮に欠けていた▽府条例の有害図書にはあたらない▽未成年の利用実態はほとんどない▽年齢制限に法的根拠はない——などを踏まえ判断した。


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 思いつきだから、揺れにゆれる「定額給付金」。
 もはや、経済対策にも貢献しない可能性も言われてきた。
 しかも、麻生内閣の当初の狙いだった「与党の選挙対策」の意味にもならないことも。

 世界経済が極めて不安定な現在、自分の先行きも不安に思う人は「使わない」。 使わないから「恩恵」も感じない。
 他方で、あまり不安の無い人は「現金での給付」をそれほど必要としていないから、「恩恵」は感じない。
 結局、気持ちの面として与党への「選挙対策」にはならない。

 しかも、来年3月ごろ実施というよな先の話では、今のピンチへの救援効果も薄い。逆に、「ほんとにやるの??」との勘ぐられるばかり。
 
 もともと、「生活支援」というような名目を掲げたから混乱した、「景気対策のための資金」という明確な目的を示し、「所得制限はしない」「このお金は即時『消費』にまわして、それがこの政策の目的だから協力を!」と言えば良かったのに、という人がいた。

 それもいえるけど、やっぱり、効果的な「2兆円」の使い道はもっとほかにたくさんあるはず。
 
 地方自治体からも総スカンで、麻生内閣がつぶれるガンになりそうな雰囲気の「定額給付金」。
 同時に、今の「給付金」と将来の「消費税増税」を公約したことで、国民の多数からも反発を受けている。
 
●所得制限『県内同一で』 定額給付金 知事が意向
●定額給付金は夫婦子どもの4人家族で6万4000円
●追加経済対策「現金・クーポンを直接配布」で合意、所得制限なし 政府・与党
●東海3県の経済効果“ほぼゼロ” 定額給付金、共立総研が試算
●「給付金」装う振り込め詐欺に注意を 総務省
●<国民会議>増税地ならし先行 改革全体像示せず
●麻生首相、3年後以降の消費税アップに理解求める
●年金財源に「埋蔵金」2・3兆円…国庫負担増分、来春から
●<厚労省>低所得者に年金上乗せ 「一律1万5千円」で調整

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この問題の関連は11月14日
  ⇒ ◆トップ失格発言/給付金公平性に麻生「地方分権だから」/トヨタ奥田「厚労省たたきは異常、何か報復を」

●所得制限『県内同一で』 定額給付金 知事が意向  2008年11月15日 中日

 定額給付金の所得制限の設定が、市町村の判断に委ねられた問題で、橋本昌知事は十四日、「できれば県内同一の形だとありがたい」と述べ、市町村によって対応に差が生じないことが望ましい、との考えを示した。

 水戸市で開かれた市町村長、同議会長らによる「県政要望懇談会」で発言した。

 川田弘二阿見町長は「事務煩雑化を無視したもので、納得いかない。県内市町村で一緒に研究したい」と述べた。橋本知事も同一歩調を取ることが望ましいとした上で、「(所得制限せずに)全員に給付し、(高額所得者らに)自主返還してもらっては」と提言した。 (伊東浩一)

●定額給付金は夫婦子どもの4人家族で6万4000円  11月7日20時17分配信 産経新聞
 自民、公明両党は7日、生活支援定額給付金の額を一律1万2000円、65歳以上と18歳以下には8000円を加算し計2万円とすることに大筋で合意した。夫婦と18歳以下の子供2人の4人家族だと6万4000円が支給される。支給対象となる所得制限の基準の設け方は、支給の窓口を担う市町村の意見を踏まえ、12日までに結論を出すことにした。

 自民党の園田博之政調会長代理と公明党の山口那津男政調会長が同日、国会内で会談し、山口氏が給付額を提案した。永住外国人も支給対象にし、給付のための新たに法律は制定しない方針だ。

 現金かクーポン券かという給付方法などの具体的な実施要項は、総務省が11日に設置する「生活支援定額給付金実施本部」で検討していく。

●追加経済対策「現金・クーポンを直接配布」で合意、所得制限なし 政府・与党  iza.ne 10/29 13:01更新
 自民・公明両党は29日午前、都内のホテルで政策責任者が協議し、30日に発表する追加経済対策に盛りこむ予定だった総額2兆円規模の定額減税に代わって、現金やクーポン券を直接配布する「給付金方式」とし、所得上限などの制限を設けないことで実質合意した。

 会議には、政府側から与謝野馨経済財政担当相も同席した。

 給付金方式は、28日の協議で自民党が提案した。公明党は定額減税の実施を求めていたが、給付金方式は所得税を支払っていない世帯にも行き渡るというメリットがあり、受け入れることになった。定額減税だと手続きに時間がかかるため平成20年度内の支給が難しいとする見方があることも、年度内の実施が可能な給付金制度を選んだ理由の一つとなった。

 給付金方式は、平成10年度に「地域振興券」が配布されたことがあるが、景気対策効果はいまひとつで、「ばらまき」のイメージもある。財源は、財政投融資特別会計の剰余資金を充てる方針。給付の額や方式、名称などについては引き続き協議していく。

●東海3県の経済効果“ほぼゼロ” 定額給付金、共立総研が試算  2008年11月14日 中日
 大垣共立銀行系のシンクタンク、共立総合研究所(岐阜県大垣市)は13日、政府・与党が追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円の定額給付金が東海3県(愛知、岐阜、三重)に与える消費喚起効果を568億円とする試算結果をまとめた。消費が他産業を刺激し、経済成長率を押し上げる効果は0・10%にとどまり、「景気浮揚効果はほぼゼロに等しい」としている。

 全国での消費喚起効果は6400億円で成長率の押し上げは0・12%と試算。効果は地域ごとに差があり、東海地区はほかに比べて小さかった。同研究所は「地域の産業連関表を元に経済効果を調査しており、輸出産業が多い東海地区は内需増加の恩恵が薄い」とした。

 仮に給付金分の2兆円を全額公共事業に回した場合、経済成長率の押し上げは0・36%になり、個人消費の刺激よりも“費用対効果”がいいとの結果が出た。共立総研は「景気対策としてならば、公共事業の方が有効」と指摘している。

 共立総研が2年前に行った試算では、愛知県での自動車生産が1割減ると、東海3県の成長率は2%低下する見込み。これを踏まえ、トヨタ自動車の国内生産の落ち込み方を考慮しても「定額給付金の効果は『焼け石に水』にすらならない」としている。

 与謝野馨経済財政担当相は先月末の閣議後の会見で、定額給付金の効果について、実質民間消費支出を0・20%程度押し上げるとの試算を発表している。

●「給付金」装う振り込め詐欺に注意を 総務省  11月144日
 総務省は14日、定額給付金の給付手続きを装った「振り込め詐欺」を防ぐため、ホームページで注意喚起を始めた。同省や自治体職員をかたり、電話でATM操作を指示したり、実際には生じない「手数料」振り込みを求めたりするケースなどを挙げ、そうした手続きを政府や自治体が求めることはないと強調している。

 「給付は早くても来年3月から」(同省関係者)だが、既に給付が始まったと誤解している人も多く、住民への連絡や給付手続きは始まっていない点も注意喚起した。

 市区町村判断で設ける可能性がある所得制限についても、「高額所得者なので、この口座まで返金してください」といった手口もあり得ると総務省は警戒している。

●<国民会議>増税地ならし先行 改革全体像示せず  11月5日0時9分配信 毎日新聞
 社会保障国民会議は消費税を含めた増税への地ならし役が狙いだった。最終報告に「必要な税率」が盛り込まれたのも、そのためだ。だが、今や限られた税財源をどの分野に重点投入するかを決め、社会保障制度の全体像を描かなければならない時期に来ている。増税に見合う青写真こそ求められているのに、示されたのは抽象的な「社会保障機能の強化」程度で、報告書は肩すかしだった。

 最終報告に、具体的な税率を書き込むことは、財務、厚生労働両省の悲願。麻生太郎首相が3年後の消費税引き上げを表明し、税制抜本改革に関する中期プログラム策定に着手したタイミングと重なり、必要税率の明記にこぎつけた。

 しかし、最終報告書は肝心の社会保障改革の方向性を明示できたとは言えない。負担増を強いられる国民にとって、「何を選択すればどんな見返りがあるのか」という点こそ大事なのに、さっぱり伝わってこないからだ。

 基礎年金の財源は今の保険料主体を続けるのか、全額税で賄う税方式か--。この古い課題の答えも出せなかった。年金記録漏れ問題がネックになり、「制度の抜本改革による信頼回復」を唱える税方式論者を説得できなかったためだ。

 報告書の言う6%の消費税増税は、「現行年金制度の修正+医療改革」の場合の試算で、4%は医療改革分。一方、「税方式+医療改革」なら13%。その場合、消費税は今の5%と合わせ18%になる。

 「18%など非現実的。税方式にすれば医療に回す4%分は確保できないことを示唆した」(厚労省幹部)と言うが、役人が勝手な思惑で政策を進める時代ではとうにない。

 その医療改革も「あるべき姿」を描いたと自負するが、入院日数短縮と在宅医療の強化という厚労省の旧来の主張を並べたに過ぎない。最終報告書では「財源配分の見直し、診療・介護報酬体系の検討が必要」と指摘しながら、試算にそうした改革を反映させることもなかった。

 改革の具体的なメニューが見たい。「金が必要だから出せ」では、国民の理解は得られない。【吉田啓志】

●麻生首相、3年後以降の消費税アップに理解求める  11月9日15時0分配信 産経新聞
 麻生太郎首相は9日、茨城県ひたちなか市の那珂湊魚市場を視察するとともに、水戸市内で街頭演説を行い、「向こう3年間ぐらいは景気対策をやらない限りは不景気から抜け出すことはできない。その上で経済のパイが大きくなったところで消費税を上げさせてくださいとお願いしている」と述べ、3年後以降の消費税率引き上げに改めて理解を求めた。この日の遊説は、全国規模で展開する地方遊説の第1弾となる。

 首相は昨年の自民党総裁選で福田康夫前首相に敗れた後、全国161カ所を行脚した。首相就任後も地方再生を政権の最重要課題に掲げており、全国的な地方遊説はこうした姿勢をアピールする狙いがある。自民党茨城県連は過去の総裁選で、麻生首相を支持しており、今回の視察と遊説は“お礼行脚”の位置づけもある。

 午前10時半ごろ、ひたちなか市に到着した首相は、那珂湊漁協関係者と意見交換会で「なかなか現場に回らないと世の中は分からない。ぜひ現場の話を聞かせてほしい」と呼びかけ、燃油高で苦しむ漁業の実態について意見を聴いた。視察した市場では、魚介類の値段を聞くなど精力的に市場内を回った。

 この後、首相はJR水戸駅前で街頭演説したほか、同県つくば市でも「筑波宇宙センター」などを視察した。同日夜には東京・渋谷の居酒屋で、学生と意見交換する予定。

 首相は当初、8日に福島県内で遊説する予定だったが、河村建夫官房長官が同日、横浜市内での式典に出席したため見送り、この日が地方遊説のスタートとなった。

●年金財源に「埋蔵金」2・3兆円…国庫負担増分、来春から  11月9日3時3分配信 読売新聞
 政府・与党は8日、2009年4月から基礎年金(国民年金)の国庫負担割合を2分の1に引き上げることとし、その財源は、いわゆる「埋蔵金」を充てる方向で調整に入った。

 09年度予算案に盛り込むとともに、来年の通常国会に関連法案を提出する予定だ。財源として期待されていた消費税を直ちに引き上げられる環境にないと判断したためだ。

 04年成立の年金改革関連法は、基礎年金の国庫負担割合について、「安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上で、09年度までに2分の1に引き上げる」としている。

 基礎年金の国庫負担割合は08年度の予算ベースで37・3%となっており、2分の1(50%)へ引き上げるためには、1年間で約2兆3000億円の財源が必要だ。

 しかし、麻生首相は消費税引き上げは3年後をメドとする方針を示している。

 一方、与党内には、「国庫負担引き上げを先送りすれば、年金制度への信頼が揺らぎかねない」との意見が強く、財政投融資特別会計の金利変動準備金の剰余金という「埋蔵金」を使って、年金の国庫負担は予定通り引き上げる方向となった。赤字国債の発行は見送られる見通しだ。単年度の措置とする方向だが、消費税引き上げまで、「埋蔵金」取り崩しが続く可能性がある。

 特別会計法では、剰余金は国債の償還に充てなければならないと定めており、ほかの用途に使うためには、同法改正が必要だ。

●<厚労省>低所得者に年金上乗せ 「一律1万5千円」で調整  11月8日2時31分配信 毎日新聞
 厚生労働省は7日、低年金・低所得の高齢者に対する最低保障機能を強化するため、単身者に限って税金で基礎年金に一定額を上乗せする案の検討に入った。一律1万5000円程度で調整する。12日の社会保障審議会年金部会に最低保障額を設定する案などとともに概要を示す。来年の通常国会に提出する基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げる法案に検討規定を盛り込む意向だ。ただ最低でも数千億円を要する財源のメドはついておらず、実現の有無は数年後に消費税増税が実現するか否かに左右されそうだ。

 現在、基礎年金は満額で月額6万6000円。「これでは生活できない」との声も強い。最低保障機能を強化する必要性は、4日の政府の社会保障国民会議最終報告も指摘した。厚労省は、夫婦世帯なら双方の基礎年金が満額で計13万2000円となるため「生計維持は可能」とみるが、単身者は「生活が困難」とみて、救済案の検討に着手した。

 これまで税での年金補てんに難色を示してきた厚労省だが、65歳未満の妻がいる夫の年金額に加算される制度が既に存在することを踏まえ、「家族形態の違いに着目した上乗せは可能」と判断した。

 上乗せするかどうかは、年金を含めた総所得で決める。月額所得が基礎年金だけの人の場合、生活保護の生活扶助基準(最高8万820円)を上回るにはさらに約1万5000円が必要との根拠から、1万5000円程度を一律上乗せする案を検討している。現役世代で保険料を十分払えない人に、税で一部を肩代わりする支援策と併せて実施する案が有力となっている。

 必要な財源は5000億円以上。障害基礎年金などにも対象を広げた場合は給付額が膨らむ可能性がある。生活保護との違いがあいまいとなる上に、高齢者の所得把握が必要になるといった課題も残されている。

 厚労省は、保険料の納付時効(2年)の後も自主的に追納できるようにしたり、働く高齢者の年金を減額する在職老齢年金のカット幅を縮小する案も検討している。これに必要な財源は、高所得者の保険料引き上げで捻出(ねんしゅつ)する考えだ。【吉田啓志】

 ◇「年金不信」に押され

 厚生労働省がこれまで難色を示してきた、税で年金額を上乗せする措置の検討を始めたのは、年金記録漏れ問題が一向に終息する気配がなく、現行制度にこだわり続ければ年金への国民の不信が決定的になりかねないと危惧(きぐ)するためだ。その一方で、基礎年金を全額税でまかなう税方式の導入論が強まることを同省は最も警戒しており、これらの低年金対策で、税方式導入論を封じる意向も見え隠れする。

 現在の年金制度は、保険料を払った人が給付を受ける「社会保険方式」が基本。その理念がゆがめられるとして、厚労省は税による補てんに難色を示してきた。だが、07年に広がった記録漏れ問題は、現行制度の見直し論に発展。社会保障国民会議でも、最低保障機能の強化と税方式への転換が共に議論されており、厚労省は、まだ受け入れやすい最低保障機能の強化案を検討せざるを得ない状況に追い込まれた。

 厚労省は04年の年金制度改革で「恒久的な制度をつくった」と胸を張った。しかし、年金不信もあって保険料未納は減少せず、将来低年金に陥る人は相当の数に増える見通しだ。こうした事態を受け、公明党は最低保障機能の強化を訴えるほか、自民党内にも強化案に異論は少ない。厚労省は当初、強化案を時間をかけて検討する予定だったが、衆院選が先送りされたことで、「選挙対策」としても検討を急ぐ必要性が生じた。

 問題は数千億円規模となる財源の調達方法だ。厚労省は基礎年金の国庫負担を引き上げる安定財源として、数年後の消費税増税を想定しており、その際に同時に財源を確保するしかないとみる。ただ、数年後の増税が可能かははっきりしておらず、実現に向けて流動的な要素も残る。【吉田啓志】

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 今年百姓見習いしたいと仕事しているM君。
 米も天日干しの古いやり方もやってみたいというので、ごく一部を試した。

 足踏み脱穀機で稲を脱穀するのは私も初めてだった。

 そしてお米、なんと美味しいこと。
 感激して食べた、今では古式の米作りの品種「ハツシモ」だった。

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ここのところ8位、9位あたり

稲刈り
といっても、コンバイン用に4角(よすみ)と
倒れたかかったところを 事前に刈った分を
古式の天日干しに回しただけ
    
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

はさ架けして 乾燥させる
機械の稲刈りも済んで
あとは天気都合と自分たちの都合をみる
日程の融通が利く古いやり方


こんな稲刈りの解説ページがあった ⇒ 稲刈りと脱穀

とうみ
風でゴミを飛ばす構造の選別機
うちにはリンク先 唐箕 とうみ の写真のような古い機械があったけど、
ガタガタだったので
30年前に「3万円」で買ったブツ。
これも長らくしまってあったけど、引っ張り出してきた
ばっちり、即使える状態だった


脱穀は、「板に釘を打って引っ張って」原始的にするかないかと思っていたが、
念のために
倉庫の奥の奥を探ってみた
なんとなんと、千歯こきが出てきた
見たことはあったけど使ったことは無い

センバ(千歯) 佐藤治助には
「元禄時代(1688年~1704年)に発明され、
明治の終わり頃脱穀機が出るまで使われていた」
 こんな説明もある ⇒ センバコキ(千歯扱)
なお、今でも市販されていることを知ったのは今回
    ⇒ 大屋丹蔵製作所


引っ張り出してみた古い足踏み式脱穀機は下の木が腐っていた
    

まず、修理して復活させるることから
幸いにも回転部はなんともなくて古い機械のすごさを実感
    

カナゴキ 金ごき には
「1時間当たりの作業能率は
千歯扱きで約45把、
足踏脱穀機で約250把~300把、
動力脱穀機では600把以上
と伝えられています 」とある

穂から籾をはずして取り分ける作業を、脱穀といいます
 から 写真を転載
  


その日、晴天ではなかったけど、日程からゴーサイン
架けた日は重かったけど、よく乾いた今はカラカラ


私でも、20年以上前に大豆や小豆に時々使っていただけで
稲の脱穀に使うのは初めて
足踏みはミシンの要領だから簡単
    

ワラが少しあるけど、まあまあの能力
竹で編んだ「箕・み」には 「昭和22年」と墨書きしてあった
  


実のはずれたワラはワラで縛る
4束×4段の16束を一つにするのが標準
    

次は風でワラくずともみを選別
  


1回目     2回目     3回目
    

翌日は朝から快晴。小春日和
「むしろ」は良いものが無いので水田用の紙マルチに広げた
最初はしっとりしたモミ
1時間半ほどで「集めて、また広げる」を何ラウンドか行った
もみは良く乾くと「シャラシャラ」と音がする
全体がそうなればOK
    

天日干ししてあっただけあって、半日でOKと見込んだ
午後、地区の共同の籾摺機を運んできた
私がこの機械を使うのは20数年ぶり
誰も使っていないようでゴミがたくさんたまっていた
電気のコードもショートしかけで補修
    

籾殻や少し白い粒もあるけど、精米すれば飛ぶし、いい玄米だ
  

片づけが済んで、そのまま地区の共同の精米機で白米にした


早速、炊いた
「ええっ、こんなに美味しいの!!!」
「天日干しはやっぱりいいなぁ」
味も香りも、歯ざわりも抜群

 有機農業を始めて、20年ほど前までは全部、天日干ししてたけど、戻るのは難しい


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