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てらまち・ねっと



 私のようなBRCA遺伝子変異の保有者に関しては、日本では、乳がんなどで以前から知られていて、治療体制も進んでいる。
 今年1月からは、前立腺がんやすい臓がんにかかるBRCA遺伝子変異のある患者もある段階で保険適用となる治療の対象となった。

 このことに広く関連して、今日、名大病院で、遺伝カウンセラーと担当医(それに遺伝関係の研修の医師もいた)らとのカウンセリングがあった。とても面白い話も聞けた。
 今、ブログにするのに、まず、「遺伝子」の関連が簡潔に書いてあるところの一つに、例えば、次のように説明されている。 

 ★≪遺伝子を含むDNAはATGCの4種類の塩基で構成され、塩基の組み合わせがタンパク質の設計図の役割を果たしている(後掲・時事記事)≫

 まそんなとこ。
 ★≪「DNAには、糖(デオキシリボース)とリン酸からできた2本の鎖(ストランド)があり、4種類の塩基が対になって、階段のステップのように鎖の間をつないでいます。ステップは、アデニンとチミンの対と、グアニンとシトシンの対で形成されます(後掲・MSDマニュアル家庭版)」

 ふむふむ。2本の鎖があって、4種類の塩基・ATG Cの組み合わせで構成されている・・・とは昔の「生物」(の授業など)では聞いた・・・
 この4種の組み合わせのうちで、私の場合に(・・・)遺伝子「〇〇〇〇番目と〇〇〇〇番目」のA(アデニン) T(チミン) G(グアニン) C(シトシン)のうちの〇と〇に欠如がある、という結果が1月の私のリキッド(血液)での検査であきらかになっていた、との旨を教えてくれた。気の遠くなるような数のうちのわずかな「一つ、一つ」が判別できるなんて・・・時代の進みを実感した。

 自分の身体の中の超微小な部分の、固有の特別な状況のこと・・・膨大な数があるなか、ほんのちょっとの部分のトラブル、普段は何のことは無いのに・・そこが主要な原因の一つとなって前立腺がんに進んだということなんだろう・・・

 ところで偶然にも、ちょうど、今朝のネットのニュースで次の本の紹介があった。
 「遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)という名称がつけられているけれど、これらは、『乳癌、卵巣癌』のほか、『前立腺癌』『膵臓癌』なども含めた範囲のことだ」という話を今日も聞いたところ。

●遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン 2021年版/HBOC待望のガイドライン改訂! 最新エビデンスに基づき診療方針を推奨
日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構/発行日 2021/07/01/HBOCと診断されたBRCA病的バリアント保持者と医療者が、診断後の治療方法、サーベイランス方法、血縁者への対応等についての協働意思決定を支援することを目的とするガイドラインである。乳癌・卵巣癌・前立腺癌・膵癌・悪性黒色腫において、診療アルゴリズムを掲載し、重要臨床課題について最新エビデンスをもととした推奨が示されている。

★【Web版】遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版のご案内/Web版・遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版を公開しました。 
    (※このブログでは、「II-4.前立腺癌領域」の解説部にもリンクをつけておく)

 そのほか、冒頭の2件の解説にもリンクし、抜粋しておく。
 なお、昨日9月13日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,401 訪問者数1,051」。

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●ゲノム編集、30年前に日本で基礎 「奇妙な配列」発見―石野九大教授ら
    時事 2020年10月08日
 ノーベル化学賞に選ばれた仏米の研究者らが開発したゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」。遺伝子を簡単に効率良く改変する技術は2012年に発表され、急速に広まった。約30年前、技術の基礎となる遺伝子の繰り返し配列を発見したのは、石野良純さん(63)=現九州大教授=らの研究チームだった。

 石野さんは当時、大阪大微生物病研究所で大腸菌の研究をしていた。「IAP」という酵素の遺伝子を探し出して解析するうちに、奇妙なDNA塩基配列の繰り返しを発見した。「CGGTTTA…」から始まる29個の配列だった。

 遺伝子を含むDNAはATGCの4種類の塩基で構成され、塩基の組み合わせがタンパク質の設計図の役割を果たしている。繰り返しの配列が何を意味するのか分からなかったが、同じ配列が5回、しかも等間隔で出現していた。「あれほどきれいに繰り返している配列は例がなかった」と石野さんは振り返る。
・・・(以下、略)・・・

●DNAの構造 MSDマニュアル家庭版
DNA(デオキシリボ核酸)は細胞の遺伝物質で、細胞核内の染色体とミトコンドリアにあります。

特定の細胞(例えば、精子や卵子、赤血球)を除き、細胞核には23対の染色体が格納されています。1本の染色体には多くの遺伝子が含まれています。遺伝子とは、DNAのうち、タンパク質をつくるためのコードが含まれている部分のことです。

DNA分子は長いコイル状の二重らせんで、らせん階段に似ています。DNAには、糖(デオキシリボース)とリン酸からできた2本の鎖(ストランド)があり、4種類の塩基が対になって、階段のステップのように鎖の間をつないでいます。

ステップは、アデニンとチミンの対と、グアニンとシトシンの対で形成されます。
各塩基対は水素結合で結合しています。遺伝子は塩基の配列で構成されます。3つの塩基配列を1組として1つのアミノ酸(アミノ酸はタンパク質の構成成分)をコードする部分と、その他の情報を含む部分があります。
アデニンとチミンの対と、グアニンとシトシン・・・


●遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン 2021年版
   HBOC待望のガイドライン改訂! 最新エビデンスに基づき診療方針を推奨
編 集 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構  定 価 3,740円(3,400円+税) 発行日 2021/07/01
説明文  がん診療・遺伝診療に携わる医療者必見! リスク低減手術やサーベイランスの保険適用を受けた待望のガイドライン改訂版。HBOCと診断されたBRCA病的バリアント保持者と医療者が、診断後の治療方法、サーベイランス方法、血縁者への対応等についての協働意思決定を支援することを目的とするガイドラインである。乳癌・卵巣癌・前立腺癌・膵癌・悪性黒色腫において、診療アルゴリズムを掲載し、重要臨床課題について最新エビデンスをもととした推奨が示されている。

★【Web版】遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版のご案内
Web版・遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2021年版を公開しました。
 こちらをご覧ください。 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構
序文
 遺伝性乳癌卵巣癌(hereditary breast and ovarian cancer:HBOC)と診断された方にとって、その変えることができない事実を受け止めながら前進するためには、当事者(BRCA病的バリアント保持者)と医療者が、わかっていること、わかっていないことを整理しながら、ともに考え、一人一人の価値観にあった選択肢を協働意思決定していくことはとても重要です。さらにはその血縁者に対しても知る権利と知りたくないという二つの思いを受け止めサポートしていくことが必要です。このガイドラインはその協働意思決定を支援する目的で作成いたしました。
 今回のガイドラインの前身は
・・・(略)・・・
さまざまな変化の中で、一人一人の価値観に合った選択肢をサポートし、そしてさらにはその血縁者の思いにも寄り添い、BRCA病的バリアント保持者と医療者が多様な価値観を反映した上で意思決定をする際に、このガイドラインが一役を担うことができましたら幸いです。
・・・(略)・・・
2021年7月
日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)ガイドライン作成部会 委員長・・

目次
I.総論
II.各論
II-1.遺伝子診断・遺伝カウンセリング領域
II-2.乳癌領域
II-3.卵巣癌領域
 II-4.前立腺癌領域
前立腺癌CQ1.前立腺癌が未検出であるBRCA病的バリアントの男性保持者に対し、前立腺癌のPSAによるサーベイランスは推奨されるか?
 ・・・・BRCA2病的バリアント保持者においては,PSAの閾値を低くすることの有効性が高い・・・
 ・・・・転移を有する前立腺癌患者におけるBRCA病的バリアントの割合の高さである。・・・

前立腺癌FQ1.どのような前立腺癌患者にBRCA遺伝学的検査が推奨されるか?
  前立腺癌患者におけるBRCA遺伝学的検査は,以下の条件のいずれかを満たす症例に関して推奨される。
  ・・・遠隔転移またはリンパ節転移を有する転移性前立腺癌・・・

前立腺癌FQ2.BRCA病的バリアントを有する前立腺癌に対し、どのような治療が推奨されるか?
 ・・・BRCA病的バリアントを有する男性は一般的な男性と比べて前立腺癌を発症するリスクが高く,とりわけBRCA2の病的バリアントを有する場合は高リスク前立腺癌を認めることが多い・・
・・BRCA病的バリアントを有する男性に生じた前立腺癌は通常の前立腺癌とは異なることを認識する必要がある。

・・・(以下、略)・・・


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 昨日のブログ【◆「単に絶望的な結果を知るだけなら、そんな先々のネガティブ情報を今知る必要は無いのではないか」と旨の質問あり/BRCA遺伝子変異の陽性なら、癌はいずれ深刻に悪化する可能性が高い】 にコメントいただいた。
 この数日まとめている遺伝子検査の関連なので、今日も、2021-09-09 01:36:34 のコメントを、順に以下のように項目分けして整理し、「⇒」として意見を書く。
 なお、自分でいうのも変だけど、先月、「腫瘍マーカー PSA」がジェットコースターのように急上昇したので、私の現況は明日にでも書こうかと思っている・・・・

★ア. 前立腺ガンはガンの種類としては、比較的穏やかなガンが多いと理解してましたので、ご指摘の様な悪質なガンが存在する事に少し驚いています。

  ・私の意見 ⇒ 確かに、「比較的穏やかなガンが多い」ということらしいですが、治療抵抗性の去勢抵抗性前立腺がん患者も一部にあるわけです。
 「自分がそうでないことを願う」それが癌の当事者の気持ちでしょう。

イ. 間も無く、密封小線源治療で入院しますので、その際に遺伝子検査ができる量のガン細胞を確保できるのか尋ねてみます。(勿論、自費診療ですが)

  ・私の意見 ⇒ 「間も無く、密封小線源治療で入院」・・一歩、いやそれ以上に大きく治療が進むのは素晴らしいですね。(変な言い方だけど、ワクワク、ドキドキしますね、私なら。それと、数日間の完全隔離状態になるらしく、その時の心理状態については興味深いです。)
 難しくない術式とはいえ、適切に完了されることを期待します。

 「検査ができる量のガン細胞」かどうかは、多分、検査機関が確認することだと私は想像します。つまり、返事は向こう(アメリカの会社)。(=担当医では判断かつかないであろう、という意味)

 「(勿論、自費診療ですが)」について、私はコメント氏の治療の進行段階を医師もしくは遺伝カウンセラーがどう認定して、どの検査ができると判断するか、よくわかりません。つまり、「前立腺がん」という患者としては、遺伝子検査が、とりあえず、自費なのか保険適用なのか・・・どっちで行けるのか、よくわかりません。(自費診療と決めるのが早くないですか? という意味)

ウ. 文面からかなり厳しい状況と拝察します

  ・私の意見 ⇒ 自分でいうのも変ですが、直近の測定で、「腫瘍マーカー PSA」はジェットコースター的に急上昇(笑) ・・・明日にでも書こうかと思っています・・・

エ. てらまちさんのガンとの戦いが我々の道標となっています。

  ・私の意見 ⇒ そのように受け取ってもらえる方(かた)があればうれしいです。私も、ネットでいろんな人の状況を調べたりしながら、自分の状況や進行を推測する、そんな当事者ですから。
 癌は、悪くなる場合か少なくないから、進行した人の姿・情報は大切な指標ですよね(笑)

ということで、今日は、昨日の最後にメモした
【きちんと理解しておきたい、がん治療における遺伝子検査の役割 / がん治療の最新情報を届けるがん情報サイト|がんプラス 2021.08.30】にリンク、主要部抜粋転記し、併せて、どこの病院なら検査課の入り口につながるかという説明にもリンクしておく。

●★がんゲノム医療中核拠点病院・拠点病院・連携病院について/おしえて がんゲノム医療|中外製薬
★【地域別】がんゲノム医療を受けられる施設/地図上の各エリアを選択すると、エリア内のがんゲノム医療を受けられる施設名の一覧をご覧いただけます。

●【連載1:臓器とがん】胃がんと抗がん剤、遺伝的な特徴を踏まえて薬を組み合わせる/がん治療の最新情報を届けるがん情報サイト|がんプラス 2018.11.15
●【連載2:臓器とがん】乳がんと抗がん剤、遺伝的な特徴を踏まえて薬を組み合わせる/がんプラス 2019.2.6
●【連載3:臓器とがん】肺がんと抗がん剤、遺伝子変異のタイプ別に豊富な選択肢/cancer 2019.4.22

 なお、昨日9月8日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,391 訪問者数1,245」。

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●★がんゲノム医療中核拠点病院・拠点病院・連携病院について
 おしえて がんゲノム医療|中外製薬
・・・(略)・・・がんゲノム医療を受けられる施設は、厚生労働省によって指定されています。

がんゲノム医療を牽引し臨床試験や治験を担う全国12カ所の「がんゲノム医療中核拠点病院」、

中核拠点病院と連携病院の間に位置づけられ単独で治療方針の決定ができる33カ所の「がんゲノム医療拠点病院」

がんゲノム医療中核拠点病院と連携し治療にあたる181カ所の「がんゲノム医療連携病院」、

があります。

★【地域別】がんゲノム医療を受けられる施設
 地図上の各エリアを選択すると、エリア内のがんゲノム医療を受けられる施設名の一覧をご覧いただけます。

●きちんと理解しておきたい、がん治療における遺伝子検査の役割
  がん治療の最新情報を届けるがん情報サイト|がんプラス 2021.08.30 提供:日本イーライリリー株式会社
神戸大学医学部附属病院 腫瘍センター清田尚臣(きよた・なおみ)先生 神戸大学医学部附属病院 腫瘍センター 清田 尚臣(きよた・なおみ) 先生
・・・(略)・・・遺伝子検査は、がん治療とどのような関係があるのでしょうか?
・・・(略)・・・例えば、がんの治療薬のひとつである分子標的薬は、がんの原因に深く関わる特定の分子の異常を抑えることで、がんの増殖や進行を抑制します。代表的な分子標的薬にチロシンキナーゼ阻害薬(TKI:tyrosine kinase inhibitor)がありますが、特定の遺伝子変化に伴って生じる遺伝子産物に作用するため、その遺伝子変化を有する患者さんには効果が期待できますが、それ以外の方には効果が望めません。
したがって、患者さん一人ひとりに適した治療薬を選択するためには、遺伝子検査によってがんの発症に関わる遺伝子を調べる必要があるのです。

がん治療に用いられる遺伝子検査の種類と特徴
遺伝子検査にはどのような種類がありますか?
がんの遺伝子検査には、“コンパニオン診断”と“がんゲノムプロファイリング検査”があり、それぞれ目的が異なります。

コンパニオン診断は、1~数種類の特定の遺伝子変化の有無を調べることで、その遺伝子変化に対応する有用性が確立した治療法(標準治療)などから患者さんに最も適したものを選択するために行います。

一方、がんゲノムプロファイリング検査は、標準治療が終了となった患者さん(終了が見込まれる患者さんを含む)などに、研究中の治療を含めた効果が期待できそうな治療法を提案するために行います(図1)

つまり、どの遺伝子検査を受ける必要があるかは、患者さんそれぞれの状況によって異なるのです。
また、遺伝子検査は検査対象となる遺伝子の数によっても呼び方が異なります。
ひとつの遺伝子について調べるものを“単一遺伝子検査”、
同時に複数の遺伝子について調べるものを“がん遺伝子パネル検査”と呼びます。
がん遺伝子パネル検査では、次世代シークエンサー(NGS:Next Generation Sequencer)という新しい技術を用いることで、数十から数百の遺伝子を一度に調べることが可能になりました。

“コンパニオン診断”と“がんゲノムプロファイリング検査”のそれぞれの特徴について教えてください。
コンパニオン診断の目的は、特定の遺伝子変化を見つけてそれにひも付いた有用性が確立した治療薬を選択することです。
コンパニオン診断として用いられる検査には、単一遺伝子検査とがん遺伝子パネル検査の2種類があります(図2)。単一遺伝子検査を用いた場合は、検査対象となる遺伝子はひとつに絞られているため検出方法は簡便で、検査結果を比較的早く知ることができます。これに対し、がん遺伝子パネル検査を用いた場合は、一度に複数の遺伝子変化を調べることができますが、単一遺伝子検査よりも時間や費用を要します。
そのため、どちらの検査を用いるかは、患者さんの病態などを加味しながら決定されます。なお、コンパニオン診断の適応となる治療薬がないがん種にかかられている場合でも、そのがん種において標準治療として確立された治療やそれに準じた治療を受けることができます。

一方、がんゲノムプロファイリング検査の主な目的は、標準治療が終了となった患者さん(終了が見込まれる患者さんも含む)などの治療法を探索することですので(図2)、検査の結果として患者さんに新たな治療の選択肢を提案できる可能性があります。しかし、検査費用が高額であること、専門家による会議(エキスパートパネル)を含めた治療法の検討におよそ1~2か月を要すること、何らかの治療法の提案につながるのは全体の10%程度に過ぎないことが課題として挙げられます。

また、遺伝子検査の結果から、意図せずに患者さんやそのご家族のがんになりやすさ(体質)がわかってしまうこともあります。そのため、がんゲノムプロファイリング検査を受ける前には、患者さんやご家族は検査結果をどこまで知りたいのかを医療従事者と話し合うことが大切です。必要な場合には、がんになりやすい体質や遺伝性腫瘍などについて相談ができる遺伝カウンセリングを受けることも考慮するべきでしょう。

がん治療における遺伝子検査の今後の展望
これから、がん治療はどう変わっていくのでしょうか?
これまでの遺伝子検査は、生検や手術などでがんの組織を採取する必要がありましたが、
検査の精度など改善の余地はあるかもしれませんが、
最近では血液を採取すれば実施できる“リキッドバイオプシー”と呼ばれる検査も登場しています。
神戸大学医学部附属病院は、地域がん診療連携拠点病院(高度型)および、がんゲノム医療拠点病院として、がん遺伝子パネル検査を用いたがんゲノム医療を積極的に行っていますので、患者さんにとってより良い治療法を提供していきたいと考えています。

●【連載1:臓器とがん】胃がんと抗がん剤、遺伝的な特徴を踏まえて薬を組み合わせる
      がん治療の最新情報を届けるがん情報サイト|がんプラス 2018.11.15   提供元:P5株式会社
胃がんの大部分はヘリコバクター・ピロリの感染が原因
「個別化医療」が標準治療となっている胃がん
HER2遺伝子が活発なときに使われる「ハーセプチン」
HER2陰性胃がんの治療効果改善が課題

●【連載2:臓器とがん】乳がんと抗がん剤、遺伝的な特徴を踏まえて薬を組み合わせる
    がんプラス 2019.2.6
乳がんのリスク因子は? ・・・(略)・・・
遺伝子の発現状況に合わせて薬物療法を変える・・・(略)・・・

遺伝子発現の状態に合わせて治療
薬物療法は、乳がんのがん細胞の遺伝子発現の状態に合わせた治療を行います。胃がんの治療でもそうでしたが、遺伝子発現を調べて治療方針を変えるのです。正常の乳腺の上皮細胞と同じ遺伝子発現をしている場合を「ルミナル(Luminal)タイプ」と呼びます。
「ルミナルA」というタイプがもっとも予後がいいと考えられています。

増えてくる乳がんの分子標的治療薬 ・・・(略)・・・

●【連載3:臓器とがん】肺がんと抗がん剤、遺伝子変異のタイプ別に豊富な選択肢
       cancer 2019.4.22
肺がんの喫煙と強く相関 ・・・(略)・・・

遺伝子変異に応じて抗がん剤を選択
肺がんで抗がん剤の治療を開始する前には通常、患者さんのがん細胞を採取して遺伝子検査を実施し、がん細胞にどのような遺伝子変異が起こっているかを確認します。
 日本人の場合、肺がんの患者さんの約半数にEGFRという遺伝子に変異が起こっていることがこれまでの研究によりわかっています。そのほか、8%の患者さんにはKRASという遺伝子に、3%の患者さんにはALKという遺伝子に、2%の患者さんにはROS1という遺伝子に、1%の患者さんでBRAFという遺伝子にそれぞれ変異が起こっており、それが原因でがんが発症していると考えられています。

遺伝子検査によりどの遺伝子に変異が起こっているかが分かったとしても、その結果が治療に結びつかなければ検査を行う意味はありません。重要なのは、遺伝子変異のタイプに応じて抗がん剤を選択できる環境が構築されているかどうかです

網羅的遺伝子解析が保険適用になる見込み
従来、数百種類の遺伝子を検査しようとすると莫大な費用と時間がかかり、とても一般の患者さんが利用できるものではありませんでした。ところがNGSという検査機械が登場したことで、十数万円から100万円程度で網羅的遺伝子解析が行えるようになったのです。今年中(注 この本文は2019年の文書)にはがん治療を目的とした網羅的遺伝子解析が、保険適用になるといわれています。そうなれば、患者さんの自己負担は数万円程度で済むようになるかもしれません

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 一昨日のブログに質問的なコメントをいただいたので、昨日2021年9月7日のブログとして
 ★≪◆遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺ガンになったら即、検査をすべきか 遠隔転移のある(去勢抵抗性でない)前立腺ガン時点で検査をすべき?/後者なら、是非遺伝子検査を(自費でも)受けた≫≫

 というテーマで書いた。
 そしたら、さらに質問的なコメントがあった。
 一昨日の、そもそもの私の内容に深くかかわるので、今日、このブログでコメントに対する意見を書く。

 まず、結論先行。
 コメント氏は、「自分の癌は、そんな悪化しないのだろう」という希望的、期待的な思いが先行して思考を進めておられると映ります。
 深刻な癌ではないことを祈りますが、世の中、癌に悩む人が多いのは、「希望的、期待的」に進まない人が相当数いるから・・・

 コメント氏の今の癌が「前立腺がん」であるうちはそれなりに穏やかとは言え、もし進行・悪化して「去勢抵抗性前立腺がん」になったら、どうするのでしょう。「進行・悪化しない」と誰が断言できますか。
 できるのは、「たぶん、大丈夫」という期待的な観測ぐらい。
 半年くらい前に前立腺がん等の専門医師が、テレビで、「前立腺がんは『早期に発見』されれば100%直る。ただ、実際には、一部はなおらず、進行する」という主旨のことを話していました。(もちろん、私のように『そもそも進行した患者は除いた』データとして)
 癌を「あまくみるより、慎重に見た方が良い」のは当然ではないでしょうか。

 私も、抗がん剤の治療の同意書に「・・のホルモン療法などをやっても去勢抵抗性前立腺がんが進んだ。延命措置として、抗がん剤ドセタキセルを投与する」という主旨が記載してあって、大きなショック。それにサインするしかなかった。
 もっとショックなは、そのような決意と期待で投与した抗がん剤が、1回目の投与の効果の判断の時に、「抗がん剤は効果なしだから打ち切る」と判断されたとき。
 日程として2回目を打つ日だったから、2回目は打ったけれど、実質、「標準療法では、もうすることはない」、に限りなく近い。

 その時に、改めて「自分の癌がいかにたちが悪いか」を思い知らされました。
 もちろん、それまでにも折につけ、悪化のスピードが滅茶苦茶早い、というようなことで自分の癌は悪質だということは覚悟してはいましたが。

 ともかく、あくまでも、以下は、一人の患者当事者としての意見ですから、多分医師とは違う意見です。
 DからJまで、項目分けして書きます。
●2021-09-08 の コメント
D. 保険適用の条件を満たすのを待って遺伝子検査を行うより、いずれは去勢抵抗性前立腺ガンに移行するものと想定して遺伝子検査を自費で受けるべき、というご意見だと拝察。

 意見・⇒ はい、私の意見はお見込みの通りです。

E. 私も自分の前立腺ガンの治療に後悔は残したくないので、主治医にお願いして遺伝子検査を実施しようと思っていますが、具体的に遺伝子検査で判明した結果で得られるメリットについて、もう少し平易にご説明ください。
 単に絶望的な結果を知るだけなら、そんな先々のネガティブ情報を今知る必要は無いでしょうし、結果が絶望的な内容でも今からなら何らかの対処法が知らないよりはある。という事なら、今の時点で検査する価値はあると思います。

 意見・⇒ 「単に絶望的な結果を知るだけなら、そんな先々のネガティブ情報を今知る必要は無いでしょうし」
  「結果が絶望的な内容でも今からなら何らかの対処法が知らないよりはある。という事なら、今の時点で検査する価値はある」
 という2点の表明ですが、私の考えは違います。
 私は、絶望的な結果であったとしても、あらかじめ、現代の医療水準として分かることは知っておきたいと思います。「そんなこと知らなった」ということ自体、将来の後悔の材料ですから。

 意見・⇒ 「具体的に遺伝子検査で判明した結果で得られるメリット」
 との問いですが、メリットは単純に、「自分の前立腺がんは、BRCA遺伝子変異に由来するか、否か」が分かることです。
 BRCA遺伝子変異の陽性なら、癌はいずれ深刻に悪化する可能性が高い、しかも癌は(あたかも、宿主に)秘密裏で深く進行する、その癌が進行・悪化したことを発見したときには、もはや通常の治療を拒み続ける頑固さを身に着けた癌に変身している・・・・
 
 それともう一つの大きなメリットは、「遺伝性」と判明すれば、血縁関係の人も検査をするのが望ましいと示唆されること・・・

 BRCA遺伝子変異の陰性なら、粛々と既存の標準療法のなかで、納得できる方法を選択していくこと。(他の遺伝変異の有無のチェック、それも別に方法はありますが・・・)

F. 多分、後者の価値があるから検査をする人が増えているのだと思いますが、その検査結果の陽性、陰性での治療方針の違いなどもご教示頂ければ幸いです。

 意見・⇒ 当事者としては、前項で書いた通りです。
 あとは、主治医の考えや方針、そもそも一番は決断する患者自身の方針。

G. 具体的なメリット、デメリットについては、わたし自身、直接主治医に尋ねるつもりですが、事前の予備知識として是非把握したい。

 意見・⇒  主治医と話し合えるように、精一杯勉強してください。

H. かねてお伝えしてます私の密封小線源治療ですが、遺伝子検査を希望するなら事前に主治医にこの段階でお伝えするべきでしょうか?

 意見・⇒  当然でしょう。主治医に話さなくてなんの主治医。
 こちらから、垣根を作ることは無い。もちろん、議論すると主治医に嫌われる、なんてことは通常だと私は思います。
 場合によっては、意見や方針、展望、治療法などの相違で、主治医と別れることはあり得るとしても。
 それが患者の選択です。

I. 遺伝子検査には一定量の検体が必要だと思うのですが、今の私の前立腺ガンは量的にその条件を満たしてない様に思います。(もちろん生検の検体は元の病院にあると思いますが)

 意見・⇒  一昨日の泌尿器学会の見解にも書いてありますが、「検体」が足らない、十分にない場合が結構ある。だからこそ、学会も指摘する「今回の血液からによる検査の意義がとても高い」、ということです。
 私のケースも先日書きましたが、医師は「てらまちさんのがんを誰もみてはいない」という状態です。遺伝子に基づく検査や治験も進められない、との旨を宣告されました。
 その2か月後に、血液を用いての検査を行ったところBRCA2遺伝子変異が分かりました。
 なお、その際のおまけとして、遺伝子検査の担当医が「てらまちさんの血液中に癌細胞は流れていなかった。それは、第一に喜んでよいこと」と言っていました。つまり、身体中に悪質な癌があふれているということではない、そんなイメージを描いてよい旨でした。

 「生検の検体は元の病院」とのことについて、当然保存されています。それも提供してもらえます。ただし、前記学会も書くように、量が足らないとかのケースも多い。それと、「検体のその時点の癌」と「今の時点の癌」とはすでに転移などによって変質している可能性は少なくないこと。

J. なお、骨転移している箇所への対処ですが、北里大学のデータで「骨転移箇所への放射線照射で去勢抵抗性ガンへの移行を遅らせることが出来る」旨のデータがありましたので、主治医と相談の結果、密封小線源治療後にサイバーナイフ治療を別機関にて実施していただく事になっております。

 意見・⇒  それは素晴らしいですね。その方向を見据えたうえで、プラスアルファとして「BRCA遺伝子変異の検査」か「自費のゲノム検査」をされてはどうですか。
 とりあえず、ここまでにしておきます。

 あと、参考として、最近出された
 【きちんと理解しておきたい、がん治療における遺伝子検査の役割 / がん治療の最新情報を届けるがん情報サイト|がんプラス 2021.08.30】という専門家の意見などにもリンクし抜粋します(後日になりますが)。

 なお、昨日9月7日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,349 訪問者数1,296」。

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 昨日2021年9月6日のブログとして
 ★≪◆遺伝子変異の検査を早期に/【BRCA遺伝子変異を持つ「去勢抵抗性前立腺がん」患者を早期に検査で同定すべき = 日本泌尿器科学会】が改訂版を出した 2021年8月26日

 というテーマで書いた。そしたら、コメント的な質問があったので、今日、このブログで意見を書いてみる。

 昨日の投稿の要点は次。
 この8月26日に、日本泌尿器科学会が 【前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版 】という方針を表した。

 ≪少なくとも mCRPC となった時点では、積極的にBRCA 遺伝子検査を実施すべき(少なくとも1剤の新規ホルモン剤を使用)組織採取が困難な場合、組織検体の品質が十分でない場合、早急な検査結果の確認が必要な場合等)、あるいは最初に提出した組織検体の F1CDx による検査が不成立だった場合等は、全血検体を用いた検査の実施を検討すべきである≫
 
 癌の組織の採取ができない人でも、「新規ホルモン剤を使い始めたら、『遺伝子変異の検査』をすることができる」と読み取れる。
 多分、現場の医師らには不明確だったことだろうけど、それが明確になった。
 困った、治療がない・・そんな思いの人を少しでも減らすために、早期の癌の段階で、積極的に遺伝検査を進めてほしい。

 その利益は、
   1. BRCA変異のある人にとっては、「変異があることが検査で判明することで、適切な治療がより早く受けられる具体的なメリットがあること」
    2.  BRCA変異のない人にとっては、「変異がないことが検査で判明することで、治療の方向がより絞り込めること」


 そしたら、次のような主旨のコメントがあった。
 ●2021-09-07 15:47:02
 A. 遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺ガンになったら即、遺伝子検査をすべきである。そうする事によって今後の治療の選択をする際に大いに役立つ。という理解でよろしいでしょうか?

 B. それとも、私の様に遠隔転移のある前立腺ガン(去勢抵抗性ではない)になった時点で、遺伝子検査をする事が今後の治療の選択において大いに役立つという事なのでしょうか?

 C. もし、後者ならば、私も該当しますので、是非遺伝子検査を(自費でも)受けたいと思っています。 


  まず、言葉の意味を確認してから、考えを書きます。
 ◆「CRPC」とは「去勢抵抗性前立腺がん」とは、男性ホルモンを抑える治療を行っているにもかかわらず、進行してしまった「前立腺がん」。
 ◆「mCRPC」とは、「『転移を有する』去勢抵抗性前立腺がん」。

1. Aに対して
 A. 遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺ガンになったら即、遺伝子検査をすべきである。そうする事によって今後の治療の選択をする際に大いに役立つ。という理解でよろしいでしょうか?

私の意見 ⇒ (引用した学会の見解は)・・・≪以上から、BRCA 遺伝子変異陽性症例へのオラパリブの適応の可否を早い段階で判断するため、CRPC の段階からコンパニオン診断を検討し、少なくとも mCRPC となった時点では、積極的にBRCA 遺伝子検査を実施すべきである。≫
 額面の通りに考えれば、「去勢抵抗性前立腺がん」と判断した段階でコンパニオン診断をすることを念頭に置くこと、そして少なくとも「転移」が確認されたら、BRCA 遺伝子検査を実施すべき、ということですね。

 「転移」が、「転移」か「遠隔転移」であるか否かは、深く気にせずに「転移」であるとして私は考えます。

 なお、「今後の治療の選択をする際に大いに役立つ」とは、
 BRCA 遺伝子の結果が「陽性なら、リムパーザ治療を始める」、陰性なら、「BRCA 遺伝子の心配をすることは必要なかろうちということで、他の治療に専念する」。


2. B.に対して
  B. それとも、私の様に遠隔転移のある前立腺ガン(去勢抵抗性ではない)になった時点で、遺伝子検査をする事が今後の治療の選択において大いに役立つという事なのでしょうか?

 私の意見 ⇒ 「前立腺ガン」が「去勢抵抗性前立腺がん」になる可能性は個人差があるとはいえ、「自分の癌は、いずれは去勢抵抗性前立腺がんになるかもしれない」と考えるのが、患者の基本だろうと思います。
 だって、どっちで居るかは、「ならない。前立腺がんから進行しない」とう保証は誰もできないわけであり、かつ、将来の結果論でしかないから。
   見解の例 : ホルモン療法開始からCRPCになるまでの期間は、個人差はありますが2~10年程度

 もっというなら、昨日も (引用した学会の見解は)の抜粋の冒頭に残したように、
 (引用した学会の見解は)・・・ ≪はじめに・・・(略)・・・前立腺癌では、病勢が進行する CRPC になる行程で、とくに転移組織細胞で出現する特徴がある。つまり、CRPC 状態では germline 変異だけではなく somatic 変異も高頻度に発現していることが分かっている。≫

 という通り、特にいったん「転移」したところでは、当初と違い、「もっとまずいことがどんどん進んでいる」、ということが分かっている。
 なのに、保証は誰もできない、将来も前立腺がんから進行していないという立場を採用する理由はないでしょう。

 「転移のない前立腺がん」でも、「遠隔転移のある前立腺がん」でも、いずれは去勢抵抗性前立腺がんになりうるはずですから、
今、去勢抵抗性ではないことに安住するのは、治療困難者であることが分かった私としては、決してお勧めしません。

 だから、ご質問設定の「・・・なった時点で、遺伝子検査をする」というより、少しでも早くしたい、です。患者側としては。
 ただし、日本の保険適用になる時期が「mCRPC となった時点」プラス「少なくとも1剤の新規ホルモン剤を使用」という学会の見解なんでしょう。

3. Cに対して
 C. もし、後者ならば、私も該当しますので、是非遺伝子検査を(自費でも)受けたいと思っています。 
 前記の通りですから、「自費でも」という気持ちが明確なら、今すぐに検査の話を進めることがベターだと私は思います。
 医者がなんと言おうと。それが、「自費」の時の強み。
 もちろん、病気が進んで初めてできる保険適用の検査は(有資格)医師のOKがいる。

 そして、私は、治療困難度が極めて高い「BRCA2変異」がないという結果を祈ります・・・
 
 いずれにしても、BRCA2遺伝子変異の検査はいつがいいかは主治医に聞いてみることがまず必要だと思う、それは当然の答え。
 なお、
  「C. もし、後者ならば、私も該当しますので、是非遺伝子検査を(自費でも)受けたい」というご自分の答えをちゃんと用意されて、コメントされたというのは、実は、「背中を押して」ということだと推測するのは私です。

 なお、昨日9月6日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,606 訪問者数1,018」。

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 この8月26日に、日本泌尿器科学会が
 【前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版 】という方針を表した。
 その意義を私なりに意訳すれば次。

 1. BRCA変異のある人にとっては、「変異があることが検査で判明することで、適切な治療がより早く受けられる具体的なメリットがあること」
  2.  BRCA変異のない人にとっては、「変異がないことが検査で判明することで、治療の方向がより絞り込めること」

 このように書けば、前立腺がんが進行した人は、みんな一度は「BRCA変異の有無」を調べてみたいと思うだろう。
 だから、今日はそこを見ておく。

 現代医療で研究された各種治療が順調に効果をあげていく人は、「それでいい」。
 が私の実感は違う。
 前立腺がんで、いろんな治療をやって・・抗がん剤も、認められている2種類のうちあと1種類=「カバジタキセル」しかない。「標準療法」の腫瘍マーカー PSAで見る限りは、医師は効果が十分にあがっているとは認めるみとができないみたい・・・つまり、どれもダメで悪化していくという見方が成立してもおかしくない。

 私の場合、昨年12月に最初の抗がん剤「ドセタキセル」を使うところまで「進行」。
 それが、1回目で「効果なし」と医師が判定、同日、予定されていた2回目は投与したとはいえ、治療は行き詰まり。
   (去勢抵抗性前立腺がんの患者の10%程度はこんな風らしい。日本の人口に照らしたらすごい人数なんだけど・・・)

 それと、私の場合、昨年の6月と11月の2回の「前立腺の生検」、11月の「画像検査で骨転移が最も激しいと推定された腰の蝶骨からの骨生検」でも、「がん細胞」が採れなかった。
 癌だと認定しているのに癌細胞は採れない。だから、「癌細胞が採れないから遺伝子関係の検査や治験、治療などはできない」旨を12月に宣告された。
 
 年があけて1月に、自費で「血液中にある遺伝子の変異」の検査をしたら、「BRCA2遺伝子変異」陽性が判明、遺伝的な原因によることが分かった。しかし、すでに、去勢抵抗性前立腺がんも進んでいる。

 ところで、上記の自費検査とは別に、今年1月から、去勢抵抗性前立腺がんの「BRCA2遺伝子変異」患者の治療として日本の保険の「検査・適用」が承認された。
 
 私の場合、自費で「BRCA2遺伝子変異」陽性を判明させていたから、保険の「検査」をすることが主治医に認められた。
 そして、実際に保険の検査を受けて、改めて、「BRCA2遺伝子変異」とでで、やっと当該治療に進むことができた。
 抗がん剤もダメで・・・というようなステージを経た去勢抵抗性前立腺がん患者しか、今年から承認された日本の保険の「検査・適用」がされないというのは不合理なことだと思っていた。

 もっと早い段階で、「BRCA 遺伝子変異」を血液で調べて「変異に該当する」との認定がされれば、きわめて効果的な治療が最初から進められるから。

 そしたら、この8月26日に、日本泌尿器科学会が
 【前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版 】という方針を表した。

 ≪少なくとも mCRPC となった時点では、積極的にBRCA 遺伝子検査を実施すべき(少なくとも1剤の新規ホルモン剤を使用)組織採取が困難な場合、組織検体の品質が十分でない場合、早急な検査結果の確認が必要な場合等)、あるいは最初に提出した組織検体の F1CDx による検査が不成立だった場合等は、全血検体を用いた検査の実施を検討すべきである≫
 
 癌の組織の採取ができない人でも、「新規ホルモン剤を使い始めたら、『遺伝子変異の検査』をすることができる」と読み取れる。
 多分、現場の医師らには不明確だったことだろうけど、それが明確になった。
 困った、治療がない・・そんな思いの人を少しでも減らすために、早期の癌の段階で、積極的に遺伝検査を進めてほしい。

 その利益は、
   1. BRCA変異のある人にとっては、「変異があることが検査で判明することで、適切な治療がより早く受けられる具体的なメリットがあること」

    2.  BRCA変異のない人にとっては、「変異がないことが検査で判明することで、治療の方向がより絞り込めること」

 ちなみに、費用が気になるところ。
 今年から日本でも保険適用になった当該検査の日本での費用は、諸原価で約20万円。
 つまり国保加入者で「3割負担者」なら約6万円の支払い(高額医療の申請をすればもっと安くなる)。
 私も1月に払った。

 そんなことで、リンクし、抜粋して記録しておく。

●日本泌尿器科学会が前立腺癌におけるPARP阻害薬のコンパニオン診断の考え方 改訂版を公開、mCRPC時点での積極的検査求める  /日経 2021/09/02  横山勇生=編集委員
●前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版 2021年8月 /日本泌尿器科学会 2021/08/26

 なお、昨日9月5日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,994 訪問者数1,138」。

(追記) 上記の内容に対していただいた湖面に対する意見は 翌日9月7日のブログに書いた
   ⇒ ◆遠隔転移のある去勢抵抗性前立腺ガンになったら即、検査をすべきか 遠隔転移のある(去勢抵抗性でない)前立腺ガン時点で検査をすべき?/後者なら、是非遺伝子検査を(自費でも)受けたい

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●日本泌尿器科学会が前立腺癌におけるPARP阻害薬のコンパニオン診断の考え方 改訂版を公開、mCRPC時点での積極的検査求める  横山勇生=編集委員
  日経 2021/09/02
 日本泌尿器科学会は8月31日、「前立腺癌におけるPARP阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版」をWEB上で公開した。PARP阻害薬の対象となるかを判定するために去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)の段階からコンパニオン診断を検討し、少なくともmCRPCとなった時点では、積極的にBRCA遺伝子検査を実施すべきといった内容が盛り込まれている。

 見解書はまず、前立腺癌ではホルモン療法抵抗性となって病勢が進行するCRPCになる過程で、AR遺伝子などドライバー遺伝子の変異が出現することを指摘。相同組換え修復(HRR)関連遺伝子の変異も認められ特に転移組織細胞で出現する特徴があるとし、前立腺癌のBRCA1/2などのHRR関連遺伝子変異は卵巣癌や乳癌と異なり、CRPCの状態において生殖細胞系列の変異だけではなく体細胞変異も高頻度に発現していることが分かっていると説明。
そのため、HRR関連遺伝子変異を持つCRPC患者を早期に検査で同定し、病因に適した治療戦略をとることがmCRPCにおいて大変重要であるとしている。

 見解書は、I. 検査の実施における主治医の役割、II. コンパニオン診断としての検査を実施する施設基準について、III. 検査の対象となる患者及び実施のタイミング、IV. コンパニオン診断の使い分け、V. コンパニオン診断の保険算定に関する留意点、VI. 検査に関する遺伝についての相談・説明、遺伝カウンセリングの考え方、VII. 個人情報及び個人遺伝情報の取扱いから構成されている。

 IIIにおいては、検査タイミング・フローチャートを掲載、IVにおいては、利用できる遺伝子検査である「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」「FoundationOne Liquid CDx」「BRACAnalysis 診断システム」の検出対象とする遺伝子変異、検体種、施設要件が異なることを指摘し、施設基準を組み込んだ検査選択フローチャートが掲載されている。

●前立腺癌におけるPARP阻害薬のコンパニオン診断の考え方  改訂第2版 2021年8月
  日本泌尿器科学会 2021/08/26
前立腺癌における PARP 阻害剤のコンパニオン診断を実施する際の考え方(見解書)改訂第2版 2021年8月


はじめに・・・(略)・・・
前立腺癌では、ホルモン療法抵抗性となって病勢が進行する CRPC になる行程で、AR 遺伝子などドライバー遺伝子の変異が出現する。HRR 関連遺伝子の変異も見られ、とくに転移組織細胞で出現する特徴がある。
つまり、前立腺癌の BRCA1/2など HRR 関連遺伝子変異は、卵巣癌や乳癌と異なり、CRPC 状態では germline 変異だけではなく somatic 変異も高頻度に発現していることが分かっている。

   (ブログで注・・・ germline mutation=個人が生まれながらに有し,生涯変化しな. い生殖細胞系列変異
     / somatic mutation=体細胞変異)

したがって、これらの CRPC 患者群を早期に検査で特定し、病因にあった治療戦略をとることは、mCRPC において大変重要であると考えられる。

PROfound 試験に基づき、オラパリブの適応を判断するコンパニオン診断として2021年8月現在、
腫瘍組織内に生じた遺伝子変異を検出対象とした「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」及び全血検体を用いて腫瘍に生じた遺伝子変異を検出対象とした「FoundationOne® Liquid CDxがんゲノムプロファイル」(以下、F1CDx 及び F1LiquidCDx:体細胞由来(somatic)
及び生殖細胞系列由来(germline)の両方の変異を捉えるが、germline 由来の変異であるかの特定はしない)、
並びに生殖細胞系列由来(germline)の遺伝 子変異を検出対象とした遺伝学的検査の「BRACAnalysis 診断システム」
が承認されている。したがって、体細胞変異と生殖細胞系列変異との違いを理解し、かつ、CRPC においては、体細胞由来(somatic)由来の変異が約50%存在することを加味して、検査を選ぶことが重要である。
・・・(略)・・・

II. コンパニオン診断としての検査を実施する施設基準について
・・・(略)・・・
「BRACAnalysis 診断システム」(遺伝学的検査)
・・・(略)・・・
1. 泌尿器科専門医、がん薬物療法専門医、あるいは十分な前立腺癌の薬物療法の経験を有する医師が所属する施設で行う。※
2. BRCA 遺伝子変異陽性患者ならびにその血縁者への遺伝カウンセリングは、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラー等が所属する施設で行う。※

・・・(略)・・・
以上から、BRCA 遺伝子変異陽性症例へのオラパリブの適応の可否を早い段階で判断するため、CRPC の段階からコンパニオン診断を検討し、少なくとも mCRPC となった時点では、積極的にBRCA 遺伝子検査を実施すべきである。
また、F1CDx 又は F1LiquidCDx による検査を実施した場合、通常、1剤目の新規ホルモン剤が終了した後の治療としては、ドセタキセル等の化学療法の適応となることも多いと考えられるため、可及的速やかに主治医と遺伝子診療科やエキスパートパネルで結果を議論し、治療計画を検討することが望ましい。F1CDx を使用後、がんゲノムプロファイリング検査の「結果説明時」を算定する場合、現状では標準治療後の条件(詳細は「V. コンパニオン診断の保険算定に関する留意点」の項を参照)であり、少なくとも1剤の新規ホルモン剤を使用することを mCRPC の標準治療とする。
・・・(略)・・・
更に、NTRK1/2/3融合遺伝子、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)など、BRCA1/2遺伝子以外も含め、コンパニオン診断の対象として含まれる変異等も考慮する必要がある。

mCRPC の転移巣は、50%近くの患者で骨転移のみであり11、強酸性の試薬を用いた酸脱灰を行った場合、組織検査に適切な検体の質が確保できない等、mCRPC では適切な組織検体の入手に課題がある場合がある12。

また、PROfound 試験では、組織検体を提出した患者の約31%で組織検査による結果が得られなかった1。このため、適切な組織検体がない場合は、組織検体の再生検の実施を考慮すべきであるが、医学的な理由により、腫瘍組織を検体とした検査が実施困難である場合(組織採取が困難な場合、組織検体の品質が十分でない場合、早急な検査結果の確認が必要な場合等)、あるいは最初に提出した組織検体の F1CDx による検査が不成立だった場合等は、全血検体を用いた検査の実施を検討すべきである。

・・・(略)・・・おわりに
去勢抵抗性になった後の前立腺癌においての予後は比較的短く、臨床的な課題がまだ残る領域であるが、昨今の基礎研究に基づいた開発が進み、プレシジョン・メディシンとしてオラパリブを手にすることになった。

去勢抵抗性前立腺癌の中でも特に予後の悪い BRCA 遺伝子変異陽性の症例を特定し、病因にあった治療選択をすることで、対象患者の予後の改善が期待できる。
また、検査を行うことで、結果が変異陽性であればオラパリブ対象となるが、
結果が陰性の場合においても、mCRPC の早い段階で自分の癌の性質やリスクを知ることができることは患者にとってベネフィットは大きい。

したがって、BRCA 遺伝子変異陽性検査を mCRPC のできるだけ早い段階で導入し、さらなる予後改善を目指す、患者毎の治療戦略を立てることが重要となる。そのためには、検査にまつわる情報について我々が十分理解し、患者への適切な説明、必要な連携を行えるような体制を整えておく必要がある。


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 今日は、癌の話でも、胃がんのこと。
 国機関などが、17日に画期的な発表をした。
 「スキルス胃がん」は、治療が難しいとされているが、その治療の標的となる遺伝子の異常を特定したと国立がん研究センター研究所他が発表した。
 癌の個別治療、遺伝子変異からのアプローチはどんどん進んでいく。

 今日の後半で、その今回の発表の公式データと報道にリンク、一部を抜粋しておく。

 なお、昨日8月19日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,083 訪問者数1,061」。

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   ★ 2021 年 8 月 17 日
●全ゲノム解析によってスキルス胃がんの治療標的を同定
 難治性がんに対する新たな治療法開発の可能性

         2021年8月17日  国立研究開発法人国立がん研究センター  慶應義塾大学医学部  国立研究開発法人日本医療研究開発機構
発表のポイント
難治性であり、かつ病態解明が困難であるスキルス胃がんについて、腹膜播種による腹水細胞を用いた全ゲノム解析等によって、疾患に特徴的なゲノム異常を解明しました。
治療標的となり得る複数のゲノム異常を発見するとともに、マウスモデルを用いた研究では、治療標的となり得る分子を阻害することで、がん細胞の増殖抑制または腹膜播種の消失を確認しました。
今後、がん患者さんを対象とした臨床開発への検討を重ね、がん遺伝子パネル検査への実装や分子標的治療薬の開発を目指します。

・・・(略)・・・
難治がんであり、また検体の入手や解析が難しく発がん機構やゲノム異常がほとんど明らかになっていないスキルス胃がんについて、しばしば病初期から存在することが知られる腹膜播種による腹水細胞を対象として全ゲノム解析等を行い、病態の解明と治療標的の同定を試みました。

その結果、スキルス胃がんに特徴的な遺伝子異常を数多く同定し、しかも全体の約4分の1が既存の分子標的薬剤の有効性が期待できることを見いだしました。さらに、腹水中のがん細胞から樹立した細胞株を用いて腹膜播種モデルマウスを作成し、各阻害剤を投与したところ、がん細胞の増殖抑制または腹膜播種の消失を確認しました。

スキルス胃がんは、早期発見が難しく、おなかの中にがん細胞が散らばる腹膜播種により治療も難しいため、発がんや腹膜播種を抑制する治療が求められています。今後、がん患者さんを対象とした臨床開発への検討を重ね、がん遺伝子パネル検査への実装や分子標的治療薬の開発を目指します。
・・・(略)・・・
研究結果
ポイント1
受容体型チロシンキナーゼ―RAS―MAPK経路(注6)の遺伝子群の高度増幅・遺伝子融合による発がん機構がスキルス胃がん全体の約半数に存在していることが明らかになりました。その少なくとも半数は既存の分子標的治療薬の治療が有効なことが実験で確認されました。
・・・(略)・・・
ポイント2
遺伝子発現プロファイルから全体が大きく2群に分類され、片方のグループには上皮間葉転換(epithelial mesenchymal transition: EMT)(注7)に関わる遺伝子が高発現していました。EMTが亢進している群にはTEAD1遺伝子の高発現も認められ、その活性を阻害することが治療効果につながることが腹膜播種モデルマウスを用いて確認されました。
・・・(略)・・・


今後の展望
本研究成果により、スキルス胃がんの詳細なゲノム異常が明らかになりました。特に受容体型チロシンキナーゼ―RAS―MAPK経路の遺伝子の高度増幅が特徴的です。
また、マウス実験で多くの分子標的薬の有効性も確認されたことから、今後は同様な患者さんのがん遺伝子パネル検査への実装や分子標的治療薬の開発への展開が期待されます。
またTEAD経路の阻害が全く新しいスキルス胃がんの治療薬剤として開発される可能性があります。

●「スキルス胃がん」遺伝子異常特定 薬の効果を確かめる研究へ
        NHK 2021年8月17日
治療が難しいとされる「スキルス胃がん」で治療の標的となる遺伝子の異常を特定したと国立がん研究センター研究所が発表しました。有効と考えられる薬はすでにあるということで、今後、実際の患者に投与して効果を確かめる研究を進めたいとしています。

スキルス胃がんは、発見時には治療が厳しい状態になっていることが多く、5年生存率はおよそ10%とされ、治療が難しいがんの1つです。

国立がん研究センター研究所の間野博行所長らのグループは、内臓を覆う「腹膜」にがんが広がったスキルス胃がんの患者、およそ100人について、おなかにたまった「腹水」と呼ばれる液体からがん細胞を取り出し、その遺伝子を解析しました。

その結果、スキルス胃がんに特徴的な遺伝子の異常を数多く特定することに成功したということです。

がんの一部では特徴的な遺伝子の異常があると、それによって現れるたんぱく質などを狙い撃ちにする「分子標的薬」という種類の薬が有効とされ、さらに調べたところ、患者全体の4分の1には、薬の効果が期待できる遺伝子の異常があったということです。

また、スキルス胃がんのマウスを使った実験では、すでにある薬で効果も見られたということで、研究グループは患者に有効な薬を開発できる可能性があるとしています。
間野所長は「希望としては、1年以内に実際の患者に投与して効果を確かめる研究につなげたい」と話しています。


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 今日は担当医の月一回の診察日。
 癌の病状の一般的で基本的な一番の指標は「腫瘍マーカー」。
 私の場合は、前立腺がんだから「PSA」という値。
 それが、前回よりも「33」悪化して「265」。

 癌の標準は「4以下」で、1でも2でも要検査、というのに、私はこの高値。それはいつも書いてきたこと。
 しかも、2か月前からすると、今回は「43」も、20%も悪化している。
 そうなのに、診察が終わって、気分はルンルン。
 なぜ?  何が?? 

 私はいつも、自分の現状、血液検査の結果なども、速やかにブログに書くようにしている。良くても、悪くても。
 しかし、1か月前の診察後は何も書けなくなった。
 6月から7月の一か月で「10」悪化したからだ。

 今年1月に、私の身体の遺伝子変異が判明し、それが後天的でなく遺伝によるものだと判明。
 しかも、その治療薬が今年1月から前立腺がんに「保険適用となる薬として承認」されたばかり。(乳癌などでは2年ほど前から承認されている)

 それを4月から飲み始めたていたので、よくなるはずと期待し続けていた。
 実際、5月6月と、「PSA」が一気に改善した。
 そのペースで行ければと期待し、行くだろうと期待してい臨んだ7月の診察。
 しかし、7月は6月に比べてマーカーが「10」悪化していた・・・

 「ガンってなんて恐ろしい」と初めて感じた。あんな受け止めは記憶がない。
 だからか今回までの一か月、そのことをブログに書けなかった。
 昨年2月に癌を告知されたときは、速やかに書いた、書けたのに・・・
 それほど、7月の検査結果はショックだった。

 もちろん、この一か月間、いろいろと調べ、7月の検査結果などの評価や治療法などについて、都合のいいことも、都合の悪いこともあらたに勉強した。
 3週間過ぎたあたりで、自分自身で納得できた方向になれた。(それでも、ブログには悪い結果を書けなかった)

 そして今日の診察。
 当然、改善している結果を期待した。が、逆だった。
 数値はさらに悪化。悪化ペースも上がっている。

 医師も「(骨)転移の状況を見るALPもぐっと下がっている。そうなのにPSAは上がっている。なぜだろう・・・」
 という理解不可能な現状。血液や他の状態なども良いのに。
 
 ただし、医師は「(標準療法の)基準では、PSAが25%上がったら(悪化したら)カバジタキセル(抗がん剤)を使うことになっている。この上昇(悪化)は、もうそのあたり」

 私、「(去勢抵抗性前立腺がんで使う)2つの抗がん剤のうち、ドセタキセルは12月に使って効かなかった。私は遺伝子変異が前提となるガンだから、最後の抗がん剤とされるカバジタキセルが効く可能性は少ないと思う。だから、身体を痛めつけたくないから使いたくない。」と答えた。
 ある意味で、「標準療法の基本的な治療」、かつ、「昨年までの標準療法の最後の治療法」を断った。
   (幸い、私には、「(患者の10%程度といわれる)BRCA遺伝子変異」の治療という方法が残っていた)

 医師は意外そうに、「そうですか」 
   「寺町さん、〇〇医師に診てもらうのはどう思います?」

その医師は、ここでは、遺伝子変異の分野も担当していて今年1月から3月に、私のBRCA2遺伝子変異の検査とその後についてお世話になった医師。「BRCA2遺伝子変異の治療薬のリムパーザ」の治験もたくさんやってきた、とのことだった。

 泌尿器科でのリムパーザの使用が今年1月に承認されたばかりだから、日本の泌尿器科関係では「リムパーザ治療」の経験者は極めて少ない、その中で、貴重な医師だと思っていた。

 実は、私は、この一か月間の、「腫瘍マーカー」の悪化という悩みのなかで、今後の治療の方向の考え方として、自分は抗がん剤はもう使わない、「BRCA2遺伝子変異の治療薬のリムパーザ」を使ってできるだけやってみる、という結論に達していた。

 それで、どうせなら、今日の定例診察で、「腫瘍マーカー」が悪化していようが改善していようが、担当医に「〇〇医師に担当医を替わってください」とお願いするつもりでいた。
 こちらから、切り出そう、ついては、きちっと理由を話そうということで、「理由を3つ」考えていた。
 
 それが、担当医から、「〇〇医師に担当医を替わることはどう思います?」と質問されて、なんとなんと、願ってもない流れ、と気が楽になった。
 私は率直に話した。「実は、私は、今日の検査結果に関係なく、自分はBRCA2遺伝子変異のリムパーザの治療だけで行くしかないとこの一か月で考えたので、詳しい〇〇医師に担当医を替わっていただけるようにお願いしようと思っていました。理由は・・・・」と予定通りに述べた。

 医師、「そんなこと、全然、気にしないでください。担当を替わる、というのは何も気にすることではないですよ」って、笑顔で何度も話してくれたた。

・・・その後、診察ややり取りは続くわけだけど、今日は、もう22時になるから、この辺りまでにしておころう。
 記録として、もっと、状況や背景を詳しく書く必要があるからそれは後日。そこを説明しないと他の人には理解不能だろうから。

 ともかく、診察や治療のひととおりが終わって、1階の会計に向かう下りのエスカレーター上で、「腫瘍マーカー PSAは激しく悪化したのに、気分はルンルン」という不思議な感覚に浸っていることに気が付いた。
 なお、昨日8月17日の私のブログへのアクセスは「閲覧数3,130 訪問者数930」。

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 私は、自分の病気の治療としてリムパーザを使っている。
 今年の1月から日本でも認可された薬。
 他の治療(ゾーフィゴという放射線に関係する治療)を行っていたので、4月7日からリムパーザを飲むことになった。
 1回2錠を1日に2回、つまり4錠飲む。基本的に、2時間程度のずれの範囲で2回飲む。
 最初は副作用がひどかった。2か月目に入って、だいぶ良くなった。3か月目はほとんど感じなくなった。 

 この薬は、前立腺がんならだれでも、というのではなく、どんな治療をしても効果がない、かつ、ある特定の遺伝変異が確認された場合に使えるという面倒な薬。

 去勢抵抗性前立腺がんになって、ホルモン療法や抗がん剤による治療が効かないタイプの患者が時々いて、そういう人たちは、悪化の進行もとても早いとされている。現代療法で対処できないのだから、当然といえば当然。
 去勢抵抗性前立腺がん患者の5から10%位いるらしい。その多くが、BRCA遺伝子変異が原因だということもわかってきたらしい。

 去勢抵抗性前立腺がんに対するその治療薬が、昨年2020年5月にアメリカで認可され、9月にはヨーロッパで認可され、日本は12月末に認可された。
 それがオラパリブ、リムパーザ。他に、すい臓がんにも適用された。2年前から一部の乳がんや卵巣がんにも認可されていたのが、さらに拡大された。
 
 私の場合、癌細胞が見つかっていない(・・なのに癌の認定がある)ので、(認められた)遺伝子検査はできないと昨年11月に主治医に言われた。
 が、今年1月に自費で「血液中」の遺伝子検査をしたら「BRCA遺伝子変異」が確認された。
 日本で認可されたばかりというそのタイミングで行った「血液中」の遺伝子検査で、「BRCA遺伝子変異」が確認されたのだから、私はリムパーザが初めて使えることになった。(前提に、各種治療が効かないという主治医の認定が必要らしい)

 ともかく、この「血液」でガンのための検査ができるというのは画期的なこと。リキッドバイオプシーという。
 そのリキッドバイオプシーが、今年3月にさらに融通的・拡大的に認可されたので、今日はそのことを記録しておく。

 下記情報によれば、
 ★≪組織検体と血液検体の両方を用いたCGPが可能になることで、患者さんの状況や治療段階に応じた治療方針の決定支援をより多くの患者さんに提供できる≫
 いずれにしても、期待されるのは、前立腺がんでも、いろんな治療をやって、どれもダメでどんどん悪化していく・・・そんな段階を経た患者しか「検査・適用」がないという不合理なことは改め、最初から「BRCA 遺伝子変異」を調べて該当するとの認定がされれば、きわめて効果的な治療が最初から進められる。

●5分でわかる!がんの超早期発見に役立つリキッドバイオプシー/Learning at the Bench 01.18.2019
●リキッドバイオプシーを用いたがん遺伝子パネル検査が国内で初承認/日経 2021/03/23/複数の分子標的治療薬のコンパニオン診断機能も持つ。
●FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル、国内初の血液検体を用いた固形がんに対する包括的ゲノムプロファイリングとして承認を取得/中外製薬 2021年03月23日

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●5分でわかる!がんの超早期発見に役立つリキッドバイオプシー
     Learning at the Bench 01.18.2019
リキッドバイオプシー(Liquid biopsy)とは、身体への負担が少ない低侵襲性の液性検体(血漿や尿など)を利用して主にがん診断に役立つ技術です。
このリキッドバイオプシーサンプルには腫瘍を含むさまざまな組織、細胞からの情報が含まれているため、全身の腫瘍プロファイルを網羅的に俯瞰できます。従来のバイオプシー技術は、内視鏡や針で生検を採取するため、苦痛とリスクを伴います。しかしながら腫瘍組織のごく一部しか採取できないため、断片的なプロファイル情報しか検出できませんでした。
・・・(以下、略)・・・

●リキッドバイオプシーを用いたがん遺伝子パネル検査が国内で初承認
      日経 2021/03/23  横山勇生=編集委員
 中外製薬は3月23日、血液検体を用いて固形癌に対する包括的ゲノムプロファイリングを行う検査「FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル」の承認を3月22日に厚生労働省から獲得したと発表した。リキッドバイオプシーを用いたがん遺伝子パネル検査が国内で初めて承認された。
 FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルは、進行固形癌患者を対象に、血液中の循環腫瘍 DNA(ctDNA)を用いて324個のがん関連遺伝子を解析する。がんゲノムプロファイリング機能とともに、複数の分子標的治療薬のコンパニオン診断機能も持つ。


●FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル、国内初の血液検体を用いた固形がんに対する包括的ゲノムプロファイリングとして承認を取得
      中外製薬 2021年03月23日
がんの組織検体を用いた包括的ゲノムプロファイリング(CGP)である「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」と併せ、より多くの患者さんへのCGP提供を通じ、患者さんの遺伝子変異の状況に基づいた個別化医療の高度化を目指す
324のがん関連遺伝子を対象としたCGPと複数の分子標的治療薬に対するコンパニオン診断の2つの機能を併せ持つ

 中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:奥田 修)は、固形がんに対する包括的ゲノムプロファイリング(CGP: comprehensive genomic profiling)を提供するリキッドバイオプシー(LB: liquid biopsy)検査として、「FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイル」の承認を、3月22日に厚生労働省より取得しましたのでお知らせいたします。血液検体を用いた固形がんに対するCGPと、国内で承認された複数のコンパニオン診断機能を併せ持ったがん遺伝子パネル検査として国内初の承認となります。

 代表取締役社長 CEOの奥田 修は、「患者さんの遺伝子変異の状況に基づいた個別化医療の高度化を目指す中外製薬にとって、血液検体によるCGPとしてFoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルが承認されたことは非常に大きな意味を持ちます」と述べるとともに、「日進月歩で進化を続けるがん治療において、組織検体と血液検体の両方を用いたCGPが可能になることで、患者さんの状況や治療段階に応じた治療方針の決定支援をより多くの患者さんに提供できるようになると考えています。一日でも早く本検査をお届けできるよう、発売に向けた準備を進めていくとともに、引き続き患者さんへの提供価値の最大化を目指し、コンパニオン診断機能の拡充も行っていきます」と語っています。
・・・(略)・・・
FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルについて
 FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルは米国・ケンブリッジに拠点を置くファウンデーションメディシン社(FMI)が開発した次世代シークエンサーを用いた血液検体による包括的ながん関連遺伝子解析システムです。進行固形がんの患者さんを対象とし、血液中の循環腫瘍DNA(ctDNA: circulating tumor DNA)を用いることで、324のがん関連遺伝子を解析します。遺伝子のshort variantsにおける主な変異(置換、挿入、欠失)及び遺伝子再編成を検出可能で、がん関連遺伝子に対するゲノムプロファイリング機能、および複数の分子標的薬のコンパニオン診断機能を有する医療機器プログラムとして、厚生労働省より承認されています(コンパニオン診断機能を有する医薬品については、上記「使用目的又は効果」の項目内の表を参照)。FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイルの最新の情報については、添付文書をご確認ください。




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 今日の中日新聞の一面の左側に大きな記事があった。ある意味、スクープ的な扱い。
 ★≪【独自】藤田医大、がん患者1000人を無料ゲノム検査 治療研究に活用≫(中日 2021年6月28日 )

 結構費用がかかる癌のゲノム検査。それを研究目的も含めて無料で行うというのは、大したこと。
 もちろん、そこから得られる「ヒトの遺伝子情報」は金では測れない、とてつもない貴重なデータ(としての価値がある)。
 とはいえ、患者個人の側からすると、「遺伝子情報」は、究極の個人情報の提供、ということでもある、治療のため、とはいえそれを提供することの意味は一度は考えるべきことだろう・・・。

 ・・・いずれにしても気になるのは、「何で検査するか」という対象、つまり自分や自分の関係者は対象になるの?
 ということと通常に行った場合の費用(と「無料」との比較)。

 ネットの記事には一部しか出ていないけど、紙面記事ではそれなり詳しく書いてある。
 「何で検査するか」については、「そのひとの癌細胞」。癌細胞が採れた人は調べてもらえる、ということのようだ。

 「癌細胞」からの検査の費用については、具体的には記事には書いていないけど、ゲノム検査全体をすると60万円から100万円近くかかるような機関もあるような記憶。それが無料になり、かつ、治療の適用の可能性も出てくるのだから・・・
 
 私なんかは、昨年6月に前立腺がん「生検」を一度、11月に入院して2度目の「生検」、それと「癌の骨転移が90以上」と検査結果出ているので、骨転移先のより正確な把握のためにPET・CT画像で一番明瞭な部分を確認、その画像を前提にして、整形外科医が骨からの癌細胞採取(骨生検・2時間)を試みた。
 しかし、私の場合は合計3回の試み・可能性にもかかわらず、どの検査・分析においても「前立腺がん・去勢抵抗性前立腺がんの癌細胞」が見つからなかった。
 だから、冒頭の「癌細胞」での「無料ゲノム検査」の対象とはなり得ないことがわかっている。(それで、私は1月に自費40万円で限定的な方の「血液」からの遺伝検査を依頼した)
 だからこのブログでは、今年になって、自身のゲノム検査を前提に、何回もまとめてみた。一番は自分のため、次は、これから検討したら・・・という人たちのために。

 ともかく、2021年の癌ゲノム検査の状況を確認しようと、同記事中に出てくる慶應大病院の遺伝検査のことの一部のWEBや国立がん研究センター中央病院の遺伝子検査Q&A の説明の一部にリンクし、見て、関連する要点を抜粋しておく。

 そんなことも含めたスタンスで、改めて冒頭の記事を読み直してみることをお勧めする。
●【独自】藤田医大、がん患者1000人を無料ゲノム検査 治療研究に活用/中日 2021年6月28日

●がんゲノム医療・遺伝子診断について/病院からのお知らせ | 慶應義塾大学病院 2019年01月29日
●臨床研究 PleSSision-Rapid 
●ゲノム医療ユニット〜慶應義塾大学病院におけるがんゲノム医療~現状と将来像~ ―腫瘍センター―

●国立がん研究センター中央病院/遺伝子検査について

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●【独自】藤田医大、がん患者1000人を無料ゲノム検査 治療研究に活用
        中日 2021年6月28日 05時00分
 がん細胞の遺伝子変異を調べて効果が見込める薬を探す「がんゲノム医療」で、藤田医科大(愛知県豊明市)が同大病院で手術を受けるがん患者を対象にした無料のがん遺伝子検査を近く始める。検査は病状によっては保険が使えるが、対象が限られ、適用外の場合は数十万円の費用がネックになっていた。検査結果は研究と治療の両方に役立てる。対象は現時点で千人規模を予定。大人数を対象に無料でがん遺伝子検査を実施するのは珍しく、中部地方では初めてという。(白名正和)

 がんは遺伝子の変異が原因となって起こる病気。同じ肺がんでも、患者一人一人の体質や病状の進行によって変異した遺伝子は異なる。がん遺伝子検査では、患者から採取したがん組織を解析し、数十〜二百以上の遺伝子の変異を調べる。変異遺伝子を特定することで、一般的に使われる抗がん剤よりも効果的な薬を選んで使うことが可能になり、再発の危険性も予測できるという。

 費用は、調べる遺伝子の数や検査方法に応じて異なるが、一般的には数十万円かかる。二〇一九年に一部が保険適用になったが、標準的な治療方法が効かない人や、確立された治療法がない希少がんの人が対象。
その他の患者は全額を自...・・・(以下、略)・・・

●がんゲノム医療・遺伝子診断について
     病院からのお知らせ | 慶應義塾大学病院 2019年01月29日
慶應義塾大学病院におけるがんゲノム医療・遺伝子診断についてご案内いたします。
1.自費診療によるプレシジョン検査
すでに、悪性固形腫瘍(がん)と診断され、組織学的な診断が確定している患者さんが対象となります。まだがんと診断されていない患者さんは受診できません。進行度やがんの種類に制限はありません。
・・・(略)・・・      

●臨床研究 PleSSision-Rapid 
臨床研究 PleSSision-Rapid 
1.対象
慶應義塾大学病院でがんの診断や治療のために以下の期間に手術等を受けた患者さ
んに限定した検査です。
・・・(略)・・・
2018年4月1日より2021年3月31日までの間に、【全ての診療科*】にて【悪性
固形腫瘍】の【診断または治療】のため【入院、通院】し、【手術など】を受けた20
歳以上の方が対象となります。
・・・(略)・・・
3.検査費用
当該臨床研究の検査の費用は病院が負担します。通常の診療費については患者さん負担です。

●ゲノム医療ユニット〜慶應義塾大学病院におけるがんゲノム医療~現状と将来像~ ―腫瘍センター―
           PleSSision検査について
当院では、自費診療による受託臨床検査として160遺伝子を調べる「PleSSision検査」を2017(平成29)年11月から導入しています(検査費用;約60万円)。通常、がんの遺伝子検査は、患者さんのがん組織からDNAを抽出して遺伝子配列を解析しますが、PleSSision検査ではさらに血液から採取した患者さんの「がん」ではない細胞の遺伝子も同時に検査しています。それによって、より正確な遺伝子異常を検出し、また、そのがんが遺伝性か否かを判断することが可能です。

検査の種類と費用について
網羅的がん遺伝子検査;プレシジョン検査は、保険診療の対象外の自費診療となるため、患者さんご自身に費用の全額をご負担いただきます。検査申し込み時の初診料(6,336円)、検査料(588,500円)、結果説明時の再診料(1,628円)の合計約60万円の費用が掛かります。・・・(以下、略)・・・

●臨床研究「PleSSision-Rapid」について
 臨床研究「PleSSision-Rapid」について
慶應義塾大学病院では、「がん」の遺伝子を網羅的に調べる臨床研究「次世代統合的病理・遺伝子診断法の開発」を実施します。この研究は、160 遺伝子の異常を調べて、より精度の高い個別化診断法の確立を目指すものです。悪性固形腫瘍(がん)の診断確定及び治療のために、当院で腫瘍の切除を行う 20 歳以上の方を対象として行います。遺伝子解析にかかる費用は全て研究費で賄われますので、患者さんは自己負担なく研究に参加することができます。

この研究は、遺伝子変異の情報を主治医に伝えることが目的となるため、遺伝子解析の結果を直接患者さんにお伝えするものではありません。研究に参加したあとの治療については、原則として従来の標準治療が実施されます。ただし、主治医はこの結果を参考として治療法を選択する可能性があります。
・・・(以下、略)・・・

●国立がん研究センター中央病院 
  遺伝子検査について
・・・(略)・・・
Q4:費用はどれくらいかかりますか?
保険診療にかかる検査のみの医療費は、56万円となっています。
患者負担割合が1割の場合は5万6千円、2割の場合は11万2千円、3割の場合は16万8千円になります。
その他、検体の準備などの費用が追加で必要となります。
高額療養費制度の対象となる場合がありますので、病院の相談窓口でご相談ください。

Q5:「がん遺伝子検査」とは何ですか?
がんのもつ遺伝子の特徴を調べる検査です。この検査により、あなたのがんに特徴的な異常を検査することで、治療法の選択に役立つ場合があります。がん遺伝子検査には、従来の1から2つの遺伝子を対象にした検査と、複数の遺伝子を一度に調べることのできるがん遺伝子パネル検査があります。
がん遺伝子パネル検査には、大きく分けて、
既に保険適用となっている薬物療法(抗がん剤)の投与を検討する検査(コンパニオン検査)と、
標準治療が無い、または終了した患者さんを対象に、何らか次の薬物療法を探索するために調べる検査(がん遺伝子プロファイリング検査)とがあります。
・・・(略)・・・
Q9:がん遺伝子パネル検査は何を使うのですか?
手術で摘出されたがん組織、または、診断目的で採取(生検といいます)されたがん組織のうち、保存されている物を使います。原則として3年以内のものが検査に適しています。保存されているがん組織が古い場合や、十分な量がない場合には、新たな採取が必要になることもあります。

Q10:がん遺伝子パネル検査は、血液検査で受けられるのでしょうか?
現在のところ、がん遺伝子パネル検査を受けるためには、がん組織(腫瘍のかたまり)が必要です。
Q11:がん遺伝子パネル検査に使用する検体はどのように準備すればいいですか?
手術や検査をした病院に組織(腫瘍のかたまり)が保存されている可能性あります。主治医の先生に相談してみてください。

・・・(略)・・・
Q17:検査で薬が見つかる可能性はどれくらいですか?
日本および海外のがん遺伝子パネル検査の研究データから、全体で治療と関連する遺伝子の変化が見つかる可能性は5割程度と言われています。ただし、そういった遺伝子の変化が見つかっても、実際にその結果に基づいた治療が実施された患者さんは、全体の1割から2割程度だったとされています。

Q18:遺伝子異常に合わせた治療はどれほどの効果があるのでしょうか?
前述のとおり、検査の結果、治療につながる可能性は全体の1割から2割程度と言われています。
具体的な治療薬が見つかった場合でも、それらの治療が保険診療で実施できるとは限らず、治験や保険適用外となる可能性があります。 

・・・(略)・・・
対象ステージ
Q31:どの患者のステージでも検査可能ですか?
保険診療のための要件として、ステージ(病期)に特に規定はありませんが、局所進行若しくは転移が認められ、標準治療が終了となった固形がん患者さん(終了が見込まれる患者さんを含む。)さんが対象となっています。
・・・(以下、略)・・・


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 主治医の診察は、前回から1か月ごとになった。
 それまでは、検査や様子見などもあって、結構、頻繁に名古屋大学病院に出かけていた。

 今日はその診察日。腫瘍マーカー PSAがどうなっているかは、一番わかりやすい指標。
 私の見方(期待)の一番は、当然ながら「激減してほしい」。ただし、その場合は、全身の転移癌が減少することがストップ気味の可能性もあるとの懸念が伴う。
 「ほどほどの減少」なら、腫瘍崩壊に伴うPSAの上昇(という一つの考え方がある)という観点に立つこともできるから、それなりに悪いことではない・・・

 さて、今日の血液検査結果は・・・
 私の腫瘍マーカー PSAはまた、一か月前から「半減」した。
 やっぱり、「ジェットコースター」のように、急降下、急上昇、急降下を繰り返している。

・・・・(以下、診察時の要旨)・・・
 主治医 「体調はどうですか?」
 私「以前からの左肩の違和感をのぞいては、快調です。とてもいいです」

 主治医 「PSAは半分に下がっています。212。リムパーザが効いていますね」
  「リムパーザの副作用に『貧血』があり、数値が下がっていたので心配でしたが、下げ止まったようですね。安定したようです」
 私 「あとは、おっしゃってみえたように、『リムパーザが効かない癌』がどれくらいあるか、ですね」

 主治医 「次回は骨シンチとCTを撮って、様子をみましょう。次回は7月21日だから、CTは当日来てからその日の予約です。骨シンチは、19日に撮ってください」
 私 「じゃあ、8時には来て血液検査を出して、CTですね。骨シンチの予約は今日のこの後、自分でやってきます」

 (私の頭の中・・・骨シンチは「骨転移の状況がカラー画像でわかる」。次回は10月以降しか撮ってもらえないと思っていたから、次回7月にやってもらえることは、とても嬉しい)
 
 主治医  「吐き気止めは、飲んでいますか?」
私 「前回、一か月分処方してもらいましたが、一週間ほどで吐き気がなくなり、薬も要らなくなって、やめました。(左肩の)痛み止めも使っていませんから、どちらも今回は残っています。なので吐き気止めと痛み止めの薬はいりません。」

 主治医 
「では、リムパーザ(分子標的薬)と漢方薬(十全大補湯)とデノタスでいいですね。」 

 (デノタス=デノタスチュアブル沈降炭酸カルシウム/骨粗しょう症対策薬)

  「あとで、ランマーク(骨修飾薬)の注射をしますね」

 ・・・・(やりとりは、ここまで)


 ということで、私の腫瘍マーカー PSAはまた、一か月前から「半減」した。やっぱり、「ジェットコースター」のように、急降下、急上昇、急降下を繰り返している。
 2020年2月⇒2392
      7月⇒2
11月⇒ 27
  12月⇒146 
  1月⇒322
  2月⇒194 
  3月⇒351 
  4月7日⇒536
  4月26日⇒815
  5月12日⇒572
   5月26日⇒415
   6 月23 日⇒212

 (前回の主治医の診察は5月26日。その日のブログは ⇒ ◆「腫瘍マーカー PSA」は 一か月前から「半減」。「815」⇒「415」リムパーザが効いている・・ )
 
 ★前立腺がん 腫瘍マーカーPSA 。基準値は「4以下」

 ★肝疾患、骨疾患で高値になる ALP。 
 基準値は「106 ~ 322」
  ALP は前回は 415、今回は、471。 上昇しているから、どう考えるか。

 ★CRP=体内で炎症がある。感染症や外傷の指標。
  基準は「0.14」のところ、前回は「0.11」、今日は「0.07」。
 癌が活発なら炎症の数値は上がるから、逆方向なので安心した。

 ★白血球数=細菌やウィルスなどから防御する働き。
  基準は「3.3~8.6」のところ、前回は「5.5」今日は「4.2」。
  ちょっとだけ下がった。ま、基準内だから・・・
 
 ま、こんなことで、今日もホッとしたのが正直なところ。
 なお、昨日6月22日の私のブログへのアクセスは「閲覧数3,417 訪問者数1,063」。

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 私の前立腺がんは、ホルモン療法もすぐに効かなくなって腫瘍マーカー PSAが上昇、昨年12月の2回の抗がん剤投与ではPSAは急上昇した。抗がん剤は打ち切り。

 つまり以前なら、標準療法の治療としては実質的に「やること」がなくなった状態。
 そのたちが悪い癌の主因と考えられるのがBRCA2遺伝子変異であると分かったのは1月。
 
 そして個別の遺伝子変異に対応した分子標的薬リムパーザ(オラパリブ)を飲み始めたのが4月7日。
 泌尿器科のゲノム担当医からは、「効かない人にはラムネみたいもの」「効く人には劇的に効く」と3月に言われていた。

 最初の1か月ほどは、副作用が強くて、吐き気、食欲不振などで苦しかった。
 幸い、血液の検査結果での「骨髄抑制」など、薬の使用継続を妨げる方面での重要なトラブルはなかった。
 4月後半からは「吐き気止め」なども毎日・毎食使用して、副作用をやり過ごした。

 1か月半ほどが過ぎて少しずつ楽になった。あとは快方に向かう。

 リムパーザは1日2回飲むのだけれど、リムパーザを飲んだ後の胸のあたりの不快感も、今はない。
 私は、自己流で「ナウゼリン(ドンペリドン)」 (※ 吐き気や嘔吐、食欲不振や膨満感、胸やけなどの症状を改善・・) を飲んで、無やけ的な不快感を誤魔化してきたけれど、半月以上の前からはそれも使っていない。

 6月になってからは、一部の苦手な食品やニオイをのぞいては、毎回の食事を快食できている。
 そうそう、男性ホルモンがほぼ途絶えて、女性ホルモン主体の身体になってきたからだろうか、「食性」「好きなもの」も変わってきた。
 例えば、以前は大好物だった魚は、少しずつ食べておいしく感じるように戻っている。
 ところが、肉類は食べたくない、という不思議な味覚。

 それに合わせて、うまく調整して、食べ残すことなく調理しくれているパートナーの料理。
 今日は、そんな最近の料理から(データももらう)記録しておく。

 なお、昨日6月13日の私のブログへのアクセスは「閲覧数3,257 訪問者数1,100」。

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★黒皮かじきと野菜炒めとマルベリー

焼きホッケと大判お揚げ

お刺身の切り出し盛りあわせ

お昼ご飯は、お揚げと鶏肉のお蕎麦。

温めずに食べられるカレー職人。
  

●寺町畑では夏野菜が取れ始めている。
ズッキーニとキュウリをもらったので、お昼はさっばり冷やし中華。
千切りにしてたっぷり乗せたら、麺よりも野菜が多い。

夕ご飯も寺町畑の野菜たちが主役。

まず玉ねぎと人参など日の通りにくいものを焼いて、

鮭とキャベツを蒸し焼きにした。

野菜のうえに鮭を乗せたらできあがり。

前の日は、コストコの水餃子とベビーホタテなど。

西の畑でキュウリを一本収穫。




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 いまの私の食事は、とても偏っている。
 自信を持って言えるのがまた不思議。

 分子標的薬「リムパーザ」の副作用の吐き気は、ぐっと減った。しかし、まだ完全に戻ったわけではないようで、ときどき、吐き気に襲われることがある。
 そんなときは「薬が効いている」からと思うようにしている。

 ともかく、偏っていてもいいから、まず食べることが大事(だと言いきかす)。
 だから、「頑張って食べきる」というつもりで、食べる時もある・・・ま、これは仕方ないこと。

 今日は、パートナーが私に合わせて配慮してくれる食べものや、たまの外食などを記念として記録しておく。
 なお、昨日5月19日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,903 訪問者数1,017」。

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●パートナーがもらった「母の日」のメロン。
私の好みの熟し加減で「美味」


冷やし中華はのどの通りが良い
(鶏肉と野菜は、まだ、苦手感が走る身体だけど)


夕飯は、たこ焼きor安売り寿司パックが主食になることが多い。


●一昨日は、マーサで買い物がてら、サイゼリアで外食。
ラム・スパとドリア
    

ついてに、人気のラム肉串も初めて頼んだ。
こんな串焼きが食べられるのは、体調が良くなってきた証拠・・か


この際だからと、
デザートにドトールのソフトクリームも食べて満足。


●一週間前は、日本ミツバチの分蜂群の入居を見届けてから、
羽島のコストコに行ってきた。
入店してすぐにフードコートに行って、
ゼロペプシをカップ2杯飲んで・・爽快感に浸る。
テイクアウトの「野菜バーガー」と「プルコギベイク」を
持ち帰って、二人の昼ごはんに

「野菜バーガー」

「プルコギベイク」


●ある日の昼ごはん。
温かいそばにして、カモの代わりに鶏肉とお揚げをトッピング。
(まだ、鶏肉は苦手)



その日の夕ご飯のデザートは、冷凍マンゴー。
フルーツはクチ当たりがいい。
それと、コストコの牧家の白いミルクプリン。

岐阜の和菓子「鵜のたまご」のように爪楊枝で風船をプチンとはじけさせる。
  
冷凍マンゴーも付け合わせて、二人で半分こ。

甘さ控えめで濃厚なミルクの味が口いっぱいに広がった


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 5月12日の名大病院での診察日の主治医とのやり取りのことの後半を書くことを飛ばしたので、今日は続編を記録しておく。
 その日の腫瘍マーカーPSAは「572」。
 4月26日のPSA「815」からは、半月での「劇的な下降」。
 医師は、「ピークは過ぎて、下がり始めているようですね。」 との旨。
   (ここまでは、12日のブログに書いたので、今日はこの次を書く)

 その他、いろいろと話した。要点は次。

●-1 分子標的薬・リムパーザの「がん細胞への効き方」
 「今生きている『がん細胞』はそのままだろうけど、BRCA2遺伝子変異によって、新しい癌が増えていくことはできないですよね」との私の問いに、
 「がん細胞にも寿命があるから、いずれ減り(なくなり)ますね」との旨の医師の答え。

●-2 残る懸念材料
 医師は、続けて「治療によって、それまでとは違うがんができることがあるから、あとは、リムパーザが効かないがんがどれだけあるか、ですね」との趣旨。
 私「そこは、とりあえずは、PSAで見ていくしかないんですよね」
 医師「そうですね」

 この意味。
 他のがんのことは知らないけれど、前立腺がんは、次のように言われていると私は受け止めている。
 ① がんの治療を進めてくこと、治療(薬)などで「新しい癌になる」、つまり性質や遺伝子レベルで変化する場合がある、
 ② 癌が転移すると、転移先で新しい癌になることがある、つまりそれまでと性質や遺伝子レベルで変化する場合がある、
 といわれる、こと。
   (それらに触れた論文などの一部は、後掲しておく)

 だから、BRCA2遺伝子変異に因る癌はリムパーザで治療が進むとして、
 すでに過去の治療や経過において「リムパーザで対処できないタイプの癌」がもしあったら、あるいはそんな癌が多かったら困ったことだとは当初から考えていたので、このことに関する懸念を示された格好だ。

●-3 МRIの画像検査の依頼
 5月11日のブログで「МRIの画像検査も依頼しようと思っている」と書いた。
 私は、12日に「11月のМRIの画像検査は、骨転移だけだった。原発巣(の前立腺)のあたりも検査してほしい」と依頼。
 しかし、医師は、「寺町さんの治療の今の流れとして、それは必要ない。」と却下。

●-4 検査結果
 この間の画像検査の結果に関して、ディスプレイの画面の画像をスマホで撮らせてもらった。

 あとは、薬や他のことなので略す。

 なお、昨日5月13日の私のブログへのアクセスは「閲覧数4,256 訪問者数1,078」。

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●治療経過で刻々と変化する遺伝子プロファイル
※5月10日ブログ ◆がん細胞の修復妨げ死滅促進(読売)/がんへのリムパーザの作用機序(癌認定薬剤師)/がん細胞に対するリムパーザ(静岡市立清水病院)/BRCAほかDNA修復遺伝子が変異欠損,88%の奏効率(学会誌)

 ★泌尿器科系領域がんのゲノム医療/日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 2020 年 37 巻 2 号 p. 122-125 2020/09/02 永田 政義
 ・・・(略)・・・リムパーザ・オラパリブ BRCA1/2をはじめとするDNA修復遺伝子が変異欠損している例に限ると,88%の奏効率/泌尿器科系領域がんのゲノム医療/ 治療経過で刻々と変化する遺伝子プロファイルを継時的にモニタリング可能となるLiquid biopsyが有効である。その結果により最も有効な薬剤をすぐに選択できるようなゲノム医療が,様々ながん治療の現場で実現可能になることが期待される。


 ※遺伝子プロファイル ≪ある個人や特定の種類の組織における特定の遺伝子の発現と遺伝子変異に関する情報のこと。遺伝子プロファイルは、疾患の診断の参考情報として用いられたり、疾患の進行具合や、薬物療法や放射線療法などの治療に対する反応性を予測するのに活用される。≫ ®がん用語辞書  がん情報サイトがん情報サイト

● 市立貝塚病院
リムパーザは経口薬で、頻度の高い副作用は、吐き気、貧血、疲労などです。吐き気については、
ほとんどの場合、食事の工夫や吐き気止めのお薬で対処可能です。


正常な細胞では、傷ついたDNAを修復する重要な仕組みとして、BRCA蛋白とPARP蛋白と呼ばれる2つの蛋白が働くことで、DNAの傷は速やかに修復され、細胞は生き残ります。
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の患者さんでは、BRCA遺伝子に異常があるために、BRCA蛋白が正常に機能しません。
BRCA蛋白が働かないがん細胞では、PARP蛋白だけでDNAの傷を修復して生き残り増殖します。
リムパーザによりPARP蛋白の働きが阻害されると、DNAの傷を修復できなくなり、がん細胞は細胞死に至り、がん細胞の増殖を抑えることができます。

●遺伝性乳がん・卵巣がんを知る ~遺伝子から選択する薬オラパリブ~ 
      駒込病院 スタッフコラム 乳腺外科 2018.09.18
・・・(略)・・・BRCA1/2遺伝子
HBOCに関係する遺伝子にBRCA1/2遺伝子があります。これらの遺伝子に病気に関連した変化がみられるかどうかを調べることで、HBOCかどうか診断をすることができます。
 BRCA1遺伝子とBRCA2遺伝子はそれぞれ独立した遺伝子で、
だれもが持っています。

これらの遺伝子は、傷ついたDNAを修復する働きを持つBRCAタンパクを作ります。

HBOCの体質の方は生まれつき両親から受け継いだ2つの1つがうまく機能していないため、乳がん及び卵巣がんをはじめとする特定のがんに一般の方と比べて発症しやすい体質となります。

これらの遺伝子は男女の差はなく50%の確率で親から子どもへ引き継がれます。
BRCA1/2遺伝子に限らず、すべての遺伝子は両親から1本ずつ引き継がれます。

PARP阻害薬オラパリブの作用機序 -BRCA遺伝子との関係-
私たちの身体の設計図であるDNAは、様々な刺激によって傷つきます。
この傷ついたDNAを修復する働きを持つたんぱく質として、BRCAタンパクの他に、PARPタンパクが知られています。
オラパリブは、腫瘍細胞のDNA修復機構に着目し、損傷したDNAを修復するPARPというタンパクの働きを阻害することで、腫瘍細胞の増殖を抑制する抗がん剤です。オラパリブは、その作用機序から遺伝性乳がん卵巣がん症候群と診断された方の乳がんに対して効くとされており、2018年7月より日本でも特定の乳がん患者さんに対して認可されました。


● HBOCの体質を持つ方が、

がんを発症した場合、

そのがん細胞はBRCAタンパクの働いていないがん細胞となり、

PARPタンパクの働きのみでDNAを修するがん細胞
となります。



 ★ しかし、そのがん細胞がオラパリブによってPARPタンパクの働きを邪魔されると、

がん細胞のDNAは修復できなくなり、

がん細胞は細胞死
を起こします。

HBOCの体質の方でも、

がん細胞以外の細胞はもう一方のBRCAタンパクが機能しているため、

基本的に細胞死を起こしません。



こまごめコラム
アストラゼネカ株式会社(監修:大野真司):リムパーザ®を内服される患者様とご家族へ を参考に作成


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 4月7日に私に初めて処方された分子標的薬「リムパーザ」。
 服用開始してちょうど一か月が過ぎた。吐き気の副作用もおおむね通り越したと思える。

 ともかく、リムパーザという薬剤の箱の中の解説書には、「卵巣がん、乳がん」のことしか書いてなくて、前立腺がんの「ぜ」の字もない。「去勢抵抗性前立腺がん」に対して保険適用になったのが、今年の1月1日からだから仕方ない。
 なお、遺伝子検査をして「BRCA遺伝子変異」と確認。認定された患者だけが使える、とか・・・
 (BRCA1/2の遺伝子変異は、去勢抵抗性前立腺癌患者・前立腺癌においては約10%~18%程度、とか)

 ともかく、私は、保険適用されるハードルを越えたので使える(言葉をかえれば、「従来の薬が何も効かなかったからやっと使える」、もしくは、これしか使う薬がない・・・)という前提を頭に置いて、「乳がん」など先行する癌の治療薬としての解説の中で、「薬が人体の中でどのように効くかという作用機序」を確認しよう。 

 次の幾つかを抜粋して、興味はあるけどまったくわからないという人に、少しでも分かるようにしたい。
 なぜなら、「前立腺がん」の人のうちで5%~10%は従来の薬が効かない、ともいわれる。
つまり(以前なら、そのまま悪化の一途・・・)という人がいるのだから。
 ということで、今日は、次にリンクし、抜粋し、メモ的に残しておく。(詳しくは後半を見て)

● がん細胞に対するリムパーザのはたらき/リムパーザ - 静岡市立清水病院/紫外線や化学物質などの刺激によって細胞の中にある DNA(遺伝子)に傷がつくと、そのままでは細胞は生存できなくなる。しかし、通常細胞は傷ついた DNA は修復される。
リムパーザは、卵巣がん細胞における DNA の修復に関わる酵素の働きを邪魔することでがん細胞の生存や増殖を阻止する薬。

●再発した卵巣がんに新薬「リムパーザ」…がん細胞の修復妨げ死滅促進/読売 2018年6月4日/ 再発後、1年以上使えた患者は40%に上り、5年以上使えた患者も13%いた。BRCAはDNAの修復に関わる遺伝子の代表格で、らせん状のDNAの鎖が2本とも切れている時に働く。
しかし変異があると修復できなくなる。卵巣がんでは二本鎖の修復が行われないままだと、細胞分裂ができず、がん細胞が死滅する。通常の細胞はDNAの正常な修復機構があり、薬の影響は少ない。

● 卵巣がんへのリムパーザを理解する為の作用機序/【とある癌認定薬剤師のまじめな勉強ブログ】 04 /29 2019 
★【正常細胞が癌化する理由「2HIT理論」】2HIT理論 変異がなければ、発がんはしません。

★【DNAの修復方法~その1~】DNAの修復方法は2本鎖修復方法と1本鎖修復方法がある。正常細胞も癌細胞もDNAが傷つけば、この2種類の方法を使用。
しかし卵巣がん細胞では、※約半分の割合で(1本鎖修復方法)でしかDNAを修復できません。

★【DNAの修復方法~その2~】PARP阻害剤を飲むと…、正常細胞は2本鎖修復方法が行えるので、理論的には細胞ダメージはありません。2本鎖修復方法が行えない癌細胞(プラチナ感受性卵巣がん細胞とBRCA変異陽性卵巣がん細胞)はPARP阻害剤が加わると、DNA修復が出来なくなり死滅してしまう。
リムパーザには吐き気の副作用があるので、そのマネジメントも重要。

●リムパーザ・オラパリブ BRCA1/2をはじめとするDNA修復遺伝子が変異欠損している例に限ると,88%の奏効率/泌尿器科系領域がんのゲノム医療
※ 奏効率(そうこうりつ) 製薬業界 用語辞典 | Answers(アンサーズ)

 なお、昨日5月9日の私のブログへのアクセスは「閲覧数1,793 訪問者数1,041」。

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● がん細胞に対するリムパーザのはたらき
    リムパーザ - 静岡市立清水病院
紫外線や化学物質などの刺激によって細胞の中にある DNA(遺伝子)に傷がつくと、そのままでは細胞は生存できなくなります。しかし、通常細胞には「DNA の傷を修復する仕組み」が備わっているため、傷ついた DNA は修復されます
リムパーザは、卵巣がん細胞における DNA の修復に関わる酵素の働きを邪魔することでがん細胞の生存や増殖を阻止する薬で、PARPパ ー プ阻害薬と呼ばれています ( PARP とは DNA の一本鎖修復酵素の名称です )。
・・・(以下、略)・・・

●再発した卵巣がんに新薬「リムパーザ」…がん細胞の修復妨げ死滅促進
   読売 2018年6月4日
 海外での臨床試験では、病状が悪化せずに生活できる期間が、8・4か月(中央値)に延び、従来の抗がん剤の約2倍になった。再発後、1年以上使えた患者は40%に上り、5年以上使えた患者も13%いた。

遺伝子変異に対応
 この薬は元々、BRCAという遺伝子に変異がある遺伝性乳がん・卵巣がんの患者の治療を念頭に開発された。BRCAはDNAの修復に関わる遺伝子の代表格で、らせん状のDNAの鎖が2本とも切れている時に働く。しかし変異があると修復できなくなる。

 リムパーザは、DNAの1本の鎖が切れた時に修復するよう働く酵素PARP(パープ)の働きを邪魔する。PARPが機能しないと、DNAが複製する過程で結果的に二本鎖の切断が起きる。


 卵巣がんではBRCA以外にも二本鎖切断の修復に関わる遺伝子変異が多く、二本鎖の修復が行われないままだと、細胞分裂ができず、がん細胞が死滅する。
通常の細胞はDNAの正常な修復機構があり、薬の影響は少ないとみられる。
・・・(以下、略)・・・

● 卵巣がんへのリムパーザを理解する為の作用機序
 【とある癌認定薬剤師のまじめな勉強ブログ】 04 /29 2019 ≪癌治療に関わる薬剤師の為にがん領域のポイントを分かりやすくまとめたblog≫ 
リムパーザの作用機序を理解するには少し難しいです。
そこで、まずは3つのキーポイントを理解して下さい。(出来れば、自分でも調べてみて下さいね。)
また、「卵巣がん」は他の癌腫と少し違う性質があるので、その部分も理解すると分かりやすいと思います。

は「DNAの2つの修復方法」と「2Hit理論」です。
★【正常細胞が癌化する理由「2HIT理論」】
正常細胞が癌化する仕組みはいくつも解明されています。
特に分かりやすくて、リムパーザの理解にもつながるのが、「2HIT理論」です。
(2HIT理論以外にもありますが、今回は省略します。)

これは、細胞が癌化しない様に調整している遺伝子(何種類もあります)が、機能しなくなり、癌化する過程を上手く説明している理論です。
2HIT理論

図をみてもらえれば分かると思いますが、「遺伝子変異がある」という事は真ん中の状態を意味しています。

遺伝性の変異がある人が、変異がない人よりも癌化するリスクが高い理由は、「1ヶ所の変異が出来た場合、変異がある人は即、発癌につながるが、変異がない人は発癌には繋がらない」という事になります。

この理論の大切な所は、変異があれば必ず発がんするという誤解を説明出来る点です。
変異がなければ、発がんはしません。(1個ですが、機能しているので。)
その為、遺伝子変異を持っていても、生涯発がんしない人がいる事の根拠となります。
これは発がん過程の理解に大切になりますし、リムパーザの理解にも大切になります。

★【DNAの修復方法~その1~】
DNAの修復方法は主に2種類あります。(2本鎖修復方法と1本鎖修復方法)
正常細胞もDNAが傷つけば、この2種類の方法を使用します。
癌細胞もDNAが傷つけば、この2種類の方法でDANを修復します。

しかし卵巣がん細胞では、※約半分の割合で2種類のDNA修復方法の内、「1種類(1本鎖修復方法)でしか」DNAを修復できません。

★相同性組換え修復
(上記の2HIT理論で説明すると、がん細胞の2本ある染色体のうち、2本とも「2本鎖修復方法の遺伝子」が機能していない状態です。1本鎖修復方法は機能しています)
この2本鎖修復方法を「相同性組換え修復」とも言います。

相同性組換えについては、この論文を読んでみると分かりやすいと思います。
つまり、約半分の卵巣がん細胞は遺伝子の修復方法が限定されている。という事になります。

★【DNAの修復方法~その2~】
1本鎖修復方法はPARP(パープ)蛋白で行います。
  ※PARP:Poly ( ADP-ribose) polymerase ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ
PARP阻害剤ってどこかで聞いた事ないですか?
そうです。リムパーザです。
つまり、遺伝子の修復方法の1つを阻害する薬剤です。

つまり、PARP阻害剤を飲むと…、
正常細胞は2本鎖修復方法が行えるので、理論的には細胞ダメージはありません。
(実際は貧血の副作用があるので、赤血球の分化の過程である程度の影響を受けていると想像できますが…)

また、2本鎖修復方法が行える癌細胞にも効きません。(当たり前ですね…。)
しかし、2本鎖修復方法が行えない癌細胞(プラチナ感受性卵巣がん細胞とBRCA変異陽性卵巣がん細胞)には効きます。
何故なら、元々2本鎖修復方法を行えない癌細胞は1本鎖修復方法のみで生きながらえているからです。
ここに、PARP阻害剤が加わると、DNA修復が出来なくなり死滅してしまうのです。
何故回復出来ないのか?というと、DNAの2本鎖修復(相同性組換え修復)が機能していないからだと考えられています。

・・・(略)・・・リムパーザには吐き気の副作用があるので、そのマネジメントも重要になってきます。

●このブログの3月11日のエントリー ⇒ ◆リムパーザ・オラパリブ BRCA1/2をはじめとするDNA修復遺伝子が変異欠損している例に限ると,88%の奏効率/泌尿器科系領域がんのゲノム医療(日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌)
●泌尿器科系領域がんのゲノム医療・precision medicine
    日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 2020 年 37 巻 2 号 p. 122-125 2020/09/02 永田 政義 
 キーワード: 前立腺がん, 去勢抵抗性前立腺がん(CRPC), リキッドバイオプシー, 循環腫瘍細胞(CTC), DNA修復遺伝子変異
・・・(略)・・・
DNA修復遺伝子変異前立腺がんに対するゲノム医療・・・・(略)・・・
 実際に海外で行われたCRPCに対する第Ⅱ相試験では良好な成績が示されており[16],タキサン系化学療法など既存の治療後のCRPC患者へOlaparibを投与したところ,全体の奏効率は33%であったが,BRCA1/2をはじめとするDNA修復遺伝子が変異欠損している例に限ると,88%の奏効率を示した。また全生存期間も,変異欠損あり群では,変異なし群と比べて有意に延長した(図2)。

・・・(略)・・・おわりに 前立腺がん領域におけるprecision medicineの普及は,ガイドラインのみでは予後を延長できなかった少数集団の予後延長にも寄与できる可能性がある。ゲノム情報解析手技としては,低侵襲であり,かつ治療経過で刻々と変化する遺伝子プロファイルを継時的にモニタリング可能となるLiquid biopsyが有効である。近い将来,実臨床でも,採取した末梢血採血サンプルから病院の検査室にて短時間で遺伝子プロファイル解析ができ,その結果により最も有効な薬剤をすぐに選択できるようなゲノム医療が,様々ながん治療の現場で実現可能になることが期待される。
・・・・・・・・・・・・・・
※ 奏効率(そうこうりつ) 製薬業界 用語辞典 | Answers(アンサーズ)
奏効率とは、あるがん治療法を患者に用いた際、その治療を実施した後にがん細胞が縮小もしくは消滅した患者の割合を示したもの。治療法の評価の基準として用いられ、奏効率20%以上の場合に効果があるとされる。
臨床試験後のがん細胞の状態は、以下の4段階に分けることが出来る。
CR(Complete Response):完全に腫瘍が消失している。完全奏効ともいう。
PR(Partial Response):腫瘍が全体の30%以上消失した状態。部分奏効ともいう。
SD(Stable Disease):腫瘍の大きさが、治療前とまったく変わらない。
PD(Progressive Disease):治療前と比べて腫瘍が20%以上大きくなった状態、もしくは新病変が出現した。
奏効率の算出方法は以下の通り。
(CRの患者数+PRの患者数/治療患者総数)×100=奏効率(%)


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 俗に「抗がん剤は苦しい、つらい、もういや」そういう人が多い。しかし私は抗がん剤はなんともなかった。
 が、リムパーザには苦しめられた。
 昨日のブログでは、リムパーザの副作用に苦闘したが、やっと、体調が「快適な状態に復帰にした」と思える旨を整理した。

 分子標的薬・リムパーザに関して、名大病院の医師が面白い表現をしていた。
 1月からの保険適用開始で、泌尿器科のゲノム担当になった旨の医師は、私の血液検査(BRCA遺伝子変異の有無の血液検査)の結果説明の時、「リムパーザの治験は何年もやってきた」という。
 そして、「リムパーザは、BRCA遺伝子変異のある人には劇的に効く。しかし、同・変異のない人が飲んでも『ラムネみたいなもの』」という旨の表現。
 ともかく「対象者」にはそれほどまでの著効がある薬。
 半面として副作用も覚悟しなければならない。

 さて、昨日のブログの最後に、
 「明日からしばらく、どんな作用機序で私の身体に薬が作用しているのか、そもそもの基本論として、たちの悪い『乳がん』『卵巣がん』『前立腺がん』などの『同・変異タイプ』の患者・人体への共通の作用を見ておこうと思う」と書いた。
 そこで今日は、私が、治療薬「リムパーザ・オラパリブ」の副作用、特に私の場合の吐き気や疲労感などから脱するために採った方法を記録しておく。

●-1 疲労には注意する
 疲労感については、毎食後は、30分ほどはしっかりと休むこと、それに尽きる。
 食後に変に動くと、不快が増幅する。車の運転などは最悪だった。どうしても車に乗る必要があるときは、あえて、食事を後にずらすこともあった。
 ちなみに、私は、この4月の間は、二ホンミツバチの分蜂・飛来の点検で、晴れていれば昼食後は外の「カツラの樹」の下で外気を吸って休養することができたのでラッキーだった。
 
●-2 吐き気止めは、遠慮なく服用すること
 私は、3食分に当たる「1日3錠」を処方してもらっておいた。
 病院の敷地内のスギ薬局の薬剤師は、「リムパーザに吐き気止めはセットです。吐き気はガマンしないで」と言っていた。

●-3 食べられものを食べること
 癌の治療や回復期に栄養は大事なので、栄養価という前に、。まず食べられモノを食べること。
 幸い、パートナーが、普段とは全く異なった私の嗜好(というか、食べられそうなもの)に関して、いろいろと配慮してくれたので助かった。
 ちなみに、私は、台所での調理は何もしなくてよかったので助かった。しかしどうしても台所に立たなければならないという環境だったら大変だろうことは、容易に想像できる。
 もし私が、一人住まいだったら・・たぶん、安い盛り合わせ寿司とか、サンドイッチとか、日清のどん兵衛とか、外クリームとかケーキ類ばっかりになっていたのではないか。それは、食養として、あまりにマイナスが過ぎていたろう。
 (なお、頭で考えると「どん兵衛」類はおいしく食べられそうに思えたが、この間、一度も食べていない)
 
●-4 拒食したがる食べ物の脳を刺激すること
 スーパーには頻繁に行って、いろいろな食べ物を見て、脳を刺激すること。最初は、大好物の「刺身などの魚」の売り場の前は、目をつむって通った、避けていた。見ただけで、「ゲェッ」となりそうで・・・
 でも、そのうち、「ああ、これなら食べても良さそう」という食べ物が増えていき、脳の回復が少しずつだけど進んだ。もちろん、だからと言ってねすぐに食べるところまで、脳が回復してくれるわけではない。
 ともかくスーパーで、たくさんの食品を見て歩くことは、回復のためのとても良い刺激だった。

●-5 副作用の経過を知ること
 副作用の経過を知り、いつか直る、少しずつ良くなっていると錯誤でもよいから、自覚を発展させていくこと。
 私に一番良い情報は★4月14日ブログに抜粋した次。
 良い情報なので、一部を再掲しておく。詳しくは、下記リンクへどうぞ。
  ⇒ ◆リムパーザの副作用、一番多いのは「吐き気」だって。「つわり」症状が治まったと思ったばかりなのに・・・/1から3ヶ月くらいすると吐き気は治まってくる(がんハートサポート)

 ●リムパーザ(オラパリブ)の効果と、吐き気という副作用を取り除く方法を医師が解説
   ★ がんハートサポート  2021/03/26 加藤隆佑
リムパーザの副作用とは?  吐き気や下痢、貧血、疲労感です。
それ以外の副作用としては、下痢、食欲減退、無力症、味覚異常などが報告されています。

さて、一番頻度の多い副作用は、吐き気です。
飲み始めたばかりのときに、吐き気は起きやすい
とされています。
1から3ヶ月くらいすると、次第に吐き気は治まってくるケースが多いです。
したがって、飲み始めの時期の吐き気を、しっかりと制御することが、大切です。以下のようなお薬が有効です。

精神の不安を和らげる薬である、ノバミンやロラゼパム、ナウゼリン、プリンペラン、ドラマミン、六君子湯という漢方、
以上のような薬を用いて、吐き気をしっかりとることが、非常に大切です。
吐き気は食事摂取量を減らし、体力の低下につながります。そのことだけは、絶対に避けないといけません。
初めの1から3ヶ月を乗り切れれば、かなり楽に治療を受けられます。


 以上、一気に書いたが、もう22時なので、このままアップしておく(誤字などあればご容赦)。
 明日は、リムパーザの身体へ細胞や遺伝子への作用機序の分かりやすい説明を確認しておくつもり。
 
 なお、昨日5月6日の私のブログへのアクセスは「閲覧数2,366 訪問者数990」。

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