列王記第二 18章1−12節
「彼はアッシリアの王に反逆し、彼に仕えなかった。」18章7節
きょうの聖書箇所としてルカの福音書20章を開いた方がおられるかもしれませんね。私もその一人でした。「みことばの光」は、きょうから月末まで列王記第二を読みます。主イエスが宮きよめをしたエルサレムのそこから700年以上も遡るのです。
この箇所は北王国イスラエルがアッシリアによって落とされたあと、南王国ユダがバビロンによって終焉を迎えるまでのことを書いています。そのうちの18−20章には、ヒゼキヤ王が登場します。ヒゼキヤは南王国の傑出した王の一人。彼が王になったのは紀元前729年頃、当初は父アハズとの「共同統治」でした。この時北からアッシリアがパレスチナを脅かし、即位四年目の725年にはサマリアが包囲され、2年後の723年にはついに陥落します。北王国イスラエルだけでなく、アッシリアの脅威の下に周辺の国々も属国として貢ぎ物を納めるようになっていました。
その中でヒゼキヤ王の即位初期の姿勢は、「アッシリアの王に反逆し、彼に仕えなかった」ということでした。即位して彼が取りかかったのは、いわゆる礼拝改革。北王国が滅ぼされようとしている様子や、父アハブがアッシリアに媚びて神ならぬものを礼拝する姿を見た彼は、イスラエルの神である主への信頼、従順を国の基本とするのです。
4節には「モーセが作った青銅の蛇を砕いた」ともあります。モーセが作ったもの、あるいはそのように言い伝えられていたのですから、イスラエルの民にとっては民族の宝物のようなもの。けれども、その存在さえも神への礼拝を妨げるものだとして破壊するのです。
誰もが力の強い者の前にひざまずくなかで、ヒゼキヤは主への信仰、従順を貫きます。その彼に、主がともにおられるというのは何よりの励ましでした。それは2700年以上も経った今も変わることのない祝福なのです。
誰に仕えるのかと、問うてみましょう。