歴代誌第一 21章18−30節
歴代誌第一21章の後半は、人口調査というダビデの罪がどのように収れんしていったのかということが記されています。主は先見者ガドによって、ダビデがどこで何をしなければならないのかをお告げになりました。ダビデは、そのとおりのことをしました。
あなたの打ち場の地所で主のための全焼のいけにえをささげたいとダビデ王から聞いたオルナンは、王の申し出であれば必要なものは全部差し上げるので自由に使ってほしいと答えます。しかし、ダビデは全焼のいけにえのための地所を金の重さ600シェケルで求めて、祭壇を築き、全焼のいけにえと和解のいけにえをささげます。そして、自分のやり方によってではなくて、主のことばに従って犯した罪の悔い改めをし、献身を新たにし、主との交わりの回復を願い喜びました。
日本ではある自治体の長が公費を自分のために用いたことが問題になっています。記者会見の席で「第三者の方によって…」とその方が繰り返し答えていたと報じられています。自分のやり方によってではなくて、公平な立場の人によって検証してもらうということなのでしょうが、かえって不信を増幅させてしまったようです。
何かをしでかしても、できるだけ自分の責任にならないように言い訳をするというのは、いろいろなところで耳にすることですし、自分にも思い当たることがたくさんあります。約束の時間に遅れたとき、「ごめんなさい。遅くなりました」とだけ言わずに、「電車が遅れて」とか、「道路が混んでいて」などと一言付け加えたくなるのが私たち、ではないでしょうか。潔さとは「ごめんなさい」と罪を認めることなのですが、なかなかできないのですね。
罪を犯した者がどのようにしたら回復できるのか、「主は…彼に答えられた」という26節のことばを心を留めました。